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私は20代のころから植物や昆虫の細密画を描いています。

昆虫採集、標本づくり、最近ではお米作りなど農業にも関わっています。

いきもの、自然、本当に素晴らしく、普遍に続くものだと思っていました。

しかし、最近の世界はどうかな?人の暮らしはこれでいいのかな?

自分に出来ること、みんなに知ってもらいたいこと、残していきたいこと・・・、

そんなことを漠然と思っていた時に出会ったのが大麦ストローでした。

そして、新型コロナの影響で私たちの暮らしは大きく変わろうとしています。

ノアザミとウラギンヒョウモン
杉野由佳(ペンネーム)

大麦ストロー「すとろーている」

商品名「すとろーている」はゴミになるプラスチックのストローっている?というつぶやきから生まれました。日本はプラスチック大国。生産され使用されたプラスチックはほとんどリサイクル(この場合マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルのこと)されていません。かし100年前はどうでしょう。自然の中にある素材でくらしていました。今より昔の方が「持続可能な社会」だったと思います。

プラスチックのストローの使用を多くの企業がやめようとしています。その代わりに生分解性プラスチック、紙製、竹製、金属製などでできたストローが商品化されています。私は農業に携わり、大麦を栽培したことで、その茎がストローになることを知りました。多くの方にこの大麦からできるストローを使っていただきたい!そしてこの小さな大麦のストローが、プラスチック問題を考えるきっかけとなる商品になって欲しい!そんな思いで商品化に取り組んでいます。

大麦の茎から節をとったもの 

プラスチックでできていないものを探す難しさ

生活が便利になり、麦わらのストローはプラスチックのストローになりました。丈夫で安く、分解されにくく自然界にとどまり続ける。生活の一部になったプラスチックをなくすのは難しいことです。しかし100%自然からでき、自然に還る麦わらストローが、脱プラスチックのキッカケになる、そんな商品を作りたい。そこで大麦ストローを持ち歩けるように、オリジナルのストローケースに入れて販売することを考えました。

ストローケースを作ってくれる会社を探し、滋賀県のA社にお願いしました。せっかくの大麦ストローなのでケースや解説書などもノープラスチック、環境に負荷の少ないもを検討しました。食品ではないですが、口に入れるものなので安全性の検査に出し食品衛生法の基準もクリアーしました。この時「プラスチックでないもの」「環境に良いもの」にこだわることの難しさを痛感しました。便利で安くて見栄えの良いものはすべてプラスチックでできているのです。そして環境に良いもの、技術は単価が高いのです(>_<)
打合せでは担当の方がいろいろ調べて提案していただきましたが、最初の見積もりの値段にちょっとびっくりした記憶があります。しかしここまで来たらこだわるところまでこだわろうと思い、デザインも思い切って3種類にしました。この打合せ中にクラウドファンディングをすることを提案していただきました。私も出来るだけ安く皆さんに提供したいと考えていたので、今回多くの方に支援していただけたらと思っています。

打合せ中

ストローケース(試作品)平成31年度創業応援隊による
起業準備者育成支援事業起業準備応援助成金をうけて制作されました

「すとろーている(Straw Tail)」プロジェクト

英語で麦わら=Strawと訳されます。

麦の茎は空洞で、昔、麦わらストローでジュースを飲んだという経験がある方もいます。
「すとろーている」の大麦ストローは大きさがバラバラです。自然に生えた大麦は、同じ大きさ同じ長さのものはありません。大麦の地面に近い茎は太く、節と節の間が狭いので、短いストローになります。上にいくほど節の間が長くなっていきます。1本の大麦から2~3本ほどのストローが取れます。
紙のストローと違い長時間使っていても溶けてくることはありません。程よく柔らかいので使い心地はプラスチックと変わりません。そして使い終わったらプランターや花壇に入れれば土の中で分解され100%自然に還るのです。

このストローの売り上げの一部は環境保護の活動などに寄付していきたいと考えています。また、学校やグループで花壇やプランターで大麦を育て、自分で育てた大麦を収穫して麦茶を作り、茎はストローに。体験を通して、プラスチックの事、環境の事、農業の事を考えるきっかけにしたいと考えています。それらを「すとろーているプロジェクト」として始動させていきます。今年度は夏原グランド(平和堂財団)の助成金を環境教育活動に使わせていただきます。

麦刈り中、穂を摘み、手で刈ります。むっちゃ暑かったです(;^ω^)

環境、農業、問題を考えていくために

プラスチックなどの環境問題は近年大きな社会問題になっています。自分が使ったプラスチック製品はその手から離れれば関心のない「ゴミ」になってしまい、その行くへに関心が向かないのです。
農業も後継者不足、放棄地など多くの問題を抱えています。農作物はお店で売っているもの。作っている人たち、土、水、環境、そういうものを考えて買うでしょうか。そこまで意識がむかないのは知らないからです。 まずは知ってもらう、知ってもらいたいのです。そのきっかけになるのがこの大麦ストローだと思っています。無農薬栽培で大麦を作ってくれる農家さんがいて、はじめて商品になります。そしてプラスチックやゴミ問題に関心を持ってもらうアイテムとして大麦ストローを広めていきたいのです。

私が関わっている須原せせらぎの郷でも、頑張って農業をやっているのは70代が中心です。水田以外にも畑を持っているのですが、なかなか手が回らず荒れているところが目につきます。そんなとき始めたのが六条大麦の栽培でした。11月に種を撒き、収穫は翌年6月。手作業ではありますが、実もすべて麦茶として活用できます。何より半年以上も畑を埋めてくれるのです。

栽培中に大麦の茎を見て、「これってストローになるよね」という声で商品にすることを考えました。商品を作るだけでなく、地域や学校で大麦を栽培して、自分たちで育てた大麦の実を収穫して焙煎し麦茶を作り、茎でストローを作って麦茶を飲む。その時にプラスチックやゴミ問題について考え、農業にも関心を持ってもらえたらと思っています。

無農薬での大麦の栽培・11月の種まき

自家採取の大麦の種 

麦刈り後の乾燥中
農家、福祉、共同で取り組む

大麦ストロー制作、商品化は私の力だけでは実現できませんでした。無農薬栽培で大麦を作る農家さんがいて、大麦の茎を切る作業をする人がいて、作業を手伝ってくれた友人、多くの方に支えられて実現した商品です。特に協力していただいている皆さんを紹介します。

せせらぎの郷(野洲市須原)

琵琶湖に近いこの場所では、春になると水路に設置した魚道に鯉や鮒、鯰など琵琶湖から上ってきます。魚は産卵し水田の中で稚魚は大きくなります。そこで作られるお米を魚のゆりかご水田米といいます。私は3年前からお米作りや野菜作りをお手伝いさせてもらいながら、共同で無農薬六条大麦(シュンライ)の栽培に取り組んでいます。農業の大切さ、楽しさ、大変さを地域の方に教えて頂きながら、大麦も毎年少しづつですが栽培面積を増やしていく予定です。

せせらぎの郷のみなさん

魚道でのいきもの観察会

近江園田ふぁーむ(近江八幡市野村町)

近江園田ふぁーむは環境にこだわり、農薬を控え、有機栽培に力を入れている農業法人です。お米を中心に、無農薬の野菜作りもされています。その中の一つに無農薬でもち麦(ダイシモチ)を栽培されていて、今回茎の部分をストローとして提供していただくことになりました。もち麦も六条大麦系の品種の一つです。穂や茎が収穫時期になるとアントシアニンの成分で赤紫色に色づき、畑一面ラベンダー畑のように美しいです。ミネラル、食物繊維、アントシアニンたっぷりで、もちもちプチプチの食感が楽しめます。

もち麦畑の前で園田ふぁーむの方と収穫

収穫前のもち麦

難病の人たちの働きと暮らしを応援する「NPO法人喜里」

NPO法人喜里は「ひとつひとつの思いや願いを紡ぎ、難病者が安心して心豊かに暮らせるようにする」を理念に活動されています。収穫した大麦の茎からストローを切り出す作業は時間も人手も根気もかかる作業です。この作業を、すとろーているの考えに共感して「NPO法人喜里」が協力してくださることになりました。麦を切る作業や、ケースのシール貼りなど、ゆっくり、利用者さんのペースに合わせて楽しくやっていただけたらと考えています。それだけでなく、みんなで畑に出て収穫を手伝ったりできたらいいね、など話も膨らんでいきます。

NPO法人喜里事務所で打合せ

NPO法人喜里(作業風景) 

  ● 支援金の使いみち

支援金については以下の事に使わせていただきます。支援金で初期費用を捻出し、ストローケースの販売価格を出来るだけ抑えようと考えています。

・大麦の収穫、ストローへの加工 人件費:80,000円

・大麦安全性検査費用(一般細菌、大腸菌、重金属など):30,000円

・大麦ストローケース(パッケージ)の色校正などの初期費用:200,000円

・筒形容器3種類3000本制作費:700,000円

・リーフレット、チラシ:80,000

・お返しの品代、発送費

・クラウドファンディング手数料20%

 

● 実行スケジュール

2020年6月 大麦収穫、茎への加工、煮沸消毒など

    7月 ストローケース最終打合せ、印刷、製造

    8月 販売予定

      大麦ストローワークショップ「親子で大麦ストロー切りと麦茶焙煎体験」

   11月 小学校で大麦栽培スタート

 

● お問い合わせ先

工房シーダーノ

住所:滋賀県守山市立入町117-7

ホームページ:https://straw-tail.sakura.ne.jp/

お問合せはホームページのお問合せフォームからお願いします

  • 2020/12/06 11:36

    【大麦ストローから脱プラを目指して!】工房シーダーノ代表八尋です。今年8月から販売を開始し、様々なメディアに取り上げていただきました。本当にありがたいことで、脱プラや農業、環境問題の意識が高くなっているのを感じています。NHK大津放送局の取材も受け、先月はおうみ発630の中の「しりたがり」とい...

  • 2020/11/23 11:36

    【大麦ストローから脱プラを目指して!】工房シーダーノ代表八尋です。お久しぶりです。クラウドファンディング終了から時間がたってしまいましたが、リターンもそれぞれの支援者様に送らせてもらいました。遅くなりましたが、収支報告をさせていただきます。【収入】ご支援金  592,000円【支出】手数料  ...

  • 2020/10/12 15:02

    【大麦ストローから脱プラを目指して!】工房シーダーノ代表八尋です。 早いものでクラウドファンディングが終了してから2カ月近くがたとうとしています。販売の準備、取材、ワークショップ、せせらぎの郷のゆりかご水田米の稲刈りと、慌ただしく過ぎてしまいました。9月は本当にお疲れモードでした。 クラウドフ...

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