はじめに・ご挨拶

一般社団法人 安中市観光機構の上原将太と申します。

私の祖父は国鉄・横川機関区に勤めていました。

峠越えに尽力した「人の想いや記憶」や、鉄道が走った104年間の歴史は、

「この場所で生まれたすべてのことは知ってもらうことから始まる」

そう思って、鉄道の歴史だけでなく働いていた人に聞いたエピソードや、市内の観光スポットの情報を歩きながらガイドとして伝えています。



2021年3月。横川・碓氷峠で機関士として働いた方々に焦点をあてたショートフィルムを制作しました

【横川のまちに汽笛は鳴り止まない】機関士たちの記憶と記録  というタイトルです。

私の祖父に実家の縁側でゆっくりと話を聞かせてもらいました。

アプト式時代に撮影された映像を提供していただきました。

1963年頃に撮影された8ミリフィルムの映像の中には、私の祖母の兄が映っていました。

上記にサムネイルに映っている機関車から顔を出しているの方がそうです。。


2022年3月。祖父が亡くなりました。

私が群馬に帰ってきてから3年、たくさん話を聞かせてもらえたり、いろんなことを教えてもらうことができました。

碓氷峠に訪れるお客さんのために、働いていたときのことを教えてほしい。

と伝えてからは、本当にたくさんのことを聞かせてくれました。

写真が趣味だった祖父は、働いている時の仲間との写真、家族との写真がたくさん残っていて、写真のほかにも新婚旅行の時に使った硬券切符、美ヶ原に旅行した記念の押し花を大事にアルバムに保管していました。

そのアルバムは捨てる。と言った時にすぐ、大事にするからちょうだい。と言いました。自分の子どもにも見せた事ない。と言っていて、そんなことないでしょ。と思っていたら、本当にそうで、葬儀の時にはみんなが、そのアルバムを囲んでいました。


祖父に話を聞いたり、考えていることを話すことができた時間が、自分の支えになっています。

同じ碓氷峠の景色をいま見れていること、たくさんの汗を流した場所で同じように働けていることに感謝しています。

祖父が大事にしていたアルバムのように、自分のフィルターを通して、記録を残していきたいと思います。



少し経ってから、昭和33年に書き始めた日記が見つかりました。

その日の乗務のこと、機関車の運転台から見えた季節の移り変わり。


祖父が見ていた景色、暮らしの中での想いを、映像化して皆さんに伝えていきます。



「碓氷峠・廃線ウォーク」とは?

このクラウドファンディングのタイトルにもある「碓氷峠・廃線ウォーク」は1997年9月30日に長野新幹線の開通に伴って廃止となり、普段は立ち入り禁止となったエリアを歩きます。

2018年10月より開始した体験プログラムで開催第1回目から現在まで、述べ5000名以上の参加者をガイドとして案内しています。

そして、この場所の価値は今もファンの皆さんのおかげで高まっています。

参加してくれている方々のおかげで、続けられている取り組みです。

訪れて良かったと思ってもらえることが、地元で暮らしていて良かったという好循環が生まれています。

地域に眠る観光資源を、起こしてくれたのは「来てくれている皆さん」です。

「楽しかった、また来ます。」その一言に支えられた4年間でした。

廃線ウォーク参加をきっかけに知り合った方と協同して、信越本線横川ー軽井沢区間の信号機が復活しました。今ではこの場所に欠かせない光景になっています。作業の様子はこちらから。(←リンクになってます)


私たちの地域のご紹介

 安中市は、古くは中山道の宿場や関所が置かれるなど交通の要衝であり、中山道の板鼻宿・安中宿・松井田宿・坂本宿の4つの宿場町が一つの市内にあるのはとても貴重なことでもあります。現在も新幹線駅が 1駅、高速道路ICが2ヵ所と交通・輸送の要所となっています。また、磯部温泉・秋間梅林・碓氷峠鉄道遺産群をはじめとする魅力的な観光地を有しています。

観光地域づくり法人の安中市観光機構は地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに、地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりのかじ取り役です。多様な関係者と協力しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略をたて、着実に実行するための調整役も担っています。


   

全国各地の方々、年間1000人以上に楽しんでもらえている体験型プログラム

                                                           

安中市観光機構と地域住民たちと実施した、地域観光を考えるワークショップの中で出たアイデアが形になった企画が「廃線ウォーク」です。



国重要文化財である碓氷第三橋梁(通称「めがね橋」)や旧丸山変電所、旧熊ノ平変電所などの『旧碓氷峠鉄道遺産群』の知名度の高まりから、「碓氷峠にもう一度スポットライトをあてたい」という地域の思いは一層高まっていました。 

鉄道が廃止になり、姿かたちを変えても記憶は消さない。「鉄道で栄えたまち」を悲しい記憶のまま、次世代に繋ぎたくはない。こうした声を受けて「歴史を歩き、未来へ歩く」をキャッチコピーにしてスタートをしています。                      

廃止から20年以上手つかずの線路は自然に帰りつつありましたが、安中市観光機構の職員と地元有志団体の碓氷峠鉄路再生研究会メンバーが力を合わせて作業して、当時の姿を取り戻し、さらに人々に楽しみを提供する観光コンテンツとして新たな役割を得ました。  当時の作業の様子はこちら。


                                   


       

このプロジェクトの目的と実現したいこと


サポーター制度を導入し、持続可能な循環をつくりたい

まちに残る想いと記憶を次世代に継承していきたい


○景観維持のための除草作業・沿線整備を行う
○整備作業の資材運搬を目的にした運用を行っている運搬機器の運用
○廃線ウォーク開催時のイベントサポートや、企画運営のサポート

この3種類がサポーター制度に登録して、出来ることです。




なぜいま、サポーター制度を導入したいのか

『鉄道遺産を守るために災害に備えたい』『多くの人に碓氷峠の鉄道遺産保全に携わってほしい』

 

信越本線新線の線路を永く残し、碓氷峠の鉄道の歴史を次の世代に伝えていくために「人の力」が必要です。


2019年10月に台風での被害を受けて復旧できていない状況です。

この場所は廃止になった後にJRから自治体に譲渡をされており、管理者は安中市になります。

同じような被害を防ぐには日頃の点検や対策が必要です。今回のサポーター制度で体制づくりを行いたいです。


道床が流出した下り線9号トンネルは全長568メートル。


このプロジェクトのもう一つの目的

『この場所だから出来ること楽しみをこれからも』


 2021年に発売開始した、横川・碓氷峠エリアの新しいお土産アイテム「YOKOKAWA WHISTLE TOWN」を多くの人に知ってもらいたい。手にとったり、身に付けたりして普段の生活を少しでも気分の良いものにしてもらえたらと思っています。

写真は横川の梅農家さん「木の花園」の梅林にて3月中旬に撮影されたものです。

2020年5月の緊急事態宣言中にはVRで廃線ウォークを楽しめる映像を公開しました。

サポーター制度では、自然に触れる場所として、身体を動かす場所として、いまできる未来へのアクションとして、碓氷峠で過ごす時間を選んでもらえたら、うれしいです。

廃線ウォークのイベントは定員100名から50名に変更し、その代わりに開催日程を増やして実施しています。

サポーターでの整備活動も1日に5人〜20人での活動を検討しています。

この場所だから出来ること楽しみを提供したいです。


これまでの活動とプロジェクトを立ち上げた背景

2018年度 6回開催  460名

2019年度 60回開催 1326名

2020年度 52回開催 1185名

2021年度 71回開催 1410名

2022年度 22回開催 780名

2020年度には総務省と内閣府後援の「第25回ふるさとイベント大賞」の「優秀賞」受賞しました。


廃線ウォークって、何? 鉄道遺産を使って町おこしをしている人に話を聞いてきた。

https://workers-in-japan.com/2021/06/07/haisen-walk-japanese/

Interview by Workers in Japan 撮影:西澤丞


ありがたいことに開始から現在まで何件も、取材をしていただきました。

https://haisen-walk.com/1128

こちらからウェブ記事がご覧いただけます。


資金の使い道・実施スケジュール


集まった資金は全て「信越本線新線 横川ー軽井沢」の活性化に係る内容に充てさせていただきます。


・年間を通しての沿線の除草作業・沿線整備

・整備作業に必要な備品の購入等

・新規企画に係る費用等



2022年3月から月1回のペースで、整備作業を行っていきたいと考えています。


今回のクラウドファンディングに支援=サポーター制度に登録 となります。


作業日の連絡や参加表明は、メールまたはLINEのオープンチャットを作成して行う予定です。

・ボランティア作業保険への加入

・草刈り機や、ノコギリなどの準備(持ち込みも可能)

上記2点はこちらで用意します。その他、サポーターへの特典を増やしていく予定です。


サポーター活動日のタイムスケジュールイメージは下記の通りです。


〈横川集合編〉下り線1号トンネル〜2号トンネル+上り線1号トンネルまでのエリア

10:30  トロッコ列車「とうげのゆ駅」に集合

10:45  廃線跡で作業開始(草刈りや、枝切りなどの軽作業)

12:00  昼食休憩(線路上での休憩もちろんOK)※お弁当の手配可能です

13:00  サポーターミーティング(作業の振り返り、今後の活動などについて)

13:30  自由時間(写真撮影、歩く、じっくりと調査する等)

15:30  解散

(10:10文化むら発のトロッコ列車利用、15:40とうげのゆ発のトロッコ列車利用をイメージしたスケジュールです)

こちら、土曜日をイメージしております。早起きする休日のスタートをイメージしてます。


〈軽井沢集合編〉下り線18号トンネル〜矢ヶ崎方面+上り線11号トンネル〜矢ヶ崎方面のエリア

12:00  軽井沢駅北口タクシー乗り場付近に集合

(駅で荻野屋さんの立ち食いそば・うどんを食べてスタートなんて、どうでしょうか)

13:00  廃線跡で作業開始(草刈りや、枝切りなどの軽作業)

14:30  サポーターミーティング(作業の振り返り、今後の活動などについて)

14:45  自由時間(写真撮影、歩く、じっくりと調査する等)

15:30  解散

(11:57軽井沢着のJRバス利用、16:15軽井沢発のJRバス利用をイメージしたスケジュールです)

こちら、日曜日をイメージしております。旅館をゆっくりチェックアウトして、ちょうどいいタイム感です。


リターンのご紹介

YOKOKAWA WHISTLE TOWNアイテムのほか、廃線ウォーク貸切ツアー等をご用意いたしました。

すべてのリターンにはヘルメットが付きます。現地で作業するときに使ってください。

サポーター認定証代わりのヘルメットです。普段は防災用として、家に備えておいていただければと思います。

今回、新規に制作するのはヘルメットのみです。ヘルメット以外のアイテムはすでに販売を始めているものがほとんどです。

ヘルメットデザインは仮です。新しくつくる「碓氷峠廃線ウォークサポーター制度」のロゴが入ります。


この場所に訪れてくださる皆さまに、第二の拠点として親しんでもらえるように様々な良いもの、場所をレコメンドしていきたいと思っています。



廃線跡の整備作業の休憩時には、峠の力餅を食べて、かいた汗は温泉で流して、峠の釜めし、ラーメンを食べて、時間があったら旅館に泊まってゆっくりしていっていただきたいです。



このプロジェクトに興味を持っていただいた方へ

ここまで、お読みいただきありがとうございます。

これからも、峠の鉄道の歴史を大切にしていく。

これからも、苦難を乗り越えていく。

そんな思いで、目標金額は677,000円としています。

このプロジェクトは金額クリアがゴールではありません。

サポーターになってくれる皆さんと、現場で汗を流していくところからスタートします。

来年、2023年はアプト式廃止から60年の節目です。

ゴールは、この場所を大事にしていく人たちが増え続けることです。

「持続可能な観光地域づくり」が、10年先も、100年先も続いていくことです。



横川のまちにつぼみ花ひらく、3月に皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。



この「サポーター制度」は、信越本線新線の線路を永く残し、碓氷峠の鉄道の歴史を次の世代に伝えていくためのご支援をお願いするものです。


全国の皆様のお力添えをいただきまして、今後も活用を続けていきたいと思いますので、ご協力をお願い申し上げます。




<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

【特定商取引法に関する記載】

●販売事業者名:(一社)安中市観光機構

●運営責任者 : 萩原 弘

●所在地 〒379-0301 群馬県安中市松井田町横川441-6

●お問い合わせ TEL:027-329-6203

●メールアドレス ankankyo@lily.ocn.ne.jp (窓口:上原 将太)

●その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。

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