※10月27日追記 最終ゴールまで残り87万円を切りました!

ご支援頂きました皆様、本当にありがとうございます!

この数字は、到底自分一人では到達しえない数字でございます。ひとり、ひとりの、ご厚意に恥じないように残りの期間も粉骨砕身励んで参ります……!

ラストゴールまで残り87万円です!!

これから先の一歩は、これまで歩んだ道のりよりも険しいものとなりますが絶対に諦めません。

皆様のご期待に応えられるように誠心誠意、精進してまいります。

応援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます!

ご挨拶・自己紹介

 数あるプロジェクトの中から、本プロジェクトに興味を頂き、心より感謝申し上げます。

 お初にお目にかかります。文芸サークル『リアス式海岸』代表の久々原仁介(くくはら じんすけ)と申します。

 東日本大震災から11年の月日が経ちました。 

 今でも昨日のことのように思い出します。当時の私は、東北とは離れた土地で暮らすただの中学生でした。学校のチャイムを聞きながら家に帰ると、テレビの中では黒くうごめく津波が、建物や人を巻き込んで押し寄せています。

 それをどこか違う世界の出来事のように感じながら、当時の僕は立ち尽くすことしかできませんでした。

 撮影:久々原仁介

それがあのとき、立ち尽くすだけだった幼い僕にできる唯一の覚悟でした。

 それから8年の月日を経て僕は一つの作品を書きました。それが「海のシンバル」です。

 「海のシンバル」はSNS上で多くの人から反響をいただき、瞬く間に拡散されました。毎日届く感想、「読んでよかった」「涙が流れた」「あの日のことを思い出せた」その一つ一つが僕にとっての宝物です。

 そんななか、全国流通を前提とした「海のシンバル」の書籍の全国流通のお話を文芸社様、幻冬舎ルネッサンス新舎様から頂きました。

 大変ありがたいお話であるとともに、僕のような無名の作家が初の全国出版というハードルは自身が考えているよりもずっと高く、出版社側も慎重にならざるをえません。今回の出版は費用を必要とする自費出版という形になります。

 こんな手前勝手な理由で、皆様から支援を募るようなやり方は間違っているのかもしれません。実際にそう考え、何度も出版のお話を断るか考えました。 

 けれど僕は「あの日」の出来事を、なにもかもが痛覚に取って変わったような、あの瞬間を忘れることができません。

撮影:久々原仁介

 「海のシンバル」を読んだ方の心に、その想いを託すことが、次の支援につなげるために必要なことなのではないかと考え、僕はまた筆を執ることを決めました。

 僕は弱く、未熟な人間です。

 自分一人では、どうしても前に進むことができません。その手段が、今の僕にはありません。このような形で支援を募ることを、大変、心苦しく存じます。

 それでも。それでも僕に、「あの日」生まれた傷と孤独をあなたに伝える機会をください。

 お時間をとって読んで頂いている皆様へ精一杯の感謝の気持ちとともにお伝えできるように、誠心誠意務めさせて頂きたく存じます。

 ですので何卒、最後までよろしくお願い申し上げます。


イラスト提供:柊みこ様

『海のシンバル』を通して、より多くの人に震災について考えてほしい。

  東日本大震災は15000人以上の尊い命を奪い、およそ13万人の被災者を生みました。

 しかしながら日本人口の約1.263億人比べ、被災者の比率は0.1%に過ぎません。 

 震災から11年の月日が経ち、過ぎてゆく日々はまるで車窓から眺める雑踏の風景のように移り変わります。そのなかで東日本大震災がまるで「東北での出来事」として片付けられていくことに違和感を覚えずにはいられませんでした。

イラスト:ヨダカ様

 この15000人という命には、友人がいて、恋人や家族がいたことを忘れないでほしいんです。

 全国の書店に並んだとき、この『海のシンバル』という一つの作品が誰かに寄り添い、心や行動を変えることを、僕は願います。 

 それが、僕のような無名の作家が書いた本を書店に並べる意味だと思っています。

                   

イラスト提供:晩霞様


「海のシンバル」あらすじ

 海沿いの街、梶栗郷にひっそりと佇むファッションホテル『ピシナム』は、2019年2月に その30年に及ぶ歴史に終止符を打った。 かつてホテルマンとして働いていた青年の磯辺は、ライターの秋山千鶴から『ピシナム』に関 する取材を持ち掛けられていた。磯辺は取材を経たのちに、かつてホテルを利用していた女子高 生「R」との出来事を思い出す。

  当時、ホテルを訪れるたびに異なる男性たちを連れてくるRを、磯辺は次第に 気にかけていくようになっていく。

 2人は顔を合わせることはなく、声をかけあうこともなく、 フロントと部屋を繋ぐ気送管ポストで手紙だけを送りあう。 その時間のなかで磯辺は、彼女の心に潜む孤独に気づき始める。

 イラスト提供:ヨダカ様

「海のシンバル」8話まで、小説家になろうにて公開中です。

 小説投稿サイト「小説家になろう」にて当作品12話のうち8話まで公開しております。本当に、出版すべき作品なのか、広めるべき作品なのか、どうかご支援者様の目でお確かめください。

 心よりお待ちしております。 作品のURL https://ncode.syosetu.com/n3778gt/


このプロジェクトに取り組む理由

 海のシンバルは、東日本大震災により抱えきれない孤独を背負った少女Rと、山口県梶栗郷で非被災者として生活をしてきた磯辺が出会うことで自分が震災当時に何を考えていたかを振り返り、後悔に苛まれます。

 2011年、当時の僕は被災するということの本当の意味について分かっていませんでした。

 あの炎がいつか自分たちに降りかかることを、大切な人の灯を奪ってしまうことを知りませんでした。

 年々、増える災害による被害の写真は、いつも建物ばかりで、外に投げ出された人たちの孤独を忘れてしまいそうになります。この書籍を出版することは、あの日を忘れないため、次の支援の輪に繋げるための一つの部品になってほしいと思います。

 ただ、それだけなんです。

 いつかアナタが負った火傷を、助けを求めて伸ばした手を、誰がとってあげることができるのだろうと考えたとき、震災を経験しなかった僕たちは、「あの日」を忘れてはいけないのだと強く思いました。

 それがこの本を出版したいと考える理由です。


イラスト提供:三日月月洞様

『海のシンバル』実績、文芸サークル『リアス式海岸』これまでの活動

◎公募実績

2019年 文芸社NEO小説大賞 最終選考

2022年 ネット小説大賞 最終選考

◎SNS実績

小説家になろう(純文学部門) 日間ランキング最高2位 週間ランキング最高8位 月間ランキング最高11位

→13カ月以上ランキング入り 

小説家になろうネット小説大賞の運営ピックアップに掲載 

「カクヨム」「小説家になろう」「Twitter」レビュー・感想数合計 300件以上

◎Twitter

いいね・リツイート 2500件以上

インプレッション数 26万以上

◎同人イベントの参加

2019年 文学フリマ福岡 23冊販売

2022年 文学フリマ広島 32冊販売

2022年 文学フリマ東京 47冊販売

※文学フリマとは様々な年代の方が、プロ・アマ問わずに参加される同人誌イベントになります。詳細に関して、URLに記載しております。よろしければご覧ください。 文学フリマHP https://bunfree.net/about/

「文芸サークル:リアス式海岸」

 

イラスト提供:久々原仁介


出版に関するお見積り

 このたび「海のシンバル」の全国流通を販売するにあたり、現在は2社の出版社から御見積書を頂いております。

 最終的にはどちらかの出版社へ絞ることとなりますが、出版費用、書店への配本条件や、各種メディアでの配本条件は契約時期によって異なる場合や、年間を通しての刊行枠が埋まっている可能性があるため、クラウドファンディング終了後に資金面が整い次第改めてご契約出版社をご紹介させていただければと存じます(5月予定)。

 ささやかではございますが、現時点での出版費用のお見積りや、公開可能な契約時の条件などを記載しております。ご参考にしていただければ幸いです。

※現在全国流通をご提案頂いておりますのは自費出版の上記2社のみとなりますが、新しく企画出版の打診を頂いた出版社と契約を結んだ場合でも支援金は宣伝費と流通書店の拡充、初版部数の増刷などに充てさせていただきます。

ご支援金の使用目的について

 今回のクラウドファンディングでは出版費用の総額であるおよそ2,600,000円のうち、自費負担金額を差し引いた2,100,000円をご協力をお願いしたいと考えております。

・自費負担  1,000,000円

――――――――――――――

・出版費用(宣伝広告費なども含む)  1,600,000円

・リターン製作費  180,000円

・クラウドファンディング手数料320000円

→合計2,100,000円

 まずはファーストゴールとして400,000円を目指します。


今後のスケジュールについて

クラウドファンディング開始:8月21日

クラウドファンディング終了:10月31日

リターン発送開始:2023年1月以降より順次発送開始

「生命の木」

 イラスト提供:久々原仁介


幻冬舎ルネッサンス新社様 編集部からのコメント

 今回の「海のシンバル」クラウドファンディングあたり、幻冬舎ルネッサンス新社様、編集部よりコメントを寄せて頂いております。ご許可を頂きましたため、一部抜粋してご紹介させていただきたく存じます。

「R との日々を回想する構成がされており、一人称で描かれていながらも冒頭からの取材の描写があることにより語りに客観性が生まれている点が秀逸である 。物語の構成、テーマ、文体どれをとっても素晴らしいものであり、非常に高い完成度であるといえる。出版の際に校正を通す必要がある部分もあるとは存じるが、ぜひここは一歩踏 み込んで、本作を社会に知らしめてほしい。テーマも良く、オリジナルの感性と実 力もあるので、出版されれば大きな反響が得られるだろう。ぜひこの機会に弊社新刊として 全国流通し、多くの読者のもとに届けてほしい 」

 

「海のシンバル」を読んで頂いた皆様からご感想・メッセージ




 もしも、まだ読まれていない方がいらっしゃいましたら、お読みになる際のご参考にしていただければ幸いです。 

 


リターンについて

今回のリターンには、「海のシンバル」の前日譚にあたる『Fのキャンバス』が含まれます。

『Fのキャンバス』は人生に渇きを覚える風俗嬢と、自身の心の在処に苦しむ青年画家の物語です。『Fのキャンバス』はクラウドファンディング限定での頒布となりますので、お見逃しなく……!

ご支援頂いた皆様へのリターンは全10種類以上の中からお好きなものをお選びいただけます。



最後に、大切な皆様へ

 毎年のように災害が起こる日本では、東日本大震災でさえもパラパラ漫画の1ページのようになる日は、そう遠くはないことだと思います。 

 「あの日」を忘れて欲しくない。誰もがそう考え、行動し、礎となってさえも褪せていくその1ページに、色を塗り続けようとする僕の行為は、喜ぶ人ばかりではないでしょう。忘れたくない人がいるように、思い出したくない人もいらっしゃいます。

 それでも僕は、書くことでしか証明できません。

 たとえこの作品が、万人に愛されるものでなかったとしても構いません。ただ、傷ついた命に寄り添う言葉を僕らは探し続けていかないといけないのではないでしょうか。僕らはもう、東日本大震災の被災者になることはないかもしれません。ですが明日にだって僕らは被災者になるかもしれないんです。

 当書籍はその無数に綴じられたぺージのたった1枚に忘れがたい色を付けることができる作品だと信じています。 

 「海のシンバル」は、災害とそこで傷ついた命に寄り添う誠実さをテーマにした文学作品です。言葉を尽くし ても語りつくせない、残された者たちの時間を、届ける努力を僕にさせてください。

 どうか、どうか多くの人の本棚に。

 今まで大切にしていた一生のお願いを、ここで使います。

 僕一人では、どうしても、力が足りません。

 皆さんのお力を貸してください。


 何卒よろしくお願い申し上げます。

写真提供:久々原仁介


「海のシンバル」クラウドファンディングにご協力頂いた皆様

香原翼 様、古口政宗 様、ニコラスA 様、安井優様、月宮様、ヨダカ様(イラストご提供) 、晩霞様(イラストご提供)、しぼりたて柑橘類様、三日月月胴様(イラストご提供) 、ドゴイエちまき様、油布大助様、木曜日午後様、深海くじら様、朴人仁様、無道斗和様、沖田ねてる様、つばき様、宇佐見琴美様、凛怜様、くろ飛行機様、久城進様、 ノイカ・G 様、もりこずえ様、矢賀地進様、天野蒼空様、スミス公爵様、心空愉快様、新井ゆう様、萩原優様、霧崎静火様、わきゅう様、つるよしの様、エコエコ河江様、寺井衒学様、moat様、 深澄様、山崎山様、蒼之海様、平加淹純様、畔奈りき様、宇佐見翔様、長月そら葉様、木内敦子様、切由まゆ様、ふくとみまさき(イラストご提供)、松原様、残骸様、Wolf様、成美鮭渡様、佐々木慧太様、葵紺碧様、芍薬甘草湯様、プラスチック・コーディネーター様、二つ葉もなぎ様、日月香葉様、三木本渓様、椛野アオ様、香アレ子様 

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実施し、リターンをお届けします。

  • 2024/03/04 01:20

    平素より大変お世話になっております。「海のシンバル書籍化プロジェクト」のプロジェクトリーダー、久々原仁介です。 まずはこの度の令和6年能登半島地震により被災された皆様、ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。 たくさんの命と、そこにあったはずの思い出。それらがたった一瞬で崩れ去る...

  • 2023/12/17 13:10

    プロジェクトの進捗報告大変お世話になっております。今年も残すところ2週間となりましたが、ご支援者の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?クラウドファンディング「海のシンバル書籍化プロジェクト」の久々原仁介です。先日の東京文学フリマでは、たくさんのご支援者の皆様が「リアス式海岸」のブース...

  • 2023/10/29 15:14

    お世話になっております。 クラウドファンディング「海のシンバル書籍化プロジェクト」の久々原仁介です。 先日の文学フリマ大阪ではわざわざ当ブースのリアス式海岸にお越しくださいまして、誠にありがとうございます。クラウドファンディング支援頂いた皆様を含めた普段からお世話になっている方々にもご挨拶がで...

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