世界の理不尽を撮り続けてきた監督が向かった福島はいま・・・

世界の現場を取材してきた2人のフォトジャーナリストが、震災翌日から福島に入り、今も記録を続けています。

東日本大震災から9年。福島をめぐる報道が減少し、一方問題も複雑化しています。
飯舘村での酪農をあきらめざるを得ない中、新たに土地を耕し育てた蕎麦が花をつけました。
出荷されることのない蕎麦の花が、それでも美しく咲く様に、村民たちの複雑な思いが重なります。

そんな今だからこそ、福島の人々の痛み、憂い、そして未来への挑戦を撮り続けた本作を多くの方に見ていただきたいと思っています。
ぜひご支援の程、お願いいたします。

飯舘村に咲いた蕎麦の花

福島を撮り続けなければ、という想い。

イラクやチェルノブイリを撮影してきた豊田直巳と、チベットやアジアを撮影してきた野田雅也は、震災翌日から福島へ向かい、避難する双葉町や飯舘村の人びとを撮影。
原発事故の取材が、数週間で終わるものではなく、1年、10年と長きに渡って記録し続ける必要があるということを覚悟していました。

そして、何度も何度も福島へ通い、ひたすらにカメラを回し続けてきました。

この800日の記録を編集し渾身のドキュメント作品として被災した飯舘村の酪農家たちの記録を描いた2014年に公開した前作『遺言〜原発さえなければ』は大きな反響をいただきました。



前作『遺言〜原発さえなければ』ダイジェスト動画

 避難解除 帰村という選択、帰らないという選択

「村には見えない怪物がいる」
これは、飯舘村の村民の声です。

前作公開後の2017年に飯舘村は避難解除されました。その後、彼ら酪農家たちは避難解除をどのように受け入れ、帰村を実現していったのか。
そこには、「帰村」をめぐる村人たちの分断があり、放射能に立ち向かいながら村での新たな日常を築き上げる彼らの「挑戦」があります。

そんな未来へ向かう村民の姿も真摯に記録し、皆さんに届けたい。
村人の沈黙の中にある心の叫びを、映画を通じて知ってもらいたい。

今作『サマショール ~ 遺言 第六章』は、そういう想いが伝わる作品にするつもりです。

 飯舘村での除染作業

サマショールにみる飯舘村の未来

「サマショール」とは、チェルノブイリ原発事故後に立ち入り禁止区域に戻り暮らす人々のことをさすウクライナ語です。本作では、飯舘村への帰村を決めた元酪農家の長谷川健一さんがチェルノブイリに視察に訪れます。事故から30年以上が経ち、チェルノブイリに残るのは126名(2016年現在)。朽ち果てた家屋も目立ちます。

飯舘村の20年後は、チェルノブイリとはまた別の未来があるのでしょうか。

村に帰りたい。しかし、帰るべきなのか。それぞれの決断を迫られる飯舘村の村民たち。
彼らが今なにを想い、どのように決断するのか。
ぜひこの映画を見ていただき、福島がいま抱える問題をともに考えていただきたい、そう思っています。

帰村を前に飯館村を見学する様子

『サマショール ~ 遺言 第六章』予告編

今作の予告編を作成しました。ぜひ、ご覧ください。 この予告編は、上記の飯舘村の長谷川さんがチェルノブイリを訪れるところから始まります。その後、避難解除された飯舘村を回り、放射能を測定し、土を耕し、種を植える。長谷川さん始め村民の「未来」を切り開く姿の一端が、見て取れます。そして、この村民の生の姿を多くの方に見てもらいたい、と思ってもらえると信じています。 一つでも多くの場所で、この映画が公開できますよう、ご支援をお願いいたします。


最新作『サマショール ~ 遺言 第六章』予告編


福島を記録する二人のジャーナリスト

米英軍による劣化ウラン弾の実戦使用によって放射能汚染されたイラクを、NATO軍が劣化ウラン弾を撃ち込んだコソボやセルビアを歩いてきた。
振り返ってヒロシマ、ナガサキの被ばく者に出会ってきた。
その延長線上で、原発事故から25年目のチェルノブイリとその放射能汚染地帯を巡って帰ってきた。
そのわずか2週間後、福島県を中心に東日本を広範囲に放射能汚染させる東京電力福島第一原発の過酷事故が起こってしまった。
私もまた「安全神話」の中に生きていたのだ。
━━━━━━━━━━豊田直巳(共同監督・取材・撮影)

スマトラ沖大地震による津波被害、中国の核実験場の跡地、故郷を追われたチベット難民などを撮影してきた。しかし異邦人として、一時的にその場へ身を置いたに過ぎなかったのではないだろうか。
福島第一原発の事故から、映画の登場人物たちと共に多くの時間を過ごした。
時にはカメラを置いて語り合い、放射能汚染の現状を記録するだけでなく、被害者たちの人間像を描くことが主軸になった。
牛の処分、仲間の自殺、家族の離散、描いた人生のシナリオが崩れ落ちる。究極の選択のなかで、守るべきものは何なのか?その答えこそ、彼らが人生のなかで最も大切にしてきたものだった。
現在進行形で彼らを苦しませ続ける放射能汚染、一方で事故の記憶が薄れゆく社会。その狭間に立ち、私はこれからも記憶を歴史に記録する。
━━━━━━━━━━野田雅也(共同監督・取材・撮影)


監督紹介

豊田直巳
フォトジャーナリスト、ドキュメンタリー映像監督・制作 JVJA(日本ビジュアルジャーナリスト協会)会員
1983 年よりパレスチナ・中東の取材を始める。その後カンボジア、アチェなど東南 アジアや旧ユーゴ、コソボなどの紛争地を取材し、週刊、新聞、テレビなどで発表。 2011 年の東日本大震災以降は、主に原発事故被害の取材を続けている。
■ 原発事故関連の写真集、著書
『百年後を生きる子どもたちへ「帰れないふるさと」の記憶』((農文協 2020年)
『フォト・ルポルタージュ 福島 「復興」に奪われる村』 (岩波書店 2019年)
『「牛が消えた村」で種をまく』 など 『それでも「ふるさと」』全3巻 (農文協 2018 年)
『Fukushima - l'Anno Zero』 (Jaca Book, Milano)
『フォト・ルポルタージュ 福島を生きる人びと』 (岩波書店 2014年) 『フクシマ元年』 (毎日新聞社 2012 年) など多数
■映画
『奪われた村〜避難5年目の飯舘村民』監督(2016 年製作)
 『遺言〜原発さえなければ』共同監督 (2013 年製作)


野田雅也
1974 年、福岡県生まれ。チベットの核実験場をはじめアジアの紛争地や災害現場を取材し、国内外の新聞や雑誌、Webニュースなどに寄稿。
全国で多発する自然災害を記録すると同時に、福島の帰還困難区域を記録する「津島ドローン空撮プロジェクト」にも取り組む。
共著に『3•11 メルトダウン』(凱風社)他。日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)会員、日本写真家協会(JPS)会員。

■ホームページ
http://www.nodagra.com
■Facebook
https://www.facebook.com/masaya.noda.1?ref=bookmarks

■浪江の避難住民ら、帰れぬわが家をドローン撮影「故郷の光景を後世に」(河北新報)
https://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201912/20191231_63027.html?fbclid=IwAR2Dvr4ddDnliqLW0zkNMZv9EyZkIL9pROblycb3Nt4BHfmZYXqnQ_gMjnQ

 

リターン

【5,000円】
・お礼のメッセージ

【10,000円】
・お礼のメッセージ
・オリジナルフォトプリントのご提供

【30,000円】
・お礼のメッセージ
・オリジナルフォトプリントのご提供
・映画『サマショール』パンフレットのご提供

【100,000円】
・お礼のメッセージ
・オリジナルフォトプリントのご提供
・映画『サマショール』パンフレットのご提供
・公式ホームページにお名前掲載

【300,000円】
・お礼のメッセージ
・オリジナルフォトプリントのご提供
・映画『サマショール』パンフレットのご提供
・公式ホームページにお名前掲載
・映画『遺言〜原発さえなければ〜』DVDのご提供
・映画『サマショール』自主上映権(2020年10月以降)

【500,000円】
・お礼のメッセージ
・オリジナルフォトプリントのご提供
・映画『サマショール』パンフレットのご提供
・公式ホームページにお名前掲載
・映画『遺言〜原発さえなければ〜』DVDのご提供
・映画『サマショール』自主上映権(2020年10月以降)
・映画『サマショール』自主上映時に監督講演(交通費・宿泊費は主催者負担)

【1,000,000円】
・お礼のメッセージ
・オリジナルフォトプリントのご提供
・映画『サマショール』パンフレットのご提供
・公式ホームページにお名前掲載
・映画『遺言〜原発さえなければ〜』DVDのご提供
・映画『サマショール』自主上映権(2020年10月以降)
・映画『サマショール』自主上映時に監督講演(交通費・宿泊費は主催者負担)
・監督の福島取材同行権(交通費・宿泊費などは支援者負担)

【2,500,000円】
・お礼のメッセージ
・オリジナルフォトプリントのご提供
・映画『サマショール』パンフレットのご提供
・公式ホームページにお名前掲載
・映画『遺言〜原発さえなければ〜』DVDのご提供
・映画『サマショール』自主上映権(2020年10月以降)
・映画『サマショール』自主上映時に監督講演(交通費・宿泊費は主催者負担)
・監督の福島取材同行権(交通費・宿泊費などは支援者負担)
・『遺言』プロジェクト/オーガナイザー就任権


資金の使い道について

両監督は、前作公開の2014年以降も毎月福島での取材を続けているため、取材映像は揃っています。
しかし、全国での劇場公開に向けた最終的な編集作業、また配給・宣伝のための資金が必要です。

編集費:約60万円
配給関連費:約10万円
試写会運営費:約8万円
広報費:約62万円
舞台挨拶交通費:約75万円
手数料:約35万円
合計250万円(概算)

全国で1館でも多くの劇場で公開いただき、より多くの方に見ていただくためには、みなさまの支援が必要です。


みなさまのご支援、スタッフ一同心よりお待ちしています。

※ 本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、劇場公開をおこない、リターンをお届けします。

  • 2021/02/10 12:41

    新型コロナウイルスの感染拡大を受け上映を延期しておりましたが、このたび全国での上映再開が決定しました。これもひとえに、ご支援いただいたみなさまのお力添えのおかげです。以下の映画館にて上映予定です。東日本大震災から10年を迎える今年。飯舘村に戻ったサマショール(自主帰還者)たちが、この10年に何...

  • 2020/05/18 12:07

    愛知県の緊急事態宣言解除に伴い、シネマスコーレ(名古屋市)の営業再開が決定いたしました。これにより、映画『サマショール ~遺言 第六章』も5月23日(土)より同館での上映が決定いたしました。営業再開初日、最初の上映作品となります。避難指示解除後の福島の人びとの営みは、現在の緊急事態宣言解除後、...

  • 2020/05/06 12:52

    先日ご案内いたしました映画『サマショール』のシネマスコーレでの上映でございますが、政府による緊急事態宣言の延長に伴い、シネマスコーレの休館も延長となりましたため、5月8日(金)からの映画『サマショール ~遺言 第六章』上映予定も延期となりました。シネマスコーレ再開と、延期後の上映スケジュールが...

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