はじめに・ご挨拶

はじめまして!(株)みんなで人生会議 代表 笈沼 (おいぬま)と申します。当社は「入院・介護・リハビリの日々を物心ともに豊かにし、悔いがないものにする」をビジョンに、令和元年に創業されたベンチャーです。

今回のプロジェクトは、当社ビジョンを体現したケア衣料ブランド "carewill" を販売し、その後、みなさんともに製品改良を進めながら、衣料を通じて介護・リハビリの生活を彩り豊かにしていく取り組みです。

僕は、サラリーマンとして働く傍ら父の介護と闘病を経験し、父の死後、服飾講師である母と共に「ケア衣料」 (介護・看護を受ける、行う方々の服)の製造を開始し、今、新たな挑戦に踏み出そうとしています。


プロジェクトのきっかけ

すべてのきっかけは、2019年1月2日に亡くなった父の入院生活です。

⽗は5年間、開放的な介護施設で暮らしたのち、2017年11⽉にアルツハイマー型認知症を発症し、⾃宅近くの精神病院に13ヶ⽉間⼊院しました。不安定な感情の起伏からくる⾔動や徘徊に、介護施設では対応できなくなったからです。

精神病院への入院は、家族と医師、施設で話し合った結果下したやむをえない決断でしたが、⼀つだけ⼼残りがありました。それが、闘病中に着ていた服のことです。


入院時に、⽗が病院から与えられた入院着は無機質で画一的で、、当時の僕の⽬には囚⼈服かのように映りました。病気で認知機能が低下しているとはいえ、無造作にその服を着せることが心苦しかった。

何より、私の母は服飾講師。母も洋服のプロとして、画一的な物ではなく、純粋に、父が着たい服を着させてあげたかった。

そして入院から10カ月後、流動食も飲み込めなくなり、栄養カロリー摂取と誤嚥性肺炎防止のため、点滴へ切り替えました。


排せつと着替え、歩行も困難となり、ヘルパーが車椅子を押すなど介助なしでは生活ができない状態になります。

 

この時、入院着はつなぎ服に。 本人が服を脱いだり、身体を掻かないよう、チャックは首もとで鍵をかけられ固定されています。まるで ”服が人を拘束している“ のです。



その後3週間もたたないうちに、点滴でも栄養が足りなくなり、胃ろう手術を実施。

医師からは「余命は⻑くて半年、延命治療が続いたとしても意識不明の状態が1年くらい続くでしょう」という話があり、僕と母は父の死を意識します。 

つなぎ服に加え、点滴管と胃ろうカテーテルは父の身体を縛りつけていました。その光景を見た僕は、父の生に対する”あきらめ”を感じ始めます。

会話が通じなくなろうと、死に近づく現実がそこにあろうと、家族にとっては変わらない父であるにも関らず。 



そして入院後1年が過ぎたころ、

父とはもう会話することがかなわず、大半は寝ていました。でも、10分に1度ぐらい私の眼を強く見つめ、唸るように何かを伝えようとしていたのです。

その様子を見て僕は、父は生きることを決してあきらめておらず、”あきらめている”のは自分であるということに恥ずかしながら気づかされます


同時に、

なぜ、死に向かうにつれて服が人の尊厳を奪っていくのだろうか

「もし、⾃宅や施設と同じように⽗が病院で着たい服を着ることができていたとしたら、認知症の進⾏を遅らせられたかもしれない 」

そんな思いを強く抱きます。


その日、東京の自宅へ向かう電車の中、Facebookで「自分のみ」の非公開投稿を書き残しました。


そして、1週間後。

父は老衰で75年間の生涯を終えました。


人生の楽しみに衣食住があるとして、入院中に制約を受けるのは仕方がないことかもしれません。ただ、父にも「衣」を楽しむ自由はあったのではないか

もし自宅にいた時と同じように着たい服を着られていたなら、認知症の進行を遅らせることもできたのではないか

そんな疑念と後悔が、ケア衣料の開発を始めたきっかけです。


入院着に対する違和感は、父の死後も心の奥にずっと残りました。そして同じ違和感を覚えた人はいないだろうかと思い、緩やかに動き始めます。

友人・知人、ホームでお世話になった方々へのヒアリングを実施し、インターネットで世界中、日本中から入院着を買い集めました。でも、欲しいものが全く見当たらない。


であれば、自分で作ろうと思い、服飾講師である母、友人・知人に声をかけ、製品のデザインを開始しました。


欲しいのは、


医療・介護現場からの機能面の要求を満たし、

着ることで気持ちが前向きになり、もっと人と会いたくなる。

家族や友人が大切な誰かに

「早く元気になって欲しい」という想いを込めてプレゼントしたくなる服。


 


これまでの活動

2019年、KDDIでEコマースの担当部長として勤務していた僕は、50年以上服飾講師を務めている母とともに、入院中や介護を受けている方向けのオーダーメイドの”ケア衣料”の開発をはじめました。

このケア衣料の事業アイデアは、東京都主催のビジネスプランコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY2019」(応募総数1,803件)でファイナリスト10件に選出。

来場者約400名による共感投票の中で最多票を獲得した人に授与される「オーディエンス賞」を受賞しました。

▼当日の映像はこちら


2020年2月15日には、東京都主催・テレビ東京放送 「TOKYO STARTUP DEGAWA2020」で「最優秀賞」を受賞。

東京都知事から審査委員長に任命された出川哲朗氏及びビジネス界のリーダー3名による審査では、全員一致で最高評価を獲得。

出川哲朗さんからは「高齢化社会にマッチしたビジネス」、「この人は応援してあげたい」というコメントをいただきました。


事業を始めてわかったこと

母とのオーダーメイドのケア衣料を製造する中で新たに見えてきたことは、年齢や疾患を問わず、”上半身”に不自由がある人が求める服の機能は共通しているということでした。

事実、上半身に不自由を患う方はなんとリハビリ患者65%を占めるのです。

オーダーメイド事業は、お客様と直接お会いしながら、個々のご要望と事情をうかがい、対話を通じて服づくりをしていきます。

しかし、一から服づくりを行うオーダーメイドはご提供できる服の数には限りがあります。

さらに、新型コロナウィルス感染症渦、お客様も面会を避けるため、受注を控えざるを得なくなりました。

そこで、オーダーメイドとは別に、私たちの想いを多くの方に伝えられるような製品を開発しようと考えました。

まず、非対面型ビジネスモデルに特化し、クラウドファンディングを含め販売チャネルはオンラインのみにします

また、商品開発・生産・マーケティングの工程もデジタル化・オンライン化を徹底することで生産性を向上させます。


このプロジェクトで実現したいこと

私の⽗は介護施設で5年間、認知症を発症し精神病棟で13ヶ⽉間⼊院し、息を引き取りました。そこには、認知症で意識が薄らぐ中においても「生きたい」という父の”意思”が、確かに存在していました。

ブランド名「carewill」はcare + will。相手を気遣うことや介護・看護を意味する ”care"と共に、「選びたい・装いたい・人に見せたい」という着用者の意思 willを尊重するケア衣料ブランドです。


多くの方々へブランドを認知していただくために、今回ご提供する製品の想定着用者は、今まで健康であったが急な病気や怪我で不自由となった回復志向が高い方々を対象とします。

その後、試作販売と製品改良を繰り返し、また、ブランディングを進めながら、私が共に過ごした父との原体験そのものである認知症等の加齢疾患を患った方、病院で終末を迎える方々への普及を目指します。

同時に、carewillの開発に携わる身体に不自由を抱えるご本人生活支援を行うご家族、看護師、理学療法士、作業療法士といった専門家たちと共に、「本人の生きる意思を尊重し尊厳を守る」というビジョンを社会に広く伝えて参ります。


carewillの特徴

▼まずは動画をご覧ください!

▼carewillの主な特徴はの6つです。

1. 施設、自宅の屋内でも、屋外でも着られる日常着としてのシンプルなデザイン

(以下は、腕を外に出して着た場合です)


2. 上半身に不自由があっても、片手で10秒でさっと着られて1秒で脱げる

▼片手で10秒でさっと着られる

患側ではない手で服をつかむ

上からかぶる

患側ではない腕を袖に通す

患側の腕を内袋(内蔵された三角巾)に入れる


▼片手で10秒でさっと着られる

患側ではない手で後ろえりをつかむ

上に引き上げ、前に落とす


3. 下から足を通しても着られる

襟のボタンをはずし、襟に両足を通す

片手で服をつまんで上に引き上げる


4. 不自由な腕を内袋に入れれば固定したり、隠したりできる

5. 左右どちらが不自由でも着られる

6. ウィルスが付着しづらい抗菌素材


(当社は、carewillの名称に対する商標、デザインに対する意匠、上記の機能に対する特許を既に出願しています。) 


「上半身の不自由」とは以下の方々を対象としています。

■肩: 五十肩・四十肩、肩関節周囲炎、腱板断裂、頚腕症候群、石灰沈着性腱板炎

■腕: 上腕、肘、前腕、鎖骨の骨折

■全体・関節: 片麻痺、関節リウマチ 



今回ご提供する製品のコンセプト

carewillは「支援されるだけでなく自らで着たい」「そのための練習をしたい」という着用者の”意思”と、着用者が、介護者を含む他者と接するシーンにおける”自尊心”に配慮した服です。

一番に大切にしていることは、心が前向きになるデザイン便利な機能を兼ね備えた服づくり。これは、衣服のデザイナー、パタンナー、縫製者、医療・介従事者の他職種連携により実現されています。

最近では、当社と一般社団法人医療振興会が行ったリハビリ専用シャツに看護師等が期待する効果に関する共同調査研究の結果が、NPO法人日本リハビリテーション看護学会の学会誌に掲載されました。この調査は、リハビリに関係する看護師・理学療法士・介護福祉士・ケアマネージャー等20名を対象にしたアンケート調査を実施し、リハビリ現場の声を集めたものです。

>詳しくはこちらをどうぞ!


当社ケア衣料の購入者の80%は子供や孫、家庭介護者であるご家族。ケア衣料には「これを着て早く元気になってね」という大切な相手への心遣い”care” が込められています。

この製品に乗せてお子様やお孫様からの想いを届けられるサービスの開発や活動も行ってまいります。


メンバー募集中!

今年3月、新たな挑戦を開始しました。新型コロナウィルスによる生活様式の変容を見据えたマス向けのケア衣料の製造・オンライン販売事業の企画です。

この事業は、中小企業庁「ものづくり・商業・サービス補助事業」、「JAPANブランド育成支援等事業」、東京都「女性・若者・シニア創業サポート事業」に採択され、今まさに、支援者、応援者、資金を得て、新しい価値で社会を変えていくスタートラインに立っています。

今では、理念に共感してくれる多様な業界で豊富な経験を積んだ仲間が集い、製品・サービス開発、情報開発に励んでいます。当社参画メンバーには皆、自身や大切な家族の介護、病気、死に関する深い原体験があります。

その時に見た重く、無機質で閉鎖的な光景を、明るく彩り豊かに開放的なものに変えていきたい、そんな純粋な想いが私たちの原動力となっているのです。 

参画メンバー募集中! >こちら

国内の高齢者市場は2025年に100兆円、リハビリ市場は1兆円超に達します。さらに、新型コロナウイルス感染症は、高齢者とその家族との面会を困難なものにしています。

両者の心をつなぎ、闘病、介護の日々を彩り、前向きなものにする製品・サービスのニーズはさらに高まっていると僕らは実感しています。


資金の使い道

ご提供するケア衣料の原材料費(仕入原価、デザイン費等)

今回のプロジェクト達成による売上の一部から、コロナ禍でも変わらず看護・リハビリの提供を続けてくださっている医療現場の方に対する応援に使用します。詳細は、活動報告でお伝えしていく予定です。


リターンについて

carewillをご提供します(1着)。

価格: 13,200円(税込)※送料含む。別途システム利用料+220円(税込)をお支払い戴きます。

対象: 女性用

サイズ: フリーサイズ ※M-Lサイズ兼用 身長の目安は、155cm以上-170cm以下です

素材: 綿100%

 

実施スケジュール

・プロジェクト期間: 2020年12月18日開始、12月に終了。

・納品日:終了次第、2021年1月中にご指定の配送先へお届け。

・完了報告:12月末。


最後に

今回応援・衣料をご購入いただく方には、今後の”carewill“の本格展開に向けての使用感のフィードバックなどもぜひご協力いただきたいと思っています(強制ではありません)。これまでに衣料で不自由を感じてこられた患者の方々や、介護のご苦労をされてこられた方々のご意見をぜひ伺いたいです。応援よろしくお願いいたします。

本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。

このプロジェクトの問題報告やご取材はこちらよりお問い合わせください