はじめに・ご挨拶

数あるプロジェクトの中から本プロジェクトを閲覧頂きありがとうございます。
はじめまして!ひとまわり研究所の久保暁育(くぼさとる)と申します。

※写真左:共同設立者 岸田 右:久保 

 私は、これまで不動産、そして空き家関連の仕事をしてきました。解決策は他にもあるはずなのに市場では依然として、古い建物は次々と建替えられ、賃貸は原状回復という需要に合わない不要なリフォームがされ、事業者の都合優先で物事を進んでいくことに疑問を感じていました。建築不動産はもっと自由でいい、そしてお客様と並走して解決策を導く仕事をしたいという思いで、2019年11月に建築家である岸田(写真左)と「建築・不動産」を通して人のまわりを豊かにする【ひとまわり研究所】というサービスを開始しました。この春から、地域に根差した活動へと展開するために、私の生まれ育った町、世田谷区の外れにある北沢という所に事務所を設け、活動しています。

私たちの地域、北沢五丁目のご紹介

 事務所を設けた場所は世田谷区の商店街の一画。新宿から一駅隣の京王線「笹塚」という駅が最寄り駅になります。少し足を延ばせば「下北沢」駅や「代々木上原」駅にも行ける都会と呼ばれる地域かもしれません。しかしながらこの地域は、少し複雑なこともありまして、最寄り駅は渋谷区、この商店街は世田谷区という区界に位置しています。渋谷区内の「笹塚」駅前は再開発で立派な商業施設が出来ましたが、世田谷区に位置するこの商店街は徐々に静かになっています。

 複数の路線が利用できるアクセスの良さから住宅地としてのニーズは高いのですが、どの駅にもそれなりに距離があり、それぞれの駅の間に位置することから商業地域としてはなかなかに厳しい状況です。

 かつてはこの商店街にも銭湯、魚屋など生活に密着した店が並び賑わいを見せていました。幼少期はよく駄菓子屋に足を運んだものです。今でも営業を続ける八百屋さんがおっしゃるにはバブルの時は、店先に人が行列をなしていたんだとか。 

 しかし時は流れ、店主の高齢化、後継者不足、店舗から住宅への建て替えが進み徐々に店舗数は減り、今は10数店舗が静かに営業を続けています。

 実現すること

 この通りには、喫茶店やカフェ、フリースペースなど座ってくつろげる場がなく、多くの人が駅に向かって歩いて行く道路になっています。
そんな方々が足を止めて、ふらっと立ち寄り、交流をする寄合所を作ります。
 私たちが事務所とした建物は、かつての商店街事務所。現在商店街は活動を休止していますが、かつては催事の際の本部となり、普段は時間貸しのシェアスペースとして、地域の為に運営されていました。この建物の姿を残しつつ、以前の機能を承継し、気軽に立ち寄って、交流し関係を構築するきっかけとしての場を作り出します。

 最初から飲食店や小売店に機能を限定するのではなく、使い手が増えるごとに機能がアップデートされていくオープンスペースとしてリノベーションの計画を進めています。人が交わる場を作ることで、アイディアが行き交い新たなコンテンツやプレイヤーを誕生させたいと考えています。そしてこの場を通して地域内だけでなく、外から人が訪れることで、地域に波及効果をもたらすことを目指しています。

 名称は誰でもふらっと立ち寄れる、そして皆が並列であるという意味を込めて「フラット345」。「345」は、住所末番である34番5号と、私たちの本業でもある建築不動産にまつわる数字でもあります。

 

コロナ禍における活動

 この建物に出会うまでのストーリーを少しだけお話しします。
 いざ生まれ故郷で場所を探そうとしても、商店街内で表立って募集をしている物件は一つもなく、ネットで簡単に見つけたというわけではありません。私自身20年近くこの土地を離れていましたし、友人達のほとんどがこの土地を離れており、物件につながる人脈はありませんでした。ひたすら商店街に通い、買い物をし、雑談を交わし、閉じたシャッターにお手紙を入れてを何度も繰り返していき、やっとこの建物と出会う事が出来たのです。

 私たちは、すぐに改修工事に着手するのではなく、まず地域の方々との関係作りをしてから着工するという計画を立てました。ひとまず現状のままで仮事務所として使いつつ、改修計画を練ってきました。

 広々とした18畳の広間で、地方で活躍する方々をお招きした改修前のプレイベントを計画していましたが、奇しくも緊急事態宣言が発令され、イベントどころではなくなってしまいました。出鼻を挫かれた感はありましたが、かといってそのまま何もせず泣き寝入りをするわけにも行きません。

 「人の行き来は出来ないけれど、モノなら移動が出来る!モノを通して地方を感じ、外出自粛が続く家の中での生活にすこしでも楽しみをもたらしたい」という思いで、地方の日常にある逸品を集めた物産展全国版を企画しました。小売りであれば接触も減らせるし密も回避できる。とはいえこの状況下で大々的にやるには忍びない、ひっそりと静かにやるのでこの企画を「ひっそりデパートメント」と名付けました。
早速、縁のある各地の方に連絡をとり、趣旨と想いを伝え、協力のお願いの電話をかけ続けました。幸いにも多くの方にご賛同いただき、全国から珍しい品々が到着し、4月30日に晴れて営業を開始することが出来ました。

 あくまでひっそりとやるがコンセプトなので、何も告知をせずに始めた「ひっそりデパートメント」。
閉じていた建物で何かが始まったこと、珍しい品々が並んでいることで、今まで駅への通り道として通過していた方も少しずつ足を止めてくれるようになりました。静かに始めた企画でしたが「ひっそりデパートメント」は予想以上の効果をもたらし、地域との関係を作るきっかけとなりました。※6月末を持って閉店。

 これからのスケジュールと資金の使い道

  10月のリニューアルオープンを目指し、7月より工事を始めています。10月のリニューアル後は、日中は気軽に使っていただけるように、無料開放します。夕刻や週末は、移住相談会や整理術の会、子供向けワークショップなど地域の人に楽しんでもらう企画をいくつか計画しています。個別の貸切利用もできるようにします。※貸切利用の際は、運営協力費として有償とさせて頂きます。

 資金使途
・改修費一部
・設備備品費
・リターン原資
・クラウドファンディング手数料

 スケジュール
・7月~9月改修工事
・10月リニューアルオープン

 最後に

 「フラット345」を通して、今まで関りの無かった新旧の地域の人同士が、そして外から訪れる人がこの地域に関わるきっかけとなり、それぞれの人のまわりが豊かにしていくこと、それが私たちの想いです。この通りに来れば顔なじみの誰かに出会える、そんな場を作っていきたいと思います。この「フラット345」が愛される場となり、多くの笑顔が行き交う、そんな未来を作る為、皆様のご支援宜しくお願い致します。

 

 本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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