【概要】

ハローハロー。おはこんばんちわ。「石巻最初で最後のラッパー」を自負しております、「楽団ひとり」と申します。前置きが苦手なので単刀直入に書きますね。

2021年3月12日、4枚目のアルバム「NEXT DECADE」をリリースします。同日22:00から、路上配信リリースライブを行います。

その製作費と運営費をCDとチケットの売り上げで賄うべく、今回クラウドファンディングというフォーマットを利用することにしました。

※ ※ ※ ※ ※

こっから先、いろいろ書くだけ書いたけどさ。

シンプルに、奪われたものを奪い返すための作戦なんよな。

口元を布で覆うのには慣れてきたけど、会いたくても会いに行けない人が多すぎる。

そんでも、前に前にもがいてないと気が済まないのよ。この10年で痛いほど経験してきた。

「この次ね」「またの機会に」ってのを俺は一切信じない。

その「またの機会」とやらが、永遠に来ないかもしれない、ってのを知ってるから。

だから、今を、全力で生きるんだ。

今を、一緒に遊びませんか?


【経緯:序】

※ここから先は殆ど僕のモノローグに近いので、読まずに飛ばしていただいても構いません。

あの3月から10年が経とうとしています。マグニチュード9.0は一撃で僕らの生活、いや人生を激変させました。これに関しては皆さんも周知のことかと思いますので多くは語りません。

しかし少なからず、ポジティブなこともありました。こと僕の住んでいる辺りは、街そのものが前向きにもがき続けています。そこにかつてあった風景と共に、余計なしがらみも流されました。出会うはずがなかった人々が出会い、偶然が連鎖し、起こるはずがなかったことが起こり、あらゆるネガティブを蹴散らして、この街の人たちは今もここにいます。あの3月から地続きの10年目、1秒先さえ予想だにできなかった未来を、ここで生きています。ここで得た経験は、僕にとっての誇りであり、財産であり、僕そのもの、と言っても過言ではないと思っています。マジで。


例えばそれは、クリエイターやアーティストの遊びがそのままパーティになったり。


 BBQの延長で始めたブロックパーティがあっという間に大規模なお祭りになったり。


僕個人にもっとフォーカスすると、演劇の舞台装置としてラップをさせていただいたり、結婚式の式辞代わりにアカペラで一曲ラップしたり、「街を散歩して言葉を集めて、半日で一曲作ってこい」とかいう無茶ぶりが飛んできたり。とあるアーティストさんのMV撮影のために屋外DJパーティをでっちあげたりもしましたね。ラッパーとしてはむちゃくちゃな経験ばかりですが、おかげで普通のHIPHOPイベントで普通にライブするのが逆に退屈に感じるほどになりました。この街にいて、あの震災がなければ、僕は今ここにいません。

ほんとみんな、次から次へといろいろコキ使ってくれんのな。楽しいぜ。ありがと。

だけどさ、こっからはまた、いままでどーりにはいかねーみてーなのよ。

ちっと付き合えや。


【経緯:破】

「です・ます」調に飽きたんで、口語体で行かしてもらうかんね?ラッパーてのは自分語り大好きだかんさ、まだまだ行くよ。

こと2019年から2020年初頭に関しては個人的にいろいろあったわけ。先輩っていうか友達っていうか相方っていうか、とにかく付き合いの長かった知人が突然死んじゃったり、かつて自分も参加した演劇の再演でぼろっぼろに泣いたり。あと離婚もしたね。いろいろありすぎてウケるわ。そんでよ、なんかあるたびに曲にしてたの。感情の整理整頓をするために、歌詞に落とし込むわけよ。それが俺なりの「世界との折り合いのつけ方」なんよね。それが一定数に達したから、アルバムにしようと思ってさ。


そしたらこの疫病騒動よね。石巻でお世話になってるライブハウスとか、仙台でのホームと呼んでる長町のライブハウスとかさ、東京・奥原宿で可愛がってもらってるライブバーとかにさ、「お久しぶりです」つってアルバム持ってライブしに行こうと思ってたのに、いつになったら実現できるかって考えても、全然お先真っ暗よね。生活が、文化が、世界そのものが、ゆっくりと確実に蝕まれていってるじゃん。「新しい生活様式」って言やぁ聞こえはいいけどよ。多分もう元には戻れないと思ってるのよ。

だから、出来ることを全力でやることにしたんよ。だってさ、「落ち着いたころに」とか「今は耐え忍んで」とか、この1年で何回耳にしたよ?防戦一方、ってのは性に合わないんでね。HIPHOPって、そういう事だと思うのよ。俺は。

一撃で激変させられた10年と、これからゆっくり変化していく10年。

その国境に俺らはいるんじゃないかと思う。


【経緯:Q】

2020年の10月に、立て続けに2本の配信ライブ案件があってね。これがむちゃくちゃに楽しい経験だったの。

一方は文化事業団絡みで結構規模感もでかいやつで、セット組まれてたりしてすっげ楽しかったんだけど、もう一方がこれまたハチャメチャなやつでね。

夜中の公園で、ゲリラ配信ライブ。街灯を照明代わりに、電源もバッテリーで持ち込んで、最小限の機材セットを考え抜いて、リハなし本番一発勝負。全部歌い終わったのとほぼ同時にお巡りさんが様子見に来たのもタイミングが神ってて語り草ですよ。ブロンクスかここは。超HIPHOPじゃん。

それを踏まえてね、「これ、リリースライブできるぞ」って。ステージや箱にこだわらないライブの可能性を見つけちゃったんよ。

何をするかって?「移動型配信路上ライブ 」よ。街じゅうを歩き回りながら、その場その場をステージに見立てて、ノンストップの路上ライブを配信するんさね。今回は、「街そのもの」がショーのステージってわけ。

「ラッパーはその街の書記官なんだ」ってとあるMCが言ってたんだけどね。それを反芻する10年だった気がする。この街にいる俺が、このご時世だからこそ可能で、ここにいるからこそ伝えられること。もっと簡単に言ってみようか。「楽団ひとりじゃないと歌えないこと」に固執した10年だった。奇しくも、2020年は1stをリリースして10年目だった。楽団ひとり歴10年だね。2021年3月は天変地異から10年。俺も、この街も、多くを失ったし、多くを得たと思う。その中で、ネガティブからポジティブを創造するっていう姿勢はバッチバチに鍛えられたよね。ここにきてようやく「この街でHIPHOPやっててよかった」って心底思えるようになった。 

復興の名のもとに風景はノンストップで移り変わるし、通り過ぎていくだけの人たちも確かに多い。思い出を語るのは居心地がいいけれど、そこから「先」はないんだな。

変な話、一回経験してっかんね、俺ら。日常が崩壊するのは。 少なくとも俺は、10年前に全てが根こそぎ強制終了させられるのを目の当たりにした。そこから這い出てきたんだよ。この街にいる人たちも、この街も、そこから立ち上がってきたんだよ。

10年経って、もういっぺん日常が崩壊し始めてる。病原体ってのは、目に見えないからこそ厄介だよな。だけど、確実に侵食されてきてる。 思い出話ばかりは苦手だ。その先の話をしようや。一度は瓦礫になった街並と、そこから立ち上がってきた言葉たちを引っ提げて、ソーシャルディスタンスとやらを逆手にとって、路上の片隅で立ち話さ。この街と、この俺様と、ゆかいな仲間たちと、これからの10年を占う。 3月12日、俺たちは俺たちなりの「新しい文化生活様式」を始めていく。このライブで、その口火を切る。石巻、やべーやつしかいねーから。ナメたマネしてっとどーなっか教えてやっかんな?

画面の前のアンタも、一枚噛んでみねーかい?「共謀者」って言葉、わくわくすんべ?


2021年3月12日22:00、待ち合わせ場所は画面の前だ。


【布陣】

今回の配信ライブのチームメンバーを紹介しやす。


【うた・楽団ひとり】

ワシです。


【演出・矢口龍汰】

何を隠そう、先日の公園ゲリラライブの首謀者です。
そして事あるごとに無茶ぶりをしてくるのもこいつです。

https://twitter.com/R_Yaguchi

宮城県石巻市出身。1983年1月21日生。早稲田大学在学中に、演劇・音楽・映像などの製作活動を開始。卒業後、映像制作会社での勤務を経て、2007年より二人組演劇ユニット・ウィルチンソンを始動。ライブハウスで対バン形式・ルールありの舞台イベント「劇団劇場」のプロデュースのほか、演劇・映像・脚本の製作・演出などを行う。2012年4月からは地元石巻で演劇・音楽の企画「R」を始動し、楽団ひとりと出会う。

2017年からは地元・宮城県石巻市にUターンし一般社団法人ISHINOMAKI2.0で移住コンシェルジュを務める傍ら、いしのまき演劇祭実行委員長に就任。石巻劇場芸術協会代表。仙台舞台芸術フォーラム・アドバイザリーボード。2020年6~7月、コロナ禍を逆手に取ったのぞき穴演劇「PeePingTom」を石巻市街地のギャラリーで企画。


【演出助手・よしだめぐみ】

 こやつも公園ゲリラライブで一枚噛んでたんですよ。しかも当日徴用っていう。基本的には飲み友達です。

https://www.facebook.com/yoshimegu.official.page

東京都出身。幼少期より、多種多様な芸術文化に触れ育ち、児童劇団にて演劇活動をスタート。高校生から作/演出/振付/制作と、主に東京を拠点に幅広い分野で芸術活動に携わり、パフォーマンスアーティストとして本格的に活動する。イベント/映像/舞台等々エンターテインメント系のアシスタントとしても幅広い事業で活動中。

2020年5月より宮城県石巻市に移住。宮城県を拠点に全国で活動。また、自身のスキルを活かしたコミュニケーション・ワークショップなど幅広いジャンルのイベントを企業や学校を対象に実施。


【配信・ショータ】

公園ゲリラライブを実現に導いた技術屋さんです。
真冬でもハーフパンツの人です。

FBページ

石巻で初めてのライブ配信屋さん『Golden Good Stream』代表。コロナ禍で中止になりそうなイベントや表現活動を楽しく気軽にライブ配信できるサービスがあればと起業する。 音楽ライブ、お祭り、エイサー、会議などジャンルを問わないライブ配信をこなし、ライブ配信の可能性を模索している。


今回は選曲、曲順も含めた総合演出を矢口さんと協力して組み上げ、配信全般をショータさんに全面委託。バックアップサポートをよしだめぐみにお願いする、という布陣です。楽団ひとりを「素材」として再解釈し、バックボーンである石巻という街を含め、様々な角度から再構築する、そんなライブに仕上がれば。と思います。はい。

【返礼】

返礼品はいたってシンプルです。4th Album「NEXT DECADE」本体と、配信ライブチケットの組み合わせ。あとは終了直後の打ち上げ配信の視聴権。special thanxxx記名権などもありますが、メインはあくまで「音源」と「パフォーマンス」です。

それに伴い今回は「応援プラン」を用意させていただきました。ライブイベントにおける「投げ銭」感覚だと思っていただければしっくり来るかと思います。

正直、地方在住のアーティストが、その活動報酬だけで活動を継続していくのはなかなか厳しいものがあります。マネタイズを意識しなければ、ギャラなし交通費なしなんてザラです。プレスしたCDも製作費の回収でどっこいだったり。若い子がデモCDまで無料で配ったりなんかしてるのを見てると、「何のための活動なんだ?」とマジで思います。しかも時代はサブスクリプション。受け取り手も、「作品やアーティストにお金を払う」という感覚がどんどん希薄になっていっているような気がします。便利なんだけどね、確かに。でも、便利だけじゃ続けらんねーのよ。

なので、僕はお金をいただきます。しかも、余計に。用途としては、CDそのものの製作費、機材のレンタル費、舞台装置の準備費などに充てさせていただきます。 そして、今回集まった金額が、僕そのものの期待値だと解釈し、それに恥じぬパフォーマンスを約束します。それは、驕りでもあり、覚悟でもあります。All-in方式で実施するんで、目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。 後には退けねーってのを自分で演出しねーとどうもダメなんすわ。よろしくっす。

  • 2021/03/12 15:05

    今回、楽団ひとり 4th album 「NEXT DECADE」をご購入頂いた皆様に大事なお知らせです。本日皆様のお手元に届くよう、手配して参りましたが、国際便の輸送に遅延が生じており、まだ本体が入荷していない、という状況です。おそらく来週中には入荷する見込みですが、楽しみにお待ち下さっている...

  • 2021/02/22 23:47

    のべ70名、総額522,000円の支援により、達成いたしました。何も他に言葉などございません。ありがとうございました。いや、過去形ではありません。ようやくスタートラインに立っただけです。頰っ面ひっぱたくのはここからです。この後しっかり投稿しますが、先日主要スタッフと共にライブのメインルートを機...

  • 2021/02/20 21:00

    2021/03/12 発売予定楽団ひとり 4th ALBUM“NEXT DECADE”1.discovery2.made for you3.今そこに在る日々4.BAY CITY WALKER5.夜行列車 pt.26.JOURNEY THROUGH THE DECADE 7. BAY CITY ...

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