1. ごあいさつ

はじめまして!京都府亀岡市で「no-mu カフェ」を経営する、アーティストの田中英行です。

田中英行(アーティスト / Qe to Hare Inc.代表取締役)

私は京都市立芸術大学大学院美術研究科にてMFAを取得後、2002年よりアーティストとして世界12ヶ国45都市、60以上の美術館、ギャラリー、アートセンター、芸術祭などに作品出展してきました。また2007年より芸大、美大での非常勤講師およびゲスト講師として社会人など1,000人以上に講義、講演、WSを行っています。

2011年にはNPO法人Antenna Mediaを設立、2019年には株式会社Qe to Hareを設立し、アート思考塾『L.L.A. School』を運営するなど、ボーダレスにアーティストの視点から様々なスタイルでクリエーションを実践しています。これまでやってきたいくつかのプロジェクトの数枚の写真と共に自己紹介させてください。

〈2019年 L.L.A. School 講師の遠山正道さん(株式会社スマイルズ 代表取締役社長)、塾生と共に〉

〈このアート思考塾でのレクチャーシリーズは本も出版しました!Amazonで販売中です!〉

<2020年 L.L.A.第一期塾生として参加してくれた山川咲さん(起業家)と行った宮島達男さん(美術家)との配信イベント、山川さんとは一緒に展覧会もやりました>

〈2017年 上海Power Station of Artにて開催された伊東豊雄さんの個展のために制作した映像インスタレーション内での記念撮影、この作品は形を変えベネチアでも展示することになりました〉10年分くらいの時間を本当にざっくりと紹介させていただきました!アーティストとしての視点を持ちつつも領域横断を繰り返し既存の『アート作品』のあり方に拘らず、新たな価値をジャンルレスに生み出す!という考え方の元、今も様々なプロジェクトを進めています。そして今回の古民家プロジェクトも同じ信念で取り組んでいます。

2.  京都府亀岡市ってどんなところ?

今回サウナが新設される舞台となるのは、京都府亀岡市に私の曽祖父が遺し、私自身の生家でもある築100年の古民家です。

〈古民家『no-mu カフェ』の外観〉

〈古民家の縁側で母と私〉

亀岡市は京都郊外の静かな田舎まちで、京都駅へは電車で約20分、嵯峨嵐山へは約10分程と比較的アクセスの良い場所に位置します。また、古い寺社も点在し1000年以上歴史のあるまちです。

<亀岡市の風景 / Qe to Hare 製作の亀岡市PR映像より>

京都の奥座敷とも言われる亀岡は、田園風景が広がり、嵐山上流の保津川が流れ、古い神社や家並みがあります。近年ではプラスチックゴミゼロ宣言の街として、また芸術祭も行われアーティストが多く住む街としてもイメージが定着しつつあるかと思います。

〈左から仲山徳音 (前 亀岡市副市長/現市政アドバイザー)、並河杏奈(株式会社ツナグム 京都移住計画)、田中英行〉

亀岡市で宿の運営やいろいろな取り組みを継続する中で、今では、元副市長の仲山さんや移住事業に携わる並河さんと一緒に社団法人も立ち上げ、地方創生の様々な事業にも取り組むようになりました。

<一般社団法人Fogin HPより >

3.   これまでのストーリー

<再開発が始まる前の風景>

古民家保存プロジェクトを進めるこの数年の間に、『no-mu カフェ』の周辺エリアは地元の整備事業の影響を受け、周辺の古民家が次々と取り壊されていく中で、この家だけは奇跡的に残されました。

<リノベーションを手伝いに来てくれた友人と>

2017年にCAMPFIREにより資金調達し大規模な改修を行い、2018年には一棟貸切の宿『OMOYA』として再生しました。

<セルフリノベーション中のキッチン>

<リノベーション完成後のベッドルーム>

『OMOYA』完成後は、世界中から多くの宿泊客が訪れるようになりました。 順風満帆に世界と地元を繋ぐコミュニティーの輪が広がりつつある中で、過去最大の危機が訪れます。皆さんのご想像の通りです。2020年以降コロナ禍により宿泊予約は全てキャンセルされ、『OMOYA』を訪れるお客さんはゼロになってしまいました・・・。(元々国内観光需要には向かないエリアであることも災いしています)

4. カフェ&ホテル『no-mu』としての再スタート

これを機に海外との接続ばかりに目を向け、地元の人々との関係性を育ててこれなかったことを反省し、「地元でのコミュニティー構築をカフェ事業を通じてやろう!」と思い切って宿泊施設は一旦閉鎖、カフェとして再スタートを切ることにし再び改修が始まりました。

(ちなみに店舗名の『no-mu』=濃霧、霧のまち亀岡のイメージから名前をつけました。normともかけています)

〈『no-mu カフェ』店内の様子 その1〉

〈『no-mu カフェ』店内の様子 その2〉

〈『no-mu』Instagramより〉

そして2020年12月にカフェはオープンを迎え、以降、コロナ禍による観光客減に苦戦しつつも、地元のお客さんを中心に徐々にファン層が拡大しており、Instagramでは約7,500人(2021年10月現在)までフォロワーが増えるまでになりました。
https://www.instagram.com/no_mu_kyoto/

<『no-mu』カフェオープン時にはカフェ経営のサポートなどでタビノネ代表の北辺さんにお世話になりました>

〈当時立ち上げに協力してくれた友人達、川端組(写真左)の川端さんがいたからこそここまで来れた感あります^^〉『no-mu』カフェのオープン後、2020年12月からは新たに宿泊エリアの整備に取り掛かりました。再びセルフビルドによる改修を進めるものの、予算が足りず、なかなか工事が進みません・・・。しかし、カフェやアーティスト・その他の仕事の合間をぬって、地道にコツコツ改修を進め、2021年10月(現在)ようやく完成まであと一歩というところまで来ました!

建設中のサウナ小屋

<リノベーション中の宿泊棟その1>

<リノベーション中の宿泊棟その2>

<地道にリノベーション作業を続ける毎日 / 土壁の補修作業の様子>

〈図面や施工までDIYベースで進めている状況です〉

5. なぜサウナが必要なのか?アート観賞とヒュッゲ

前置きが長くなりましたが、ここからがこのお話の本番です!普通によくあるサウナを作っても僕にとっては意味がない!と考えています。なので、『アート×サウナ×瞑想』というこれまで自身の経験を生かしジャンルを超えた空間体験を生み出そうと考えています。

<ディレクション&制作したお風呂の作品『光の蔵風呂/カラーフィールド・ベイシング』@Nazuna 御所>

カフェ&ホテルに、なぜサウナが必要なの?と思われた方もいらっしゃるでしょう。日本ではあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、デンマーク語の「HYGEE(ヒュッゲ)」とは、北欧で大事にされている心地よい時間の過ごし方、穏やかで幸せな心の持ち方を表す言葉です。私はこの「ヒュッゲ」を古民家で感じられるサウナ付きのホテルをつくりたい!と考えました。

フィンランドにおいて、サウナは日常生活に必要不可欠な存在となっています。マンションやホテルはもちろんのこと、ヘルシンキの国会議事堂にも備え付けられているほど。

日本でもかつては銭湯が地域コミュニティの中心的な役割を果たしていたように、フィンランドでもまちなかのサウナは人々の憩いの場となっています。最近では建築家がデザインした公共サウナも人気があり、サウナの後はクラフトビールを片手にクールダウンできるバーレストランも併設され、半日ほどゆったりと過ごすことができます。日本でも近年、本格的なフィンランド式サウナは増えています。その「HYGEE(ヒュッゲ)」を初めて実感できたのは奈良にある宿「ume, yamazoe」のサウナでした。コミュニティーの成長と人々が安らぐ空間を亀岡に!と考え始めた頃です。

〈サウナを地元でやりたい!と本気で考えるきっかけになったume, yamazoeのサウナ外観と水風呂>

〈ume, yamazoeの梅ちゃんには色々なアドバイスと大きなきっかけをもらいました!〉

こうした経験やもらったアドバイス等を元に、『no-mu』オリジナルのサウナ小屋を作ることで、私が考えるアート観賞の新しい形を豊かな「ヒュッゲ」と共に体験していただきたい!また、サウナの後はカフェでゆったりと過ごし、お客さん同士が気さくに語り合えるようなローカルコミュニティを育む場を創出したい!と考えています。 

5. 資金の使い道

このような夢を描いて、これまでがんばって工事を進めてきたものの、サウナに必要なサウナストーブや井戸水を汲み上げるための井戸掘り工事費、そして水風呂の設置費用などの資金が不足しています・・・。

〈サウナ完成イメージのスケッチ〉

〈セミDIYで建てているサウナ小屋の様子、8月ごろ〉

今年12月のオープンを目指して、完成まであともう一歩のところまで来ました。
どうか皆さまのお力を貸していただき、サウナと宿泊スペースを一日も早くお披露目できるようにしたいと思っています。


今回、皆さまにご支援をお願いしたい第一段階の目標金額は、75万円です!(サウナに必要な設備の半分)

サウナストーブ購入・取付工事費 80万円
井戸掘り工事 30万円
水風呂設置費用 40万円

合計150万円のうち、半額を自己資金から捻出し、半額を今回のクラウドファンディングによって資金調達したいと考えています。もし第一目標が達成できれば、満額の150万円を目指したいと考えています! 

6.リターンについて

ご支援いただいた方には、ぜひ実際に『no-mu』での時間を体験していただけたらと考えています。そこで今回は『no-mu』で使用できるお得な前売りチケットを主な返礼品とさせていただきます!使用期限は2022年3月1日〜2023年2月28日の1年間となります。

●10,000円〜100,000円のリターン品の前売りチケットは、いずれも『no-mu』のカフェ、ホテルをご利用の際、飲食費・宿泊費・雑貨購入費として現金の代わりにご利用いただくことができます。ただし、お釣りをお渡しすることはできませんので、ご了承ください。

●ご宿泊予約は2名様より承ります。お部屋の料金は、人数や時期によって変動します。(標準単価:2名様 1泊 36,000円程度を予定 ※サウナ利用料込)
ご予約開始となりましたら、改めてご案内させていただきます。

●サウナについては施設の特性上、ご利用は宿泊者の方に限られますのでご注意ください。ただし、10,000円(サウナ1棟貸切デイユースプラン)のリターンとして、1回のみのご利用は可能です。

さらに今回、10,000円以上のリターンには
●『no-mu』オリジナルコーヒー
●オリジナルトートバッグ
●no-mu Photo Book
を付けさせていただきます!

発送は12月上旬を予定していますので、楽しみにお待ちください。


●『no-mu』オリジナルコーヒーの食品表示
・名称:レギュラーコーヒー(粉)
・原材料名:コーヒー豆
・生豆生産国名:グアマテラ・エチオピア・インドネシア
・内容量:10g
・保存方法:高温多湿を避けて、涼しいところに保管してください。

・賞味期限:2021年12月18日


おわりに

最後まで長文をお読みいただき、ありがとうございました!

これまで5年以上かけて取り組んできた築100年の家の再生は、想像以上に大変なことばかりでした。しかしこの経験が、地元の良さを改めてふり返る良い機会となり、さらにはお客さんやスタッフなど、たくさんの新たな出会いをもたらしてくれました。

サウナの完成後は、カフェ&ホテルという機能にとどまらず、これまで培ってきたアートの力によってさらなるイノベーションを地方から生み出せるよう、ますますパワフルに発信していけたらと考えています!

『no-mu』での新たな挑戦を、ぜひ応援してください!皆さまのご支援、どうかよろしくお願いします!!

サウナができることで、より多くの人々が集い、これまで注目されることのなかったこのエリアに、人々でにぎわう場を生み出したいです。
ぜひ皆さんにも『no-mu』に足を運んでいただき、様々なスタイルで滞在を楽しんでいただければ幸いです。

最後になりましたが、このサウナプロジェクトにここまで協力いただいている皆様にも大きな感謝を伝えたいと思います!ありがとうございます!

※ここまでサウナプロジェクトにご協力いただいている方々
施工:社団法人シガーシガ:市村恵介&メンバーの皆さん、EARL、ヤマサキ エイスケ、チェキさん、mogana laboratory
建築アドバイザー: 岡山泰士(STUDIO MONAKA、社団法人シガーシガ)
サウナアドバイス:梅守 志歩(ume, yamazoe)、大橋祐哉(天空のサウナ 松川館)
協力:井上智治、かわかみ茶葉店、他にも沢山!本当に感謝!

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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