みなさんこんにちは、"入谷の記憶を未来に繋ぐ会" です。

私たちはこの会の活動をきっかけに波紋が拡がり、変革を起こせたらと思っています。

はじめに

入谷の記憶を未来に繋ぐ会」は台東区入谷に思いと関わりのある有志で立ち上げた会です。入谷のまちは、東京大空襲を逃れた歴史ある建物が奇跡的に残ってる、そんなまちです。大災害だけでなく、再開発による取り壊しが多い東京都心で、味わい深い歴史ある建物と風景がひっそりと佇むその町並みに魅了される人は多く、いま、それらの建物や風土を大切にし、古くなったものでも利活用していくことで、未来にその土地の記憶を繋いでいこうとする若い世代も増えています。私たちが目指すのは、新旧の住民が一体となった新しいコミュニティの創造です。
入谷の記憶を未来に繋ぐ会 一部面々そんな中、まちのランドマーク的存在になり得る、大正期に建てられた築96年の旧坂本小学校が解体されてしまう事実を知りました。そのことを知った私たちは考えました、解体以外に建物との共存の道はなかったのか、そしてどれくらいの人々がこの解体という事実や、そこに至るまでの経緯を知っているのだろうかと。

これまで様々な案の検討や、働きかけも為されてきたのですが、残念ながら「解体」の予算審議は可決されてしまいました。議会で確定していることとはいえ、もしも、もっと早い時期からそこに住まう一人でも多くの人々に情報が伝わっていたら、違う選択もあり得たのではないか?そしてそれはこれからでももしかしたら遅くはないのではないか?と考えてしまうのは、いまこれを読んでくださっているみなさんの中にも居るのではないかと思います。

まちの記憶とコミュニティも少なからず失われることを、そしてこの先また今回と同じようなことが繰り返されることを危惧して、「このまちを拠点にして生きている当事者として 何か出来ないか?」という思からこの会を立ち上げました。

私たちは、約百年もの間この地に在った旧坂本小学校が解体されてしまう事を悲しむのではなく、この場所が入谷の拠点になる未来を願い、描きながら、本プロジェクトを立ち上げ、この坂本小の跡地活用について継続的に関わりながら、活動していきたいと思っています。

そんな私たちが今回募りたいのは、2月末に開催実現に至った旧坂本小学校の棟下式イベントに係る費用、及びこれまでの調査記録や建物の物語りを未来に残すための費用、そしてこれからの解体作業期間中(2022.03-2022.10)も継続的に行っていく調査活動費、最たるはこの旧坂本小学校をはじめとする、入谷地区に残る素晴らしい(日本の財産とも思しき)歴史的建造物の数々やその記憶を、1つでも多く保存・継承していくための運動活動資金です!

雨の日も風の日も、東京大空襲の日も、東日本大震災の日も、平和な日常の毎日も、入谷朝顔市の日も、96年間私達を見守り続けてきた坂本小学校の記憶を失う前に出来ることは何か。有志数人のお掃除会から始まった会に、少しずつ仲間になってくださる方が増え、輪が広がってきています。

時間が無い中で、今出来るあらゆる手段とアイデアで実行していくには皆さんの力が必要です。少しでも御協力頂ければ有り難く思います。どうぞよろしくお願いします。

「強く、優しく、私達を見守ってきた坂本小学校の記憶が少しでも繋がりますように。」

◯当企画の目的

·多くの方の記憶に残る歴史ある公共建築物坂本小学校が解体されることを地元民にきちんと周知する。そして解体後も継続的に活用状況等分かったことなどをアップデートしていく。

·校舎解体によって失われる記憶とコミュニティをなんとかして未来へ繋ぐ。その手段を自分事として地域で考え続ける。

・お世話になった旧坂本小学校に感謝を伝え、地域のみなさんや思い入れのあるみなさんと一緒に楽しくお見送りし、使えるものはリユースしたい!

具体的には棟下式(むねおろしき)」を実施することで、このまちの歴史を知り、自分たちが働く場所、住む場所を慈しむ人々を増やしていきたいと考えています。

*棟下式・・・建物に感謝を込めて最後にありがとうを伝えつつ、レスキューできる資材はレスキューするなどし、モノを大切に思う世の中になるよう、建物とちゃんとお別れをする式典

◯会の活動履歴

-旧坂本小学校棟下式

東京新聞(2022年3月2日)の記事に掲載されました。https://www.tokyo-np.co.jp/article/163112

棟下式というと、いわゆる建物のお葬式、解体されて残念で寂しいというイメージがあるかもしれません。実際に何人もの方から、「解体後はどうなるのですか?」と尋ねられました。素朴な疑問です。

私たちは今回の棟下式を通じて、まずは100年近い歴史のある校舎が、今解体目前であることをひとりでも多くの方に知ってもらえたらと思っています。

そして建物のひとつの節目をみんなでわかち合い、これからの地域のことを考えるきっかけになればと願っています。

2日間で約800名がご来場くださいました。お越しいただいたみなさま、お手伝いくださったボランティアのみなさま、本当にありがとうございました。

私たち入谷の記憶を未来に繋ぐ会は、記憶を継承するために引き続き活動していくので、見守っていてくださいますと幸いです。

たくさんの出会いのあった棟下式、これからも活動をしていくなかで、決して忘れられない2日間となりました。


-さいごの大そうじ

・・・これまで地域を見守り、お世話になった校舎に感謝を込めて、さいごの大そうじをおこないました!卒業生、地元の方々、岩倉高校の学生さんなど延べ100名以上の方にご参加いただきました。ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございます!

東京新聞(2021年12月16日)の記事に掲載されました。https://www.tokyo-np.co.jp/article/149144

-メッセージボードの設置


-調査でわかってきたこと

 震災復興期当時の、技術を最大限活かして建造されたコンクリート校舎の記録を残すために、コンクリート材料のコア抜き調査を実施いたしました。その結果、中性化による鉄筋腐食に関して、以前の耐震診断では、現在の知見では意味の余りない場所(乾燥した屋内)でコア調査をしており、中性化が進んでいるとの判定が出ていましたが、最新の知見に基づく場所(雨掛かりのある屋外)での調査を実施した結果、中性化が鉄筋位置に到達するには計算上,あと約1000年であるとの結果が判明しました。

 

 今回、専門家による解体前調査をおこなったところ、地下室と講堂に新たな発見がありました。地下は、竣工当初、おもにボイラー室として使われており、汽罐室(ボイラー室)、火夫室(ボイラーマン控室)、石炭庫、廃炉置き場、物置があります。天井高3.5mの大空間で、のちの改造もほぼなく、オリジナルの空間が残ります。戦時中には防空壕として利用されたという記録も残っています。

講堂は、校舎と同じ大正15年に建設されました。壇上の背面には、幅約5m、奥行約80cmの押入のような収納空間が残されています。ここは「奉掲所(ほうけいじょ)」といい、戦前の日本において天皇と皇后の写真「御真影(ごしんえい)」を掲げた場所です。壁は漆喰塗で仕上げられ、4枚の引戸は漆塗の一枚板を使用しています。建具枠の装飾も漆喰による造作で、現在は茶褐色ですが、一層下には金色が確認できました。現存する復興小学校のなかでも、講堂の奉掲所まで残る例は大変貴重ということです。

-資金の使い道-

・棟下式に係る費用(棟下式準備・実施費用、メッセージボード、当日運営費、上映会用機材レンタル費、イベント保険料等) 約20万円

・チラシ・ポスター印刷費 約5万円

・リターン制作費(写真集、ポストカード、商品仕入費用) 約5万円

・CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料 約5万円

・入谷地区に残る歴史的建造物や記憶を、1つでも多く保存・継承していくための運動活動資金

・古材レスキュー(使用されていた建具や古材などを廃棄するのではなく再利用するために取り外し保管する等)活動費

・坂本小学校にまつわる思い出の写真、ビデオ、8mm映写フィルム、建設時の資料、当時の思い出を語るインタビューなど記録として残せる資料の収集、アーカイブ化に係る費用

・建物調査・記録(写真、360度カメラ、ドローンによる映像、材料調査等)費

※余剰資金が出た場合は、本プロジェクトの活動費(古材レスキュー、調査費用等)に充たさせて頂きます。

◯リターンのご紹介

台東区入谷に思いと関わりのあるみな様やgoodday入谷のメンバーにご協力いただきました。

【応援 Aコース】心を込めて感謝のメッセージ+スマホ壁紙画像 1000円

【応援 Bコース】旧坂本小ポストカード3枚セット+心を込めて感謝のメッセージ+旧坂本小のスマホ壁紙画像 2000円

【応援 Cコース】旧坂本小ミニ写真集+心を込めて感謝のメッセージ+旧坂本小のスマホ壁紙画像 2000円

【応援 Dコース】旧坂本小ミニ写真集+旧坂本小ポストカード3枚セット+心を込めて感謝のメッセージ+旧坂本小のスマホ壁紙画像 3000円

【応援 Eコース】レボン快哉湯×カフェフローライトのカリーランチコース(グルテンフリーヴィーガンカリー、ドリンク、スイーツを含む)+その場で選べるエコグッズのお土産付(竹歯ブラシor竹綿棒[200本入]or竹ヘアコームいずれか)
+旧坂本小ポストカード1枚付+旧坂本小のスマホ壁紙画像 3300円

【応援 Fコース】鶯谷ハニーラボによる鶯谷産の天然ハチミツ[48g]+旧坂本小ポストカード3枚セット+心を込めて感謝のメッセージ+旧坂本小のスマホ壁紙画像 3500円

【応援 Gコース】入谷・鶯谷・根岸のまち歩き+鶯谷所印帳 コンプリート版+旧坂本小ポストカード3枚セット+心を込めて感謝のメッセージ+旧坂本小のスマホ壁紙画像 4000円

【応援 Hコース】レボン快哉湯×カフェフローライトのカリーランチコース(グルテンフリーヴィーガンカリー、ドリンク、スイーツを含む)+レボン快哉湯自家焙煎コーヒー豆2種[各50g]のお土産付+旧坂本小ポストカード1枚付+旧坂本小のスマホ壁紙画像 4500円

【応援 Iコース】レボン快哉湯自家焙煎コーヒー豆4種セット[各50g]+旧坂本小ポストカード3枚+旧坂本小のスマホ壁紙画像 5000円

【応援 Jコース】レボン快哉湯自家焙煎コーヒー豆4種セット[各50g]+鶯谷ハニーラボによる鶯谷産の天然ハチミツ[48g]++旧坂本小ポストカード3枚+旧坂本小のスマホ壁紙画像 8300円

【応援 Kコース】入谷を応援フルコース レボン快哉湯×カフェフローライトのカリーランチコース(グルテンフリーヴィーガンカリー、ドリンク、スイーツを含む)+その場で選べるエコグッズのお土産付(竹歯ブラシor竹綿棒[200本入]or竹ヘアコームいずれか)+レボン快哉湯自家焙煎コーヒー豆4種セット[各50g]+旧坂本小ポストカード3枚セット+旧坂本小ミニ写真集+旧坂本小のスマホ壁紙画像+入谷・鶯谷・根岸のまち歩き+鶯谷所印帳 コンプリート版 19000円

【応援 Lコース】入谷の記憶を未来に繋げよう! 心を込めたお礼のお手紙+旧坂本小ポストカード3枚セット+旧坂本小ミニ写真集+公開出来る調査記録などのデータDVD 50000円 

◯入谷・根岸・鶯谷エリアってどんなとこ?

関東大震災、第二次世界大戦の空襲で焼け残った入谷・根岸・鶯谷エリアは、江戸時代から正岡子規、樋口一葉などの文人が多く暮らし、花柳界があったことから文化・芸術が盛んな一方、職人町としても活気のある場所でした。

また、江戸後期に始まった入谷朝顔まつりは、大正期に一旦途絶えましたが、戦後復興を願う地元有志の努力により再開され現在に至ります。しかしそんな地元の方々も高齢化し、まちの担い手が少なくなっています。入谷朝顔まつり

一方で、入谷周辺では若い人たちが古いたてものを利活用しながら、昔ながらのまち並みを守ろうとする動きが活発化しています。レボン快哉湯外観

*旧坂本小学校の活用について【台東区ホームページリンク】・・・大正15年から96年ものあいだこの地を見守ってきた旧坂本小学校は、1996年に廃校以来、25年間に及ぶ高層住宅案、大学誘致案、民間による再開発案などの検討が実施されてきましたが、昨年3月の議会にて解体の予算審議が可決されました。その間、校舎は他の学校の校舎の改修時の移転先、区の施設としての暫定利用、以前からのサークルの活動場所、地元町会のお祭りや盆踊りの会場、子供たちのサッカーの練習場など様々な年代の地域の人たちに使われてきた地域コミュニティの大切な拠点となっていました。

また、関東大震災後、国(内務省)と東京市が連携して実施した帝都復興事業の結果、昭和初期までに当時の東京市内で117校の小学校が鉄筋コンクリート造の立派な不燃建築で再建され、これらは復興小学校と呼ばれました。当時の限られた復興予算の枠内で、利便性、安全性、芸術性の面から、設計・意匠・施工に工夫を凝らし、歴史的遺産としての価値も有する近代建築です。また、震災による被害を免れた小学校や、土地区画整理事業の対象区域以外の小学校でも同様の方法での校舎の建設がおこなわれ、改築小学校と呼ばれました。旧坂本小は、正確には改築小学校。日中戦争が長期化し1983年に建築資材が統制されると鉄筋コンクリート造の小学校が建設されることはなくなりました。現在の台東区(当時は下谷区と浅草区)にも31の復興小学校が建設されましたが、その統廃合や老朽化による建て替えなどにより、当時の建物が現存する復興小学校は6校にまで減りました。

*募集方式について・・・本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

[写真協力]Rubén Ventura,ItoMayuko,yuko kobayashi,ayukatofu,渡辺紀之,吉田愛,noriko yoshida

Instagram:入谷の記憶を未来に繋ぐ会

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