「限界集落」って人口の50%が65歳以上になった集落のこと。広島県竹原市にある限界集落「田万里(たまり)町」。この集落をどのようにして盛り上げるか。町出身の一人の男が立上り、高齢化した地域の住民たちを巻き込んで、集落全体をまるごと菜の花で覆い尽くす『有機あぶらの里プロジェクト』が始動します。

プロジェクト本文

▼はじめに・ご挨拶

 

皆さんこんにちは、”全国共通イモッチャン”こと井本喜久と申します。僕はタイトルにもあります「田万里町」という農村出身で、普段は東京に暮らしながら「世界を農でオモシロくする」をテーマに、インターネット農学校【The CAMPus(ザ・キャンパス)】というサイトの運営をやっています。

今回は、農のチカラで限界集落を再生する「田万里 有機あぶらの里プロジェクト」についてご紹介させていただきます。皆さん、応援よろしくお願いします。

真ん中の怪しいのが僕です(笑)

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【目次】
1. そもそも田万里町ってどこ?で何するの?
・アクセスのいい限界集落
・集落全体に幸せの黄色い絨毯を敷く
2. プロジェクトを立ち上げた背景
・70歳が若手の農村に危機感
・妻の病で食の大切さを実感
・西日本豪雨〜ピンチがチャンス
3. プロジェクトの内容
①再生計画の鍵を握るのは、村の風景一面を覆い尽くす菜の花畑
②絶景をつくった田万里町の菜の花は、「菜種あぶら」となって全国でも発売
③菜の花の後は水稲も連作。できたお米で「米糠あぶら」を作ります
④廃校になった旧小学校をプロジェクトの活動拠点としてリノベーション
4. プロジェクトが成功したら
・TAMARIBAが田万里町という限界集落を活気ある場所へ
5. 資金の使い道・実施スケジュール
6. リターンのご紹介
7. 最後に

・このプロジェクトを通じて実現したい 地域の夢

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▼そもそも田万里町ってどこ? で何するの?

まず、「田万里町」を聞いたことも無い方がほとんどだと思いますので、僕の故郷について紹介させてください。田万里町は、広島県竹原市の山間にある、稲作が中心の町です。広島空港から車で10分、東広島駅から車で10分、竹原の市街地から車で15分と好立地にも関わらず、過疎が急速に進んでいます。世帯総数176世帯、総人口422人。そのうち20〜30代の若者はたったの24人です。

南北を山に囲まれ細長く、南から北の山裾までの距離が200〜300mしかない盆地が約5km続く、まるで「うなぎの寝床」のような地形です。町の真ん中に交通量の多い国道2号線が通っていますが、誰も立ち寄らず通り過ぎていくだけの「名もなき農村」になってしまっています。

この地域に・・・・

幸せの黄色い絨毯を敷きたいです。つまりそれは菜の花畑で集落全体を覆い尽くすという状態にしたいということです。この菜の花をキッカケに、元気のなくなった限界集落をもう一度、若者や子供たちがたくさん集まる場所に生まれ変わらせたい。
しかも、その菜の花から菜種油を絞って商品化したり、米も作って米糠油を絞って商品化したり、その他にも地元の畑で穫れた食材から生まれる商売を次々に誕生させながら、廃校になった小学校もリニューアルして商品の生産場所にしたり農泊の拠点にしたりして、この「田万里」という農村を日本全国のみならず世界が注目する場所に生まれ変わらせたいと本気で思っています。


▼プロジェクトを立ち上げた背景
70歳で若手!?激変する現代の農村を象徴する地

僕自身、大学で上京してから人生のほとんどの時間を東京で暮らしていました。しかし3年前、田万里で米農家を営む父を亡くしたことをきっかけに、日本の農業の現状を目の当たりにすることになります。この農地をどうしよう?と、地元の農現場の最前線の人たちに相談したところ、田万里町では「70歳の農家さんが若手」と呼ばれていたのです。


これはこの町に限ったことではありません。日本全国の農村では高齢化と担い手不足が深刻化しているのです。この現状を目の当たりにした時、「何もしなければこの地域は滅んでしまう。今からでも自分にできることはないだろうか?」と、そんな思いが込み上げてきました。
それから日本の農業について調べていくと、高齢化、担い手不足、食料自給率低下、貿易問題など「農業って大変!」と、厳しい現実を知る反面、日本の食卓を支えている(一般的に流通している農作物のほとんどを生産している)いわゆる成功している農家さんたちの姿も見えてきました。農業について知れば知るほど奥が深く「農業ってオモシロイ!」と思えるようになったのです。これが【The CAMPus】を開校させる一番目の動機になりました。


さらに妻の病気がキッカケで食の大切さを実感

一昨年、長年連れ添ってきた最愛の妻を亡くしました。病名は「肺腺ガン」。「1から2年」という余命宣告を受けてから3年半、彼女は一生懸命残された時間を生き抜きました。その間、二人で「人は何故ガンになるのか」という大きなテーマを探求しました。その結果、どうやら「食」に大きな要因(の一つ)があるというところに行き辿り着き、一緒にヴィーガンの食生活へと転向しました(しかし数ヶ月して、彼女の肺に水が溜まったり、周りとの付き合いや息子たちの食生活のことを考慮するとヴィーガンを貫くのは難しいということになり、ゆるやかな野菜中心の生活をするという方針に切り替えました)。

その中で「もっと美味しい健康野菜を食べたい」という欲求が強くなり、同じ時期に(前述した)農業への関心が高まっていたこともあって、農の現場に足を運びまくっていました。その中で豊かな畑から採れた直後のまだ土がついた野菜などを食べたりしながら、そこに暮らす人々とのコミュニケーションを重ねることによって『人の心と身体を健康にしてくれるヒントが「農」の中にある』という確信を更に強めていくことになったのです。これが【The CAMPus】を開校させる二番目の動機になりました。

そして2017年11月、いよいよ一般社団法人The CAMPusを立ち上げ、インターネット農学校がスタートしたわけです。が、しかしその翌年、今度は西日本豪雨が発災します。


西日本豪雨で農村は窮地に。そこから見えたものとは? 

2018年7月、西日本豪雨が発生し、これにより僕の故郷である田万里町を含む竹原市や広島県は大きな大きな被害を受けました。メディアの取材は入らず、被害状況も不明。いても立ってもいられず、有志のボランティアを募り、田んぼの水路に流れ込んだ土砂をスコップで掻き出しに行きました。作業はたった2週間ほどでしたが、全国から訪れてくれた延べ140人のボランティアの皆さんのスペシャルな動きもあって、田万里町の農家さんたちにもとても喜んでもらえました。その中で地元の皆様とコミュニケーションを重ねていくうちに「この災害を乗り越えて町を盛り上げる事業に取り組んで行こう」という話が活発化。
そうしていくうちに、この当プロジェクトの構想が持ち上がり一気に実現にむけて加速し始めます。住民の皆様からの協力で、2.4ヘクタール(24,000平方メートル)もの農地を貸してもらえることに
西日本豪雨の爪痕は確かに大きかったです。しかし、ピンチはチャンス。しっかりとした前向きなビジョンを持って必死に取り組めば、必ずチャンスは巡ってくるはずだと思えたのです。


▼プロジェクトの内容
1. 再生計画の鍵を握るのは、村の風景一面を覆い尽くす菜の花畑

先ほどもお話ししましたが、田万里町の中央には国道2号線が通ります。両脇には田んぼが広がっていますが、僕は子供の頃からロマンチストだったから(笑)父が運転する車の窓から外を眺めながら「この田んぼが全部あかるい色の花畑になったらキレイだろうなぁ」と考えていました。

この国道2号線をきっかけに、かつての田万里町の活気を蘇らせたい。そう考えていた時、The CAMPusの活動を通じて、「米を作ってないシーズンの田圃に菜の花を植えると土が良くなるし人も観光に来る(※)」という話を知り、「国道2号線の両脇を『菜の花』で覆い尽くそう!」と思ったわけです。

(※:菜の花には畑を肥やして次に育てる農作物の手助けをする緑肥効果があります)

国道沿いに菜の花の絶景が広がることで、今まで通り過ぎていた人々が、足を止め散策し、この町を知るきっかけにもなります。今まで気にも止められなかった田万里町に人々が訪れることで、活気が生まれ、ここで暮らす人々も気持ちが若返るくらいに嬉しくなるでしょう。

このプロジェクトの第一歩は、「菜の花畑」の絶景を作り、新しくも懐かしい「活気ある田万里町」の再生をすることです。小さくも大きな一歩を踏み出します。


2. 絶景をつくった田万里町の菜の花は、「菜種あぶら」となって全国でも発売

このプロジェクトはただ菜の花を植えるだけではありません。この地域を全国へ知っていただくための商品として開発・生産・流通・販売していきます。ブランド名は「田万里屋 ORGANIC菜種あぶら」

菜種あぶらはいわゆるキャノーラ油ではありません。どちらも原材料は菜の花ですが、菜種あぶらはセイヨウアブラナから精製されるもので、日本で古くから作られてきた伝統的な調味料です。

一般的に市場に出回るキャノーラ油は、品種改良によって生まれたキャノーラ種の菜の花から精製された油はがほとんどとされており、純国産のなたね油の自給率はわずか0.04%と言われています。このプロジェクトでつくる「田万里屋ORGANIC菜種あぶら」は、それだけでも貴重な存在と言えるでしょう。

※なお、今回のリターンに含まれている「田万里屋ORGANIC菜種あぶら」は、試作品(他地域産の有機栽培油使用)になります。


3. 菜の花の後は水稲も連作。できたお米で「米糠あぶら」を作ります

 田万里町の名産はなんと言ってもおいしい「お米」。山々から湧き出るおいしい「お水」を使った稲作が古くから盛んでした。地名がその事を物語っているのは言うまでもありません。菜の花を作って菜種を収穫した後は、お米を作り、米糠あぶらも開発・生産・流通・販売していきたいと考えています。

精油工房を利用して、米糠あぶらを精製。ゆくゆくはドレッシングやポテトチップスなどの加工食品の他に、せっけんなどの美容製品も続けて開発していきたいと思っています。ビタミンEが高くコレステロールの低下作用があると言われている米糠あぶらは、希少価値が高くこれからますます注目されるでしょう。


4. 廃校になった旧小学校をプロジェクトの活動拠点としてリノベーション

菜の花は、単なる観光ネタではありません。田万里町全体の活性化が目的です。そこで、菜の花畑のすぐ近くにある、廃校をリノベーションし活動拠点にしたいと考えています。(現在、自治体側と賃貸契約および使用方法等を協議中)

具体的には、農作物を収穫して加工する「工房+カフェ+農業体験スクール+農業体験ツアー者の宿泊施設」などを複合させた場所にできたらと思っています。この限界集落に、世界中の人々が集まる「たまり場」ができればという想いを込めて、「TAMARIBA」(田万里場)と名付けることにしました。

「TAMARIBA」の一室は製油工房にし、工房の横には、ちょっとしたカフェスペースを設け、なたね油や田万里町の旬の食材を使った軽食を提供。訪れる人々に、工房見学油絞り体験などのワークショップを開催したり、この地域ならではの美味しい体験をして頂きたいと思っています。

■1F 工房・カフェスペース
・菜種あぶら/米糠あぶらの精油工房
・ワークショップの開催(油絞り体験)
・有機油を使った揚げパンやスイーツの提供
・地元食材を使った料理の提供

■2F アカデミーサロン+イベントスペース
・新規就農希望者向けの農業体験スクール
・農体験ツアー参加者向けのイベント
・各種地元イベント
・田万里町の歴史紹介

■3F/4F 宿泊施設
・個室
・ドミトリー
※スクール&ツアー参加者向け


▼プロジェクトが成功したら
TAMARIBAを中心に限界集落が若者たちの溜まり場になって活気づく

① カフェ+体験+宿泊で、観光のみならず関係人口が増える

 これまで田万里町には観光名所が無く、観光客が訪れる事はありませんでした。当然、観光客用のお店やスポットも存在しません。そこで僕たちは菜の花畑を観光名所にし、お客様をもてなすための新たなスペース「TAMARIBA」を軸に観光導線を作りたいと考えています。 

さらに、空港や新幹線の駅が近いこともあり、ゆくゆくはThe CAMPusの活動を活かして、全国の新規就農者が実践的な農業を学べる農業体験スクールをここに開設できたらと考えています。その他、週末だけ農業を体験に来たいツアーのお客様が宿泊できる設備も用意し、地域の人々と訪れた人々が活発に交流できる様々なお祭りやイベントを開催する場所としても機能できればと思っています。

② 「農」を軸に地域を活性化させ、次世代に繋がるビジネスモデルを確立

工房が完成した際には、菜種あぶら米糠あぶら、そして米粉を組み合わせて、「土から作った究極の揚げパン」を作る予定です。このように、田万里町で生産される作物を加工した様々な六次化商品を誕生させながら、周辺地域だけでなく日本全国はもとより世界へと販売していきます。

これにより、「農」をきっかけに限界集落を再生させ、田万里町ブランドの名が日本中・世界中に広がっていくことを目論んでいます。将来的に生産量・販売量を増やしていくことで雇用を生み地域を活性化させ、次世代に繋がるビジネスモデルを確立します。


▼資金の使い道・実施スケジュール

活動拠点となるTAMARIBAのリノベーションには、合計で5,000万円以上の資金が必要になります。まずは菜種あぶら/米糠あぶらの製造販売の為の精油工房の開設が必須です。その為、このクラウドファンディングでは、精油工房開設費用の300万円を目標金額に設定しております。

設備費300万円/ 人件費150万円/ 広報費120万円/  CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料:約50万円        300万円以上の支援金にもチャレンジしていきます。

【実施スケジュール】
2019年:田万里屋ブランドサイト誕生、米糠あぶら&揚げパン試作
2020年:TAMARIBA 1Fオープン、菜種あぶら試作品完成
2021年:TAMARIBA 2~4Fオープン
2022年:TAMARIBA本格始動各種イベント開催、田万里屋ブランド全国流通開始


▼運営体制

今回のプロジェクトの構想は、西日本豪雨の復興ボランティア活動をThe CAMPusとして行った際に、地域住民の皆様と自治体(竹原市)の皆様と多くの時間を共有しながら徐々に形作っていきました。そして2019年に田万里町の自治会会長が代表になり「田万里町『有機あぶらの里』協議会」が発足しました。

・運営主体/田万里町「有機あぶらの里」プロジェクト協議会
・協力/竹原市
・運営協力/一般社団法人The CAMPus、株式会社The CAMPus BASE


▼最後に

このプロジェクトの推進役であるThe CAMPusのご紹介

インターネット農学校The CAMPusは、「世界を農でオモシロくする」という理念のもと2017年11月に誕生しました。活動目的は『新型農家の誕生を促し地域を活性化させていく事』です。しかし、なぜ僕たちThe CAMPusはそのようなことを目指すのでしょうか。

いま、ITやIoT、AIなどテクノロジーの進化は人類史上もっともエキサイティングでわずか数年で想像を絶するレベルに到達しています。そんな時代に生きている私たち人間は、さらなるテクノロジーの革新によってその存在は薄くなっていくのでしょうか? 僕はその答えは完全にNOだと思います。きっと自然のものや人と人の触れ合いなど「アナログなことこそ価値あるものだ」という意識がこれから益々強くなっていくのではないでしょうか。 

The CAMPusでは、農業ではなく「農」という価値観を大切にしています。「農」とは農業(ビジネス)を含む自然とともにある暮らし全体のことです。人間として生きる上での基本行動3つ「創る」「働く」「食べる」を自然環境の中でひとつの線で繋いでいるのが「農」です。テクノロジーの進化によって「農」への注目が高まっている近年、これからの先の未来は「農」を中心にして町づくりのできる地域が益々誕生してくると考えます。

私たちThe CAMPusは、人々が心から豊かに暮らせる社会の実現を目指します。新しく農業をやってみようという気概のある人は突然変異では生まれません。田万里町の事例は、そんな新型農家誕生の試金石となる新しい取り組みになるはずです。

その農村の長所を伸ばして短所を克服する。田万里町の場合は、稲作が中心のスタイルは踏襲したまま、地域の新しい顔である「菜の花」を起点に新商品を生み出し全国へ、そして世界へと売り込む。こんなスタイルの商売を創り出すベンチャーたちが全国各地域に誕生すれば、ますます面白い地域活性が連鎖的に起こってくることでしょう。

(全国各地のThe CAMPus教授たち)

 The CAMPusでは、全国にいる農ベンチャーである「かっこよく・たのしく・もうかる」成功した農家さん(教授)たちを集めて、彼らの考え方や暮らし方、農業に関する素晴らしいノウハウの数々をウェブマガジン形式の講義として月額500円の有料講義記事として配信しています。今回はThe CAMPusを無料購読できるリターンも用意させていただきましたので、この機会にぜひご一読いただければと思います。農業に関心のある方はもちろん、農を身近に感じたい方にも学びになるネタが満載です。

▶️The CAMPusの詳細はこちらの動画をご覧ください


全国にはまだまだ大変な限界集落がたくさんあります。そこには現代社会が抱える多くの問題を映し出しているようにさえ見えるものですが、これもまたピンチはチャンス。みんなで明るい未来を切り拓いていきましょう。

田万里「有機あぶらの里」プロジェクトをご支援宜しくお願いいたします。

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