思い出の詰まった人気商品「こんかこんか」の復活を目指して。
金沢ならでは、だけどボロボロの古い町家を改修し製造拠点にしたい!
金沢のばあちゃんの味を食卓に届けたい
はじめまして。斉藤と申します。
昨年末まで「こんかこんか」を製造・販売していた、(前)池田商店・斉藤さん。
私は昨年まで、母であり創業者の池田由美子と「池田商店」という個人商店を運営し、母の自宅でオリジナル商品「こんかこんか」を製造していました。
「こんかこんか」は、日本近海で獲れる新鮮な鯖を糠漬けにしたもので、北陸地方では一般的に「こんか漬け」として知られ、お酒のおつまみやご飯のお共として食べられる嗜好品の一つです。
池田商店の人気商品「こんかこんか」。鯖などの魚を糠に長期間漬けた、北陸の伝統的な発酵食品である。
創業者である母がこんか漬け作りを始めたきっかけは、運命的なものでした。
交通事故による大怪我で入院していた母。
食欲がなく、大好物でさえなかなか喉を通らないという状態が続いていました。
そんな時に知り合いのおばあちゃんが差し入れてくれたのが、こんか漬けだったのです。
糠と塩に長時間漬け込んだ、こんか漬け。
今はとても食べられそうにないな、と思いながらそれでも恐る恐る口にしてみると、脂ののった鯖にほんのりと糠が香り立つ、甘くまろやかな味わいが広がりました。
「美味しい」
その言葉を発したのは、久しぶりのことでした。
母は当時を思い出すと、何よりもその美味しさに心から驚いたと話しています。
それからおばあちゃんに糠床を分けてもらい、「金沢のばあちゃんの味を残し、みんなに食べてもらいたい」という一心で製造に励んできました。
環境が変われば、同じ糠床を使っても同じ味にはならない。
納得のいく味になるまで調味料を足し引きし、何度も何度も漬け替え、家の中は樽だらけ。
「こんかこんか」の完成までには数年の月日が流れていました。
そして、母と二人で小さな個人商店「池田商店」を開業。「こんかこんか」は、金沢市内の土産物売り場などから少しずつ取り扱ってもらえるようになったのです。
母と娘の二人三脚で経営してきた「池田商店」だが、深刻な後継者不足の問題を抱えることになる。
北陸の風土が生んだ伝統発酵食品「こんか漬け」
皆さんは、「こんか漬け」をご存知でしょうか。
こんか漬けは魚の糠漬けのことを指し、お隣の福井県では「へしこ」とも呼ばれ、
新鮮な魚・きれいな水・発酵食品の文化に恵まれた北陸の人びとが生み出した伝統発酵食品です。
「こんかこんか」は芳醇な味わいを求め、食材は厳選された最高級魚、石川県産の醤油、そして煎り糠のみを使うという徹底したこだわりを持って手づくりで製造しています。こんか漬けを食べたことがないという方にもぜひ食べていただきたい、自慢の商品です。
脂が乗っていて肉厚!「こんかこんか」に使うのは、日本近海で獲れる新鮮な鯖のみ。
まずは、約10日間の塩漬け。
次に、30年間守り続けてきた糠に半年間漬け込み。全ての製造工程に心を込めて、一つひとつ手作業で行う。
「こんか」とは、金沢弁で「糠」を表し、もう一つの意味が「いらっしゃい、来てください」。金沢のばあちゃんが優しい笑顔で手招いているようなイメージで、同じ響きの音を重ねて「こんかこんか」と名付けました。
もう、「こんかこんか」を作れない
取扱店やリピーターのお客様が増え、製造販売がやっと軌道に乗り始めた頃には母も高齢になり、体力を使う「こんかこんか」の製造が難しくなってきました。
「次の生産はいつ頃ですか?」
楽しみに待っていてくれる全国のお客様をがっかりさせたくはないけれど、
今まで通りの生産量を製造するには明らかに人手が足りない。
アルバイトを雇用し、労働環境を整える資金もノウハウもない。
「残念だけど、もう辞めた方がいいのかもしれない…。」
そう考え、昨年の冬で「こんかこんか」の生産はストップしました。
しかし、母が手塩にかけて育ててきた味をなくしてしまうことがどうしても諦めきれず、お世話になっていた会計事務所さんに相談。「それなら事業承継先を探してはどうか」とアドバイスをいただけたのです。
ありがたいことに、金沢市内の数社が事業承継に立候補くださり、
なかでも一番の熱意を見せてくれ、若い力が集まっていたAMDグループに事業承継することが決定しました。
そしてAMDグループのスタッフの皆さんと、「こんかこんか」をブランドとしてさらに飛躍させるために「こんかこんかプロジェクト」を立ち上げました。
今後の製造拠点となる 小橋町の町家にて。AMD株式会社プランナー・中神(なかがみ)氏と。
知り合いのおばあちゃんから創業者の池田さんに、そして金沢の若者へとこんかこんかは受け継がれていきます。
町家から再スタートを切りたい
私たち「こんかこんかプロジェクト」の第一目標は、「こんかこんか」を復活させること。
物が溢れ返るこの時代に、製造に時間のかかる「こんかこんか」を今でも待っていてくださるお客様がいる。
その方々にもう一度、一日でも早く、「おいしい」を届けたい。
そして、たくさんのお客様に愛していただいた伝統の味を守りつつ、さらに魅力的な商品にパワーアップさせたいとも考えています。具体的には、売り場の開拓や新商品の開発などを通して、魚を食べる機会の少ない若い世代や子どもたちへもアピールしていきます。
それは、これまで池田商店単体ではやりたくてもできなかったことであり、商品だけでなく夢も受け継いでいきたいという想いがあるからです。
こんかこんかの復活、そしてさらなる発展のために。
何よりもまず必要になるのは、製造拠点です。
条件は、鯖を漬ける樽を洗うための広い水場と、風通しのよい造りであること。
そしてゆくゆくは、その場所を地元民や観光客が集い、「こんかこんか」を食べながら憩うことのできるスペースにするという大きな目標があります。
そこで条件と立地を考慮の上、金沢市内のあらゆる物件を探した結果、とある理想的な町家を見つけました。
理想的な立地と条件であった小橋町の町家はなんと築100年!リフォーム必須の物件だった。
しかしそこは何十年も人が住んでおらず、支柱は傾き、畳は底が抜け、水道管は錆びついた、リフォーム必須の物件だったのです。
畳は底が抜け…
中はスカスカ…
外壁もボロボロ…
食品を製造する場所として、衛生的な環境であることは必要最低条件です。
水道管を大元から取り替え、壁と床を修繕し、この町家から「こんかこんか」の再スタートを切るための大改修が始まります。
「金沢の文化(ばあちゃんの味)を絶やしたくない」
AMDグループが池田商店の想いに共鳴し手を取り合ったように、このプロジェクトは、できるだけ多くの方々と志を共にして叶えたい、私たちの大きな夢であり目標です。
どうか、皆さんのお力を貸していただけないでしょうか?
集まった支援金の用途
集まった支援金は町家の改修費用に充てさせていただきます。
・上下水道改修
・シンク給水
・手洗い増設
・土間排水
・畳、床修繕
・外壁修繕 など
全国的にはもちろん、石川県内をみてもまだまだ知名度の低い「こんかこんか」。
金沢の文化と、運命的な出会いが生んだこの商品をもっとたくさんの人に知って、そして食べてもらいたい。
地元の人や観光客が集い、「こんかこんか」を食べながら思い思いに憩うことができる、そんな製造拠点をつくりたい。
創業者・池田由美子さんの夢でもあったという、お食事処の開店。
私たちは金沢のばあちゃんの味と夢を受け継ぎ、次世代に伝えていくため、ここからさまざまな活動をしていきます!
この町家からはじまる「こんかこんか」物語の第2章へ、参加していただけませんか?
皆様のご協力・ご支援のほどをよろしくお願いいたします
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ご質問・お問い合わせはこちらまで
AMD株式会社【金沢オフィス】
〒920-0975 金沢市中川除町51 伯旺ビルB1
TEL 076-231-6517
中神 遼(なかがみ りょう)
r.nakagami@amd.tokyo
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