本来であれば、今年の春あしなが学生募金は第100回を迎えるはずでした。

1969年から始まったあしなが学生募金は、病気などの理由から親を亡くしたり、親に障がいがある家庭で、進学をあきらめてしまう学生に支援をしています。私たち静岡ブロックでは、毎年100人以上の高校生がボランティアスタッフとして募金に参加しており、今年も静岡県の皆様に「あしなが学生募金」を知ってもらうため、頑張ろうとしていました。

呼びかけをする静岡県の局員(2020年10月28日、静岡駅にて)その矢先のことです。新型コロナウイルスの感染者が全国で増え、街頭で募金をすることが不可能になってしまいました。しかし、私たちがここで募金活動をやめてしまうと、助けるはずだった後輩遺児に奨学金を届けることができなくなってしまいます。

そこで、あしなが学生募金は新たな形で、募金活動を復活させました。それがクラウドファンディングです。他のご寄付方法と異なる点は、学生自身がページを立ち上げたことで、皆様が私たち一人ひとりの言葉をご覧になることができます。

はじめまして。あしなが学生募金事務局・静岡ブロック代表の神尾朱音(かみお あかね)と申します。

私は高校3年生の春、あしなが学生募金と出会いました。

高校の掲示板であしなが育英会のチラシを見かけたことが、出会いのきっかけでした。私はこの出会いのおかげで、奨学金を借りて大学進学を果たすことができました。

遺児学生の中には、あしなが奨学金の存在すら知らない人もいます。彼らが奨学金と出会うことができれば、進学を叶えられるかもしれません。

私は、自分の呼びかけで「あしなが学生募金」と社会をつなぎたいと強く思っています。そこで、SNSなどの広報活動に力を入れ、まだあしなが学生募金を知らない社会の人に、この活動に興味・関心を持ってもらえるきっかけをたくさん作っています。

街頭であしなが学生募金を見かけるのはご縁です。私はSNSであしなが学生募金と出会うこともまたご縁ではないかと思います。あしながと社会の間にたくさんの橋を架け、多くの人が困っている学生のために手を差し伸べられる世界にしたいです。

高校奨学生と大学奨学生のサマーキャンプ

私は、あしなが奨学金を借りる高校生とのサマーキャンプで、ある高校生と出会いました。彼女は助産師になりたいという夢を持っていましたが、妹のために大学に行くことを迷っていました。私は彼女に「素敵な夢だね。」と言葉をかけました。すると彼女は眼に涙を浮かべ、「大学行きたいのに…」と話しました。彼女は進学を我慢し、周りに心配をかけないようにしていたのです。私はなんと声をかけたらいいか分からず、彼女に寄り添うことしかできませんでした。

進学したいという望みはぜいたくなのでしょうか?

進学を諦めるという決断は、その子の将来の夢も奪ってしまう悲しいことです。どうしようもない状況に、くじけそうになっている学生に、手を差し伸べていただけないでしょうか。より多くの学生が望む進路を叶えられるよう、皆様の優しさを少し分けていただけないでしょうか。ご支援を必要としている学生が全国に約6,500人います。

ご協力、ご理解のほどよろしくお願いいたします。


あしなが育英会の調査によると、遺児家庭の平均月収は14万6,380円(*1)となっており、生活保護受給率は12.8%24(*2)に及びます。奨学金なしでは大学・専門学校の学費を捻出できる水準には到底達していません。

(*1)2018年奨学生家庭の生活と教育にかんする実態調査

(主査・副田 義也=筑波大学名誉教授・社会学)

(*2)生活保護の被保護者調査(平成30年7月分概数厚生労働省)



そのため多くの遺児学生たちは、学費を奨学金で、生活費をアルバイト代で賄っています。しかし、学生のアルバイトはそのほとんどが接客業です。昨今の情勢のなかでアルバイトのシフトが日に日に削られ、思うように生活費を稼ぐことができなくなっています。さらに、街頭募金の中止により奨学金の資金源確保にすら暗雲が立ち込めており、遺児学生とそのご家庭の多くが、並々ならぬ不安感を抱えながら日々を過ごしている状況です。

本キャンペーンでいただいたご寄付は全額、一般財団法人あしなが育英会への寄付となり、あしなが育英会が支援する遺児学生(日本・アフリカ)のための奨学金として使われます。


※今回の取り組みはAshinaga Global 100 Challengeの一環であり、一般財団法人あしなが育英会と連携して取り組んでおります


<All-in方式で実施します。>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

一般財団法人あしなが育英会より、年間活動報告書と受領証明書を発送いたします。(どちらも2021年2~3月頃に郵送にてお送りします)


あしなが育英会公式サイトより継続寄付者になってくださる方には活動報告書のほか、寄付種別に合わせて、奨学生から手書きのハガキ(年1~2回)、アフリカのウガンダ共和国であしながの支援を受ける子どもたちからのカード(年1回)、機関紙などをお送りしております。

50年の歴史を持つ遺児支援のための募金運動団体で、学生だけで運営されています。毎年春と秋の4日間、全国約200か所で実施している街頭募金活動では、毎回のべ1万人のボランティアスタッフの参加があり、年間約2億5千万円の寄付を募っています。募金はすべて一般財団法人あしなが育英会へ寄付し、あしなが育英会の奨学金事業(国内奨学生事業・AAI事業)のために使われています。

ウェブサイトはこちら:https://www.ashinaga-gakuseibokin.org/

あしなが学生募金の様子(静岡県浜松駅)

病気や災害、自死(自殺)などで親を亡くした子どもたちや、親に障がいがあり働けない家庭の子どもたちを支えている非営利の財団法人です。国などからの補助金・助成金は受けず、全事業を寄付によって運営しています。あしなが育英会の奨学金によって、これまでに11万人以上の遺児たちが高校・大学への進学を果たしてきました。 現在、日本国内では約6,500名(高校・短大・専門学校・大学・大学院)、サブサハラ・アフリカ教育支援事業では世界各地あわせて約120名の奨学生に奨学金支援(貸与・給付)と心のケア、リーダーシップ育成プログラムを提供しています。


ウェブサイトはこちら:https://www.ashinaga.org/

キャンペーンページへはこちら:https://camp-fire.jp/goodmorning/channels/ashinaga

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