はじめまして。私達は香川県立丸亀高校の3年生です。丸亀高校では総合的な探究の時間に、「TP(テーマプロジェクト)」という課題探究を行い、学生が自ら地域や社会に存在する問題に気づき、その解決策を模索しています。私達はこの活動のなかで地元の課題に気付くことができ、なんとか打開できないかを探究してきました。

しかし、大学受験という大きな試練を控えている身になり、TPとしての活動も2年生で終了しましたが、私達が課題解決のために考えたプランの実現がまだできていない状態です。

そこで、私達はこの活動を実現させたいという思いから、学校の授業内ではなくグループで自主的に探究を続けることにしました。この活動を継続し成功させるためには、クラウドファンディングで力をお借りする必要があります。

まずは私達の今までの活動と、なぜクラウドファンディングをすることにしたのかを、ぜひお読みいただけると嬉しいです。


突然ですが皆さんは、香川といえば何を思い浮かべますか?やはりまず第一に「讃岐うどん」が出てくるのではないでしょうか?

▲讃岐うどん

では、今度は伝統工芸品に絞ってみましょう。「丸亀うちわ」が有名なのではと思います。


▲丸亀うちわ

でも、実はそれだけじゃないんです。


香川は、漆器産業も素晴らしいことをご存知でしょうか!?

香川漆器は「蒟醤(きんま)」、「存清(ぞんせい)」、「彫漆(ちょうしつ)」「後藤塗」「象谷塗」といった特有の技法があります。とても美しいと思いませんか?

▲蒟醤・存清・彫漆…漆芸研究所提供、後藤塗・象谷塗…川口屋漆器店提供

また、もう一つの香川漆器の特徴として「色漆(いろうるし)」による多彩な色使いがあげられます。漆器といえば朱色や黒色のものをイメージされる方も多いと思いますが、香川県では、江戸時代から緑、赤、黄などの色漆も使われてきました。カラーバリエーションが豊富なので現代のライフスタイルにもマッチしやすいのです!

▲色漆を使った「独楽塗(こまぬり)」のお椀

▲カラフルでポップな、かわいい食器たち♡

こんなにも伝統のある、素晴らしい香川漆器の認知度が低いことを肌で感じた私達が、この現状を解決するため決めたこと。

それは、まずは香川漆器の魅力を感じてもらうため、県内で学校教育、特に「調理実習」の場に漆器を取り入れることです!!漆器の魅力を若い世代に感じてもらうことで、漆器についての正しい知識を学んだり、良さを拡散したりすることができると考えています。


▲この食器たち、実は漆器なんです!



その具体的なプランは次の2つです。


1.伝統産業と伝統食文化に焦点を当てた調理実習の授業案を、自分たちで作成し提案する

2.自分たちが購入した香川漆器を、丸亀高校で使ってもらうことを始めとして、地元の他校にも無償で貸し出す


しかし!
この活動の大きなポイントは、香川漆器を教育現場に取り入れることそのものが目的ではないということです!私達のプロジェクトの目的の本質は、【素晴らしい伝統産業を守っていきたい!】ということにあります。

プロジェクトがうまくいけば、これが一つのモデルケースとなり、日本全国の伝統産業の活性化にも貢献することができるかもしれないのです!

▲働く職人さんはかっこいい!


私達は、1年生のときから継続して本課題に取り組んできました。

▲香川県の伝統漆芸や人間国宝の技法を受け継ぐ
人材の育成を目指し設置された香川県漆芸研究所
協力:香川県漆芸研究所

▲「延齢草菓子器」(音丸耕堂作)
協力:香川県漆芸研究所


1年の時は主にデータ収集を行いました。インターネットを用いて産業の現状を調べたり、香川県漆芸研究所に訪れ、学生の方や先生方が漆器作りをされているところを直に見学させていただいたりしました。また、電話で高松工芸高校の先生に漆器に関する取り組みを伺うなど、県内の漆器関連で思い当たる場所に話をお聞きしました。

▲香川県漆芸研究所に見学に行き、お話を伺いました(2019年8月2日)

▲「蒟醤(きんま)」  の制作風景
協力:香川県漆芸研究所

▲「存清(ぞんせい)」の制作風景
協力:香川県漆芸研究所

▲「彫漆(ちょうしつ)」 の制作風景
協力:香川県漆芸研究所

その頃私達は、「学校給食に漆器を取り入れる」という案を考えていました。越前漆器で有名な福井県では、県内の学校給食に越前漆器を使っているというのを知っていたからです。

しかし、探求していく中で、全校生徒分の漆器をそろえるという資金面での課題があることや、食器洗浄機を使用するため漆器の素材を熱対応のものに変える必要があることを知りました。そして、私たち学生にとって、それを実現させるのは現実的ではないと考えました。


2年生になった私達は、何か打開策はないかとの思いで、今度は川口屋漆器店様に実際にお話を伺うことにしました。この川口屋漆器店様は高松工芸高校にお電話した際に紹介いただきました。以前から学校給食に漆器を使いたいという考えをお持ちであったということを伺い、お力添えを頂きたいと考えました。


その時の川口屋漆器店様との対談で出てきた案が、「学校給食ではなく調理実習ならどうか?」というものでした。

▲漆器を調理実習で使ってもらいたい!(メンバーが描いた絵です!)

そして去年11月に香川大学(大学院)地域事業構想サポートプロジェクト実行委員会の主催する〈香川ビジネス&パブリックコンペ2020〉の「地域公共部門」にエントリーしました。この部門は、香川の魅力を高め、生活を豊かにする公共的意義を持つ地域振興アイデアを、企業や学生が、事業提案をするものです。

学校給食ではなく調理実習に香川漆器を導入する案で進めていこうと考えていた私達ですが、コストが高いという問題はまだ残っていました。そこでこのビジネス&パブリックコンペで自分達の考えを知ってもらえたら、どうにかアクションを起こせるのではないかと思い、出場を決めました。

▲香川ビジネス&パブリックコンペ2020に出場し、
グランプリをいただきました!


その結果、審査員の方々に高く評価していただき、グランプリを頂くことができました。この結果は私達にとって大変嬉しいものでしたが、社会がこれからへの期待を込めて私たちの提案を受け止めてくれたのだと考えています。そのため、学校としての活動を終えた冬以降も、実現に向けてこの活動を自分たちで進めてきました。

下のサイトに参加したコンペの詳細やプレゼンテーションの動画が載っています。私たちの発表は動画の
3:06:20~3:25:50 です。もしよろしければご覧ください。 

【公式】香川ビジネス&パブリックコンペ2020 新しい日常は、新しい発想を待っている。


現在、パブリックコンペで獲得した賞金を使い、既に漆のコップを丸亀高校に導入することが決定しています。

▲丸亀高校に9色×5個(45個)導入決定!


ただ、私達は加えて、「伝統的な日本の食卓」を再現するためにお椀やお箸を揃えたいと考えているためまだまだ資金が不足しています。実は漆のお箸を使わないと、漆のお椀は傷ついてしまうことがあるので、セットで揃える必要があるのです!


▲調理実習に導入予定の「御椀 こま」


▲調理実習に導入予定の「八角箸」

加えて、このクラウドファンディングの目標額を達成できたら、ネクストゴールとして次はお皿を追加しようと考えています


学校教育の場で、日本の伝統工芸、食文化に触れられるなんて素敵だと思いませんか?

漆器の制作にあたり、川口屋漆器店様のご協力も決定しています。あとは、資金だけなのです!!

何としてでも成功させたいです!





このプロジェクトを推進させていくにあたり、まず学校に取り入れる漆器を揃えるために、120万円という大金が必要です。また、支援してくださる皆様にも、ぜひともリターンとして漆器製品を手元にお届けし、実際に漆器の魅力を味わってもらいたいのです。どうかご協力いただけないでしょうか?


今回募集する資金は

・学校への漆器の導入費  (お椀代 11,000円×45客 お箸代 3,520円×45膳) 
・支援者様へのリターン費 
・プロジェクトの手数料+消費税

などに大切に使用させていただきます。




お読み下さり、ありがとうございました。


Q.リターンはいつごろ届きますか?
A.来年1月ごろを予定していますが、前後する可能性があります。ご了承ください。

Q.漆器に電子レンジや食器洗浄機は使用できますか?
A.電子レンジや食器洗浄機の使用はお控えください。漆が早く劣化してしまいます。

Q.洗剤を使って洗うことはできますか?
A.合成洗剤やスポンジの使用は可能です。

Q.漆器製品はかぶれませんか?
A.漆器は十分に乾燥した状態で出荷されますので、かぶれることはありません。安心してお使いいただけます。

https://www.my-kagawa.jp/photo/10000409

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香川県漆芸研究所
©️Natsuki Takahashi
香川大学
川口屋漆器店


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