「僕、産業になろうと思ったんです」

海外でも積極的に個展を開催し、近年はアートピースとしての作品も評価されている青木さん。人気陶芸家として多忙な活動をする中、「果たして自分は作家として活動しているだけでいいのだろうか?」という思いがわきあがります。モヤモヤした状態がしばらく続いた後に青木さんはある答えにたどり着きます。それは「僕は産業になる」というものでした。
「産業になる」という言葉の本意。それは作家として自分の作品をつくるだけではなく、より多くの人に手に取りやすい価格で質の高い器を提供すること。多くの人の食卓の風景をやきもので豊かにすること。そのために地元のやきもの産業に関わる人たちと手を組んで、量産の器のブランドを立ちあげることでした。

左から『マグカップSS』『マグカップS』『マグカップSSのっぽ』

※『食洗機 OK!』 『電子レンジ OK!』 『オーブン ×』 

左から
マグカップSS (インスタントコーヒー ネ◯カフェ)

マグカップSS のっぽ(水出し麦茶 伊◯園)

マグカップS【次回新作 桜釉薬】(発泡酒 ア◯ヒ スタイルフリー糖質0)

 

金の箔押しされた、専用のギフトBOXにいれてお届けさせてもらいます

プレゼントに最適です!

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もらった人が「こんないいモノもらっていいの!!??」

ときっと感動してくれます。

 

「中学生でも買える、質感が良く、美しいやきものをつくる」

 

産業になろうと思った最大の動機は、若い人たちが、良いやきものを日常で使える状況をつくりたい、と思ったからでした。
「僕が作家として制作する器はマグカップでも1万円以上。買ってくださるのはファンの方ややきもの好きといった特定の嗜好の方たちがほとんどです。僕のモヤモヤは、より多くの人に良いやきもので豊かな生活を送ってもらいたいけど、今までの作家活動ではこれ以上広がらない、と感じたのがきっかけです」。
「僕が大好きなヒップホップアーティストのエミネムは、コンサートでは何万人ものお客さんでドームをいっぱいにできる。それは彼の音楽の良さを3,000円程度のCDで共有できるから。今は配信サービスでもっと手軽に触れられます。やきものでも同じように若い世代の方に楽しんでもらえる状況を作りたい。そこで中学生がお小遣いで買える1000円台のマグカップをつくろう、と考えたのです」。

「10万種類もの釉薬のテストピースを産業に生かす」

もちろん既存の仕組みでも手に入れやすい価格のものはつくれます。でも自身の土や釉薬の経験値を生かすことで、同じ量産品でも作家としての作品に引けを取らない質感のプロダクトを作ることができる、と青木さんはいいます。
「僕はありとあらゆる土と釉薬の組み合わせを追求していて、やきものを始めてから約10万種類以上ものテストピースをつくってきました。さまざまな色合いと質感を微妙な配合で陶土や用途に合わせますが、表現方法は無限です。その中から、初回のマグカップのためにしっとりと手になじみ、唇に触れた時に心地良い釉薬と土を選びました」。
量産品を冷たく感じるのは、たいていが釉薬の問題、という青木さん。自分の釉薬と土のノウハウを信頼のおける工場と共有し、素材のディレクションをすることで、プロダクトに温かみのある命を吹き込むことができました。

 

「美濃の若手生産者がワクワクするやきものの未来をつくる」

「産業になる」ということは、型屋さん、土屋さん、窯元さんと協業をするということ。美濃の職業訓練校出身の青木さんは、窯業に関わる地元の若手後継者とつながりがあり、みな「青木くんのためだったら」と気持ち良く協力してくれたといいます。プロトタイプをアトリエで制作し、驚くほどのスピードで型が完成。現在少しずつ焼成を進めていて、12月10日には発売を開始する予定です。
「産業の先輩たちは、”青木くんも、とうとう量産の世界に来たんだね”と言って受け入れてくれた。そしてみんなでこのプロジェクトを盛り上げてくれているんです。でも応援だけでなく、彼ら自身もワクワクしている。それは産地窯業の未来を感じているからなのです」。

「産業の担い手が幸せになる仕事が、未来の食卓の風景をつくる」

多治見・土岐・瑞浪・笠原という地域全体で支えられている美濃焼。この美濃地域は日本の器の50%を生産していますが、他の窯業地同様に衰退は否めず、量販店の大口注文に応えるために大規模な窯の設備投資をしても、100円のマグカップ1個につき1円の利益という話も珍しくありません。
青木さんは、今回のプロジェクトでやきもの産業の担い手たちと交流し、産地窯業の現実と改めて向き合いました。そしてこのプロジェクトが、美濃という産地を元気にする小さなきっかけになる、と気づいたのです。
「関わってくれているのは自分と同世代。みんなが希望を持って仕事を楽しんでいるのが一番嬉しいんです」。

今、このプロジェクトに自分の力と時間を注ぎたい、という青木さん。
初回は白い釉薬のマグカップを発売。
その後季節に応じて、1000個限定で桜色や黒の釉薬も制作していきたいそう。
すでに次はプレート、アラジンの土鍋、そしてカップアンドソーサーと続けていくことを決めているそうです。

質感の良い器を1年間使ってみてほしい。良い器を日常で使う体験の積み重ねが感性を刺激してくれるはず、と青木さんは力を込めます。このマグカップが、若い世代はもちろん、あらゆる世代の方にとって、洋服など身につけるものだけでなく、それぞれの生活の風景に目を向けるきっかけになれば。このプロジェクトは作家としての新たな挑戦でもあるのです。

                                                                            
 
青木良太より。

今回のクラウドファンディングで皆さんから受け取ったファンドは、この活動の財産でもある「型代」や「開発費」として使わせていただきます。美濃という地域で陶芸家である僕と若手の生産者たちがタッグを組んだ、未来の食卓の風景を豊かにするやきものの「RYOTA AOKI POTTERY」プロジェクトに、ぜひみなさんも「応援」という形で参加していただければ嬉しいです!

  • 2016/12/15 12:40

    ショップカードが出来た!!   これも金の箔押しのカード カッコイイです プレゼントボックスの中に作品と一緒に同封されます!   ショップカードといっても、ペラペラの紙で金色っぽい色で印刷された、よくあるものではありません。   もらった人が「わぁ!こんなにいいモノもらっていい...

  • 2016/12/14 17:36

    つぎつぎと完成してきました!!   『マグカップSSのっぽ』窯に入る前に列をつくってならんでいます。 この工場の現場はなかなか見られない。貴重な映像です。(撮影許可を得させてもらいました!)   焼き上がりが楽しみです!   陶芸家 青木良太      

  • 2016/12/13 11:35

    『ハマ擦り』 焼き上がり窯から出てきた後は回転台のヤスリの上でカップの高台(カップの裏側部分)をヤスリで研く作業があります 陶器の器を見てもらうとわかるのですが高台の部分は釉薬がついてないので、土が見えています(一度、お手元の器を見てみてね)窯から出てきた器たちは、窯の中の板と接してる部分...

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