斜里岳の麓、北海道清里町札弦町。6年前に妻の出生地知床は斜里町の隣町である当地へ移住し、溢れる自然美に囲まれる毎日。登山・サイクリング・ランニングと何をしても飽きないこの地で、多くの人に同じ感動を味わってもらおうと一念発起し、本年取り壊される予定だった廃寺を利用して補給・情報拠点を創造します。

はじめに

目次

■ご挨拶・自己紹介
■清里町札弦町について
■このプロジェクトで実現したいこと
■物件について
■支援の使い途
■実施スケジュール
■リターン一覧
■さいごに


ご挨拶・自己紹介

このページをご覧いただき、ありがとうございます。
そして、はじめまして。北海道は清里町札弦町在住の嶋田武志と申します。

こんな人です


タイトルの通り、現在は日本百名山である斜里岳の麓にある旧寺をアウトドアショップ&宿に生まれ変わらせ、本年7月にオープンできるよう準備を進めています。

その前にご挨拶もかねて自己紹介をさせていただきます。

斜里町出身である妻の帰省で何度も訪れていた、北海道のひがし「道東」。
世界遺産知床や流氷が来る網走、無類の温泉好きにはたまらない川湯温泉。そして登山好き垂涎の斜里岳。

当時妻と出会い、長らく住んでいた札幌市から帰省するたびに感動し、いつか暮らせたら良いななんて漠然とは考えていました。

ただ、ネイリストである妻は商売柄もあり都会派かつ超インドア派。
私もサッカーに打ち込み、仕事は金融・調査・都市ガス供給業の会社で主にお世話になり、どちらかというと都会を離れたくない業種ばかりを経験してきましたが、いつのまにか雄大な景色の虜になっていきます。

「いつかは暮らしたいね」なんて妻へ刷り込むように訴えつつ、長男の誕生やもろもろの状況を経て「やはり子供を自然の中で育てられたら」という話になり、札幌市を離れ6年前にこちらへ移住することに。

新たな職場があり、妻の親族もいる清里町は札弦町で暮らすことになりました。

移住前から登山に興じ、知識として役に立つだろうと先んじて取得していたチェーンソーの技能資格を生かし、林業部門を有する会社で山子(やまご。伐木手・伐倒手・杣夫など呼び方色々でいわゆる木こり。こちらでは山子とよく呼ばれる)として働きながら暮らす毎日となります。
漁業は船酔いするかもしれないし、農業はやっている人多いし、じゃあ30代でも若手と言われる林業は楽しそうだ、というのもありました。

上司撮影の仕事中に格好つけている1枚


国に認定された林業作業士(フォレストワーカー)として仕事をするかたわら、登山のほかトレイルランニング、サイクリング、クロスカントリースキーにも興じ、家族・仕事仲間・周囲の住民からは奇異の目で見られること見られること。何を目指しているのかわからない男になっていきますが、なんでそうなったかとういうと、何もするにしてもただの景色がまぁきれいなんです。

通う小学校へ自転車で行ってみたいという長男と自宅へ帰ってくる途中(往復約18km) 


朝、昼、夕方。どの時間でもきれいな環境で仕事とトレーニングを両立し、トレイルランニングのレースなどにも参戦しましたが、もはや地元周辺で遊びながらトレーニングしたほうが楽しくなってきてしまう始末で、家からランや自転車で登山口まで行って登頂してから戻るなどの蛮行を繰り返し、一部知人からは栄えある「変態」の称号を授かりました。

うれし恥ずかしです。

藻琴山登山口「ハイランド小清水」より知床半島を望む


斜里岳を前にご来光


遊びに来てくれたトレイルラン仲間と斜里岳頂上直下にて


この間、他地域で林業をしたり別業種の仕事も少し経由しましたが、昨年は「阿寒摩周国立公園セブンサミッツ」と題して、登山道が設定されている7山(藻琴山・摩周岳・西別岳・辺計礼山・雄阿寒岳・雌阿寒岳・阿寒富士)を野営かつ自転車で旅のようにつなぎ一気登りし、2泊3日で完登させていただきました。

一緒に行動を共にしたひとり、弟子屈町屈斜路の撮影家兼アウトドアガイド「saru outdoorguide & photography」國分知貴さんが様子をまとめてくれています。

https://note.com/tomokikokubun/n/n9c6b42af7d01


そんな40歳のおっさんになった私ですが、この何気ない時にも美しさを感じるこの地の魅力を感じてもらおうと本プロジェクトを進めています。


清里町札弦町について

清里町札弦町。札幌の「札」に羽生結弦の「弦」と書いて「札弦」を説明するというメジャーどころに頼りきりの紹介になりますが、北海道内の方は道の駅「パパスランドさっつる」のある場所というとわかる人が少し増えます。

道の駅「パパスランドさっつる」


ただ、町全体の人口は3,951人(2020年12月末時点、町内広報より出典)と移住した時より250人近く減少しており、ご多分に漏れず「消滅可能都市」に該当します(民間の有識者らでつくる日本創成会議が指摘した、2010年から2040年にかけて20~39歳女性人数が人口の5割以下に減少する都市 )。

「神の子池」「さくらの滝」など、少し知名度が増してきた景勝地を抱えていますが、町内の観光入込者数は19,700人(令和元年度、清里町役場調べ)と少なく、別地域の景勝地へと通過してしまうことが多いことから、地元経済に貢献するケースが少ない状況です。  

Photo by Tomoki Kokubun

https://www.saru-tomokikokubun.com/


しかし逆にとらえれば、周辺景勝地を巡る観光者にとって通過する地点でもあり、集客する拠点がこの地域にあれば自店での売り上げ確保以外にも周辺施設に来訪する機会が増え、地域経済への貢献・発展にも寄与できる素地があるのです。

知床国立公園・阿寒摩周国立公園・網走国定公園へのアクセスが自動車で60分前後の圏内に位置し、女満別空港・中標津空港についても同様のアクセス条件であり、周遊する方にとっては好立地となっています。
2空港に加えて南方には釧路空港も存在し、LCC便が同空港および女満別空港に就航するなど遠方から当地を訪れる機会増加と低価格化が進みつつあります。

また、本数は限られていますがJR釧網線で鉄道を利用した移動も可能であり、時間を確保すればゆったりな旅や遊びを充実させることができます。

https://www.google.com/maps/d/edit?mid=1bzwAJTtq8_D7MwqW3uI5dObQ_WyXdY5S&usp=sharing


町内や近隣地域の道路状況も比較的よく、自転車イベント「グランフォンドきよさと」が毎期開催(昨年コロナ禍により中止)されているほか、国土交通省や北海道が推進するサイクルツーリズムの施策と関係者の熱意と行動もあって、サイクリングによる北海道観光(自己所有自転車での移動を行う道外旅行客は約17,760人(北海道経済部観光局「北海道観光の現況2020」による))も盛り上がりを見せ始めています。 

なにより日本百名山である斜里岳(年間登山者4,352人(同役場調べ))を抱えており、同じく道東地域の百名山である羅臼岳・雌阿寒岳と合わせて登山する方も毎年いらっしゃいます。これまで斜里岳は都合15回登っていますが、そのような方とよくお会いします。

コロナによる多々の情勢変化は今後も続くことが予想されますが、移動手段をもアクティビティに組み込むアドベンチャーツーリズム、近郊地域での旅行を推進するマイクロツーリズムなど新たなスタンダードの確立醸成が進みつつある現在は新文化の勃興期であり、地方にも盛り返すチャンスは広がっていると考えています。

そうした背景を今般強く感じ始めたことから、これを好機と捉えて一念発起し本プロジェクトを計画、実行するに至ったものです。


このプロジェクトで実現したいこと

普段自分が何気なく味わっている、美しく整然としたこの自然環境を多くの方におすそ分けできるよう、体感してもらえるよう、本年取り壊される予定だった廃寺を利用し、登山・サイクリング・ランニングなどに対応する補給や整備、情報収集を行える拠点としてアウトドアショップと宿(定員13名予定)の開設を計画しています。

店舗名は「मन्दिर(Mandir マンディル)」。
ネパール語で「寺」です。本年7月にオープンする予定で現在準備中です。
古き良き時代の雰囲気を残したものにしていければと思案しています。


Design by Tanaka Marina 

https://maribonzu.com/


廃寺の現況



【ショップ】

本プロジェクトの物件は斜里岳登山口より約17kmの地点に位置しており、登山前後に訪れる機会が見込まれます。また前述した通り、国立公園などから見ると中継点となる立地状況にあります。自転車による移動のサイクリストにも格好の補給地点になることが見込まれるほか、起伏に富み、景観の良い当地でのラントリップデスティネーション(目的地)としても魅力的な地域です。

そうした背景から活動前中後の補給を行うことのできる下記の商品を取りそろえるほか、サービスの提供も行います。

 ・近隣町内店では購入できない地場・北海道産の飲食品のほか、携帯性に優れた補給飲食品20品目の販売

 ・登山・ランニングまたはサイクリングでも使用できる「トレイルランニング」などのアパレル・バックパックなどを中心としたギア、アフターウェアの販売

 ・マシントラブルや整備に対応する自転車整備用品および場所のレンタル

 ・道東でサイクリングサービスを提供する知床サイクリングサポート(斜里町)、OKKU OUTDOOR CHALLENGE(弟子屈町)、有限会社阿寒観光ハイヤー(釧路市阿寒町) との連携によるレンタルサイクルの提供

 ・ディスティネーション(目的地)として荷物預かりサービスの提供

 ・自転車旅行者に対する自転車本体及び荷物郵送代行サービス

 ・店主が6年間積み重ねた周辺のログデータを含む地図情報の店頭提供

 ・近隣走行コースやレースの情報を集積・提供

 ・取扱商品のネットショップ販売


【宿】

前述したとおり、好立地で宿泊拠点として機能することが可能であることから、コロナによって制限や対策を講じることは必要になるものの、「密」を避けた宿泊形態をとることができる小規模の定員13名でセルフベッドメイクの宿泊体制を構築します。

上記公園や観光地を網羅できるJR釧網線「札弦駅」からも徒歩2分であり、線路横に立地しているため、運行されている本数は少ないですが鉄道を眺めることができる部屋もご用意する予定です。

また雨天時、登山・ランニング・サイクリングは難しいコンディションになることから、滞在場所として旧お堂(広間)を開放するサービスを行うほか、トレーニング設備としてボルダリングウォール、サイクルトレーナー、フィットネス用品などを設置する予定です。

無料Wifiも整備しますので、いま流行りの「ワーケーション」にも対応する準備をいたします。



物件について

願入寺外観 内装含め手直し満載です


この建物は「城雲山願入寺」と言い、浄土真宗大谷派のお寺でありました。

1924年(大正13年)に今の麦稈施設(町1番の巨大施設)にほど近い清里町神威地区で「神威説教場」として設けられました。もうちょっとで100年になる歴史があります。

その後、維持困難となり1934年(昭和9年)に現在地の札弦町14番地へ移転。「札弦説教場」として建設されます。

「神威説教場」時代から寺子屋としての役割も担い、子供たちの教育の場としても機能していたそうな。

1955年(昭和30年)には「城雲山願入寺」として寺号公称の認可を受け、宗教法人として登録されます。清里町史の記録によると門徒さんは160戸いらっしゃいました。

そして1980年(昭和55年)に建て替えが行われ、現在に至ります。

当時を知る方によると、月給13万円の時代に数千万円の投資が必要で、門徒さんたちで怒号が飛び交うなど賛否両論となったそうです。ただ、この地区に新たな顔ができるということで門徒さん以外の方々にも寄付をいただき、金融機関からも資金調達して無事建設、2年あまりで融資は償還したそうです。 

支えてくれたみなさん、すごい。

寄付など支えてくれた方たちの木札

本年取り壊す予定でしたが、物件管理していた別のお寺の住職、もとの門徒の方たちに「もったいないので使わせていただけないか」と相談したところ快く承諾していただき、本プロジェクトを進めることができるようになりました。感謝感謝の雨あられです。

ちなみに建て替えられたこの建物と私は同い年。仲良くやっていきたいです。



支援の使い途

・消防設備

・内外装工事・什器製作費用(自主施工含む)

・備品の購入

・商品の仕入資金 など

上記の一部として使わせていただきます。


今後のスケジュール

2021年4月    クラウドファンディングページ公開

2021年5月~6月 各種工事開始、許認可取得

2021年7月    アウトドアショップ&宿「मन्दिर(Mandir マンディル)」オープン

 
リターン一覧

各リターンを以下となっております。

■御礼メール                  3,000円

■お堂滞在券                  3,000円

■ホームページにお名前を掲載          3,000円

■名札を作成してお堂に掲載           4,000円

■1泊宿泊券                  4,000円

■田中マリナデザイン オリジナルポストカード    4,000円

■マルフ珈琲セレクトコーヒー豆200g     5,000円

■Farmers Kitchen TOKO-TOKO産玉ねぎ8kg    5,000円

■田中マリナデザイン オリジナル手ぬぐい      5,000円

■Kussharo Factory謹製アイヌ刺繍マスク      5,000円

■田中マリナデザイン オリジナルTシャツ     6,000円

■ただただ御礼メールとお礼状         10,000円

■3名部屋一室貸し切り宿泊券         12,000円

■4名部屋一室貸切り宿泊券          16,000円

■店舗一棟貸切り宿泊券            52,000円

■ただただ御礼メールとお礼状        100,000円
 +オリジナルポストカード5セット

■ただただ御礼メールとお礼状        400,000円
 +オリジナルポストカード5セット&手ぬぐい5枚

■ただただ御礼メールとお礼状        800,000円
 +店舗一棟貸し切り宿泊券(2日)

■ただただ御礼メールとお礼状      1,600,000円  
 +店舗一棟貸し切り宿泊券(3日)        


さいごに

「願入寺」という名前はなくなりますが、この場所は新たな顔として生まれ変わります。

清里町の景色がとても好きだという人は確実にいます。ですが、町民が思っているほど清里町という名前は残念ながら知名度がありません。

その中の「札弦町」という場所も限られた人しか知りません。ただ、斜里岳の麓であることを話すと、場所を把握する人もいます。

逆に町民が思っていないほど、この地区が持っている風景や雰囲気は素晴らしいのです。

まずは「願入寺」がこの地区の新たな顔として生まれ変わり、何もない、だけど美しいこの場所が盛り上げるきっかけを作っていきます。地元(広く近隣地域)の人たちが作ったものを町外の人へ発信する、町民がなかなか手に入らないものを集めて触れられる機会も創出し、在住町民の満足度充実を図る。そんな機会も店舗運営の活動として実施していければと考えています。

宿として滞在してもらうことで、この地に何回も訪れたい、もっと長くいたいという方も現れるだろうとも予想しています。いや現れて欲しい。こうした方たちの活動拠点になることや地元で不足している労働力の確保として人と人をつないでいくことも行えれば、この地域は活気を取り戻すことができるはずです。

新型コロナの流行とネット環境の進歩によって、新たなライフスタイル、ビジネスモデルが次々と誕生しています。2つや3つ異なる職業を兼務する方も現れています。

その一人として、移住してから生業としていた林業を小さくながらも合わせて行い、時にはこれまでの経験を生かした各種業務のお手伝いも手掛けてハイブリッドなライフスタイルを実践し、 本プロジェクトも同時に進めて札弦町の賑わいを生み出せたらと考えています。


閉校した小学校の利用、いずれ完全にいなくなるであろう会社の工場跡地利用、増えていく空き家の利用、その他抱える地区の悩み。とても大きい規模で難しい課題もありますが、ただ座して衰退を見守るのではなく、アクションを起こし自分自身も含めて発展していけるよう一つずつ歩みを進めていきます。

そのためにまずは一歩目の踏み出しにご助力を願いたいと考えております。

このたびはご支援のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

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