はじめに・ご挨拶

私達プラズマみかんは2006年皮切り以降、関西を中心に舞台表現活動やワークショップを行っている劇団です。私たちにとって演劇は娯楽ではなく、社会の問題を見つめ直し、他者との対話を開くきっかけであると考えます。本劇団はその仕掛け作りとして、現代演劇の制作に取り組んでいます。社会の中にある解決困難な問題を題材に扱うことが多く、これまでに待機児童問題にまつわる女性の生きづらさや、超高齢化社会に於ける母娘問題、被災地とその周辺の物語を、時にはファンタジーを交えながら上演してきました。近年は、作・演出の中嶋悠紀子と俳優が協働でクリエーションを行い、台本の無い状態から作品を立ち上げています。

このプロジェクトで実現したいこと① レンタルおじさんとの演劇製作&アフタートーク

2020年10月9日(金)〜11日(日)に、兵庫県伊丹市のアイホールで「ワーニャのパンツと洗えない」という新作を上演する予定で準備を進めています。本作品では、定年間近の「おじさん」を中心に日本社会の変化と、新しい時代への適応困難の問題を浮かび上がらせます。

本作品には、適応困難のおじさんとは対照的に、他者に寄り添うことの出来るおじさんの理想像として「レンタルおじさん」が登場します。レンタルおじさんとは、おじさんを時給制でレンタル出来るサービスです。私たちは作品創作の過程で実際におじさんをレンタルし、また上演後のアフタートークのゲストとしても依頼を予定しています。実際のレンタルおじさんの当事者として、本公演を見た感想をフィードバックしてもらうことで、観客との対話の糸口にしたいと考えています。

このプロジェクトで実現したいこと② 感染拡大防止対策を行った上での劇場公演

現在、新型コロナウイルス感染拡大と長期化に伴い、舞台芸術業界も長期の自粛を強いられています。また、長期にわたる活動の制限は、人々の心身の健康にも影響を及ぼすことが想定されます。

演劇は、演者と観客が心を開き、同じ劇場空間で呼応することで成立する分野です。また、観客は物語や登場人物を自身の経験と重ねて見ることで、自身の在り方や生き方を見つめるきっかけにもなり得るのではないかと私たちは考えます。

本来の心の健やかさを取り戻すためにも、私たちは少しでも早く、安全に劇場での演劇上演が再開出来ることを望んでいます。特にプラズマみかんの演劇作品は、その時、その時代を生きる人々に寄り添いたいという願いのもと創られており、時期を遅らせてしまうことにより損なわれてしまう鮮度があります。現時点では感染症収束の出口はまだ見えておりませんが、出来る限りの安全対策を行った上で、延期ではなく、現状のスケジュールでの上演を目指します。

以上、このプロジェクトでは、皆様からのご支援を①レンタルおじさんの依頼料及びテーマに沿う新たな観客層の開拓、②新型コロナウイルス感染拡大防止対策に使用し、劇場公演の成功に役立てます。


「ワーニャのパンツと洗えない」あらすじ

舞台設定はとある防災グッズの企画・販売を行なっている企業である。物語の前半は就職試験に演劇が導入されている設定のもと、新入社員の就職試験において、面接官たちが大学生にワーニャ伯父さんを演じさせている。

「おじさん」たちは若者たちの演じるワーニャ伯父さんを鑑賞し、揶揄的に見ている様子や、それによって起こる若者や女性との軋轢が描かれる。例えば若手社員のひとりは、上司の振る舞いに苛立ち、ゲームで上司をゾンビに見立てて殺している。また中堅社員は、上司と後輩社員の板挟みに遭うだけでなく、家にいる父親である「おじさん」の振る舞いにも腹を立て、精神的に追い詰められている。

物語の後半は、前半の冒頭部を逆転させて、「おじさん」たちがワーニャ伯父さんを演じている。ここでは「おじさん」たちが鑑賞され、評価される。後半部分では仮想的に立場を逆転されたおじさんたちと、若者や女性たちとの関係を描いていく。


プロジェクトをやろうと思った理由

きっかけは主宰であり、作・演出を務める中嶋のSNSでの呟きが発端でした。「周囲にいる話が聞けないおじさんに疲れ果てている。ストレス発散のために、おじさんの行く末を物語にして脳内で上演している」−この呟きに多くの演劇仲間たちが反応・賛同し、そのまま勢いにのって上演を企画する運びとなりました。
近年、日本社会は経済的な不安に常に苛まれ、若者も中高年も高齢者も将来への不安に怯えています。その中で浮かび上がるのが世代間格差と分断です。そして私達自身も、日々の暮らしの中で「おじさん」と若者の間で板挟みになる事が多く、表現の場に於いても多くの問題と葛藤を抱えて現在に至ります。

本作品では、時にハラスメントだと疎まれ、時に老害だと罵られる様々な「おじさん」の葛藤と、それを取り巻く若者や女性たちの軋轢を描くことで、それらの問題をどう乗り越えるべきかを作り手と観客で問い合う時間を持ちたいと思い、企画しました。


「ワーニャのパンツと洗えない」公演概要

作・演出:中嶋悠紀子
出演:せせらぎよし子 中嶋悠紀子 (以上プラズマみかん)
九谷保元  趙清香 寺川昌宏(劇団風斜)   中島由美子 中村大介(フラワー劇場/たしかなてざわり)
本多信男(劇団大阪新撰組)  宮崎サカナ 吉村篤生(劇の虫)

公演日時:2020年10月9日(金)-11日(日)  全5ステージアフタートーク有。
会場:アイホール (〒664-0846 兵庫県伊丹市伊丹2-4-1 Tel:072-782-2000)
チケット:前売・当日ともに3,000円(発売日:2020年8月8日を予定)
WEB:http://plasma-mikan.com/

作品製作の流れ

本作品は約1年間に渡り、出演者と共に制作を行っていきます。
作品制作については3段階を予定しています。

第1段階 クリエーション(2019年9月〜2020年6月)
俳優や一般市民の参加者と共に、自己の経験に基づき、現代社会における困った「おじさん」像を多様に創作します。ステレオタイプ的なおじさんではなく、固有の存在として自らの人生を歩んできた「おじさん」の姿を制作者一同で作り上げます。その際には、社会的背景や、視点の違いを意識して、悪者探しにならにように注意する。※現在はオンラインを利用してのクリエーションを行っています。

第2段階 台本制作
脚本家である中嶋が台本を執筆する。その作業中にも、随時出演者とミーティングを繰り返し、クリエーションで出たアイデアをより発展させていく。

第3段階 公演稽古(2020年7月〜本番直前)
出演者による稽古を行う。本劇団では演出家は「駄目出し」という言葉を使わず、「ふりかえり」という言葉を使っている。これは、演出家の一方的な創作活動ではなく、関係者による対話を通した共同制作を目指しているためである。


資金の使い道

①レンタルおじさん依頼料 およそ¥150,000
内容:稽古及びアフタートークゲストとしてレンタルおじさんを依頼。演者や観客に対し、当事者としてのフィードバックを行ってもらう。
内訳:稽古…(レンタル料1,000円/時間×8時間+往復交通費)×3名×3日
   アフタートーク…(レンタル料1,000円/時間×8時間+往復交通費)×5ステージ

②創客に向けての宣伝費 およそ¥150,000
内容:福祉施設や支援団体、教育機関等、観劇機会の少ない施設や事業所に対しての広報及びチケットを提供。
内訳:チケット3,000円×50枚

③新型コロナウイルス感染拡大防止対策に係る費用 およそ¥400,000
内容:以下、予定している対策の一例です。状況に応じて必要な対策を用意します。
   ①劇場が閉館となってしまった場合に備えた代替劇場の確保(大阪市内の劇場を予定)
   ②客席数の削減(予定の約50%)
   ③映像配信
   ④会場の消毒及び消毒液の設置
   ⑤受付・誘導簡略化のための料金決済システムの導入
   ⑥その他、状況に応じて必要な対策
   

リターンについて

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

◎500円コース(2020年8月発送)
①お礼のメール

◎3000円コース(2020年8月発送)
①お礼のお手紙
②クリエーションの様子を記載した稽古場日誌(非公開)と新聞の冊子
③公演パンフレットにお名前の掲載(希望者のみ)

◎5000円コースA(2020年8月発送)
①お礼のお手紙
②クリエーションの様子を記載した稽古場日誌(非公開)と新聞の冊子
③公演パンフレットにお名前の掲載(希望者のみ)
④公演チケット(日時指定無。要事前予約)1枚

◎5000円コースB(2020年10月発送)
①お礼のお手紙
②クリエーションの様子を記載した稽古場日誌(非公開)と新聞の冊子
③公演パンフレットにお名前の掲載(希望者のみ)
⑤上演台本 1冊

◎10,000円コース(2020年8月発送)★限定10名
①お礼のお手紙
②クリエーションの様子を記載した稽古場日誌(非公開)と新聞の冊子
③公演パンフレットにお名前の掲載(希望者のみ)
④公演チケット(日時指定無。要事前予約)2枚
⑥アフタートークでレンタルおじさんに質問できる権利(1問、希望者のみ)
 ※レンタルおじさんのアフタートークがある全ての公演で質問を行います。

25,000円コース(2020年8月発送)★限定20名
①お礼のお手紙
②クリエーションの様子を記載した稽古場日誌(非公開)と新聞の冊子
③公演パンフレットにお名前の掲載(希望者のみ)
④公演チケット(日時指定無。要事前予約)10枚

★公演中止となった場合のチケットの払い戻しについて★
リターンでお渡しする公演チケットについて、新型コロナウイルス感染症が収束せず、やむを得ず公演中止となった場合は、次回公演の招待券と替えさせて頂きます。チケットの返金には応じかねますのでご了承下さい。(詳細は別途ご案内致します。)

★10,000円コース「レンタルおじさんに質問できる権利」について★
「ワーニャのパンツと洗えない」は全ての公演でのアフタートークを予定しています。レンタルおじさんをトークゲストにお招きした際、本コースの支援者様から頂いた質問を、劇団員がインタビュー形式で質問します。「レンタルおじさん」という一見変わったお仕事についてのお話が聞けるチャンスです。皆様からの質問をお待ちしています!



お客様の声

過去にプラズマみかんの公演を観劇頂いた方の声を集めました!

私たちの思い

伊丹のアイホールは、必ず面白い演劇作品に出会えると、多くの演劇ファンから愛される劇場です。
小劇場の中でも比較的大きな空間で、誰でも簡単に扱える劇場ではありません。
アイホールの舞台に立つことは、関西で活動する多くの俳優たちにとっての、大きな目標であり、モチベーションでもあります。
私たちプラズマみかんも例外ではなく、2006年の皮切り以来、いつかアイホールで上演をしたいという夢を持って活動をしており、今回やっと、その夢を叶えるチャンスがやってきました。同時に、出産や介護など、この先に待ち受けるライフイベントのことを思えば、今のフットワークや体力で挑戦出来るのは最初で最後になるかもしれません。どうしても、諦めることが出来ませんでした。

今年は、多くの仲間の公演が中止や延期に追い込まれ、悔しい思いをしました。現在も依然として舞台芸術業界は逆風にありますが、既に私たちは稽古場で汗を流し、悩み、肩を寄せ合って同じ釜の飯を食い(酒を呑み)、震えながら舞台に立ち、客席からのエネルギーに圧倒されたあの時間が恋しくてたまりません。

私たちが無事に公演を終えられることは、次に続く劇団への希望にもなります。そして今回の座組だけでなく、協力してくれた人や過去に共に活動してくれた仲間に対しても、公演の成功というかたちで感謝の気持ちを伝えたいです。

どうぞ私達の夢に温かい応援をよろしくお願い致します。


  • 2020/07/11 12:40

    公演チラシが完成しました。少しずつ大阪、兵庫の劇場で配布を始めています。普段は一斉に小劇場の公演に折込みをしているので、時期が重なれば同じチラシを何枚も貰うことになります。しかし、今年は公演自体が少ないのでチラシとの出会いすらも一期一会になるのではないかと思っています。もし手にすることがあれば...

  • 2020/06/27 23:21

    オンラインでのクリエーションを経て、ようやく稽古場での創作がスタートしました。オンラインでは顔を合せていても実際に顔を合わせるのは初めての人もいて、最初は少し緊張した面持ちでスタートしましたが、稽古が出来るという喜びが全員から溢れ出ていたように思います。尚、稽古場では以下のコロナ対策を行うこと...

  • 2020/06/03 19:26

    たくさんのご支援、ありがとうございます。先日劇場からガイドラインが発表され、上演に向けての話し合いが本格的にスタートしました。ガイドラインの内容も、比較的現実的なものでほっとしています。引き続き、皆様を安全にお迎え出来る方法を協議していきます。◎アイホール ガイドライン稽古開始にあたって、先日...

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