*まずはページ冒頭の動画をご覧ください。
01. はじめに
02. プロジェクトの背景
03. プロジェクトで実現したいこと
04. "産み"の物語『Pacific Mother』
05. "海"の物語『Pacific Mother』
06. それぞれのバース・ストーリー
07. 女性の権利と母なる海を守りたい
08. チームのご紹介
09. 資金の使い道とスケジュール
10. おわりに

はじめまして、この映像プロジェクトの発案者の一人であり、主人公を務める福本幸子です。製作チームを代表して、ごあいさつさせていただきます。

私はこれまで世界中を飛び回り、女優やモデル、クリエイティブ制作やプロジェクト企画といったさまざまなエンターテイメントの仕事に、25年以上携わってきました。

自身で主演兼プロデューサーを務めた水中映像作品『aimer』が、アムステルダムの映画祭で受賞したり、陸上だけでなく水中でのパフォーマンスを追求する中で、気づけば表現の舞台が「海」を中心に展開していて、ついにはフリーダイビングの世界に魅了されていきました。

沖縄で生まれ育った私にとって、海は生活の一部であり、故郷のような存在。子供の頃は美しかった海が変わり果てていく姿を見て、か弱い海を守りたいという思いで、活動を続けています。

2019年、私はパートナーのウィリアムの故郷ニュージーランド(以降、NZ)に渡り、娘を出産しました

ずっと、表現活動を優先する人生を送ってきた私にとって「妊娠・出産」は、常に遠くにある夢のようなテーマでした。

遂に私のところへコウノトリがやってきた時には、世間的には高齢出産と言われる年齢に。幼い頃から「海の中で出産したい」という夢があったのですが、さまざまな理由から断念。

次に、自宅での水中出産を目指しましたが、日本において私の年齢では、理想とする形は難しいとわかり(※1)、調べた結果、NZが世界有数の出産先進国ということを知りました。そして、彼の実家で、現地の愛情あふれる助産師のサポートを受けながら、水中で娘を産むことができたのです。

NZでは、9割の女性が助産師さんを選び、多くの妊婦さんが自宅や助産院で出産。ホームバースも水中出産も「出産方法の選択肢の一つ」として、当たり前のように提案されます(※2)。

「命がけで生まれてくる子どものために、私も命がけで産みたい」
「子どもと自分にとって、もっとも安心できる方法で産みたい」
と猛勉強をして、自分が納得のいく出産の方法を選びました。

その結果、「もう最高!」としかいいようのない、夢のような〝ポジティブなお産〟を経験することができました(その様子は、後述する短編『Water Baby』で映像化)。

出産のことを勉強する中で、妊婦に選択肢が与えられないどころか、女性の権利さえも、まともに認められていない国々が多数あるという悲しい現実を知りました(※3)。

その世界の実状に思いを馳せながら、生まれてきてくれた娘を抱きしめていると、「すべての女性が、自分が望む方法で安心して出産できるよう、サポートを受けられる社会になってほしい」という、強い想いが私の中で芽生えたのです。

〈長女は生後3ヶ月で海で泳ぎました。まさに海の子、Water Baby〉

紆余曲折を経て、NZでの出産を決意したとき、その記録を残して作品にしたいと、旧知の現地プロデューサー小澤汀(みぎわ)さんに相談をしました。その発案がきっかけで誕生したのが、ショートフィルム『Water Baby』

「妊娠・出産」は、とてもデリケートなトピックで、国や地域、伝統や文化によって違うし、人それぞれいろいろな考え方がある。だからこそ、私のバース・ストーリーを記録し、それを一つの作品にしてシェアしたいと思ったのです。

この『Water Baby』には、海と共に生きてきた私が、バースジャーニーを通して抱くようになった二つのメッセージを込めました。

一つは、「地球上すべての妊婦が持つべき、産み方を選ぶ権利」
もう一つは、「地球上すべての生の源、母なる海の未来への希望」です。

リリース後、なんと800万回という再生回数を記録し、世界中から大きな反響をいただきました。さらに、世界5つの映画祭で選考作品となり、3つの映画祭で4つの賞をいただき(※4)、チーム全員で、喜びを分かち合いました。

この作品に共感してくださり、応援していただいたみなさんには、感謝の気持ちでいっぱいです。製作チームを代表して「ありがとうございます!」と、改めてここで言わせてください。

娘の誕生と、『Water Baby』の誕生は、私の人生を変えるほど大きな節目となりました。

でも正直に言いますと、8分間の『Water Baby』では伝え切れなかったことがたくさんあり、いつか長編を製作して、想いすべてを作品に詰め込みたいと思っていました。そして、ついに夢の実現に向けて、想いを共有し、信頼できる最高のチームで動き出しています!

ここからはチームメンバーとリレー形式で、このプロジェクトや私たちの想いについてお伝えしていこうと思います。

まずは、短編に引き続き長編でもチームに加わってくださる、友人のだいすけさんにバトンを渡したいと思います。

はじめまして。ニュージーランド在住の執筆家、四角大輔と申します。
国際環境NGOグリーンピース日本人初のオーシャン・アンバサダーを務め、環境省「森里川海」プロジェクトに参画するなど、海や森といった自然を守る活動をしています。

さっちゃんからのラブコールを受けて『Water Baby』にジョイン。この短編チーム唯一の男性メンバーとなったぼくは、小学生のころから「父親こそが最高の職業」と考える、ちょっと変わった人間でした。

自分では産めないのに勉強して、「母子にもっとも負担が少ない産み方が水中出産」という個人的な結論に達したのは、高校時代(周りはどん引きw)。でも同時に、出産方法を決めるのは男の自分じゃなく将来のパートナーと心に決めていました。

そんなぼくは11年前、豊かな自然と自由な社会に惚れ込んでNZに移住。でも、実は「出産方法の選択肢が多い(病院、助産院、自宅、友人宅、野外など)」「子育てと教育に最高の環境」というのも、この国を選んだ大きな理由でした。

ぼくと妻は『Water Baby』に関わることで、多くのことを学びます。特に、さっちゃんが映像を通して、全身全霊で表現してくれた「お産とは素晴らしいもので、怖いものではない」というメッセージは、ぼくらに大きな勇気と希望を与えてくれました(さっちゃんありがとう!)。

奇跡が起きたのはすぐそのあと。妻が妊娠したのです。

〈清らかな水で身を鎮める登場人物のひとりRava〉

彼女は「お産が楽しみ!」とにこやかに十月十日を過ごし、今年の4月、大自然のごとくワイルドで神々しいお産を経て、元気な子を授かりました。最後は、助産師の判断で助産院から病院に移動するなど、24時間かかりましたが、まさに「Glorious!(荘厳!)」な体験となりました。

さてここで、「なぜ男のあなたが、デリケートなお産のテーマを語るの?」と思われた方に、その理由を説明させてください。

まず歴史を見ると、妊婦や女性の権利を守るために、女性たちはもう充分すぎるほど闘ってきました。そして、妊娠・出産・育児において、ひとりぼっちでがんばるママが多すぎると思うのです。

以下の、日本の現状を表すデータを見ると一目瞭然。

・出産・育児は、女性の負担が非常に大きく、出産を機におよそ半数の女性が第一線から退いている(※5)。
・そんな状況にありながらーー日本で取れる育児休暇は世界一長いにも関わらず(※6)ーー日本男性の育児休暇取得率は7.5%と世界的に低い水準(※7)。
・さらに近年、産後のうつ・自殺の実態と、精神的負担や孤独を感じる母が多くいることが明るみに(※8)。

今こそ、男性が女性の権利のために立ち上がり、「バースパートナー」は伴侶にもっと寄りそうべきだと思うのです(後述しますが、バースパートナーとは男性に限りません)。

ずっと在宅勤務のぼくは、今回さらに仕事を半減させたことで、妊娠中は常に一緒に過ごし、お産の時はトイレ以外は離れず、妊娠と出産すべての時間を共有できました。

〈祈るように我が子を抱くRava〉今は無期限の育休を取り、妻と2人で育児に集中する日々を送っています。そんな一連の経験から、次の3つの想いを強く抱くようなったのです。

育児という命を育むプロジェクトは、過去に関わった、億単位の予算を投入するビジネスや、全メディアをジャックするような宣伝施策と比較しても、これ以上に難しくて楽しくて、やりがいのある〝仕事〟はない!

②こんな「大仕事」をママだけに押し付けるのは非情すぎるし(というか絶対に無理!)、そもそも「こんな最高の経験」を放棄するなんてもったいない

「人類をふくむ全生物の〝命のゆりかご〟である海」を、息子はもちろん、子どもたちのために健全な状態で残したい

あなたがもし女性なら、ぜひパートナーにこのプロジェクトのことをシェアしてみてください。パートナーを巻き込み、自身と大切な人を守るため、ぼくらと一緒に行動しませんか?

そして、危機に瀕する海の問題は、性別・年齢・国籍・宗教に関係なく、人類共通のテーマ。みんなで、生きとし生けるものすべての起源、美しき海を守るためにアクションを起こしませんか?

世界各国で、市民発のムーブメントが社会を動かしています。コロナ禍を受けて、古いシステムや悪しき慣習がアップデートを強いられています。だから、今こそがチャンスなのです。

〈クック諸島在住のイアオナとバースパートナー〉

ここで、短編と長編両方の総合プロデューサーで、ぼくにとっては姉貴のような存在、小澤汀さんにバトンを渡します。

だいすけさんからバトンを受け取りました、小澤汀です。

私は、NZの海辺に暮らしながら、NZ初の日本人女性プロデューサーとして独立し〝ザ・男社会〟ともいえる映像の世界で孤軍奮闘してきました。

短編を観た方々から、「続編はないの?」「長編が見たい!」という声をたくさんいただきました。そんな応援に支えられ、この度『Water Baby』のロングバージョンなるものを製作することが決定しました。

長編のタイトルは、『Pacific Mother』

「社会が〝海と妊婦〟に優しくなれば、世界はもっとよくなる」

このメッセージを世界中に伝えていくために、『Water Baby』に引き続き、各国映画祭でのドキュメンタリー部門受賞を目指します(最高峰はアカデミー賞、エミー賞など!)。

この長編は、綺麗な海と女性が登場する〝ただ美しいだけの映画〟ではありません。海の保護、女性の権利、出産制度にフォーカスする「インパクト・ドキュメンタリー*」として、人々の意識や社会を変えたいと考えています。

今回も短編と同様、「日本・NZ共同製作」という形をとります。

そして、私から両国のトップランナーたちに声をかけてチームを編成し、さらなるコラボレーションも画策しています(当ページの後半でご紹介)。

今回は、私たちの想いを共有することで、みなさんと一緒にこの夢を実現したいと思い、クラウドファンディングへの挑戦を決めました。

そんな私たちに、みなさんのお力をお貸しいただけないでしょうか!?

(*特定の社会問題にフォーカスし、その解決を促すドキュメンタリーのこと。近年、多くの作品が社会運動や制度変革の起点となったことで注目を集めている。)

〈妊娠6ヶ月頃に、クジラの親子と泳ぐ福本幸子〉

幸子さんは娘さんを出産した後、太平洋と共に生きる、美しくたくましい友人たちのバース・ストーリーをめぐる旅に出ました。

海とつながるPacific Motherたちが選んだ「ポジティブなお産」とはーー。

雄大な海に面した場所で、自身の肉体と精神、新しい命、文化的アイデンティティを守るために、彼女たちは立ち上がりそれぞれの美しいバース・ストーリーを綴っていたのです。

幸子さんは彼女たちに大きくインスパイアされ、「母親の数だけ出産の物語がある」という結論に辿り着きます。そして、再びNZに渡り、娘を取り上げた心優しい助産師ジュリー、ウィリアム、そこに2歳となる長女が加わる形で、2人目の出産に臨みます。

〈幸子とウィリアムをサポートする、ベテラン助産師ジュリー〉

撮影現場では必ず助産師さんの姿がありました。出産時はもちろん、産前から産後まで一貫して、母と小さな命に寄り添って責任を負う助産師さんの、プロフェッショナルな知識と豊かな経験、そして包容力は圧巻の一言。

「なぜそこまで身を削れるの?」と、声をかけたくなるほど献身的で愛溢れる姿勢に、私は毎回心打たれます。撮影を通して、私は助産師への特別な想いを抱くようになりました。

遂に私は、妊婦のサポートをする専門家「ドゥーラ」(助産師と違って医療行為はしない)になることを決めたのです。その資格を目指し実習を重ねていると、重責と激務によって、公私のバランスが取れずに苦む助産師さんたちの実状を知るようになります。

NZでは、産科医と助産師は同等の権限を持っています。

妊婦が助産師を選ぶと、助産師が主導権を握り、もし「医療の手助けが必要」と判断した場合、病院や医師と連携してお産を進めることができます。母子に問題がない場合、妊婦はお産において一度も医師に会わないこともあるのです。

複数の研究結果によると、助産師主導のケアシステムは、妊婦の満足度が高く、産後のメンタルにも影響があると言われ、さらに吸引・鉗子分娩と、胎児・新生児死亡率も減る傾向にあります(※9)。
幸せなお産には、助産師さんの存在が不可欠だと思うのは、私だけでないはずです。

なのに、助産師の収入と地位は、医師より低い

日本では、そもそも助産師の数が不足しています(※10)。「産婆さん」という伝統文化があるにも関わらず、お産における助産師の権限も小さく、地位も収入も産科医と比べものにならないくらい低いのです。

そして、他の先進国においても同様であり、一部の途上国では目を背けたくなるほどひどい状況にあります。

だから私は、社会がもっと助産師さんに敬意を払い、彼女たちの地位と収入、労働環境が向上するきっかけを作るために、何としてでも『Pacific Mother』を完成させて世に出したいのです。

このフィルムを通して、世界の助産師さんの社会的地位と雇用条件を高めること、日本においては「NZの助産師主導の継続ケアシステム=LMC制度(Lead Maternity Care)(※9)の整備を目指していきます。

〈タヒチ在住のRavaは、ラグーンのビーチで第一子を出産〉

ここでまた、だいすけさんにバトンを戻したいと思います。

再びバトンを受け取りました、四角大輔です。

誰もが母から産まれてきたように、海はすべての生命の子宮。
陸上よりもはるかに多くの生物が生息し、地表の三分の二を覆う母なる海は、妊婦と同じくとてもデリケートです。

「昔の海はもっと美しかった」
Pacific Motherたちのバース・ストーリーを聞くなかで、ぼくたちはいつもこの嘆きを耳にしました。

数億年もの間ずっと、この星に恵みを与え続けてくれた海は今、過去もっとも危機的な状況にあります(以下データはそのほんの一部)。

・過去わずか40年で海洋生物の1/5が失われ、大量の酸素を生み、海の生物の1/4種が生息するサンゴ礁も約1/3が消滅(※11)。
・人類によるプラスチック汚染の最大の被害者が母なる海であり、2050年には海のプラゴミが魚の重量を超えるという(※12)。
・世界に生息する全7種のウミガメのうち6種が絶滅に瀕し、太平洋クロマグロは4.5%まで激減し、外洋性のエイとサメは70%減少(※13)。

ここで、さっちゃん(福本幸子)のパートナー、ウィリアムの言葉を紹介させてください。

彼は、酸素ボンベも足ヒレも付けずに102mまで潜るという、前人未到の世界記録を打ち立てたフリーダイバーであり、世界中を転戦して人体の限界に挑み続ける現役アスリートです。そして、海を守るために行動する環境活動家でもあります。

「地球に海ができたのは38億年前。その数億年後、最初の生命体が海に誕生。30億年もの間、この「海という子宮」は生命を育み、4億3千万年前に地上の生命体を誕生させます。今では、すべての種が何らかの形で母なる海に依存。酸素の半分以上は海で生成され、海流は地球を冷やして陸地に雨を降らせ、海のミネラルバランスは、私たちの体液と一致している。赤子にとって母親がすべてであるように、海はすべての生命にとってもっとも大切な存在なのです。」


「自分がどうやって生まれてきたか。その時、母はどう思ったのか。」
あなたは、ご自身の「バース・ストーリー」を知っていますか。

人生でもっとも心身への負担が大きい「妊娠・出産」を迎える女性たちは、母なる海と同じく、今、苦しみや困難に直面しています。

妊娠・出産は決して特別なことではなく、太古から人類が連綿と繰り返してきた自然な行為。なのに現在では、安全性が重視されるあまり、ほとんどのお産が医師主導で行われています(※1)

日本やNZ、太平洋諸島には、代々伝わる妊婦主体の助産方法がありました。しかし、欧米の植民地化(日本の場合は、戦後アメリカの介入)によって、西洋医療が絶対となり、各地に根付いた古きよき伝統は一掃。

また、「バース・トラウマ」という言葉があるように、深い心の傷を抱えてしまう母親たちもいます。産む人の気持ちがどこかに置き去りになっていないでしょうか。

もちろん、ぼくらはすべての医療介入を否定するつもりはありません。今この瞬間も、医療によって多くの命が救われているからです(※14)。

『Pacific Mother』の重要な登場人物であるハワイのKimiも、我が子を救うために葛藤しながらも、予定外の医療行為を自らの判断で受け入れました

彼女は自身のお産を振り返り「素晴らしかった」と言います。近い将来、自分の息子に、そのバース・ストーリーをポジティブな言葉で伝えることでしょう。

〈ハワイ在住のKimiは、全米素潜り漁チャンピオン。Patagoniaアンバサダーとしても活躍〉

そして、バース・ストーリーの登場人物は、母と子だけではありません。バースパートナー」の存在が大きな力となります。

NZ先住民マオリの伝統的な出産では、男性が子を取り上げるのは普通のことでした(太平洋諸島にも同じ文化がある)。さらに、彼らには「We are pregnant(私たちは妊娠している)」という考え方があります。

これは、妊娠・出産・育児とは「妊婦ひとりで担うものではなく、バースバートナーはもちろん、家族やコミュニティで支えるもの」という意味。もし、そんな社会だったら、母たちは孤独を感じることも、過剰な負担に苦しむこともないでしょう。

ちなみにバースパートナーは、夫や男性に限りません。性別も、産む人との関係性も自由です。

助産師でも、ドゥーラでも、親友でも、産む人の母親でも、心から信頼できて身を任せる相手であれば、誰でもいいのです。ジェンダーが多様化し、シングルマザーが増える社会においては、この自由なバースパートナーの考え方は多くのママを救うと信じています。

すべての出産が特別で、一つとして同じものはありません。

今ここで改めて、私たちの命を育んでくれた母のことを思い出し、感謝の言葉を口にしてみませんか?

〈Ravaとバースパートナー、満月の夜、波のない自宅庭のビーチで誕生した奇跡の子〉

さてここでもう一度、さっちゃんにバトンを戻したいと思います。

だいすけさんからバトンを受け取りました、福本幸子です。

生命の誕生とは、人生において最も尊いイベント。
選択肢が与えられ、心から安心できるお産は、女性の基本的人権。

私はそう思っています。

ここで、尊敬するフェミニストであり三児のビッグママ、長編でも監督を務めてくれるキャシーの言葉を紹介させてください。

出産とは本来、女性にポジティブなパワーを与えるもの。でも、妊婦の権利が守られない状況でお産を迎えてしまい、多くの母が〝バース・トラウマ〟を抱えてしまっている。妊娠・出産・育子を通して女性を手厚くサポートできれば、母親と家族の人生にポジティブな影響を与えると、世界保健機関(WHO)によって証明されています。

1990年代、NZの女性たちは団結して、助産師主導で妊婦をサポートする画期的なLMC制度(※9)を勝ち取りました。日本を含む他国の助産師たちは、このモデルを参考にして、それぞれの国の制度に変化をもたらそうとしています。私は『Pacific Mother』を通して、そんな活動をエンパワーしたいのです」

「女性に、母親に優しい世の中を作ることが、海に、地球に優しい世の中につながっていく」
「女性が正確な情報を得た上で、産み方を自由に選び、万全のサポートを受けられれば、妊娠・出産はポジティブになる」

この考えに賛同してくださる方はとても多いと思います。

「ポジティブなお産」とは、病院でも自宅でも、医療介入のあるなしは関係ありません。産む人が自分の意志で選択し、生まれる子にとって安全であれば、病院での帝王切開でも、ホームバースでも、海で産んでもいいと思っています。

大事なのは、女性が恐れを感じることなく、心から納得して出産に臨みーーキャシーの言葉にあったようにーーその経験から「自分の本能と体を信じて、お産という生命の営みに向き合えた」と、生きる自信を得ること

この作品を通して、世界中のみなさんと一緒に、〝生命の起源〟と〝あなた自身の誕生〟という、二つの奇跡のことを思い起こしませんか? 

誰もがもっとその奇跡ーー「命を支える海の存在」と「自身が生を受けたこと」ーーに感謝し、大切にしながら人生を送れたらもっといい世の中なると、私は思うのです。


<登場人物>
福本幸子/SACHIKO FUKUMOTO
沖縄出身/マルチリンガル/フィルムメーカー/サーファー/フリーダイバー。13歳でモデルとして芸能活動をスタート。広告、ランウェイの他に、ラジオ、作曲、執筆と幅広くグローバルに活動。渡航国40カ国以上。近年は国内外の映画やドラマなど女優業に加え、監督として水中映像制作に携わる。女性の出産ストーリーを共有し、古来の伝統と自然、産みと海のつながりを紡ぐことに情熱を注いでいる。

ウィリアム・トゥルブリッジ/WILLIAM TRUBRIDGE 
フリーダイバー。ニュージーランド出身。生後18カ月から両親のヨットで世界を放浪する海上生活をスタート。水泳は1歳半から始め、8歳の頃には素潜りで15m潜れるように。大学卒業後、本格的にフリーダイビングに目覚める。2007年4月にCNF種目で世界記録を樹立して以降、さまざまな種目で自身の持つ記録を塗り替えている。「トゥルーブルー・ファンデーション」を主宰し、海の環境を守る活動も精力的に行っている。

キミ・ウェルナー/KIMI WERNER(ハワイ) 
マウイ島の沿岸部の自然の中、家族の夕飯の調達のために素潜りする父親の背中をみて育つ。フリーダイビングへの情熱に目覚め、全米スピアフィシング・チャンピオンに。料理人の資格を持ち、数々の賞を受賞したアーティストであり、持続可能な漁業の提唱者でもある。自宅での水中出産は叶わなかったが、助産師のサポートにより、素晴らしい出産を経験。

ラヴァ・レイ/RAVA RAY(タヒチ)
アーティスト/伝統舞踊家/タヒチアンキルトデザイナー/フリーダイバー。ダンスやアートワークを通して海への愛を伝え続け、他の女性にタヒチの伝統アートであるフィバイバイの技術を教えている。念願だった自宅前ラグーンでの出産を果たす。

イオアナ・プナ/IOANA PUNA(クック諸島) 
ポリネシアの伝統カヌー「ヴァカ」のパドラー、フリーダイバ。失われた伝統を他の女性と共有し、ポジティブな出産の決断をサポートすることに情熱を注いでいる。ニュージーランドで助産師による出産を予定していたが、COVID-19 アウトブレイクのため、ラロトンガの病院で出産。

<STAFF>
監督:キャサリン・マクレー
女優/脚本家/映画監督。
NZの国民的連続ドラマ『Shortland Street』に名脇役として出演。その後、この国民的ドラマの女優から監督としても製作に参加。数多くのドラマ、演劇の脚本、監督を手掛ける。3人の娘がおり、娘たちの出産に想いを馳せて、『Pacific Mother』の製作に取り組んでいる。

企画・プロデューサー:小澤汀(みぎわ) 
映像プロデューサー/ナチュラリスト/ドゥーラ実習生/バース・カメラマン見習い中。
NZ移住後、撮影コーディネーターとしてTVCM等の映像制作に携わり、ハリウッド映画『ラストサムライ』の制作に抜擢。その後、日本人初のNZ大手プロダクションの正社員となり、プロデューサーとして数多くの映像制作を手がける。2013年、NZ初の日本人女性プロデューサーとして独立し、TUTU Companyをスタート。現在は助産師さんと妊婦さんを応援するDoula兼バース・カメラマンを目指し精進中。

プロデューサー:山口晋
映像プロデューサー、株式会社ノックオンウッド代表。
広告・映像制作会社ノックオンウッドを2005年に設立し、長年に渡り国内外のクライアントのグローバルコミュニケーションワークに携わる。これまで60を超える国々での撮影を実施し、海外クリエイターとの協業も多数。2014年頃から映画、エンターテイメント分野におけるプロデュースワークを本格的に始動。2018年にプロデュースした 長編映画 『37 Seconds(邦題:37 セカンズ)』は、第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で観客賞を受賞、同時にCICAE国際アート連盟賞とのW受賞という快挙を成し遂げた。

インパクト・プロデューサー:四角(よすみ)大輔
ニュージーランドの原生林に囲まれた湖の畔で、サステナブルな自給自足ライフを送る。著書に、『人生やらなくていいリスト』『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』『LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック』『モバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるには』『バックパッキング登山紀行〜歩いてしか行けない世界へ』 など。レコード会社プロデューサー時代に、10回のミリオンヒットを記録。Instagram公式サイト

インパクト・プロデューサー:ジャクリーン・ナッシュ
ニュージーランド最大新聞社「New Zealand Herald」で記者として働いた後、シンガポールとニューヨークでPRマーケティングに携わり、BBC(イギリス公共放送)などと契約。公式サイト

エグゼブティブ・プロデューサー:アッレクス・リード
カンヌ受賞ケン・ローチ監督作品などを担当。

音楽担当:PLAN9
「ホビット」「指輪物語」のピーター・ジャクソン監督の音楽等を担当。

ここでとても頼りになるプロデューサーのしんさんにバトンを渡します。

はじめまして。幸子さんからバトンを受け取りました、(株)ノックオンウッド代表の山口晋です。

日本で広告・映像制作会社を経営しながら、国境に縛られないグローバルな活動をしてきただけに、『Pacific Mother』には特別な思い入れがあります。

さてここでは、みなさんからの支援金の活用方法と、撮影の進行状況、当ドキュメンタリーフィルムで狙う具体的な目標について説明させていただきます。

<資金の使い道>
ご支援いただいた資金は、『Pacific Mother』の製作に必要な費用として、大切に活用させていただきます。

でも実は、目標金額に掲げた1,000万円は、充分ではありません

今後、太平洋各地での撮影、編集や音楽制作など、まだまだ道のりは長いです。そして、チームとして思い描く内容とメッセージすべてを映像化するためには、最低2,000万円は必要だとご理解ください。

もし幸運にも最初のゴールに到達できた場合は、次なるストレッチゴールを設定し、達成に向けてがんばるつもりです。そして、足りない分は、後述する英語圏でのクラウドファンディングでの獲得を目指します。

これまで撮影チームは1年半に渡って日本、ハワイ、タヒチ、クック諸島でロケを重ねてきました。この間、出演いただいたPacific Motherたちやご家族、助産師さんや医療関係者、協力いただいた方々は無償、製作陣や技術スタッフはそれぞれ手弁当で、このプロジェクトを進めてきました。

予算がない上に、パンデミックの打撃も受けました。国内外の移動に制限がかかったり、渡航費や滞在費の高騰などを受けて一度は続行を断念。コロナ禍はさらに、当作品が目指す劇場公開にも暗雲をもたらしました。

それでもあきらめなかったのは、コロナ禍に関係なく、今日も子どもたちは命がけで産まれてくるからです。そして、感染対策でパートナーや家族は立ち会えず、独りがんばる妊婦さんたちの姿も、製作チームの背中を押してくれました。

〈クック諸島に住むIoanaは、コロナ禍の影響で自宅出産が叶わず、病院の分娩台でお産をすることに〉

そんな状況下にある医療関係者や助産師さんに、少しでも光を照らしたい。苦境にあえぐ劇場や映画業界に、微力ながらも貢献したい。我々は「コロナ禍に打ち勝ちたい」というミッションも掲げています。

撮影を継続し、映像を完成させて世界に届けるためには、みなさんのご支援が必要です。このクラウドファンディングで、我らのチームと一緒に作品を完成に導いてほしいのです。

完成後、まずは各映画祭でのドキュメンタリー部門受賞を狙います。

次に、各国の劇場公開をゴールとし、将来的にはオンライン配信を狙います。

当然ながら、当作品は全世界で公開します。

そのための英語圏へのPRと、前述した不足分の補填のために、米国の「Kickstarter」か「INDIEGOGO」にて、1ヶ月遅れでクラウドファンディングを実施予定です。そこでは5万ドル(約500万円)の獲得を目指しますが、ここでの目標1,000万円との合計金額1,500万円が、『Pacific Mother』完成に最低限必要な予算とお考えください。

もし、みなさんのサポートによって、それ以上の金額が集まった場合、日本とNZそれぞれで国民的な知名度を誇る、ママアーティスト同士のコラボによるテーマソングに挑戦したいと思っています。

その時は、グラミー賞受賞歴のある有名プロデューサーや、あのディズニー映画で音楽を担当した著名クリエイターに、曲のプロデュースを依頼するつもりです(もちろん共にNZ人)。

お名前はまだ出せませんが、チームメンバーを通して打診済みです。

*募集方式について*
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

<スケジュール>
◇これまで
・日本、ハワイ、タヒチ、クック諸島にて撮影

◇これから
・日本、ニュージーランド、ハワイにて撮影
・編集
・音楽制作

◇2022年9月 フィルム完成予定

ラストはやはり、主人公の福本幸子さんにバトンを渡したいと思います。

しんさん、ありがとうございます。
最後は、私が一番伝えたい想いを言葉にさせてください。

娘を出産した時、ひとつの命がこの世に生まれ落ちる瞬間、そんな奇跡の瞬間を、映像として残せたことは、きっと私に「大切なメッセージを伝えていく使命」があるからなんだと思えてなりません。 

今まで自分のやりたいことだけをやってきた人生でしたが、ここからは未来の子どもたちのために、より良い地球環境をつくるお手伝いをする時がやってきたのだと思っています。

『Pacific Mother』というタイトルは、実はお母さんの子宮の形と、太平洋の海の形が似ていることからつけました。太平洋という生命の源に大きく依存する私たちにとって、べての命の母である海と、命を育む母を守りたいと願うことは、偶然ではないのかもしれません。

この『Pacific Mother』が、より多くの方々にとって生命誕生の奇跡に関心を持ち、お産について考えるきっかけとなり、世界各地の妊婦さんと助産師さんの地位、妊娠出産ケアシステムの向上につながることを願っています。

〈海に潜って魚を突き、野菜を育てる自給自足生活を送るKimiとハワイにて。彼女の第一子誕生の少し前〉

チームメンバーそれぞれの想いがあふれてしまい、つい長くなってしまいました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

どうかみなさんのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします!

〈NZ在住イラストレーター湯浅望作〉

※1)日本での出産場所は、病院と診療所が出生数の99%以上を占め、助産院・自宅での出産はわずか0.6%(厚生労働省:人口動態統計 2019年)。
※2)NZでは、23.5%の妊産婦が出産時に水に浸かっている(NZ Care Activities and Outcomes Reports2016)。
※3)世界中の女性が今なお、法的規制により経済的機会を逸している。女性に認められた法的権利は、男性のわずか4分の3。(世界銀行:女性・ビジネス・法律2021
※4)『Water Baby』受賞歴
Best Short Competition April 2020
Award of Excellence: Documentary Short
Award of Merit: Nature/Environment/Wildlife
Global Short April 2020
Award of Special Mention
Documentary Feature & Short Film Festival Tronto 2020
Best Short Award
<OFFICIAL SELECTION>
Film Bath Festival Official Selection UK 2020
Amarcourt Film Festival Italy 2020
Another Way Film Festival Spain 2020
International Ocean Film Festival USA 2021
Tokyo Lift-Off Film Festival JAPAN 2021
※5)内閣府男女共同参画局「第1子出産前後の女性の継続就業率」及び出産・育児と女性の就業状況について
※6)国連児童基金(ユニセフ)「Are the world’s richest countries family friendly?」
※7)厚生労働省「令和元年度雇用均等基本調査」(2019年)
※8)2015~16年に102人の女性が妊娠中から産後にかけて自殺しており、妊産婦死亡の原因の中で最も多い(日経新聞 2018年9月5日付)。
※9)NZでは、妊婦が選んだ助産師・産科医が妊娠初期から出産、産後6週まで一貫して担当(助産師を選ぶ人は94.2%で、産科医は5.6%)。
信頼性の高い研究15件が検討された結果、助産師主導の継続ケアには悪いところが見当たらないとされた(東洋経済)。
※10)日本の就業助産師の数は、2018年調べで36,911人。年齢別で一番多いのが25〜29歳と、若い世代の割合が高い。
※11)WWF「海の生き物指数」は、38年の間に約22パーセントの減退を示している。
※12)2050年までに、9億3700万トンのプラゴミと、8億9500万トンの魚が海に存在すると予測(The New Plastics Economy Rethinking the future of plastics, 2016年1月 世界経済フォーラム)。
※13)ウミガメの個体数は減少し、7種のウミガメのうち6種が絶滅の危機に(国際環境NGOグリーンピース)。
。危機的な太平洋クロマグロの7割以上を消費する世界最大の消費国は日本(WWF世界自然保護基金)
外洋性のサメとエイ、ここ50年で70%減少(ナショナルジオグラフィック)。
※14)日本の周産期死亡率(2019年)は、3.4(出生千対)

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