“このプロジェクトで目指すこと”
香港の同人ライトノベル作品『少女毛沢東』を日本語化&リニューアル化し、日本のライトノベルファンに届けます。
出版形態は気軽に低コストで楽しむことができる電子書籍を予定しています。
“このプロジェクトを始めた理由”
ライトノベルはいまや日本の主要な文芸の一つとなっています。そのファンは日本国内だけに留まらず、多くの作品が様々な言語に翻訳されることで、各国、特に中国、香港、台湾、韓国など、日本の近隣諸国でも高い支持を得ています。同時に、ラノベを読んで育った海外のラノベ作家も現地で次々に登場し、日本の作家とはまた一味違ったラノベを提供してくれる存在として、現地ファンを獲得するに至っています。
こういった状況は今年、「ねとらぼ」さまにおいて記事にもしていただきました。
→《チート系や「俺TUEEEE」系は食傷気味? 「日本でも読まれてほしい」台湾ライトノベル事情を聞いた》
しかし日本の近隣諸国でラノベ文化が伝播し芽を出している現状とは裏腹に、日本に輸入される中国、香港、台湾、韓国のラノベ作品は非常に限られています。翻訳されたものでも、ごく一部のシリーズが単発的に発行されるに留まり、レーベル単位で様々な作家の創作を楽しめる状況にはありません。
だったら自分で翻訳して本にすればいいじゃないか!
そうやって少しづつムーブメントを起こしていけば、いずれは海外のラノベを気軽に楽しめる未来がやって来るかも知れない!
そう思い立ちました。
今回提案するのは香港の同人作家の作品ですが、こういった活動を通じて海外のオリジナルライトノベル作品を日本の読者に提供することで、ファンを獲得し、海外ラノベの翻訳出版という大きな流れを形作っていきたい、と考えています。
“『少女毛沢東』はどんなライトノベル?”
舞台となるのは1920年代暮れの中国。
孫文の死により中国の平和的統一がとん挫。
国民党は広東へと戻り、国民政府を結成、黄埔軍学校において北伐に備えていた。
孫文の遺嘱を継いだ蒋介石は黄埔軍学校の校長として兵たちを訓練し、
また彼女の右腕たる周恩来も政府を指揮する立場として多忙な日々を送っていた。
そんな折、周恩来の元に旧知の友が転がり込んで来る。
それが他でもない、毛沢東その人だった。
各地を転々としながら共産主義小組の普及に尽力していた毛沢東は、
生まれ持っての豪放磊落な性格がわざわいし、
着の身着のまま、餓死寸前の状態で周恩来を頼って来たのだ。
その性質とは裏腹に能力の高さを買った周恩来は彼女を黄埔軍校で雇うことを提案、
蒋介石も周恩来の熱意に根負けし提案を受け入れることになる。
軍事的才能を発揮し活躍をみせる毛沢東だが、
その能力を示すごとに蒋介石の反感を買っていく。
国民政府内でも勢力を拡大しつつあった共産主義がその背景にあった。
中山艦の反乱、汪兆銘の暗躍、ソ連の介入……
日中戦争前夜の中国に新たな動乱の気配が忍び寄っていた。
………………………………というのを全部、美少女でやってしまおう、という作品。
さらに!
二巻目以降の構想もちゃくちゃくと進行中です。
翻訳出版が実現すれば、日本のあの人物も美少女化されるかも……???
試読もできますよ~
カクヨムで旧版の一部を翻訳掲載しております。
“人気イラストレーターの協力を確約!”
※pixivより転載
香港版からイメージを一新し、日本語版では新たなイラストレーターを起用。
台湾で活躍するイラストレーター『米獣』さまによる協力の確約をとりつけました。
力強い色使いと軽やかなタッチで作品を盛り上げてくれること間違いなしです。
“資金の使い道”
資金の使用目的は大きくわけて二つ。
■原作者への原稿料
本プロジェクトの出発点となっている原作『少女毛澤東中伏啦!?』が発行されたのは2014年。
発行された内容そのままで翻訳出版するには古すぎます。
なにより、せっかく資金を調達して電子書籍として発行する以上、常に最新の、より良い内容として出版したい!
そのため、集まった資金の一部を原作者に原稿料として提供し、作品の内容向上を目指します。
■イラストレーターへの報酬
「日本語版」を制作するにあたり、魅力的なイラストを提供してくれるイラストレーターは必要不可欠!
ということで、イラストレーターに対する正当な報酬は欠かすことができません。
“原作者紹介”
“香港人作家,自小便喜歡歷史故事。長大後因為喜歡美少女,所以開始喜歡將歷史人物轉變成漂亮可愛的女孩子。最喜歡的人物是威風凜凜的上杉謙信(女)。決定寫作「少女毛澤東」的理由是,現在主流的歷史改篇故事都以「三國」、「日本戰國」、「幕末」三神器為主,而我認為除了這三個時代以外,中國的民國時代也有它獨有的魅力,故以這個新題材作出挑戰。希望大家能夠多多指教和支持,謝謝!”
“香港人作家で、小さな頃から歴史について関心があった。成長してからは美少女がお気に入りとなり、歴史上の人物を綺麗でかわいい女の子にし始める。最も好きなのは威風凛々たる上杉謙信(女)。「少女毛沢東」を執筆することを決意したのは、現在主流となっている歴史改変モノは全て「三国志」、「日本の戦国」、「幕末」という三種の神器ばかりで、この三つの時代以外、中国の民国時代にも独特の魅力があるという考えから、この新しい題材に挑戦することにしました。みなさんの支持を期待しています。ありがとう!”
“翻訳者紹介”
はじめまして。翻訳を担当するharakoatomです。
私がこの作品と出会ったのは2015年ごろ、Facebook上でのことです。
香港におけるマンガ・アニメ・ゲームの情報を総合的に特集していくFacebookページにおいて、一風変わった同人作品として取り上げられていたのが、この「少女毛沢東」(原題:『少女毛澤東中伏啦!?』)でした。
当時から日本で生まれたライトノベルという新興文芸が、台湾、香港、韓国、中国といった日本の文化的ルーツである国々へと、アニメブームと共に伝播し、現地独自の作品を生み出し始めていることに興味を惹かれていた私は、これら近隣諸国で誕生したオリジナル作品を日本へと「逆輸入」する企画を実現できないかと模索していました。
そんな中で毛沢東という一見非常に政治的ながら、これ以上ない独自性を持ったテーマを扱う本作に強く惹かれたのは、当然の反応であったと思います。
そして原作者とコンタクトをとり、実際に書籍を手にしてみると、その完成度の高さに驚かされました。
用意された結末に向かって一つ一つのイベントをこなし、時代背景を交えながら人物像も同時に掘り下げていく……商業作品ではごく当たり前にこなされているこういった要素を、本来的にわがまま放題が許されているはずの同人作品において着実にこなしていく。その我慢強さに高いプロ意識を感じたのです。
しかし残念ながら、この作品は同人作品としては“全く”歓迎されることはありませんでした。
原作者のホームである香港での同人イベント、また台湾での同人イベントでも同様に、“誰一人として”この作品を手に取ることはなかったのです。
原因はこれ以上ないぐらい明白でしょう。
毛沢東というテーマがそうさせたのです。
今でこそ歴史上の偉人を美少女化する作品は枚挙に暇がありません。一つのジャンルさえ形成しています。
しかしそこでスポットライトを浴びるのはあくまで『英雄』のみ。
《毛沢東》というキャラクタ が受け入れられないのも当然でした。
けれど毛沢東という個人の負の側面によって、人物の生きた時代の面白さまで否定されることは避けられるべきです。
そして、負の側面に囚われることなく、その時代をエンターテイメントとして抜き出すことができる作品として、私はこの「少女毛沢東」を推薦したいのです。
もちろんその特異なテーマとは別に、小説としての完成度にも自信があります。
兵器の美少女化という一大ムーブメントを築いた『MCあくしず』をご存知の方も多いと思います。
この刊行を続けているイカロス出版さまに「少女毛沢東」の翻訳出版を打診したところ、予想だにせず編集会議で検討していただけるという幸運に恵まれました!
……とはいえ、残念ながら作品の面白さとは別に、北伐という日本ではニッチなテーマが仇となり、実際に出版するまでには至らなかったのですが……それでも、このイカロス出版さまの示してくださったリアクションが、今回のプロジェクトを実行する強い動機となっていることは間違いありません。
関心を示す人間の数によっては、国内での商業出版も夢ではないということです。
最後に、今回のクラウドファンディング企画への協力を今一度お願いいたします。
みなさまのご支援が力強い後押しとなり、全ての優秀な海外作品への手助けとなります!
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