ご挨拶

初めまして。ADDICT Inc.代表の中谷洋平です。

ADDICT Inc.は創業当初から『一枚の絵のように仕上げる』をテーマに、材料の選択から制作まで“絵になる空間”を常に意識し、探求しながら商業施設や個人宅などの建築・空間にまつわる幅広い内装美術を手がけています。具体的には塗装・壁画・看板・sign・左官など、カテゴリーを問わず受注製作し、同時にディスプレイ・什器・建具・金物・壁面などに活かせるマテリアルの提案・制作も行っています。

今年の初春、台東区小島の250平米を超える元紙器工場跡地に作業拠点を構えました。

このエリアは、製造／卸の集積地として歴史のある地域で、近隣には紙工場・鉄工場・工務店など古くから営む会社が多く残っています。実際に近隣の方々に素材や加工方法などの相談に乗っていただくこともあり、地域全体がものづくりに密接に関わっています。

近年、建物の老朽化や住民の高齢化が進むなどの理由から、建物が一から全て取り壊され全く新しい建物に変わってしまう、という現状を目の当たりにし、本来のものづくりの街の魅力や文化を守りたいという思いから、この元紙器工場を拠点に選び、一部のパーツや柱は当時のまま残しながらリノベーションしました。

外壁は塗り直して、建具はガラスを入れて明るく

高圧の電気パーツを取手に

紙箱の型紙をマットに無骨なリフトは動くように

新たな価値を生み出すWAREHOUSE199

ADDICT Inc.の拠点と同時に、この場所を新たなものづくりの発信場所として、工場の枠を超えたファクトリーコワーキングスペースWAREHOUSE199をオープンさせるため、準備を進めてきました。

WAREHOUSE199は2階層。1階には都内では珍しい大型の塗装ブースや工作設備を備え、色サンプルやプロトタイプの作成が可能な工場スペース、2階には新しいアイディアを具現化するまでに必要な、リサーチ・打合せ・図面制作などのオフィスワークができるスペースを構えます。

1F 平場1F

1F奥　塗装ブース

2F MTG ROOM

2F COWORK SPACE

ゆったりできるソファもあります。

1つの建物内に工場と設計・デザイナー・プロジェクトマネージメント会社等も同居し、フロアを行き来しながら試作や提案を繰り返すことで、新たな発想やスモールアイデアの火種を絶やさず検証する事が可能になり、今まで以上にものづくりの柔軟性を高めスピードアップが望める他、問題の早期解決が可能になると考えます。

また、依頼者であるオーナーが技術を持った職人に直接相談しながら制作できる作業環境は珍しく、アイデアを形にする為の新しい繋がりや技術の可能性も引き出すきっかけになるのではと考えています。

都内では珍しい塗装ブース

塗装ブースとは、対象物にスプレーガン等で塗料を吹きつける際に周りに飛び散る塗料の飛沫や臭いを吸収し、周囲に飛散するのを防ぎ、近隣への環境や使用者の健康に配慮した大きな浄化槽のような装置の事です。

強力な渦（ボルテックス）でミストを捕集します。

塗料スラッジは水と共に分離槽に流れ、浮遊物と沈殿物とに分かれ、水は再利用されます。10馬力エアコンプレッサー、３箇所で同時にスプレーガンを使用可能

大型な装置のため、都内の導入例は大変珍しく、これにより小さな制作物はもちろん、大型バイクほどの大きさのものまで大小関係なく塗装することが可能となり、作業環境を一気に飛躍させてくれるものです。

電車で通える距離にあるメリット

今までは、塗装の仕上がり具合を確認する為にわざわざ車で時間をかけて郊外へ移動するという選択肢しかありませんでした。配送する場合は更に時間を要してしまいます。これからはよりフレキシブルに試作や相談ができ、無駄な移動・配送時間を省き製品精度を高める事へ費やせます。もちろん導入には数百万という費用負担がかかってしまいますが、これからの期待値が上回り、決意にはそう時間はかかりませんでした。

このような場所を作りたいと思ったきっかけは、仕事をしていく中で出会った数多くの魅力的な人々との出会いです。

創作意欲に溢れた人、研究熱心な人、素材の特徴を熟知している人など、同じように高い志と意識を持った仲間が集える拠点があれば、この場所をきっかけに、お互いの知識や技術を共有し、新しいアイディアを形にしていき今よりも更にいいモノ作りができるのではないかと考えます。同時に人だけでなく工場自体もバージョンアップしていけるよう、場の活性化を目指します。

この考えを実現させるためにADDICT.Incが母体となり、WAREHOUSE199の企画運営をしていきたいと思っていますので、どうぞみなさまのお力をお借りできれば幸いです。

施設の詳しい概要について

WAREHOUSE 199の場所や通常の利用料金などにつきましては、こちらのhttps://warehouse199.jp/ からご確認いただけます。

よろしくお願いいたします。

資金の使い道について

みなさまからのご支援金は、空間や設備保守及び今後の企画運営費、活動を発信する為のWAREHOUSE199の新WEBページ運営制作費などに使用させていただきます。

最後に

ここまでお読み頂きまして、ありがとうございます。

オープンに至るまで、本当に多くの方々にご協力いただきました。
沢山の方々に関わっていただいたことで自分では想像もつかないくらい素敵な空間になりました。
人と人との繋がりや温かさに改めて感謝しています。

このプロジェクトをきっかけに更に新しい出会いや繋がりが生まれ、活気溢れる楽しい場所になればと思っております。

今後ともよろしくお願いいたします！