1.自己紹介・早野商店の歩み
2.商品の評価・取扱店舗のコメント
3.リターンについて
4.2011年の東日本大震災・津波、そして商品誕生まで
5.原料となる宮古湾産の牡蠣について
6.どんな商品にしたいのか
7.実施スケジュール・資金の使い道

 有限会社早野商店の早野由紀子です。私は、早野家の4姉妹の次女として生まれ育ち、首都圏で大学、社会人生活を過ごした後、2004年にUターンし家業である早野商店の仕事に就きました。普段は、商品開発から経理まで会社経営のあらゆる事をこなしています。

 同じく早野 崇です。私も岩手出身で、高校卒業後15年間岩手を離れていましたが、前職の金融機関勤務時代に様々な全国各地の成功事例、失敗事例に触れる中で「岩手にもっとベンチャースピリッツが必要だ」と思うようになりました。そんな中、様々な新規事業に取り組んでいた早野由紀子さんと知り合い、2007年に早野商店の一員となり由紀子さんと一緒に早野商店の事業に携わっています。

 早野商店のある岩手県岩泉町は、東京23区と横浜市を足したくらいの広大な面積を有し、そのうち約93%が森林を占め古くから酪農と林業が盛んな町でした。加えて、観光資源として透明度の高い地底湖で知られ年間約18万人が訪れる日本三大鍾乳洞「龍泉洞」が有名です。

[写真:龍泉洞] 

 その中、早野商店は昭和60年代に食品製造に進出し、地元三陸産の魚介類や龍泉洞から流れ出る綺麗な水で育った川魚を使った加工品の製造・販売を始めました。


   今回のクラウドファンディングの対象となる商品は2015年から発売を開始した「宮古湾産牡蠣の佃煮」です。発売以来、岩手のお土産品としてご評価をいただき、JR盛岡駅の売店において多い月は100個/月近い販売実績を誇り、昨年からはJR仙台駅の売店にも進出するなど、当社商品の中で一番の伸びを示しています。また、岩手県で開催された「平成28年度 岩手県水産加工品コンクール」では”岩手県知事賞”を受賞し、ホテルのシェフなど食のプロからも高い評価を頂いております。

 従来、牡蠣を使った加工品は燻製やオイル漬けが多く、醤油で炊いた佃煮は「珍しいね」という反応が多いのですが、試食されたお客様からは「牡蠣の魅力がストレートに伝わってくる」「おつまみにするだけではなく、様々なお料理に応用できる」という声を頂いており、「ギフトとして頂いて、食べたら美味しかったので買いに来た」というリピーターが多いのも特長です。

 「牡蠣の佃煮」を販売して頂いている店舗の方々からのコメントをご紹介します。

(1)JR盛岡駅 東北めぐりいろといろフェザン店 坂田店長様

「『牡蠣の佃煮』は当店が盛岡駅の駅ビル内に2017年3月に開店して以来のロングセラー商品です。ふっくらと仕上げられた牡蠣は、紅白に彩られたパッケージに包まれ特に50歳代前後のお客様に人気です。現在まで約1,600点を販売。今後も県内外のお客様に愛され続けられる商品として応援し続けていきます。」

[写真:東北めぐりいろといろ フェザン店]

(2)東京・東銀座 いわて銀河プラザ 長澤店長様

「三陸の牡蠣は、お客様にとって魅力のある食材の一つです。その中で当店1番人気の牡蠣加工品がこの『牡蠣の佃煮』です。50歳代以上の女性が主な購入層で、最初はご主人様用にご購入され、その後味の良さやお土産風なパッケージから、お友達へのちょっとしたお遣い物として購入していくという形で広がっています。牡蠣独特な旨みを生かした味付けは、牡蠣好きにはたまらない味です。」

[写真:いわて銀河プラザ 長澤店長]

(3)東京ステーションホテル 石原総料理長様

「数年前に岩手県岩泉町を訪れ試食させて頂いたのが出会いのきっかけです。身がしっかりしていて、旨みの濃い素晴らしい佃煮に感動したことを今でも鮮明に記憶しております。安心安全な商品であり、当ホテルでご宿泊されるお客様の朝食に昨年より提供できるようになりました。今後とも、より美味しい牡蠣の佃煮を製造して頂けたら幸いです。」

リターンの商品は、今回のクラウドファンディングの対象となる「牡蠣の佃煮」や、味付けする前の段階の「蒸し牡蠣」、その他早野商店の自社商品や地元龍泉洞のお水などを取りそろえております。

[龍泉洞の水] 

 「龍泉洞の水(500ml)」は、龍泉洞を作り出した石灰岩を中心とする地層の湧き水を非加熱処理で詰めた天然ミネラル豊富なお水です。当店でのお引き換えとなりますので、龍泉洞観光、三陸観光の際にぜひお立ち寄りください。

[牡蠣の佃煮]

 ミニサイズ45グラムは3粒、100グラムは8~10粒程度含まれます。この商品の美味しい食べ方は(1)研いだご飯と一緒に炊けば”かきめし”の出来上がり!(2)卵とじにして三つ葉を乗せれば牡蠣どんぶりの出来上がり!(3)茶碗蒸しに入れればいつもよりちょっと高級な茶碗蒸しに、(4)和風パスタの具に、と幅広いです。賞味期限は常温で90日ですので、少しずつお使い頂くことも可能です。

[蒸し牡蠣]

 1袋200グラムで約10粒程含まれます。しっかり加熱処理しておりますので、すぐに牡蠣フライやシーフードカレー、鍋物などの材料に使えます。牡蠣が一番大きくなる春先に収穫したものを厳選してお送りしますので、ぜひ岩手県宮古湾産牡蠣の魅力を存分にお楽しみください。冷凍便でお送りします。

[ほたての卵のおかず味噌]

 

 この商品は”ご飯の友”として全国から注文を頂く人気商品です。コクのあるほたての卵を米麹に練り込み、少しピリ辛の味付けにしております。ご飯以外にも野菜やお豆腐などにも合うと評判の商品です。別名「ご飯が止まらなくなって危険な商品」とも言われています。賞味期限は常温で120日です。

[しいたけ昆布]

 岩泉産椎茸と三陸産昆布をやさしく煮込んだ佃煮です。普段のおかずやおにぎりの具材にピッタリです。こちらも賞味期限は常温で120日です。

※10,000円以上のコースには、非売品の「牡蠣丼のタレ」を1本おつけします。これ1本あると、様々な牡蠣料理のバリエーションが広がります。


 少し話は戻りますが、この「牡蠣の佃煮」が生まれた背景をお話ししようと思います。2011年の東日本大震災・津波により三陸産の魚介類は壊滅的な打撃を受け、水揚げを再開した後も風評被害により販路を絶たれることが多くありました。その一方、被災地支援の観点から被災地の商品を積極的に仕入れよという動きも始まり、この「牡蠣の佃煮」は当初首都圏の商業施設に立地する「おにぎりチェーン」向けの業務用食材としてスタートしました。その佃煮の味付けが好評だったことから「岩手土産として購入可能な商品にしたら売れる」と思い立ち、2015年から主に岩手県内の県産品売り場で販売を開始しました。

[写真:2014年に首都圏で販売された牡蠣おにぎり]

 原料となる牡蠣は、岩泉町に隣接する岩手県宮古市宮古湾産です。宮古湾は、湾口が広く太平洋からの綺麗な海水と津軽石川、閉伊川の二つの川から森の栄養が注ぎ込む、牡蠣の養殖に適した場所となっています。東日本大震災・津波により漁場は大きな被害を受けましたが、全国からの手厚い支援と生産者の努力により、2012年から立派な牡蠣が収穫できるまでに復活しました。


[グーグルマップから]

[写真:三陸を代表する景勝地。宮古市・浄土ヶ浜] 

 宮古湾での牡蠣養殖は80年近い歴史を持ち、同じ湾内で牡蠣以外の養殖を行わないことと、いかだに吊す牡蠣の間隔を広げることにより、多くの栄養を吸収できるようにしていることが特長です。他産地と比べて、面積あたりの収穫量は若干減りますが、健康的で大粒な牡蠣が収穫できると評価されています。一般的に牡蠣は真冬のイメージが強いですが、収穫期は11月から翌年5月頃までと長く、春に収穫される牡蠣は雪解け水に含まれる森の栄養のおかげで冬場よりも大粒になる傾向があります。早野商店の「牡蠣の佃煮」はこの厳選した大粒の牡蠣だけを用い、シンプルなレシピでコトコト炊きあげることにより、牡蠣本来の旨みを味わえる商品となっております。

[写真:宮古湾に浮かぶ牡蠣養殖用いかだ]

[写真:殻から外す様子]

 私たちの目標は、この「牡蠣の佃煮」の美味しさをより多くの方に知って頂き、最終的に「岩手産の牡蠣」のブランド価値を向上することです。この商品の売上げが伸びることが、微力ではありますが岩手の牡蠣生産者にとって明るい展望に繋がると思っています。

 そのためには、岩手土産と限定せず最大の消費地である首都圏を開拓しなければなりません。安価な商品ではありませんので販路としては百貨店や駅・空港の売店、ホテルなどが考えられます。しかし、そこでお買い物をするのは今や日本人だけではなく、訪日外国人観光客の購買力も無視し得ない大きさとなっています。そこで、今回のリブランディングプロジェクトでは、従来通りの手法で首都圏向けに販路開拓するのではなく、外国人観光客が「佃煮」の美味しさを一目で認識して「日本土産」として購入したくなるパッケージへのリニューアルと、魅力が伝わる売り場作りを総合的に行います。そして、「日本国内で外国人観光客が購入する」という実績を積み上げた後に、海外での販路開拓を行っていきたいと思います。日本食や日本の食材への関心が高まっている今だからこそ、醤油を使った日本の伝統の味「佃煮」を広めていくチャンスだと思うのです。

 パッケージデザインにあたっては、あまり外国人を意識してこれまで本商品を購入していた日本人が敬遠するようなデザインでは意味がありませんので、既存のお客様もそして新たに開拓したい外国人観光客も購入したくなる、いわば「二兎を追う」パッケージにしたいと思います。

 パッケージデザインと並んで重要なのが売り場作りです。上の写真は現在の販売事例ですが、これでは外国人観光客は足を止めてくれません。シンプルかつ的確に「牡蠣の佃煮」の魅力が伝わるPOPやパネルなども合わせて製作する必要があると考えています。

 パッケージデザインは数度の手直しが一般的ですので、2019年に作成する第1案で試験販売を行い、そこでの反応を踏まえて2020年の正式販売に向けて準備を進めていきます。

2019年5~7月:パッケージリニューアルについて協議/2019年8月:協議案に基づいて試験販売用のパッケージ作成/2019年9~11月:訪日客が増える時期に合わせて試験販売実施/2019年12月~:試験販売での反応を踏まえて、デザインを微調整/2020年春~:正式発売開始

資金の主な使い道は以下の通りです。

・パッケージデザインにかかる費用

・販促グッズや店内に掲示するPOP、パネルなどの製造費用


▼最後に

 この仕事に携わって一番嬉しいことは、お客様からたくさんの「美味しい!」というお褒めのお言葉を頂けることです。この「美味しい!」を日本だけでなく、海外まで広げていくのが私たちの夢です。ぜひそんな大きな夢へのご協力をよろしくお願いします。

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本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。

「地域にチカラを!プロジェクト」は、JR東日本とCAMPFIREが地域を活性化・魅力的にするアイディアの実現に向けた協業プログラムです。 「地域商品開発」部門では、地域産の素材や食文化を反映した、製造者の技術が活かされた商品のプロジェクトが5件掲載されています。今回はいちごのしみチョコ(北海道)、りんごジュレ(青森県)、牡蠣の佃煮(岩手県)、煎餅(千葉県)、日本酒(新潟県)の5つの道県の商品です。
https://camp-fire.jp/channels/jreast

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