「かえるライブラリー」は、本棚を設置する場所さえあれば、どんな地域でもできる参加・参画型の本屋×ライブラリーです。「本を届けたい」と思うメンバーが本を持ち寄り、「本を読みたい」人がそこに集まります。販売に伴い発行される「かえる券」で地域の若者ともつながることができるプラットフォームをつくります。

プロジェクト本文

こんにちは!
ツルハシブックス劇団員のニシダタクジです。
劇場のような本屋、本屋のような劇場というテーマで活動しています。

最近では、話を聞いて本を提案する「本の処方箋」(主に20代向け)や場づくりについてワークショップを行う「場づくりラボ」(主に大学生向け)など、本と場づくりに関わる活動を各地で行っています。

今回は新たな参加型本屋のカタチである「かえるライブラリー」という試みについて、一緒に旅に出る仲間を募るためにプロジェクトを立ち上げました。

▼地域の中学生・高校生にも届け!「かえるライブラリー」

本を届けたい!と思った人が「参加・参画できる」本屋をつくり、同時に、本が入れ替わらないという状況を回避する。さらに、地域の中学生・高校生・大学生が地域に関わるきっかけをつくる。そのために「かえるライブラリー」という仕組みを考えました。

「かえるライブラリー」の一番大きな特徴は「かえる券」の発行です。本が売れると、半額ずつライブラリーと本人に入るのですが、本を届けたい人は、その半額を「かえる券」に交換し、コルクボードを通じて、若者に贈ることができるのです。

【「かえるライブラリー」への参加方法】

1 本を届けたい人
自分の持っている本を持ち込み、販売価格を決めて登録します。
※登録の際、半額受け取る権利を「かえる券」として寄付するか選びます。

2 本を読みたい人
かえるライブラリーで本を読む、もしくは本を購入します。
※本の貸出については、各ライブラリーの仕組みに従います。

3 地域の中学生・高校生・大学生
コルクボードに貼ってある「かえる券」を使い、
本を購入したり、イベントに参加することができます。

若者は「かえる券」の使用によって、実質無料で本が手に入れることも可能なので、その場所に集まってきます。そして本を受け取っていきます。そんな中で自然と地域の大人とのやり取りが生まれ、何かお返しをしようと、地域に参画していく中学生・高校生・大学生が生まれていくのではないか、と考えています。


▼今回のクラウドファンディングでやりたいこと

今回のクラウドファンディングでは、「かえるライブラリー」の活動をウェブサイト上で見ることができるシステムをつくりたいと思っています。

1冊の本が棚に置かれてから、誰かの手元に届くまでの流れが一目でわかるサイトをつくります。システムにデータが蓄積されていくと、誰から受け取った本で、販売価格はいくらか、売れた際に何円分のかえる券が発行され、若者は何冊本を受け取ったのかが見えてきます。

それによって、起こりそうなことは次の3つです。

1 本を置いた人は、いつでも自分の本の売れ行きをチェックできる

2 かえる券がどれだけ発行され、中学生・高校生など若者にどれくらい使われたかが見えると、寄贈・寄付へつながりやすい

3 他地域のライブラリーの状況を知ることができるので、お互いに刺激を受け活動のモチベーションを保ちやすい

このようなシステムをつくることによって、日々本が入れ替わり、人もやってきて、本好きの人だけのコミュニティに留まらないライブラリーができるのではないかと考えています。

★資金の使い道

500,000円:システム開発費
200,000円:かえるライブラリー製作費等
300,000円:お返し、手数料等

※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

※システムエンジニアの方で、「かえるライブラリー」システム開発に携わりたい!という方、連絡をお待ちしています!


▼気がついたら私も本屋という舞台の共演者になっていました

2011年3月から2016年11月まで、新潟市西区のJR内野駅前に、新刊書店「ジブン発掘本屋ツルハシブックス」がありました。店員サムライと呼ばれる店員が中心となって運営する「本屋のような劇場」を作っていました。地下には「地下古本コーナーHAKKUTSU」があり、地域の大人から寄贈された本を懐中電灯を頼りに探すという取り組みを行いました。

【店員サムライについてはこちらから】

また、店内には屋台があり、高校生以下は1日5円(大学生以上は2,000円)で借りることができ、お菓子やおにぎりを販売したり、トマトジュースを手作りしたりしました。

2015年9月には、東京練馬・上石神井で「暗やみ本屋ハックツ」が始まりました。入場できるのは10代のみ。「10代に贈りたい本」読書会を定期的に開催し、寄贈本を集めています。現在は固定の店舗はなく、図書館や新刊書店とコラボしたり、イベント出店しています。最初はお客だった中学生高校生もスタッフとなって活動を支えています。

【暗やみ本屋ハックツ】
ツルハシブックスの店員サムライも、暗やみ本屋ハックツのスタッフも、本屋をやりたい、10代に本を届けたい、という思いのある人が集まり、音楽バンドやアマチュア劇団のように活動しています。


▼民間図書館の賞味期限

2018年1月、福岡県福津市・津屋崎に訪れて、「暮らしの問屋」という不動産屋を運営する古橋範朗さんと話をしました。古橋さんは事務所を近所の空き家に移転するため、手作業でコツコツ改装を進めていました。

移転の際に、現在の建物でやっている「図書室喫茶なまこ」をどうするか?という話になりました。

「もともとは、本を通して地域の人と人をつなぎ、人の魅力という点からも津屋崎を発信したい、という気持ちで始めたのですが、最初のうちはたくさんの人が本を持ってきて人も集まって、貸し出しもしていたけど、だんだん新鮮味が薄れてきて、あまり人も本も集まらなくなって、停滞気味なんですよ。」

これはたしかに起こりそうだなあと思いました。各地で民間図書館の取り組みが行われていますが、最初はみんなが積極的に本を持ち寄り、民間図書館がオープンするのですが、だんだんと活動が停滞していき、本棚が停滞すると場の雰囲気にもマイナスの影響を与えるようになってしまいます。

「できればハックツみたいに本を通して地域の子どもたちとの接点にもなるような場にもしたいんですよ」
「ハックツは10代に手紙を届ける、というコンセプトで集められた本だし、月に1度しかやらないから、常に新鮮な本棚になっているんですよね。」

そんな感じでお茶を飲みながら話していたら、

「本が入れ替わればいいんですよね、本屋みたいに。」
「古本屋さんみたいに売ってしまえばいいんじゃないですか。」

「図書館なのに、買える。あ、「かえるライブラリー」ってどうですか?」
「いいですね!かえるのマークでかわいいし!」
「継続して本を置きたくなる仕組みも必要ですね。」

その1か月後、「かえる券」のアイデアが降ってきて、「かえるライブラリー」構想が始まりました。

▼「なまことかえるライブラリー」始動

2018年12月、福岡県福津市・津屋崎で「なまことかえるライブラリー」が始動しました。「かえるライブラリー」の仕組みを使った第1号ライブラリーです。今年6月からゆっくりと動いてきましたが、11月に強力な助っ人大学生、鶴田真麻さんが加入し、12月7日に立ち上げることができました。(住所:福津市津屋崎1-27-32)

お二人からのコメントを紹介します。

「本の向こう側に、誰かの存在を感じられる図書室があったなら。 そんな思いから、まちの人がお気に入りの本を持ち寄って 貸し借りできる「図書室喫茶なまこ」を仲間とともにつくりました。 本の貸し借りだけではその広がりに課題を感じていたとき、 かえるライブラリーの構想を聞いてピンときました。 誰かの思いのこもった本を借りられるのに加え、 気に入れば、その思いを受け止めるように買うこともできる。 本を媒介に人の思いが行き交う、新しいカタチの本のお店。 なんだかワクワクしませんか? 晴れて、なまことかえるが力を合わせて、 「なまことかえるライブラリー」が誕生しました。 なまことかえるライブラリーは、「本を楽しむ」というよりは、 「本屋を楽しむ」ものだと思っています。 お客さんと店員という垣根を越えて、本屋に参画してもらい、 一緒に本棚を作っていく、そんな場を目指しています。」(古橋範朗さん)

「鶴田真麻です。私は、津屋崎という町に、元々深い縁があったわけではありませんでした。偶然のご縁でライブラリーのお手伝いをさせてもらえることになったわけですが、なぜ、関わろうと思ったのか、理由があります。私は、とある本を読んでいて、"健全な負債感"という言葉、つまり"giveから始まる関係性や仕組みに対して、凄く良いなと思っていました。そんな時になまことかえるライブラリーの目指すところの一つに私が興味を持っていたものがあるのを聞いて、面白い、その先を見てみたいと思ったところから、スタッフとして関わるようになりました。 」(鶴田真麻さん)

▼本から始まる「就活」、「新・OB訪問」企画

津屋崎の「なまことかえるライブラリー」のように、本屋のない地域に、自分たちで本を持ち寄って、ライブラリーを運営しながら、かえる券などの仕組みによって本と人と思いが循環し、中学生・高校生×地域のような動きが生まれていくことが「かえるライブラリー」が目指しているところです。

「かえるライブラリー」の仕組みを使って、大学生向けにも何かできることはないか?と考えて、僕が構想しているものがあります。本をきっかけに「就活」するというか、企業に出会える、「新・OB訪問」企画です。

「どんな会社か?」「どんな職種か?」ではなく、「誰と働きたいか?」を大切にしたい、そんな大学生に何人も出会ってきました。しかし、そこに「就活」のシステムは対応してくれません。そんな人には、本を通じて「感性」でつながる就活があってもよいのではないかと思います。経営者や先輩社員から提供・寄贈された本を読んでめちゃめちゃ感動・共感したら、その人に会いに行ける、というものです。

現在のOB訪問の言うところの先輩、それは、大学の先輩(OB)です。しかし、本で行うOB訪問の先輩とは、社会人としての先輩である同時に、先にその本を読んだ人としての先輩でもあるわけです。

現在の大学で行われている、卒業年と企業名しか分からない先輩では、最初の会話が難しいだけではなく、仕事の内容、やりがいはなんですか?など、仕事上の質問のみで話が終わってしまう場合がありますが、本をきっかけに始まる「新・OB訪問」ではまずは本の内容の感想共有から始まり、キーワードや仕事観など、より深い話につながっていくのではないでしょうか。

その接点は就活・就職に限らず、地域の中で若者と一緒に何かプロジェクトを起こす、ということにもつながっていくかもしれません。「就職」をゴールにしない企業との接点があってもいいのではないかと僕は思います。

このように、「かえるライブラリー」というプラットフォームを使って、そこに集まる人たちの実験的な企画が生まれ、実行・実現していったら楽しいなあと思います。

ほかにも、全国のかえるライブラリーをめぐる旅や、本を交換し合うような企画が起こっていくと、停滞しない常に活気あるライブラリーになるのではないかと考えています。

▼バンドを組むように、本屋を始め、
 曲をリリースするように、企画を送り出そう。

本を読む人が5人程度いて、本棚を設置する場所さえあれば、どんな地域でもできるプラットフォームが「かえるライブラリー」です。現在のところ、福岡・津屋崎をはじめ、鹿児島(現在構想中)、七尾(banco内:石川県七尾市生駒町3-3 )、仙台(ワカツク内・仙台市青葉区北目町4−7 HSGビル)、新潟(ウチノ食堂藤蔵内・新潟市西区内野町1053−1)などで実験的本屋の取り組みが始まろうとしています。

○近所に本屋、古本屋がなくて生活がさびしい本屋好きの方

○地域の中学生・高校生・大学生と何かやってみたい教育・まちづくり関係者

○現在の「就活」に違和感を感じている大学生

○本を通じた「場づくり」に興味がある若者

○おもしろい大学生・若者に出会いたい思いのある企業関係者

などの参加・参画をお待ちしています。

「かえるライブラリー」は、音楽バンドを組むように本屋をやってみる、というプロジェクトです。ギターやベースやドラムのような、特徴の異なる人たちが集まり、音楽性を語り、音楽を生み出していくように、本棚をつくっていくこと。

本は読むものですが、本棚は感じるものではないかと思います。地域の若者に届けたい思いの詰まった本棚から生まれていく新たな出会いと次なる物語。

本棚を見ると、本が歌を歌っているように感じられる本棚を、多くの場所でつくっていけたらと思います。

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