◆はじめに・ご挨拶

はじめまして。こうのふく代表 中藤友栄です。

父と次男の介護経験から、介護が必要な人が快適でおしゃれに着こなすことができ、介護する人の負担を軽減できる服を考案しました。

7月に入り、プロジェクト期間は残り僅かとなりました。
ご自分で着替えが出来ない方のための服なので、なかなか認知が広がらず苦戦しています。コツコツと施設さんなどを回っていますが、「特に今は困っていない」と言われることもあります。
しかし、拘縮のある方のお着替えで困っておられる介護士さんや、在宅介護で技術も力もない家族さんが体の大きな方をお着替えさせておられる場合は、本当に喜ばれています。
このプロジェクトで、初めて量産を試みます。もし、量産しなければ、1着あたりの縫製工賃は3割から4割は上がります。どうか、この服を必要とされている方に、少しでもお安く提供するために、このプロジェクトをご支援ください!

介護現場では、ボランティアの方が服のリフォームをしてくださるところもあります。ですが、どこも人手不足と高齢化で、いつまで継続できるかわかりません。
介護しやすい服のブランドがもっと必要だと思います。もっとたくさん選べてもっとお手頃な価格で提供するためには、このプロジェクトを成功させて、事業を前に進めなければいけません。今は必要ないという方には、【寄贈プラン】をご用意いたしました。
どうか、お一人でも多くの方にこのプロジェクトを知っていただいて、ご支援を賜りますよう、重ねてお願いいたします。


◆きっかけ

この事業を立ち上げたきっかけは、次男が2歳の時、突然寝たきりになったことです。
食べることも、遊ぶこともできなくなったので、せめてカワイイ服を着せてあげたかったけど、袖が通しにくかったり、生地が分厚くて肌に負担がかかったりして、なかなか丁度良いものが見つかりませんでした。そこで、次男が7歳で亡くなるまでの約5年間、独学で着せやすく改良した服を作ってきました。

次男の病気とほぼ同時期に、認知症になった父が介護施設で生活するようになりました。父が着替えを嫌がって、介護士さんを困らせているのを見て、家族としていたたまれない気持ちになりました。できない事を他人に手伝ってもらうことは、気を遣うものですし、子どもと違って体も大きいので、着替えにかかる労力も相当なものです。申し訳ない気持ちの反面、父に少しでも快適に過ごしてほしい、自分らしくあってほしい、という思いもありました。

今の世の中モノであふれています。着せやすく工夫した服はあります。でも、着せやすさが優先されて、着る人に似あうかどうかは二の次になっていませんか?

動けなくなっても、話せなくなっても、着心地のいい似合う服を着せてもらえればうれしいのです。「似合うね」と言われれば笑顔も出ます

そこで考案したのが、この服です!


◆このプロジェクトで実現したいこと

介護現場の人手不足は深刻で、なかなか余裕がないのが現実です。超高齢化社会が進んでいくことで老老介護等の問題と、医療的ケアが必要な方が増加しているという現状もあります。

そこで、着せる人の負担を軽減するために、体を起こしたり、重い腰や足を持ち上げなくても着せられる服を作りました。

介護を受ける生活に配慮して着せやすく工夫した上で、着せられる人も嬉しくなるような、快適できれいな色の服にしました。障がいや加齢により、動くことや食べることに制限のある人にとって、おしゃれは数少ない楽しみのひとつなのです。

介護の負担が軽減できれば、心に余裕が生まれ、家族の心も和らぎます。そんな服を作っていくための、最初の一歩が今回のチャレンジです。


◆これまでの活動

現在までに、10代から80代までさまざまな年代の男女にモニターとして協力を得て、さらに改良を重ねてきました。ご協力くださっている方々は、自宅や施設で暮らしながら、積極的に社会とのつながりを持って活動されています。こうのふくのモデルとして、お写真掲載も快く了解してくださいました。



次男がいた障がい者施設や、父がお世話になっている高齢者施設に製品を持ち込み、アンケートをお願いするなど、現場の声を聞いてきました。障がい者団体にも所属しておりますので、会合などの際に製品を見て頂いています。
また、県の協力を得て、作業療法士の先生に、専門家の立場からご意見をいただいています。


本年5月には、「お着替え介護体験会」を実施し、介護に関わる方々や専門家の方に実際に製品を試着していただきました。ベッドの上で実際に横になって、着せてみる、着せられてみることで、利便性を実感していただくことができました。
次男に着せていた過去の作品のルーツを展示し、ご来場者さまから「今までの試行錯誤のうえで、現在の形になったことがよくわかりました」と、言っていただけました。


◆資金の使い道

「片側フルオープン」
「左右どちらからでも着せられるリバーシブル」
「肌着のいらないオリジナルダブルガーゼ生地」

この3つの特徴を兼ね備えた、まったく新しい介護ウエアを企画しました!
しかし、着せやすい機能性に加えて、着せられる人の快適さにこだわり試作を重ねた結果、資金をつぎ込みすぎてしまいました。この度、製品を量産するにあたり、新たな資金が必要です。
つきましては、先行してご購入いただける方には「送料無料」「クラウドファンディング特別価格」にてご提供し、安定した製品供給のための資金とさせていただきます。


◆リターンについて

リターンにご用意したのは、『片側(肩・脇・袖)フルオープンの 横開きシャツ』です。

寝ている人に服を着せる時、一番困るのはアームホールに反対側の腕を差し込むことです。片方の袖が開けば、介護の技術がなくても、力がない女性でも着せやすいですし、着せられる人の腕が曲がったままでも、簡単に着衣できます。肩と脇も切り離されているので、寝たままの人の体を抱えなくても、簡単に着脱が可能です。実際の着脱の様子は、こちらの動画をご覧ください。


この度、この横開きシャツをリバーシブルに改良しました。右からでも、左からでも着せることができますので、例えば片麻痺の方は着せやすい方から着せることが出来ます。
こちらの動画は、左開きで着用していたものを脱いで、右開きの状態で着用しています。(わかりやすくするために寝たままではなく、モデルさんにイスに座っていただいています。)どちらからでも、まったく同じように着用出来ます。



さらに、縫い目がすべて『伏せ縫い』になっているため、肌への負担は軽減されています。体重のかかる背中や脇には極力縫い目がない仕様になっており、後ろ身ごろは、たくれを整えやすいように少し長めになっています。


そして、肌着なしで着用できるように、自社オリジナルでダブルガーゼ生地を兵庫県で織ってもらいました。せっかく着せやすく工夫しても、下に着る肌着が着せにくければ意味がありません。また、介護する方の負担をひと手間でも減らすことにもなります。
糸の太さは変えずに、糸の本数を増やして織り方を工夫したので、肌なじみがよく、冬暖かく夏涼しく、乾きやすいという利点とともに、強く引っ張っても破れにくい強度をもつ生地になりました。
織り上げた後、染めることで布を縮ませるので、施設等でのお洗濯でも縮みにくくなります。

色は、どんな年代の方でも合わせやすく、色の持つ意味も考えてご用意しました。
 ラベンダー:穏やか・癒し
 マスタード(黄):満足・明るい・喜び
 ネイビー:安息・集中・静寂・浄化
 ブラウン:ぬくもり・居心地よさ・安定

※肩と脇のニット生地が、ラベンダーはネイビー・マスタードはブラウンになっています。ネイビーとブラウンは同色です。
着る方の好みに合わせて、お選びください。


肩と脇の切り離し部分には、面ファスナーを使っています。一般的には、写真のように糸くずが付いたり、着脱を繰り返すうちに、もじゃもじゃしたB面の方が、だんだん接着力が弱くなってきます。ですので、この製品には、B面は使わずに柔らかいニット生地を使っています。また、A面の方も、縫製後一番最後に縫い付けていますので、取り換える事が可能です。ちなみに、ガーゼの生地はデリケートで縮みやすく、写真のように面ファスナーがうねってしまうのですが、この製品は縫製後洗い加工をして、最後の最後に面ファスナーを縫い付けますので、きれいに仕上がっています。


通常予定価格は¥9,200(税別)ですが、今回クラウドファンディング特別価格として、
送料税込み¥8,000でご提供いたします。サイズはS/M/Lで数量限定となっております。
ご要望の多かった、Sサイズより小さいXSサイズ(子供の150cm相当)を追加いたしました。XSサイズのご提供時期は10月を予定しております。

※男女兼用ですので、男性の方はワンサイズ上をお選びください。詳しくは、下記のサイズ表をご確認のうえ、お手持ちのものと比較してみてください。




◆実施スケジュール

令和元年6月 リバーシブルシャツのサンプル完成
    7月 クラウドファンディング締め切り
    8月 リバーシブルシャツ縫製
    9月 リバーシブルシャツ出荷予定(S、M、L)
   10月 リバーシブルシャツ出荷予定(XS)


◆作り手さんからの応援メッセージ

【パターンアトリエWakka 今井恵子さん】

「介護者さんとのやりとりを楽しそうに聞かせて下さるこうのふく 中藤さん。
ご自身の介護経験とその時の試行錯誤を生かし、着る人も着せる人も心地よく、そして笑顔で過ごせる様、パワフルに動かれています。
中藤さんとお会いする事で、服はまだまだ必要な方に必要な形で届いていない事を再認識しました。
私も微力ながら、皆様が着心地の良い服を着られる様応援して参ります。」

http://patternatelier-wakka.com/


◆最後に

縫製業界の経験もなく、特別な技術を持っているわけでもない自分が、こんな大それたチャレンジをすることは、とても勇気がいることでした。
しかし、案ずるより産むが易しというように、たくさんの方に助けていただきながら、なんとかここまで形にすることができました。

老いや障がいは、誰にでも起こり得ることです。いつ、介護する側、介護される側になるかわかりません。その時に、みんなと同じように生活を楽しむことを諦めないでほしい。
そんな思いで、ここまで来ました。
着ることで困っておられる方は、まだまだおられます。このチャレンジで終わりではなく、もっとたくさんの方に、機能的で快適な服を届けたい!!
どうか、皆様の応援を、宜しくお願い致します。

最後までお読みいただきありがとうございました。

★本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


  • 2019/09/06 11:55

    こちらの活動報告は支援者限定の公開です。

  • 2019/07/29 11:02

    いよいよ最終日となりました。最後に、ひとつリターンを追加しました。このオリジナルダブルガーゼ生地の気持ちよさを知っていただくために、ケアラー(介護する人)むけのシャツを作ります。お届けは来年になりますが、介護する人とされる人が同じ服を着て、心地よさをシェアできたらいいなと思い、企画しました。リ...

  • 2019/07/27 10:11

    残すところ3日となりました。今までご支援くださった皆さま、大変ありがとうございます!介護の当事者ではない方々からも、たくさんのご支援をいただき、心から感謝いたします。3年前の夏、次男が亡くなりました。7年と7日の生涯でした。不思議と、悲しい気持ちは湧いてこないのです。短い時間だったかもしれませ...

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