FAAVOを御覧の皆様、初めまして! 今回のプロジェクトArtist in residence programに参加させていただきます梅田マサノリです。 Artist in Residence Programは、様々なジャンルの日本人アーティストが海外に滞在しながら、現地の日常の中で、様々な美術ワーキング活動を行う機会を創出するものです。 世界中から特異な感性や文化を注目されている日本の芸術シーンですが、まれにある招待イベントへの参加以外、アーティスト自身が自ら海外へ出て、積極的に表現、交流を進める機会はまだまだ多くありません。言葉の壁、活動の手がかりなど、難しいと考える要素はいくらでもでてきます。 しかし、世界全体を見れば、言葉や経験の壁など全く意に介さず、自由におおらかに、どこへでも旅し、多くの刺激と交流を共に深める人々で溢れています。また、海外のアーティストは自分の作品を海外に発表する目的より、自身の活動やイメージを広げるために、外との交流を積極的に求めている動きが多くみられます。 このプロジェクトは、世界中の人々が集うアメリカに北海道で活躍するアーティストが自ら飛び込み、その経験を広げながら、アメリカと北海道のアートシーンの交流を草の根で広げていくものです。

シカゴで飛び込みワークショップ

初年度となる2014年、北海道の様々な分野で活躍する個性的な4人のアーティストが集い、アメリカを代表するアートの街、イリノイ州シカゴに約20日間滞在し「新しい環境(刺激)」の中で、現地で飛び込みのワークショップやパフォーマンスに挑戦する機会を設けます。 シカゴの夏は、様々なイベントやフェスティバルにあふれています。全米規模のものから、駅周辺地域単位のものまで、自由にアートを表現する場にあふれています。このプロジェクトの目的は、エージェント任せにイベントに作品を出展するようなものではなく、アーティスト達が自分自身の足で街を歩きながら、現地のアメリカ人が楽しんでいるアートの現場に直に接し、自分達の活動や作品を紹介しながら、交流を深め、アーティスト自身がこれからに向けた新たなインスピレーションを持ち帰るものです。  日本に興味を持つアメリカ人、アートに興味を持つアメリカ人とのミートアップやワークショップから、路上パフォーマンスなど、滞在型であるからこその予想不能の出会いや経験を通して、アーティスト自身が自然に自由にイメージを広げて、北海道へ戻ってくることを目的としてまいります。

アーティストの本場「シカゴ」

シカゴはアメリカのニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐ第三の都市で、古くから内陸の要衝として、アメリカの産業、文化の発展の中心となってきました。五大湖の一つ、ミシガン湖が街の東側に面して広がり、山や丘がなく360度を水平線と地平線が続く風景は、北海道とはまた違った自然の雄大さが感じられます。 その市街地は建築の博物館と呼ばれるほど、美しく個性的な建物が立ち並び、摩天楼が映し出すスカイラインの美しさには目を奪われます。また、夏は多くのフェスティバルや観光客で活気に満ち、冬は厳しい寒さに閉ざされ、その季節感や気候は、北海道に共通するものがあります。シカゴは多くの映画やドラマの舞台にもなり、アメリカを代表する美術館や博物館、公共図書館や大学などの施設も多く、芸術や文化においても、とても興味深い街です。

参加アーティスト

・久保奈月  (Natsuki Kubo) 札幌市 :デザイン書家 7歳から筆を持ちDESIGN書家として’09頃より始動。 ライブパフォーマンスやアート活動を通し、新たな書の表現方法に出逢う。日本人が持つ「和心」その魅力について思い直し、辿り着いた答えが日本特有の”ものづくり”に対する職人魂と、”質”の美しさ。 「楽しい」「嬉しい」「不思議」「感動」などの興味を入り口に、本来の書の奥深さ、文字の形、墨の香り、色、滲み、音、紙の質感で、書の持つ魅力を五感で感じて欲しい。 ・上ノ大作  (Daisaku Ueno) 北広島市:陶芸家 北広島市の森の中で、自作の穴窯に薪で火をおこし6日間じっくりと焼き上げる製法に取り組む。土器のように力強く荒々しい陶器や木彫りの彫刻とのコラボレーションなど独創的な作品展開をもつ。 電気制御された窯でつくった作品が多いなか、焼くというプロセスが好き。自身の陶芸スタイルを持って始めて海外へ渡る。 ・伽井丹彌 (Akemi Kai)   帯広市 :球体関節人形作家 人形を四谷シモン氏に、ダンスを舞踊の松本道子氏(帯広)に学ぶ。 1985年から球体関節人形制作を開始、独特の妖艶さを湛えた人形を発表してきた。また「虚像と実像」などのテーマのもと、ダンス、人形、映像を駆使したパフォーマンスにも取り組んでいる。 1998年「Gather of Excellence展」(ニューヨーク)に出品以来の渡米となる。 ・梅田マサノリ(Masanori Umeda)帯広市 :現代美術家 平面作品、インスタレーション、サイト・スペシフィックなどの作品を制作する。環境をテーマにした作品、生と死を見つめた作品、人間の身体性と現代社会を思わせる作品を多く発表している。 とかち国際現代アート展デメーテル、とかち防風林アートプロジェクト など大規模なプロジェクトなどでの作家、事務方としての経験も豊富。 本プロジェクトを代表し、今後も継続的にArtist in Residence Programを推進します。

スケジュール

滞在日程 8月 6日(現地時間) シカゴ 到着 8月28日(現地時間) シカゴ 出発 8月8日-10日:シカゴの日本フェスティバルとなる 「GINZA FESTIVAL」出展を皮切りに、地域イベント への参加や、シカゴのギャラリーとの交流、日本文化、 アートに興味のあるアメリカ人とのワークショップや ミートアップを行っていきます。

集まった支援の用途とその内訳

渡航費/交通費/運送費:100万円 現地滞在費     : 35万円 活動費/資材調達費  : 15万円 合計150万円、このうちの一部のご支援をよろしくお願いします。

最後に

プロモーターなし、道筋なし、本来ある感性のみでの出たとこ勝負、何か起きるのか、何が生まれるのか、美しい夏のシカゴでの挑戦を、皆さんの手で、是非、応援してください! 【団体名】Artist in residence program (Going to Chicago)  【代表者】梅田 マサノリ  【HP】http://www.tokachi.com/world/