■まずは、自己紹介!
みなさんはじめまして。河本 静香と申します。
量産品にはない手仕事ならではの繊細な味わいを大切にしたブランド
sunao(ハンドメイドバッグと手仕事の品々 スナオ)http://www.sunaobag.com
を運営しています。
デザインのためのスケッチ。革の裁断。工業用ミシンや手縫いによる縫製。
すべての工程を自ら手がけて、ひとつひとつ作品をつくっています。
手を動かしてものをつくることが、ずっと昔から大好きです。
■新たな皮革工芸の伝統をつくりたい
現代の金唐革(きんからかわ)プロジェクトは、失われゆく手仕事や日本の皮革工芸の伝統を、SNSの力で盛り上げることを目的としたプロジェクトです。
金唐革とは、15世紀ルネッサンスのイタリアで生まれた箔工芸の粋ともいえる皮革芸術です。日本には17世紀・江戸時代に伝わり、煙草入れなどの小物に仕立てられ大流行。幕府が金唐革の輸入を規制するようになると、国内でも金唐革が制作されるようになり、日本独自の発展を遂げます。
明治時代の廃刀令により、武士が刀を持てなくなると、腰回りに刀の代わりに金唐革の煙草入れを身につけたそうです。金唐革は日本刀に代わるステイタスシンボルだったんですね。
300年以上前の技法・意匠による金唐革は、今でも数少ない作家の手により復元・伝承されていますが、このプロジェクトでは、手仕事ならではの味わいを大切にしながら、新たな素材や現代の技法の優れた部分は取り入れ、制作工程を再構成しています。
いにしえの技法の復元を超えて、現代のモードへと昇華。
新たな伝統となりうる皮革工芸の美の創作と共有を目指しています。
○ オリジナルプロダクトの開発
○ ワークショップの開催
このたびの「CAMPFIRE」での発表を皮切りに、SNSの力で失われゆく日本の手仕事を広め、つくり手・つかい手の輪を広げていこうと考えています。
■手仕事の粋 オリジナル金唐革
こちらが、オリジナル金唐革「Vintage Coins」です。
金、錆金、銀、銅、錆銅、の五種類の箔を使い、時代を経た金属の風合いを表現しています。
従来の金唐革の伝統技法では、一種の箔しか使うことができません。
改良を加えたこのプロジェクトの技法では、数種類の箔を同時に使うことができるので、表現の幅が大きく広がりました。
型を押したタンニンなめしの国産牛革に接着剤を塗り、乾き具合を確かめながら、そっと箔を置いていきます。
そして、余分な箔を筆でやさしく払った後、やすりで箔を部分的に剥がし、古びたコインの風合いを表現します。
そして、最後にコーティング剤を塗り、完成です。
まるで、画家が絵を描くように。
独特の味わいは丁寧な手仕事から生まれています。
このオリジナル金唐革は、フランスのギルディング(箔工芸)デザイナー、ガボー・ウルヴィツキ氏、株式会社五十崎社中のご協力をもとに、私がデザイン・制作しています。
東洋と西洋の伝統的な製法、現代の進化した皮革技術、様々な時代や分野の技術の融合により生み出された皮革芸術です。
■オリジナル金唐革プロダクト:ブックカバー
文庫用と新書用、サイズ二種類をご用意いたしました。
同じサイズの手帳カバーとしてもお使いいただくのもおすすめです。
贅沢な一枚革ならではの味わいを生かした、シンプルなつくり。
こちらのブックカバーは、すべて自分の手で制作縫製しています。
■オリジナル金唐革プロダクト:長財布
男性も女性もお使いいただける、シンプルなデザインの長財布。
表面は、オリジナル金唐革。内面は東京墨田区の一流タンナー・山口産業株式会社の国産ピッグスキンを使用しています。
この長財布は、岩田屋工具店の精密な抜型をつかって、東京・両国の革小物専門の工房、株式会社グレイスジャパンが縫製しています。
精緻な革財布製作には欠かせない、岩田屋工具店の革を裁断するための刃型。
株式会社グレイスジャパンの高橋社長と。清々しく誠実な話し振りから、職人としての誇りが伝わってきます。私が心より尊敬する「縫製の匠」です。
ミシン縫製中の高橋さんは、この道50年の熟練職人さん。
皮革を裁断中なのは西村さん。革目を読みながら一枚一枚丁寧に作業をすすめます。
昭和二年創業の老舗・岩田屋工具店の三代目岩田直一さん(左)と谷口新市さん(右)。多くの職人から、厚い信頼を寄せられる「工具の匠」。
鋼をグラインダーで研磨する作業。コンマ数ミリの精度を生み出すのは、長年の作業で培われた手の感覚。
ジャパンレザーの匠による制作現場の様子は、
現代の金唐革プロジェクト公式サイトhttp://www.kinkarakawa.com
で、よりくわしくご紹介しています。匠たちの経験に裏打ちされた手の動きは本当に美しく、日本のものづくりの底力が伝わってきます。
■現代の金唐革ワークショップ
色とりどりの箔や革など、美しい素材に囲まれて、時を忘れ一心に筆を動かす。
そんな手仕事ならではの楽しさを、たくさんの方々と共有できればと思い、ワークショップを開催することにいたしました。
素材の取り扱い方や作業のコツはサポートいたしますが、箔の色や塗り方など、表現は各自で自由に考えていただくワークショップです。
自分の手で、世界に一つの金唐革カードケースを制作してみませんか?
レザークラフトがはじめての方も、経験者の方も、いっしょに楽しんでいただけるワークショップにしたいと思っています。
小学5年生以上なら制作に参加できます。小さなお子様を連れてのご参加も大丈夫です。
開催日時:
11月17日(土)13:30~(制作時間は約一時間半を予定しています)
開催場所:
富田興業株式会社2階http://www.tomita.co.jp/
(東京都台東区今戸1-3-12/東武線・銀座線 浅草駅下車、徒歩10分)
富田興業株式会社は日本の皮革産業のメッカ、東京・浅草でも指折りの革問屋さん。
国内外の数多くの一流ブランドが富田興業さんの皮革を採用しています。
普段は一般の方は入ることのできない場所なのですが、このワークショップのために、特別に場所を提供していただきました。知られざるレザーアパレル業界の空気を感じていただける、スペシャルなワークショップです。
■現代の金唐革カードケース制作キット
東京でのワークショップに参加できない方のために、金唐革カードケースの制作キットもご用意しました。
数本の筆をご用意していただければ、ご自宅で金唐革の世界を体験することができます。
キット内容
○カードケース
○ 箔(金、銀、銅、錆金、錆銅の五種類)
○ 接着剤
○ コーティング剤
○ やすり
○ 説明書
ご自宅で制作する場合は、実際にお会いしていっしょにつくるワークショップとは違って、わかりにくいこともでてくるかと思います。
メールでお問い合わせを受け付けますので、どんな小さなことでも、わからないことがあれば気軽に質問していただければうれしいです。
新しい日本の伝統工芸をみんなでつくる「現代の金唐革プロジェクト」。
このプロジェクトを通してうまれる新たな出会いに、とてもワクワクしています。
応援よろしくお願いいたします!
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