新プロジェクト「VANART(バナート)」で、解体される原宿のマンションとともに社会課題を破壊します

こんにちは!田才諒哉です。現在はイギリスにある研究所に所属しています。これまではJICAの青年海外協力隊でザンビア、NPOのスタッフとして南米パラグアイやスーダンで仕事をしてきました。「国際協力」を軸にいろんな活動をしてきましたが、より多くの人に社会課題について考えるキッカケを持ってほしいなと思い、新しいプロジェクトをスタートすることにしました。


新プロジェクト「VANART(Vanish+Art)」では、原宿 竹下通りから徒歩5秒に位置する2019年10月解体予定のマンションに「消えるアート」を描き、マンションとともにその絵を破壊します。

プロのアーティストを国内と海外から招待し、ただ単に社会課題を訴えるだけでなく、アートとしても素晴らしい作品になることを目指します。


今回のアートのテーマは「破壊と再構築」

私たちの生活は便利で快適になったものの、裏ではそのしわ寄せを受けていることがあります。

プラスチックゴミによる海洋汚染や、古い習慣の中での生きづらさ。

こうした、令和の時代に持ち越したくない現代の負の遺産をテーマにしたアートをマンションの壁に描き、その絵ごと一緒にマンションを解体します。そして、これから私たちがどんなアクションを起こしていくべきなのか?を改めて考えるのが今回のプロジェクトです。

今回日本に招待するアーティストのこれまでの作品。


なぜこのプロジェクトをやろうと思ったのか?

社会課題って、なんだか重いですよね。

環境問題、貧困、人種差別、ジェンダー問題・・・


「何が問題なのか?」「何が原因なのか?」

それを知ることは大切です。でも、そうしたことは最初はよく分からなくても良いと思うんです。


「アートが見たい!」「なんだか楽しそう!」

そう思っていただき、このイベントに参加してほしいと思っています。


今回の「VANART原宿」では、環境問題をテーマに世界的に有名なメキシコ人アーティスト「アルフレド・エンリコ(愛称ポゴ)」、自己肯定感をテーマに新潟県を拠点に活動する日本人アーティスト「なかしまなぎさ」をご招待し、ライブペインティングを行います。

本プロジェクトにご支援いただいた方には、ライブペインティングの鑑賞券をお渡ししますので、ぜひアーティストがマンションに描く、臨場感溢れるライブペインティングを体験してみてください!


自己肯定感

内閣府の調査によれば、先進国の中でも日本の若者は男女ともに自己肯定感が低いという結果が出ています(内閣府 2014)。自分自身に満足していると答えた若者は5割以下。日本以外の調査対象国では、自己肯定感を高める要素として「長所」「挑戦心」「主張性」などがあげられる一方、日本では「人の役に立つこと」「人から感謝されること」「人から認められること」といった、「他人からの評価」が中心になっています。

他人からの評価という、外部要因から得る自己肯定感は脆いです。他人からの評価に関係なく、「自分」という人間を模索しながら、自己を肯定して良い。もっと好きになって良い。自分を大切にしてほしい。そんな気づきになるアートを、「VANART原宿」1日目(2019年8月24日)に日本人アーティストなかじまなぎさが描きます。

社会が自分に求めるものをいったんすべて忘れて、自分を知ることから始めていこう!そして、自分の人生の選択肢にオーナーシップをもつこと。そんなメッセージを伝えられればと思っています。

なかしまなぎさの過去作品


環境問題・プラスチック

日本は昔からプラスチックの分別に力を入れたり、ポイ捨てをする人が少ないことで知られていますが、実際は、アメリカにつぎ2番目にパッケージ用のプラスチック使用量が多い国です(UNEP 2018)。また日本近海には、世界平均の27倍のマイクロプラスチックが漂っているとの報告もあります(Isobe et al. 2015)。

Isobe(et al. 2015)より引用

「プラスチックを使わない」という意識は、ヨーロッパなどの国々に比べるとまだ低く、コンビニなどでも一度しか使用しないゴミ袋の使用、そしてペットボトルも多く使用されています。

そこで「VANART原宿」2日目(2019年9月29日)は、プラスチックの使用について改めて考えるきっかけとなるアートを、メキシコ人アーティストPogoに描いてもらいます。

Pogoの過去作品。今回のプロジェクトはマンション内の壁にアートを描くので、完成はこのようなイメージになります。


本企画は、日本発のサブミッションチャンネル「tone」を運営するなど、アーティストやクリエイターが世界で活躍するための架け橋を創るカルチャーエージェントカンパニー「グリッジ株式会社」様と、日本橋でレンタルアートスペースego Art & Entertainment Galleryを運営する「株式会社ベモーレ」様ご協力のもと、東証一部上場企業である「サンフロンティア不動産株式会社」が保有するマンションを使用させていただくことで実現しています。


アーティストプロフィール

アルフレド・エンリコ (ポゴ/Pogo)

1982年メキシコ生まれ。非現実的な絵を特徴としたペインター。最近では彫刻、デザイン、テキスタイル、版画や音楽など幅広い分野に手を伸ばしている。

メキシコのIntercontinental大学にてグラフィックデザインを学んだ後、デザイン分野での仕事を始める。

ダークでありながらもカラフルな絵は神秘的、また畏怖なものからインスピレーションを受け描かれており、死、宇宙、輪廻、魂の存在やこの世の相対的なものに対する答えを求めている。作品には星や天体、骨、花、そして女性の体が多く登場し重要な要素を担う。

アーティストSmitheとともにCopete Coheteというグラフィックスタジオを経営しており、またMercadoramaという版画ポスターを作るアーティスト集団とコラボしている。

最近ではTame Impala, Queens of the stone age, Ariel Pink, Unknown Mortal Orchestra, The Killers, Goldenvoice, Nike, Vans, Pepsi, Ray-Banなどといったビッグネームにも作品の提供をしてきた。

これまでにアメリカや日本、さらにはスペインやシンガポールといった世界各地で作品の展示会などが行われている。


なかしまなぎさ

主に新潟、東京で絵の展示やイベントに出展して活動。
引き込まれるような青と、目から訴えるような感情の表現を目指しています。

【これまでの実績】
展示・イベント
・2014年9月 『EHARA JAPAN EXHIBITION vol.1』 @solero
・2016年4月 『かいしんのいちげき展』 @ヴィレッジヴァンガード一部店舗内にて巡回展示
・2016年11月 『デザインフェスタ44』 @東京ビッグサイト
・2016年10月 『ハートフル展』 @長岡ベース
・2017年2月 『サンキュー!ベース展』 @長岡ベース
・2017年11月『デザインフェスタ46』 @東京ビッグサイト
・2018年8月『ハートフル2』@高円寺FAITH
・2019年5月『デザインフェスタ49』 @東京ビッグサイト
・2019年5月個展『under cider』 @DESIGN FESTA GALLERY
掲載
・CUTIN 3月号掲載


プロジェクト概要

ライブペインティング実施日
Day 1(なかしまなぎさ):8月24日(土)12:00〜18:00
Day 2(Pogo):9月29日(日)9:00〜16:00

場所:船場マンション
住所:東京都渋谷区神宮前1丁目14

今回ライブペインティングを実施し、10月に解体予定の船場マンション


VANARTの未来

今回は原宿 竹下通りにある廃ビルを使用させていただきますが、今後もアートを使いながら、環境問題や自己肯定感に限らず、さまざまなソーシャルイシューを多くの人に知っていただく企画を仕掛けていく予定です。

そして日本国内だけでなく、世界に向けても発信していくことを目指します。今回はその扉をノックするためにも、アーティストの一人としてメキシコ人のPogoを日本に招待することを決めました。


プロジェクトメンバー

田才諒哉

1992年生まれ。新潟県出身。英国サセックス大学開発学研究所所属。国際協力サロン主催者。青年海外協力隊としてザンビア、国際協力NGOの駐在員としてパラグアイやスーダンで活動を経験。JICA草の根無償資金協力や国連WFPとの協働プロジェクトの実施に携わる。国際協力の現場での活動だけでなく、ファンドレイザーとして国内NPOや海外NGOを中心にファンドレイジングキャンペーンの企画立案・実行のサポートなどを行う。またニュージーランドにバリスタ留学をした経験もあり、「国際協力カフェ」を世界各地でOPEN。

井上龍馬 

1992年生まれ。北海道出身。ニュージランドでバリスタとしてコーヒーを作りながら、翻訳・通訳・ライティングを中心に活動中。 ニュージーランド、オーストラリア、パプア・ニューギニアなどのオセアニアの国々を中心に、TV番組の笑ってコラえて、PanasonicやSony、World Masters Cups in Aucklandなどのコーディネーターも経験。昨年、ストリートアートのイベントに仕事で関わり、その魅力と多くの可能性を感じ「アート」に関わる活動を始める。アートディレクターとしてストリートアーティストWHOLE9のXXXTentacion追悼壁画を米大手レーベルEMPIREと作成やストリートアトイベント、StreetPrintsやSeaWallsにカメラマンとして参加。現在は「アート×国際協力」をテーマのイベント開催に向け活動中。

山田菜津実

1992年生まれ。2015年に学部卒業後ロンドンにて薬物・アルコール依存のある女性の社会復帰支援に関わり、2017年に英国イースト・アングリア大学、ジェンダー分析/国際開発学修士課程を修了する。現在は、ソフト系国際開発コンサルティングファームにて、スタートアップアクセラレーター・ジェンダーコンサル・ファシリテーターの修行をしながら、2018年に立ち上げたロヒンギャ・ホストコミュニティにおけるバングラデシュ女性のエンパワメントプロジェクトに従事する。「自由に自分を表現できる世界」を目指し活動するフェミニスト。


資金の使い道

ペインティングに必要な資材など:100,000円
アーティスト交通費:105,000円
映像制作費:90,000円
クラウドファンディング手数料:45,360円

上記合計金額のうち、今回のクラウドファンディングでは300,000円を目標金額とさせて頂きたく思っております。


リターンについて

■ ライブペインティング鑑賞券

ポゴとなかしまなぎさの描くライブペインティングを実際にその場でご覧いただけます。
3,000円のご支援の場合は、Day 1およびDay 2のどちらに参加するかお選びください。
5,000円以上のご支援の場合は、両日ともに参加することが可能です。

※ライブペインティング鑑賞券ご購入者の方は、友人を1人まで一緒に連れてくることができます。

※当日の混み具合によっては、入場のための整理券を配布させていただく可能性があることをご了承ください。一度お越しいただいた後、また空いているタイミングでご来場いただくなどは可能でございます。

■ エコバッグ

メキシコ人アーティストPogoのオリジナルデザイン入り!
コンビニやスーパーへ買い物に出かける際、エコバッグを使うことでプラスチックの使用を減らし、身近にできるアクションを実行していきましょう!

※バッグの形はイメージです。デザインはこちらのデザインが入ります。


■ オンラインサロン「国際協力サロン」に半年参加できる権利

本イベント「VANART」を企画しているオンラインサロン「国際協力サロン」に半年間ご招待させていただきます(通常の会員になるより1ヶ月分お得です)。

■ 本イベントアーティスト(Pogoもしくはなかしまなぎさ)が、あなたの希望の場所でペインティングを実施

※日程などは後日メールで調整させていただきます。
※交通費およびペンキなどの資材代は別途頂戴させていただきます。
※このペイントはオフィス内やレストラン、ゲストハウスなどの壁を想定していますが、サイズがあまりにも大きすぎる場合、別途お金を頂戴させていただく可能性があります。ご不明な点はご支援前にお問い合わせください。


実施スケジュール

8月24日(土):VANART Day 1(なかしまなぎさによるライブペインティング)
9月29日(日):VANART Day 2(Pogoによるライブペインティング)
10月末(予定):マンション解体
12月まで:リターン発送の完了


最後に

僕がこれまで国際協力など社会課題の解決を仕事にしてきて感じた一番の問題点は、「関心層の少なさ」と関心を持つための「入り口の少なさ」です。

ライブペインティングという躍動感と臨場感のある、まさにライブで目で観て、心で感じて楽しめるイベントにすることで、アートを通して社会課題を見つめる時間をみなさまにお届けできればと思っています。

今回のVANARTはまだ序章にすぎません。これからどんどん面白いことを仕掛けていくので、応援、よろしくお願いいたします!

※本イベントへの取材などのお問い合わせも喜んでお受けさせていただきます。
※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、手弁当でプロジェクトを実行し、リターンをお届けします。

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