はじめに・ご挨拶

「みなさま、はじめまして。イプ・レオラックと申します。私は『モイーの島』という児童文学作品を書きました。そして、この作品に関する、この度のプロジェクトのご説明をさせていただく前に、お伝えしたいことがあります。それは、必然性に関するお話です。『モイーの島』は、寓話児童文学として書きました。なぜなら、ある時友人が、私にこの本を書くきっかけを与えてくれたからです。それは、過去少なくとも50年間、スタイルを超えて歴史の一部になるような名作たる寓話児童文学が誕生していない、というものでした。浅学の私に、そのような問いに対して返せる答えはありませんでしたが、この時、私の使命感は確固たるものに変わったのだと思います。私は寓話が大好きでした。言わずと知れた名作、サン=テグジュペリの『星の王子さま』は優れた寓話であり、私の人生のすばらしい一部であります。寓話は痛切に時代を切り取り、後の世代へのテーゼとなる、なくてはならない方法です。私はこの時、それは私が書かなくてはならないと考えました。なぜだかわかりませんが、そうしなければならないと感じたのです。それが私のデビュー作となりました。そして、このようにして生まれた作品が、私の力だけで、なにか時代を超えた特別なものになるということはありえません。なぜなら、発信したものは誰かに受け止めてもらわなくてはならないからです。受け止めてもらわなくてはならないということは、どんな形であれ、発信された内容自体にはそれほどの価値はないということであります。私はこのことを、とても喜ばしく感じます。私の作品が、人知れず未知の砂漠を転がっていない限り、私の作品に付いたどんな評価であれ、そこには誰かがいるからです。私は、顔の見えない誰か、今を生きる誰か、未来の誰かに向けて、この作品を書きました。この文章を読んでいただき、心から感謝いたします。ありがとうございます」


このプロジェクトで実現したいこと

この度のプロジェクトで実現したいことは、
より多くの人に、寓話児童文学『モイーの島』を読んでいただきたいということであります。
本プロジェクトの概要を以下に記します。

・目的 : 著書『モイーの島』の宣伝

大手新聞紙の一面に著書『モイーの島』の広告を掲載いたします。現在『モイーの島』は、紙媒体としての出版は、いずれの出版社様からもされておりません。したがって、広告として掲載される予定の商品自体は、電子媒体であるレンタルサイトhttps://www.islandofmoii.comにて掲載された『モイーの島』 (閲覧無料)ならびに、Amazon Kindle版として発売されている『モイーの島』 https://www.amazon.co.jp/モイーの島-児童文学-イプ・レオラック-ebook/dp/B088DXD71H (販売価格0円)と、楽天ブックス版として発売されている『モイーの島』 https://books.rakuten.co.jp/rk/72a467e36137399499d801600309d8c7/?l-id=search-c-item-img-01 (販売価格0円) であり、これにより現時点でプロジェクトの内容自体が収益につながるようなものではございません。募る資金はプロジェクトの遂行のみに費やされる計画でございます。
なおプロジェクトの性質上、ご支援者さまにつきましては、

○レンタルサイト『モイーの島』 (閲覧無料)
https://www.islandofmoii.com

○ Amazon Kindle版『モイーの島』 (販売価格0円)
https://www.amazon.co.jp/モイーの島-児童文学-イプ・レオラック-ebook/dp/B088DXD71H

○ 楽天ブックス版『モイーの島』 (販売価格0円)
https://books.rakuten.co.jp/rk/72a467e36137399499d801600309d8c7/?l-id=search-c-item-img-01


どちらかのサイトで、よろしければ本作品を通読していただき、内容いかんによって、ご支援の可否を決定していただけると大変光栄でございます。


作品について

児童文学『モイーの島』Amazon Kindle版あらすじより
「海辺にくらす少年キーウィには、誰にも教えない自分だけの秘密の入り江がありました。
キーウィはいつも、自分だけの場所を欲しがっていたのです。

ある日、波に揺られてそこへやって来たのは、まんまるで、大きくて、ひょうきんな顔の生きものモイー。そして、謎めいた犬のパッフィー・フー。やがてキーウィは、入り江が自分だけの場所ではないことを知ると、パッフィー・フーの導きで、モイーと海へ。入り江の真実を探す旅に出ます。ところが海は、想像もしなかったような不思議に満ちあふれていました。気持ちを嗅ぎ回るカンジョーたち、成れの果ての人間、不可解な言動をくり返す動物などと出会い、キーウィの心は、孤独のうちに何度も挫かれます。何と、海にくらす多くの者たちには、モイーの姿が見えないのです。彼らはいったいなに者で、なぜモイーが見えないのか。その答えは、キーウィを助けてくれる風のマーフィーズや、自分の影であるトーラス、勇敢なクズリや太陽など、海のなかまたちの助けによって、徐々に明らかになっていきます。

やがて海のことを知る頃、キーウィは入り江に帰って来ました。そして旅に出るに当たって、自分のものとは思えなくなってしまっていた秘密の入り江が、今は自分のものであることを確かに感じるのです。入り江を自分のものにするということは、広い海の中にあって、入り江と自分とがどのようにつながっているのかを理解することだったのです。帰って来た入り江には、キーウィよりもひとまわり小さな少年がいました。少年はキーウィに向かって、入り江が自分のものであると主張します。キーウィは、かつて自分を導いてくれた、謎めいた犬パッフィー・フーのように少年を導きました。自分のものにするということは、知ることであると。そして新たな少年の物語と、モイーの旅が続いていくのでした」

まずお伝えしたいことは、子どもたちの夢はこの世界の次のヴィジョンであり、私たちの行動が、子どもたちの助けになるということです。
この度のプロジェクトは、今を生きる私たちと、未来の子どもたち、そのまた子どもたちへと続く、すべての人々に寄り添えることを目指して発案されました。
著者イプ・レオラックは日本で生まれ育ち、
日本的な視点から出発しつつも、過去のすばらしい数多の文学作品のように、世界中の感性を共有しながら、不思議な生き物「モイー」と少年が大海原を冒険する児童文学作品を書きました。
そしてこの児童文学『モイーの島』は、ひとくせもふたくせもあるキャラクターたちと、作者自身の手によってインクで描かれた、味わい深い多くの挿絵があなたの目を楽しませつつ、同時に教訓と示唆に富んだ寓話として生み出され、そこには、今を生きる者として今伝えられることを表現し、次の世代へ残す必要があるという作者の強い思いが込められています。
僭越ながら、以下は物語中に登場する言葉を抜粋いたします。
「泳ぎ方や息の仕方は、いつでもどこでも都合が良いとはかぎらないのさ。海では絶えず、新しい波がやって来る。そうしたら、新しいやり方が必要になる。でなきゃ、おぼれてしまうんだ。ありのままの君で良いということはない」

現代を生きる我々は、まぎれもなく困難の中に立たされています。多くの人々が混乱を強いられている状況にあって、なおチャレンジをすることは、容易ではありません。このような時代の場面において、あなたの助けを必要とすることには理由があります。それは、物語は常に困難から始まること。すなわち、時代の変化にかなうあなた方の想像力が、苦境を乗り越えて、きっとこの作品を後押ししてくれると確信していること。そして、そのすばらしい知性が、過去50年、時の風化に耐える寓話児童文学作品が誕生しなかったことを『モイーの島』の成功によって証明していただけると信じているからです。洋の東西を問わず、あらゆる主人公が、自らの力だけで夢を達成することはありませんでした。しかしながら、彼らは主人公になりました。なぜなら、誰彼から助けを借りたからであります。そしてこの時、主人公のフォロワーは単なる外野ではなく、主人公そのものであると、声高にまとめる必要があるでしょう。主人公は一人ではなく、そして必ずしも、表に立つものだけが主人公ではないのです。歴史は、常にそのような支えを必要としています。


著者書評 

入り江には、少年に限らず、人の個人的な心の領域が投影されています。そして海には、社会ないし世界であるとか、より広範な象徴としての機能があります。海を旅することで人生を感受し、また探し求めていたものがその実既に自分の中にあったのだ、という主題や展開こそありきたりながら、そこにはやはり、普遍的で有用な価値がありますから、とりわけ登場キャラクターには現代的な素養を取り込み、文学作品として換骨奪胎を意図したものでした。
全体としては、キャラクターコンテンツに寓意を盛り込んだ様相をしています。しかしながら主人公が接するのは、哲学、文学、美学の言葉であり、果ては存在の正体にまで肉迫することで、世界という全体における個人としての苦悩から、理解によって人間存在が輝く「再生の喜び」を表現しました。とりわけタイトルに表す「モイー」の役回りは、現実の中でどの様に生きるべきかを、その心持ちまでもが読者に届き、この物語が単に少年の成長物語であるばかりでなく、誰しもに今を生きる指標になればと構成しております。
本書は児童文学の形態をとりながら、同時に大人読者へ向けた寓話として、あるいは極めて平易な思想書として、また広く人目に触れることをたやすくするキャラクターデザインと抒情性によって、世代を超えた良書になることを目指しました。


これまでの活動

著者イプ・レオラックは、幼い頃から絵を描くことを好みました。そして、人生のキャリアの大半は芸術家になることをこころざし、そのように夢が叶うと疑いませんでした。しかしながら、家族の病気によって、一定の規模を必要とする芸術製作を断念せざるをえなくなります。そして、日常生活が変化するに伴い、それでもなにかを残さなければいけないという思いから、執筆を開始。市民図書館のテーブルと川沿いのベンチを行ったり来たりしながら、5年の歳月を費やし、不思議な生き物「モイー」は誕生しました。
このようにして出来上がった、寓話児童文学作品『モイーの島』は先立って、https://www.islandofmoii.comにおいて世の中に公開されました。続いて、Amazon Kindle版と楽天ブックス版として発売されました。
しかしながら、十分なアナウンスをすることが出来ず、あるいは閲覧の複雑さから、未だ今作が、限られた人の目にしか触れていない状況にあります。この度のプロジェクトの目的は、より多くの人に児童文学『モイーの島』を知ってもらい、読んでいただきたいというものです。


資金の使い道

この度のプロジェクトにおいての主たる目的である、大手新聞の1ページにかかる広告費、ならびにリターン費、手数料に加え、人件費、雑費が必要経費(予定)となります。内訳は以下に記します。
※目標額時点の内訳になります。

広告費:11,863,500円(税込)
リターン費:387,000円(税込)
クラウドファンディング手数料(10%+税):1,529,000円(税込)
人件費・雑費:120,500円(税込)

なお本プロジェクトはall-or-nothing方式のクラウドファンディングとして進行いたします。
目標金額を達成しなかった場合は、プロジェクトは実施されません。


リターンについて

この度のプロジェクトのリターンといたしまして、児童文学『モイーの島』を、自費出版において一冊(紙媒体)を提供します。なお重ね重ねになりますが、現時点での児童文学『モイーの島』は、いずれの出版社様からも紙媒体では出版されておりません。したがってこちらのリターン品が、試し刷りを除いて、現状唯一の紙媒体による書籍化となります。
リターン品の書籍には著者が、エディションナンバーとサイン、この度のプロジェクト限りの書下ろしデザインを直筆いたします。


実施スケジュール

本プロジェクト達成後、大手新聞社との広告掲載の本契約を行い、紙面デザイン・広告日を決定し、新聞へ掲載いたします。
リターンにつきましては、並行して製本会社へ依頼し、製本でき次第、順次皆さまへ発送いたします。
誠に恐れ入りますが、詳細につきましては、出版社様との掲載計画が未確定な為、確定次第、順次公開させていただきます。


最後に

『モイーの島』に込めたメッセージは、まさしくこのように、時に誰かの助けを借りながら、人と人がつながっていくことです。
私たちの時代は、テクノロジーが極めて高度になりつつあり、情報は速度が増し、共有される規模は地球全体にまで広がりました。一方で、検索エンジンによるコミュニケーションには、常にコマーシャルとバイアスが付きまとい、一見すると満たされているシステムですが、それはややもすると、私たちがいつの時代も立ち向かわなくてはならない巨大な敵を育ててしまっているのかも知れません。それはすなわち、排他主義と、孤独です。この度のプロジェクトを通して、児童文学『モイーの島』を知っていただき、大変光栄でございます。児童文学『モイーの島』とは何か? というお話しを、聞いていただけたからです。今作の主人公、少年キーウィは、物語の中で大海原へ旅立つにあたって、自身の排他主義を克服するところから冒険が始まりました。しかしながらその勇気が、最良の友人である不思議な生き物「モイー」を共感させ、やがて少年は立派に成長を遂げます。作者はまさにこのことを、次の世代へ伝えなければならないと感じているのです。大変恐縮ですが最後に、物語に登場する二つの言葉を抜粋いたします。
「柵を作りすぎると、やがて誰も行き来することができなくなってしまう。でも、それが完成しないうちなら、何度でもやり直すことができるんだ」
「忘れてはいけないよ。特別な相手に出会ったら大切にすることだ。『特別』っていうのはね、君のお話しを聞いてくれるってこと」

お読みいただき、ありがとうございます。

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