はじめに・ごあいさつ
合同会社SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(以下、SPBS)は、2007年に創業し、今年で14年目を迎えた本と編集の総合企業です。奥渋谷にあるガラス張りの小さな本屋さんといえば、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
この度は、新型コロナウイルス感染拡大防止への対策に伴う経営上の困難を乗り越えて、本と本屋の未来を創造するための各種取り組みを応援いただきたいと考え、クラウドファンディングを始めることにいたしました。
私たちが何をしていて、何を目指しているのかなどについて、以下詳しくお伝えしたいと思います。
私たちが目指してきたこと
開業当時のSPBS
創業のきっかけは、当社代表とホリエモンこと、堀江貴文さんとの出会い。新しい本屋を一緒に作ろうという堀江さんのよびかけが、SPBSの誕生につながりました。
創業以来、私たちが目指してきたことは、「本と本屋の未来の扉を開く」こと。それは何かというと、本を読む文化・つくる文化の息づく未来と、それを支える本屋や出版社のビジネスが持続可能になるような社会をつくることです。
私たちが創業した当時は、すでに出版不況や活字離れが叫ばれ、書店の数が目に見えて減っていました。そもそも縮小し続けている書籍販売・出版マーケットにおいて、原価率70%を超える本という商材を売るだけではビジネスとしての未来がない。そのように考え、私たちは2008年の開店当初からコツコツと売り上げを積み上げていく足し算の施策を講じてきました。具体的には、以下のようなことです。
・書店空間に撮影を誘致
・奥のスペースをシェアオフィスとして運営
・雑誌を発行
・作品が展示販売できるギャラリーをつくる
・駅から遠い不便な店舗に来ていただくためにイベントやセミナーを開催
・企業のサイトやパンフレットの編集を受託
書店空間での撮影利用
店内に設けたシックなギャラリースペース
さまざまな著者さん、クリエイターのみなさんをお迎えしたイベント・セミナー
自社発行の雑誌・少部数出版物・企業のWEBコンテンツも作ってきました
一方、アイデアと経験を掛け合わせることで新しい事業を生み出していく掛け算の施策としては、本屋ならではのセレクト力と編集力により、ユニークな店舗運営を行ってきました。
・雑貨店〈CHOUCHOU〉(渋谷ヒカリエShinQs)(ルクアイーレ [閉店])
・本とギフトの店〈+SPBS〉(渋谷スクランブルスクエア)
このように、さまざまなチャレンジを重ねながら、毎日地道にお客さまとの信頼関係を築いていくことで、経営基盤を強化していきました。いよいよ今年4月には、新業態のセレクト本屋〈SPBS TORANOMON〉と、ブックラウンジ〈SPBS TOYOSU〉をオープンする予定でした。
新店舗の店内イメージ。左が虎ノ門、右が豊洲。
しかし両店は、出店先の商業施設の全館営業自粛によって、いまだ開店の目処が立っておりません。一方、自粛要請の対象外であった〈SPBS本店〉は、皮肉にも“こんな時期だからこそ”本をお求めになるお客さまで混雑し、お客さまへの感染拡大防止と従業員の安全のため、4月21日から休業することになりました。
〈CHOUCHOU〉と〈+SPBS〉はともに商業施設の全館休業に伴い、4月7日からクローズしております。
私たちのような小さな会社にとって、既存店・新規店全店舗で売り上げがゼロとなることが何を意味するのか。それはお分かりいただけることと思います。
このプロジェクトで実現したいこと──「本と本屋の未来の扉を開く」
全国の本屋も、飲食店も、映画館も、ライブハウスも、私たちが大好きな場所のほとんどがいま、苦しい状況であることは重々承知しています。
ですがその上で、あえて今回みなさまにサポートをお願いすることに決めました。
それは、どうしても「本と本屋の未来の扉を開く」ための挑戦をあきらめたくないという強い思いからです。そして、そのためには資金がいま以上に必要だからです。
もし、本と本屋に未来がなくなってしまったら、本を読む文化が廃れ、人は思いを伝えることも、知らない世界に触れることも、知識を広く共有することも、物語に心動かされることも、夢見ることも、うんと難しくなるでしょう。そして、本を書く人・つくる人の研ぎ澄まされた技術は衰え、知性や感性の結晶たる本に手軽に触れ、欲しいものは買って持ち帰れる、本屋という場も姿を消してしまうでしょう。
だからこそ、私たちはいまここで挑戦し続ける必要があるのです。
新たなチャレンジ
直近の新たな挑戦としては、旗艦店であるSPBS本店にて、ネットを使用したマンツーマン接客で、ご来店体験も楽しんでいただけるオンラインショッピングを始めました。この取り組みは、遠方にお住まいの方や、外出の難しい方にとっても本との出会いをお楽しみいただける、新しい可能性につながっています。
また、もともと〈SPBS TORANOMON〉と〈SPBS TOYOSU〉で開催予定だった「SPBS THE SCHOOL」(「すべての本は教材である」をコンセプトとした本屋の学校)は、実店舗よりも一足先に、オンラインでスタート。こちらも普段は実店舗にお越しいただくのが難しい遠方の方や、時間等の都合で現地での参加に制約のある方にも多くご参加いただき、本のもつ可能性を改めて感じる事業となっています。
これから先も、本と本屋の未来の扉を開く挑戦を果敢に続けていく予定です。
創業のきっかけをいただいた堀江さんは、自らの手で資金を集め、宇宙という夢に向かってロケットを打ち上げました。私たちも自分たちの手で資金を集め、ビジネスを行い、本という広大な知性の宇宙に向かって、未来の扉を開きたいと思います。
みなさまには、新店舗〈SPBS TORANOMON〉〈SPBS TOYOSU〉を含めすべての店舗を、心ゆくまで楽しんでいただける、学びと刺激に満ちた最高の場にすることをお約束します。そしてSPBSが今後行うさまざまなチャレンジによって、本を核としたビジネスが魅力あるものとなるよう、精進して参ります。それが本と本屋の未来につながると信じています。
私たちSPBSが、いまできること・これから先できるようになることを集めて、支援者のみなさまの喜びにつながるようなリターンを考えてみました。このクラウドファンデイングにご参加いただくことが、当社のチャレンジを支えていただくだけでなく、ご参加いただいた方にとっても、新たな本との楽しみ方を体験できる機会となりますよう、心から願っています。
資金の使い道
目標の500万円は、現時点では以下のことに充てて参ります。
・閉店中にかかる家賃の支払い(2カ月を想定)
・総勢約30名のスタッフの雇用維持(2カ月を想定)
・新規事業(スクール)の設備購入/運営
・新規事業(オンライン接客販売)の設備購入/プログラム設計・検証
実施スケジュール
・募集開始
・6月28日(日)一次締切
・7月以降、順次リターン送付
・自粛要請解除後 リターンとしてのサービス開始/スクール事業リアル版開始
最後に
いま、まさに人々の行動や思考が大きく変わるとき。既存のビジネスの枠にとらわれることなく、果敢に挑戦し、この難局を乗り越えることにぜひ力を貸してください。
一緒に、新しい扉を開いていきましょう。
*本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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