ごあいさつ

NPO法人北摂こども文化協会と申します。当NPOは1998年の設立以来20余年にわたり、子ども・若者のための地域文化環境の向上に努める市民公益活動団体です。

「あるがままのあなたでいいよ、子どもも大人も自己実現」をキャッチフレーズに、子どもが主役の活動に取り組んで参りました。どの子も、地域社会の中で居場所をもち、文化・芸術に触れ、心豊かに育っていくことを願って活動を続けています。

今回クラウドファンディングに挑戦する取り組みもその一環で実施するものです。2001年より毎年欠かさず開催し、今年19回目を迎えます。


「大阪高校生演劇フェスティバル」 3つの目的

1)大会場で発表する機会の少ない高校生にチャンスを提供する。
2)子どもの権利条約第13条(表現の自由)および第31条(文化的・芸術的生活への参加)を保障する。
3)地域の人、若い人にも観てもらい、演劇の魅力と高校生の熱い想いを伝えて応援をしていただく。


選考方法

大阪府内の高等学校演劇部に参加を募り、応募校の中から台本や公演に対する想いを充分に考慮した上で選考を行い、出演校5校を選出しています。

演劇大会やコンクールは上演のレベルを競うものです。よりよい作品を目指して技を競うことは悪くありませんが、一方で文化芸術は優劣をつけられるものではありません。だからこそ、本フェスティバルを立ち上げました。

勝ち抜きではありません。 自分ならどう表現するか、脚本の世界をどう受け止めるか上手・下手で評価するのではなく、ただただ高校生自身が“自由に自分を表現する”ことを推進・奨励しています。


高校生演劇の現状

最近では高校演劇のイベントも増えてきているものの、高校生ではまだまだ発表出来る機会が少なく、部員減によって存続自体が危ぶまれるケースさえあります。また、自校で機材が揃っていない学校も多く、取り巻く環境は決して良くありません。

運動部なら、本番さながらの練習試合が年に何回も出来ます。それとは違い、演劇部は文化祭などで年1回ほど、自校の体育館で発表するケースがほとんどです。また部員の数が少なくて役者がいても裏方が揃わず、出場を断念せざる得ない学校が多いのが現状です。


「大阪高校生演劇フェスティバル」の役割

1)実践技術研究会(プロによる実施指導)
プロの技術とノウハウを肌で実感出来る。それが本フェスティバルの大きな特長です。
活動の場が限られている高校生たちが、ホールを利用することにより、プロの現場を体験出来ます。開催前の事前打ち合わせ、ホール打合わせで専門機材に触れ、プロからの指導を得られる貴重な機会を設け、表現活動の充実をフォローしています。


2)広報・宣伝活動
地域行政や、地域のマスコミなどの協力による広報を積極的に行ないます。PR動画を作成し、YouTubeやWEBにて放映。またコミュニティFMなどで取り上げてもらい話題づくりをし、世間にアピールして行きます。
今回の開催にあたっては、次回の第20回開催を控え、より多くの方に演劇フェスティバルを知ってもらい、高校生達の「演じたい!」 という想いを、より多くの人に伝える広報活動を拡大するため、クラウドファンディングに挑戦することにしました。


3) 高校生の交流の場の提供
スタッフの不足を他出場校からの応援で乗り切った高校、スタッフとしてだけ参加する高校、本フェスティバルの出演はあえて見送り、受付などの運営スタッフとして協力する高校など、高校生同士の交流や助け合いが、積極的に行なわれています。
出演校同士が協力し合いながらフェスティバルを創り上げ、その結果他校との交流が生まれ、モチベ―ションの高揚につながっています。

部員数の減少により先輩から後輩への技術の継承が難しい学校が多くある中、本フェスでは他校との交流により、学校を超えた技術の伝承が生まれ、次の世代の体制にも無理なく技術が受け継がれていく下地が生み出され、大きく高校生演劇の発展に寄与しています。

--高校生たちが力を合わせて創る舞台--


参加高校生の声


毎年フェスティバルが終わると同時に参加校にアンケートをもらっています。
以下は過去に出場した高校生から寄せられたアンケートからの抜粋です。

役者:

「大会以外にこうして演劇出来る機会を作って下さった事に感謝。」 

役者:

「順位がないので部員一同新しいことにチャレンジできた。」 

音響・舞台監督:

「他校さんの劇を観られる機会があまりないので勉強になった。」

 照明:

「イマゴロ」* が印象的。あんな演劇したいなって思いました。」

※第18回上演作品(信太高校)

 役者:

「さまざまな高校さんと関われて、ためになるすごく良い機会。自分たちのスキルも高まるし、他校さんと一緒にレベルアップ出来るのがすごく良いと思った。」

 役者:

「各校色々な種類の演目があり、どの高校も成長できる1日だったと思う。お互いに良い刺激になった。」


(Q)ホール打合せや前日リハなど、準備段階で思ったことは?

照明:

「初心者が照明をするということで、色々な人に迷惑をかけることになってしまったが、それでも丁寧に基本から教えていただけたのが、大変ありがたかった。」

 役者:

「わからないことは親切に教えて下さって、とても嬉しかった。」


フィナーレの様子

フェスティバルの最後には、各校ごとに、部員全員が(役者も裏方も、1年生から3年生まで)、舞台に上がり、感想を述べ合います。涙ながらの「演フェス、最高!」の声に観ている側も胸が熱くなります。


スケジュール

2020年1月 プロモーション開始
2020年2月1日(日)大阪高校生演劇フェスティバル開催
2020年2月29日(土)プロジェクト終了


皆様からの援助が必要な理由

19回開催を続けてきましたが、毎回赤字で続けております。私達だけの力で続けるには限界があります。大きくは会場費。実践技術研究会、事前のホール打ち合わせ、前日リハーサル、本番、、、会場費だけでも40万円近くかかります。
更に、演出の為の機材を使用するにも一つひとつに費用がかかります。単価、数千円から数万円まで。たとえば、舞台上の役者に光を当てるピンライト、霧を表現するためのスモークマシン、照明の色を変えるゼラなど。そのどれもが演出に不可欠な機材ですが、お金がなければ当然使用できません。現状、十分とは言えない限られた予算の中で運営しているため、残念ながら一校だけのために一つの機材を借りることは”贅沢なこと”と諦めざるを得えない状況です。
高校生のやってみたい意欲、挑戦してみたい好奇心。意欲・好奇心、どちらも人の成長の根源となる大切な要素だと思いますが、当協会の資金力では、その高校生たちの自然な”想い”に応じてあげることができないのが事実です。

若者の成長を助け、支えるために。高校生が感性豊かに想像力を発揮して思い描いた世界を、脚本の世界を、舞台上に再現するチャンスを与えてあげたい。チャンスを得た高校生たちは、彼ら彼女らなりに試行錯誤しながら、どうすれば専用の機材を用いて表現したい世界を具現化することができるか、実体験を通じて学びとっていくことでしょう。実体験に勝る学びはありません。

そして、これらの学びを支えてくださる専門家をお招きするための費用も必要です。音響・照明の専門家、舞台監督、映像制作のプロなど。本フェスでは各種専門家の皆様が、ありがたいことに、若き演劇人を支えたい!という当協会の情熱に共鳴してくださり、破格で応じてくださっていますが、本来であれば本職であり専門技術者。お気持ちに感謝しつつ、少しでも正当に近いお支払いができるように努めたいと考えております。教育・文化芸術の分野において、この業界はお金がなくても致し方なし、子どものためだから無償で当然、という教育・文化後進国日本の常識を変えていきたい、と思っています。


支援金の使途

皆様にご支援いただきました資金100万円は、会場費・設備費・人件費など第19回大阪高校生演劇フェスティバルの準備、及び本番の運営費用、次回に向けての広報宣伝費として、大切に使わせていただきます。


応援メッセージ  倉田 操 さん(俳優)

【プロフィール】
株式会社ルート所属
富良野塾(第15期)出身
劇団「ぽこあぽこ」指導者

映画
「ラストサムライ」・「パッチギ」など

舞台
倉本聰作・演出「谷は眠っていた」 などその他TVドラマ・CM等にて活躍中


皆さんは演劇にどんなイメージをお持ちでしょうか?
日本では、芸術、エンターテインメントなどのイメージが強いのではないでしょうか?
演劇は海外ではすでに教育や医療の現場にも積極的に取り入れられています。
表現力はもちろんコミュニケーションや感情コントロールなどを養う、まさに現在の日本人にも必要な要素です。しかし、日本では演劇に触れる機会は減る一方です。ましてや高校生が本格的なホールで上演する機会はほとんどあまりありません。

そんな中、来年第20回を迎える大阪高校生演劇フェスティバルは私にとっても未来の子供たちにとっても非常に貴重なイベントです。
このフェスティバルが沢山の方々の支援のもと、引き続き開催される事を微力ながら応援しております。


ラジオ放送にて取り上げられました

1月21日放送のFMみのお「モーニングタッキー」市民とつなぐ情報コーナーにて、当協会理事長が演劇フェスティバルについて電話取材を受けました。


プロモーション動画


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