目次

--はじめに

--プロジェクト発足のきっかけ

--どんなことをやってきたの?

--わたしたちをもっと詳しく

--はじめに

世界的に感染が拡大しているCOVID-19(新型コロナウイルス)の影響により、失業や食糧危機が発生し、アフリカ諸国の貧困で苦しむ住民たちのために、生活に必要な食糧や石鹸等の衛生用品を配布して支援を行うプロジェクトです。

このプロジェクトの特徴は、日本国内で皆様から集めた支援金を現地に送金し、サッカークラブなどの現地の地域スポーツクラブをハブとして支援することで、これまでなかなか支援が行き届いていなかった障がいのある方や高齢者の家庭、孤児などの地域の中で支援ニーズの高い人々にアクセスできることです。アフリカの地域スポーツクラブは、地域住民自らが運営し、これまでもスポーツ指導以外に地域の課題を解決するための様々な活動を行ってきました。犯罪防止やHIV予防のためのワークショップ、清掃活動、中には図書館や学校に通っていない子どもたちのために勉強の場を運営しているクラブもあります。このような活動を通して、スポーツクラブは、選手やその家庭、学校、地域のNGOなど幅広いネットワークを持ち、地域の状況を詳しく知っています。そのような地域スポーツクラブを支援の「ハブ」にすることにより、本当に支援が必要な人に支援を届けることが出来ます。


--プロジェクト発足のきっかけ

このプロジェクトが発足するきっかけとなったのは、ケニアのキベラスラムで地域スポーツクラブを運営する指導者から届いたメッセージでした。

 「ウイルスでは死ななくても飢餓で死ぬかもしれない」

キベラスラムは、アフリカ最大のスラムと言われ、貧しい生活から抜けだすために人々が地方から首都に上がってきた時に移り住む場所です。その規模は年々拡大しており、現在は250万人以上が住むと言われています。そんなスラムに住む人々の多くは家政婦や警備員、クリーニングといった高所得者層を支える職に就いており、平均月収は5000〜1万ケニアシリング(日本円で約5000〜1万円)と少ない収入でなんとか家族を養うことができていました。

ケニアでは3月、自粛要請が発表され、4月上旬にはナイロビ首都圏全体で都市封鎖(ロックダウン)が実施されました。これにより高所得者層は家に閉じこもると同時に、家や地域への人の出入りを制限するため雇っていた人たちを解雇していきました。その結果、70%以上のスラム住民が仕事を失ったといわれています。

失業することは、ダイレクトに食べ物がなくなることを意味します。ロックダウン後は、1日1食しかとれなくなったという家庭も増えました。飢えで苦しむ人たちはなんとかお金を工面しようと、ありとあらゆるものを売りに出し、携帯電話や家財のほか、ある家庭では住んでいるバラックのブリキの壁をはがし、それを売って食いつないでいる状況です。ロックダウンが実施されてから4カ月が経過し、経済活動を再開するためロックダウン政策は緩和されましたが、以前新型コロナウイルスの感染者数を増え続け、いつピークを迎えるかさえ分かりません。そして、この状況はケニアに限ったことではありません。COVID-19 の感染拡大とともに、ケニア以外のアフリカの国々にも同様の状況が広まっています。

このような状況を受け、2020年5月16日、「A-GOALプロジェクト」(Africa Global Assist for Local clubプロジェクト)を立ち上げました。

このプロジェクトは、元々ケニアで青年海外協力隊員としてスポーツを通した国際協力を行っていた代表の岸が、スポーツやアフリカに関係のある人たちなどに声をかけて始まったプロジェクトです。今では、このプロジェクトに賛同する約70名のメンバーで運営しています。


--どんなことをやってきたの?

これまでケニアやナイジェリアでは、地域スポーツクラブを「ハブ」に1回につき50世帯の人々に食糧や衛生用品を配布する支援活動を展開してきました。地域スポーツクラブ自身が、地域の中で支援が必要な家庭のリストと必要な支援物資のリストを作ることで、現場の本当のニーズを知ることができます。また、A-GOALプロジェクトとしては、各地域の新型コロナウイルスによる影響や感染拡大前後のクラブとしての活動状況などを各クラブに詳細にヒアリングすることで、連携する地域スポーツクラ

ブを選定しています。約2か月半で個人・企業・Jリーグクラブなど250名を超える方から寄付をいただき、ケニア・ナイジェリア・マラウイで合計9クラブを通して600世帯(3000名)以上に食糧や衛生用品を配布することができました。 

7月末からは3カ国目として支援を開始したマラウイでは、中長期的な視点から単に食糧や衛生用品を配布するだけでなく、野菜の種を配布し、農業の支援をすることで継続的に食糧不足を防ぐことに現地の地域サッカークラブとともに挑戦しています。この挑戦は、これまでマラウイをはじめアフリカ諸国に農業支援を行ってきたプロジェクトメンバーと連携することにより実現しました。


・ケニアの陸上クラブと連携した支援の実施

・ナイジェリアでの現地オリンピック委員会と連携新たな都市での支援の実施

・ウガンダ・カメルーンなど他の新規国での支援の開始

これからもより多くの人々をサポートするために挑戦を続けます!

ケニア・ナイジェリア・マラウイ、その他支援国(検討中)での支援活動費として

・食糧や衛生用品等の物資の購入代、

・物資の輸送代、

・スタッフの人件費

・受益者への支援送金  等に大切に使わせていただきます。


--わたしたちをもっと詳しく

アフリカでは依然新型コロナウイルスの感染者数が増加し、いつピークを迎えるかも分からない状況です。裕福な家庭で家政婦として働いていた人、路上で食べ物などを売って生計を立てていた人、観光客相手にお土産物などを販売していた人、そのような低所得者層が次々に収入源を断たれています。A-GOALプロジェクトでは、彼らの生活をサポートするための活動を継続していきます。

アフリカが抱えるリスクは「新型コロナウイルス」だけではありません。今後、他の感染症や選挙などに起因する暴動、気候変動による食糧難など様々なリスクを抱えています。今回のコロナ禍での支援を通して今後も支援が必要な際に活用できる現地の地域スポーツクラブとのネットワークを構築していきます。また、日本が災害などで困った時には、彼らから助けてもらう相互扶助の関係性を築きます。

多くの日本人にとって「アフリカ」は、身近な国ではなくまだまだ遠い存在だと思います。しかし、若年人口が増え続け、市場が拡大しているアフリカは、「ラストフロンティア」とも呼ばれています。また、創造性に富んだ地域でありコロナ禍においてもさまざまな工夫やアイデアが生まれています。A-GOALプロジェクトでは、「アフリカ」がもっと身近に感じられるような情報発信も積極的に行い、日本とアフリカ諸国双方の心の距離を縮めていきます。

HP: https://a-goal.org/

Facebook: https://www.facebook.com/2020AGOAL/

Twitter: https://twitter.com/AGOAL2020

Instagram: https://www.instagram.com/a_goal2020/


はじめまして。A-GOALプロジェクト代表の岸と申します。私はこれまでJICA青年海外協力隊ケニア隊員として、あるいは日本政府が推進するスポーツを通した国際協力・交流事業「Sport for Tomorrow」の事務局、プロジェクトコーディネーターとしてアフリカへのスポーツを通した国際協力を行ってきました。その中で、感じてきたことは、もともとアフリカの人々にはお互いに助け合う文化・習慣があるということです。しかし、現在は新型コロナウイルスの影響が長期化してきていることで、生活の困窮度が高まり、彼らだけの助け合いでは生活を支えきれなくなってきています。また、精神的にもストレスが溜まり、犯罪の増加などが懸念されます。

5月16日にA-GOALプロジェクトを立ち上げ、これまでに600世帯(3000名)以上を支援する中で成果として感じていることは、地域住民からA-GOALプロジェクトに対してだけではなく、地域スポーツクラブへの信頼・評価が高まっていることです。これまで築かれてきた地域スポーツクラブと地域住民の助け合いの関係性をより高める形でこれからも活動を展開していきたいと考えています。

 また、彼らとのネットワークを築くことで、日本の人々にはアフリカをより身近に、アフリカの人々には日本をより身近に感じてもらうことで、新型コロナウイルスに限らず今後もお互いに困った時には助け合える関係性に発展させていければと考えています。


新型コロナウイルス感染拡大の影響により、JICA青年海外協力隊が各国からの一時帰国を余儀なくされるなど、現在アフリカ現地での支援活動が難しい状況が継続しています。そのような状況の中で、A-GOALプロジェクトでは、オンラインコミュニケーションツールを活用することにより、日本や世界中からプロジェクトに運営メンバーとして参加できる体制を実現しています。現在のプロジェクトメンバーは約70名。プロジェクトの主旨に賛同するメンバーが、それぞれの得意分野を生かしながら現地の地域スポーツクラブ代表者との調整や広報活動、支援方法の検討、会計・法務など様々な役割を担っています。アフリカでもスマートフォンは一般化しており、各地域スポーツクラブ代表者からもZoomやFacebookメッセンジャーなどのコミュニケーションツールを活用し、日々、現地の活動の様子が届けられます。

一方で、細かな資金の管理など、遠隔での運営だけでは限界があることも事実です。この部分については、各国でビジネスを継続している日系企業などとも連携を取りながら進めています。(各連携先については、今後のプロジェクトレポートで順次紹介させていただきます)



<プロジェクトメンバー(2020.8.1現在)>

岸卓巨((一社)アフリカクエスト理事、NPO法人サロン2002事務局長)/小林勉(中央大学総合政策学部教授)/林恒宏(大正大学地域創生学部地域創生学科准教授、(一社)ピースボールアクション代表理事)/福居恭平(KAI GLOBAL LTD、ケニア在住)/森下仁道(元ザンビアプロサッカー選手、筑波大学、第5回トビタテ留学JAPAN最優秀賞受賞)/青柳直希(JICAマラウイ事務所、Ai-Hub、世界に飛び出す日本人)/土屋雅人(SOLTILO株式会社 AFRICA DREAM SOCCER TOUR コーチ)/久世将寛/山口恵里佳/杉山弘樹/笹田健史(龍谷大学 Strength & Conditioning Coach, NPOメディア ganas 記者)/山口紗都美(青年海外協力隊2019-03次隊ジンバブエ・サッカー隊員(派遣前待機中)、Little Bridge Japanインターン、actcoin運営メンバー)/長塚灯(大正大学 地域創生学科3年 (林ゼミ所属))/辻英剛(Numba Solutions(個人事業・ザンビア))/佐藤陽俊(株式会社スクールウィズ)/赤尾邦和(国際移住機関(IOM)シエラレオネ事務所)/樽井翔大/鈴木由里花(中央大学 総合政策学部3年)/蕪山乃菜(中央大学 総合政策学部3年(小林ゼミ所属))/遠藤暁(青年海外協力隊(任期は2018年6月〜2020年6月まで))/沖田咲(元カンボジア水泳連盟)/杉山麻依子/二村元基(SOLTILO株式会社)/増澤尚享(JICA海外協力隊 2021年度カンボジア派遣 サッカー隊員(一時帰国中))/野口亜弥(S.C.P. Japan・共同代表 順天堂大学スポーツ健康科学部・助教)/青山啓二(クラーク記念国際高等学校横浜キャンパスグローバルスポーツ専攻長)/石丸泰大(東京大学文科三類1年 体育会サッカー部)/中塚義実(筑波大学附属高等学校保健体育科教諭・蹴球部顧問、NPO法人サロン2002 理事長)/宮嶋泰子(スポーツ文化ジャーナリスト)/糸数温子(一般社団法人daimon)/山本歩(Kenya Fruits Solutions・Love & Meals ltd.)/松本義和(MAXY LTD)/松尾雄大(日本ブラインドサッカー協会)/平野裕人(日本電気株式会社、国際障がい者活躍社会創造協会副代表理事兼広報、NECボッチャ部、日本ボッチャ協会登録選手、価値観ババ抜きインストラクター)/冨田英司(バックステージ法律事務所、同志社大学スポーツ健康科学部客員教授、龍谷大学教学部非常勤講師、大学スポーツコンソーシアムKANSAI理事)/江川真唯(上智大学総合グローバル学部)/河野雄太((株)東海理化、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会、大分-カメルーン友好協会)/牛玖真保(青年海外協力隊 2018年度3次隊 ラオス 体育隊員(一時帰国中))/小野かいり(郁文館グローバル高等学校)/呉夕蘭(郁文館グローバル高等学校)/草苅康子(東京大学大学院新領域創成科学研究科特任研究員、世界銀行東京防災ハブコンサルタント、日本マラウイ協会理事)/野村翼(郁文館グローバル高等学校)/竹田憲一(NPOシブヤ大学、NGO,NPOワールドランナーズ・ジャパン、PMI日本支部ソーシャル・プロジェクト・マネージメント研究会)/新美裕大(慶應義塾大学経済学部)/遠藤龍輝(スポーツ選手)/稲留亜佑美(SOLTILO UGANDA Ltd、SOLTILO BrightStars FC 広報兼現地マネージャー)/細川鼓実(郁文館グローバル高等学校)/西村日向(筑波大学大学院修士課程スポーツ国際開発学専攻、JICA海外協力隊(ルワンダ 陸上競技コーチ(一時帰国中))/柳田主税(株式会社ChiMa Sports Promotion Japan 代表)/明石健一(創価大学)/伊藤煌耀(郁文館グローバル高等学校)/大場由太(SOLTILO UGANDA Ltd. 代表、SOLTILO BrightStars FC ゼネラルマネージャー)/河合季信(筑波大学体育系)/横田知佳(元実業団マラソン選手)/新部遥希(特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会(JBFA)、特定非営利活動法人国際障害者スポーツ写真連絡協議会(パラフォト))/伊藤政則(TAIYO株式会社 代表、小山市国際交流顧問、東京オリ・パラ小山市推進委員会委員及び専門委員会委員)/安藤裕一(GMSSヒューマンラボ 代表取締役・医師)/相良優子(英語/日本語講師、心理カウンセラー、個人事業主)/岡澤宏(東京農業大学教授)/早川直子/内藤優和(JICAアフリカ部)/藤田裕二(創価大学経済学部3年)/神谷仁(東京学芸大学芸術系、家庭教師、通訳)/アイシャ(東京農工大学院2年/英語・フランス語・日本語の先生/通訳・翻訳者/太陽エネルギー工学)ほか

約80名 (2020年8月15日) (順不同)

2020年6月17日付 朝日新聞


  • 2020/09/27 00:00

    こんにちは。A-GOALプロジェクト代表の岸です。「A-GOAL24時間チャリティライブ」、無事終了しました。20日19時〜21日19時まで。全32プログラム、約60名の出演者。50名を越える運営スタッフ・各拠点の地元の方々。ご参加、ご寄付いただいた皆様。目標である100万円も最後の最後に達成...

  • 2020/09/14 21:00

    アフリカの地域スポーツクラブを「ハブ」にした新型コロナ対策支援プロジェクト「A-GOALプロジェクト」では、「24時間チャリティーライブ」を実施します。今回のイベントでは、A-GOALプロジェクトを通して、オリンピックメダリスト・Jリーガー・専門家・ビジネスパーソンなどアフリカの人々を応援する...

  • 2020/08/24 23:09

    【A-GOAL マラウイ説明会・意見交換会】新型コロナウイルス感染症拡大による影響で仕事を失い、収入が減ったアフリカの人々を「スポーツのチカラ」でサポートできないか。そんな想いで、2020年5月、ローカルスポーツクラブをハブにした支援プロジェクト、「A-GOALプロジェクト」を立ち上げました。...

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