はじめに

私たち「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」は、日本で「子どもの権利条約」がきちんと守られるようにしていくために、日本全国から200以上(実行委員団体14組織と、賛同する約180の組織・個人、2021年11月現在)が参加して活動している市民社会ネットワークです。「子どもの権利条約」が国連で採択されて30年・日本政府が批准して25年にあたる2019年4月に設立されました。

すべての子どもが生まれながらにして持っている「子どもの権利」という考え方があたりまえになり、子どものしあわせをみんなで実現する社会に、なっていけるように。

このような想いで立ち上がったのが本キャンペーンです。


キャンペーンでは、次の3つを活動の柱とし、活動しています。

(1) すべての子どもの権利保障につながる条約の広報・啓発
(2) 条約に関わるNGO・NPO・団体・個人などのネットワーク
(3) 子どもの声を含め市民の声を子ども政策に反映させるための政策提言

ウェブサイト:https://crc-campaignjapan.org/
Facebookでも発信しています!

そして今、私たちは、子どもの権利について日本社会に広く知らせ、あらゆる場面で子どもの権利が大切にされるための法律「子ども基本法」の制定をめざして、より効果的で大きな活動をしていきたいと考えています。

虐待、体罰、差別、いじめ、貧困など、子どもが抱える課題について、皆さんもニュースなどで見聞きしていると思います。子どもに関する法律や政策はたくさんありますが、これらの課題の多くは、増え続けていたり深刻化している状況です。

子どもの課題の解決をすすめるには、そのベースに、子どもを1人の人として認め、子どもが生まれながらにして権利を持っている存在であることを認め、子どもについての包括的な政策が行われていくための法律「子ども基本法」が必要です。

私たちは、子ども基本法の制定を求める提言書を作成・公開し、国会議員や行政職員などの政府関係者への働きかけるイベントの開催や、子どもの権利条約やキャンペーンの提言内容などを広く知らせる啓発活動などを行いたいと考えています。


子どもの権利と日本の状況

子どもの権利条約は、子どもが幸せな生活を送れるようにするためにそれぞれの国で守るべきことをまとめた、国際的な決まりです。世界中の国々の代表が集まる場である国連(国際連合)で、1989年11月20日につくられました。

子どもの権利条約には、すべての子どもが持っている「権利」について書かれています。

子どもは、生まれながらに権利をもち、権利を行使することができる主体的な存在であること。全ての子どもは差別なく権利が守られること、いのちが守られ成長発達が保障されること。子どもの最善の利益を第一に考えること、子どもの意見が尊重されなければならないことなどを伝えています。

この条約を守りますと宣言した国は、ここに書かれている子どもの権利を守っていく義務と責任があります。

日本も1994年にこの条約を守ることを宣言(批准)したので、日本で暮らすすべての子どもの権利を守る責任があります。(ここでいう「子ども」とは、18歳になっていないすべての人のことです。)

しかし、批准から25年以上がたった今も、日本の子どもの権利が十分に守られているとは言えません。

子どもの貧困、虐待、いじめ、自殺、体罰、居場所など、子どもに関わる課題のニュースを耳にすることも多いと思います。コロナ禍において状況はむしろ悪化しています。昨今は子どもを取り巻く社会・経済環境の厳しさにも注目があつまり、「子どもの貧困」が社会課題として認識されるようになりました。また2020年度に自殺した子どもは415人と過去最高を更新してしまいました(2020年度文部科学省の問題行動・不登校調査)。さらにユニセフ報告(2020年)によれば、日本の子どもの精神的ウェルビーイング(生活満足度が高い子どもの割合・子どもの自殺率をもとに評価)は38か国中37位です。これらの背景には、子どもが一人の人間として尊重され、子ども自身が「自分は大切な存在である」と感じることができない状況があると言えます。

また子どもが抱える課題についての法律は、ばらばらに作られ、縦割り行政で対応しているため、分野を超えた包括的な取り組みがされずうまく解決されない、子どもの意見を聴かれずに対応されて逆に子どもの権利が侵害される、といったケースが起きてしまっています。

子どもに関わる課題の解決にあたっては、そのベースに、「子どもがひとりの尊厳をもった人として権利があること、それを保障するのはおとな、社会の責任である」という認識が重要です。このような「子どもの権利」の考え方を整理する理念法を制定する必要性について、条約批准当初から提言されていますが、実現に至っていません。国連子どもの権利委員会からも、子どもの権利に関する包括的な法律をつくる必要があると言われています。


最近の動き

そのような状況の中、最近では、親による体罰禁止の法定化や、「こども庁」創設の動き、子ども基本法制定の議論などもあり、子どもの権利保障への関心が政府や市民社会のなかでますます高まっています

そのため、私たちキャンペーンでは、この機会を逃してしまったら、もう子ども基本法が作られることはないのではないか、と懸念しています。

だから今こそ、子ども基本法の制定に向けて、それを皆さんと一緒に活動を盛り上げていきたいと考えています。


このプロジェクトで実現したいこと

「子どもの権利条約」に書かれた子どもの権利が守られる社会、つまり子どもが一人の人間として尊重される社会にするために、私たちはこのプロジェクトで以下のような活動に取り組みます。

  • ●「子ども基本法」の制定を求める提言書、子どもとともに作成した提言書分かりやすい版、補足資料、子ども基本法に求める枠組み提案書の公開・普及
  • ●上記の提言書等を活用した、国会議員や行政職員など政府関係者への働きかけ・意見交換の場の参加
  • ●上記の提言書等や子どもの権利条約について広く知らせる勉強会の開催
  • ●ウェブサイトの改訂・上記情報発信
  • ●子どもに権利に関する資料の制作・普及


提言書は、2021年9月21日に最終案をウェブサイトに公開し、アンケート等を通じて、全国各地の子どもやおとなから意見を集め、それを参考に改定して完成させました。「子ども基本法」をはじめとする3つの「新しい仕組みづくり」と、4の「大切」なことを盛り込んだ内容です。

詳しくは、コチラをご覧ください。


以下は、院内集会などに参加した子どもたちが発言した意見です。 

●日本では虐待などが起こっている現状があるので、子どもの権利条約は守られていないと考えます。「子ども基本法」を設置し、子どもの権利が守られるようにするための法律や仕組みをつくることが良いと考えるため、「子ども基本法」があった方が良いと思います。(11歳) 

●学校教育で、しかも義務教育で、ちゃんと子どもの権利条約の内容を子どもに伝えるべき。(高校3年生)  

●子どもの権利条約を授業で学んだ時、途上国の子どもの問題で、日本の子どもは権利が守られているから関係ないというような感じを受けた。でも、日本の子どもも権利が守れてないと思う、もっとちゃんと教えてほしい。(16歳) 

●子どもの権利条約を日本および世界の中で広めるために、おとな、子ども、社会に対してアクションを提案したいです。(中略) 「子どもなのにすごいね」「子どもだからできないよ」という声が少なくなり、子どもの尊厳が守られる社会になってほしいです。(小学6年生) 

●法律や政策、条例などを作る際にもっと生の子どもの声を伝えていくことで、従来からの改善点をより見つけられるようになると思います(17歳)

 

プロジェクトを通して実現したい変化

●国・政府:子どもの権利をベースとした総合的な法律「子ども基本法」ができることで、国として子どもの権利の理念が確立し、子どもの権利が保障される政策・仕組みづくりが進む。また基本法をもとに、子どもに関わるさまざまな法律が整備される。

●地方自治体:子ども基本法をもとに、子どもの権利に関する条例づくりや、子どもの権利擁護の仕組み(子どもオンブズパーソン制度、子どもコミッショナーなど)づくりが推進される。国からも支援を受けることができるようになる。

●地域:家庭、保育園、学校など、子どもに関わるあらゆる機関・場所で、子どももおとなも子どもの権利について知り、子どもの尊厳を守り、子どもにとって最も良いことを考えて関わり合いや支援をすることができるようになる。

●子ども:あらゆる場面で、子ども自身がもつ子どもの権利を知り、エンパワーされ、子どもの権利をもつ主体的な人として行動できるようになる。子どもに関わることについて自由に意見を言えるようになり、社会の一員として地域社会に参加することができるようになる。


これまでの取り組み

【政府への働きかけ】
2019年にキャンペーンを始めてからこれまでに計3回、主に国会議員・行政職員に対して子どもの権利について伝える議員会館内でのイベント(院内集会)を開催してきました。その他にも子ども政策に関わる勉強会への参加などを通じて、国会議員や行政職員への情報交換・働きかけなどを行ってきました。


2021年4月22日の院内集会
4月22日(1994年日本政府が国連子どもの権利条約に批准した日)、包括的な子どもの権利保障を実現するための提言発表を行う院内集会を衆議院第一議員会館にて開催しました。国会議員・秘書47名、報道関係者10名、省庁関係者、子どもの権利に関わる専門家や組織、市民の方々約280名(会場・オンライン参加含む)に参加いただきました。

終了後も、「こどもの日」などに合わせて、メディア掲載され(7社、9掲載、2021年5月19日時点)、本イベントの報告に関するSNSを見た人(リーチ数)は約26,000人以上でした。子どもの権利保障への関心が高まっていることを改めて実感する機会でした。

2021年4月22日開催の院内集会についてはこちら:
https://crc-campaignjapan.org/report/report-670/


2021年6月15日の院内集会
当事者である子どもたちが国会議員に意見を届け対話することに重点を置いた院内集会を衆議院第二議員会館にて開催しました。小学6年生から高校3年生までの子ども16人、国会議員14名、ユース記者7名、報道関係者9名、キャンペーン関係者20数名が参加しました。

「子どもの権利を保障するために政府に取り組んでほしいこと」について子どもの国会議員のグループワークも行い、活発に意見が交わされました。  

グループワーク終了後には、子どもたちの意見を踏まえて、自ら取り組んでいきたいことを色紙に書いて発表しました。

2021年6月15日の院内集会の詳しい報告はこちら
https://crc-campaignjapan.org/report/report-713/


【政党アンケートの実施】

2021年10月31日の衆議院議員選挙「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」(以下、キャンペーン)では、その実行委員団体であるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが中心となって、各政党がどのような方針で子ども政策について取り組むのかについて、政党アンケートを実施しました。

これを公開したFacebook投稿のシェア数は93件で過去最高となり、衆議院選挙の投票前に多くの方に関心をもたれたことが伺えました。

詳しくはウェブサイトに掲載しています。ぜひご覧ください。
https://crc-campaignjapan.org/report/20211020/


【子どもの権利条約フォーラムの開催・協力】
1993年から、子どもの権利に関して日本各地で開催されてきたのが、「子どもの権利条約フォーラム」です。このフォーラムの実行委員会は「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」とは異なりますが、本キャンペーンもフォーラムの趣旨に賛同し、協力しています。

2019年は東京での開催となり、本キャンペーンも呼びかけ団体として実施運営に関わりました。

11月16日~17日の2日間で、全国各地から約650人の子どもやおとなが来場し、様々な視点で子どもの権利について学び、交流し合う機会となりました。

【ウェブサイトやFacebookページを通じた情報発信】
●ウェブサイト:https://crc-campaignjapan.org/

●Facebookページ:広げよう!子どもの権利条約キャンペーン | Facebook

●子どもの権利に関するイベントの開催
 -日本全国の構成員が各地で開催しています。
 -キャンペーンのウェブサイトで随時ご紹介しています
  →https://crc-campaignjapan.org/event/

●キャンペーンの共通ロゴ、リーフレット、Facebookフレームなどを通じた啓発
 -リーフレット:
      →https://crc-campaignjapan.org/wpCRCcp/wp-content/uploads/2021/03/CRC_flyer2021_A4.pdf

2015年の国連総会で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」には、その宣言文に、SDGsがめざす世界は、「子どもたちに投資し、すべての子どもが暴力や搾取から解放される世界」とされています。

「誰も取り残さない」という精神のもと、17の目標と169のターゲットが設けられ、目標1貧困の撲滅、3健康、4教育、5ジェンダーの平等、8人間らしい雇用(8.7あらゆる形態の児童労働の撤廃)、目標16平和(16.2子どもに対するあらゆる形態の暴力の撤廃)など様々な子どもの課題が含まれています。

本キャンペーンは、子どもの権利が大切にされる社会の実現をめざしながら、様々な関係者とともにSDGs達成への貢献を図りたいと考えています。


【キャンペーンの構成員】

共同代表

荒牧重人(子どもの権利条約総合研究所代表/山梨学院大学教授)
 「こども庁」等をつくるのであれば、このキャンペーンをはじめ多くの民間団体が要請しているように、子どもの権利を尊重する「子ども基本法」や独立した子どもの権利擁護・監視機関をつくることが必要です。子どもたちの現状を考えると、「こども庁」だけつくっても、子どもの最善の利益や子どもの意見(意思・意向という広い意味)の尊重など子どもの権利条約の一般原則をはじめ子どもの権利は実現しません。その意味でも、このキャンペーンの「提言」の内容(2021年11月20日に発表)を子どもたちとともに実現したいと思っています。


喜多明人(子どもの権利条約ネットワーク代表/早稲田大学名誉教授)
 「おとなのみなさんは、私たち子どもに何を期待しているのですか。はっきり言っていただければ、わたしたちも意見を言えるし、行動もできます」。いままでおとなに気を使い、周りの期待にこたえるために必死で頑張ってきた子どもたちが、ついにここまで来たのか、という実感です。だから、まわりを気にせずに、自分らしく自由に発言し、じぶんらしく行動できる子どもたちを応援します。このキャンペーンがめざすものです。


甲斐田万智子(認定NPO法人国際子ども権利センター(シーライツ)代表理事/文京学院大学教授) 
 子どもの意見表明権が大切にされている地域や団体では、子どもは安心して声を上げられるようになり、どんどん意見を発信し、おとなは子どもの気持ちやニーズを理解できるようになります。そうでない地域では、子どもはおとなより下に見られ、声を上げる機会が奪われたままです。そうした差別をなくすために子どもの権利に基づいた法律をぜひともつくりましょう。そのためにどうかご支援ください。


実行委員団体

認定NPO法人ACE
NPO法人CAPセンター・JAPAN
認定NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)
特定非営利活動法人子どもと文化全国フォーラム
子どもの遊ぶ権利のための国際協会(IPA)
NPO法人子どもの権利条約総合研究所
子どもの権利条約ネットワーク(NCRC)
一般社団法人J-CAPTA
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)
認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)
特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)
一般社団法人TOKYO PLAY


賛同団体・企業・個人

全国189組織/法人/個人(2021年11月1日現在)


アドバイザー

・尾木直樹(教育評論家)
・汐見稔幸(東京大学名誉教授、白梅学園大学前学長)
・坪井節子(弁護士)
・平野裕二(子どもの人権連代表委員)


後援

公益財団法人日本ユニセフ協会


資金の使い道

院内集会・学習会開催費用   652,000円
ウェブサイト改修費  200,000円
印刷物作成費     300,000円
リターン/領収書送料  150,000円
クラウドファンディング手数料 198,000円
事務局人件費     500,000円


実施スケジュール

2021年11月20日(世界こどもの日):提言書の公開
同年12月1日:院内集会の開催
同年12月下旬~:ウェブサイト改定作業開始
2022年1月:子どもの権利に関する資料を制作・ウェブサイトに掲載、子どもの権利に関する学習会の開催、情報発信
同年2月~4月:院内集会の開催
同年3月下旬:リターン発送
※多くの活動が3月末までを想定していますが、4月以降も継続して取り組んでいきます。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


問い合わせ先:

広げよう!子どもの権利条約キャンペーン事務局 認定NPO法人ACE
メールアドレス:childrights@acejapan.org

※1. 本キャンペーンの実行委員団体は、政治資金規正法上の「政治団体」ではありません。
※2. 本キャンペーンの実行委員団体の活動について、国会議員などの政治家が主催すること、または役職的に関与することはありません。
※3. 本キャンペーンの実行委員団体は、特定の政党と協力関係にはありません。
※4. 支援者・第3者などからプロジェクトについての問い合わせがあった場合については、適切・迅速にご対応させていただきます。

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