大量に捨てられる鶏レバーの価値観を変えたい。
命への「ありがとう」を伝える新しい価値創りにご支援を!

【プロジェクト概要】

石川県かほく市にある5,000坪の広場(旧・鶏舎の敷地)に来春(2022年春)15坪の直売所を鶏肉専門企業の弊社がつくります。

残りの空き地には芝生を敷き、私設公園として近隣の皆さまへ開放いたします。

敷地内の樹木にハンモックをつり下げたり、木陰にベンチを置いたり、広大な敷地にドッグランを用意したり、囲いの中で生きたニワトリが走りまわるチキンガーデンをつくったりして、多くの方に楽しんでいただける空間を目指します。

KITO 完成イメージ図/イラスト:モリモトシンゴ


その敷地内の直売所で販売するメイン商材、鶏の白レバー(肝臓)を使ったレバーペーストづくりの設備資金にご支援を今回はお願いできればと思い、クラウドファンディングを実施しました。


肝臓や手羽チップなど売れない部位が鶏の食肉解体後に容赦なく捨てられている現状があります。

鶏たちの命を粗末にしたくない、頂いた命への「ありがとう」を胸を張って伝えたい、北陸の豊かな食文化づくりに貢献したい、そんな思いから今回のレバーペーストづくりをスタートしました。

ご一読ならびにご支援をどうかよろしくお願いします。

株式会社河内物産
代表取締役社長・河内勇二


大量に捨てられる鶏のレバーを救いたい


 はじめまして。鶏肉の飼育・加工・販売業を石川県かほく市で営む株式会社河内物産の代表取締役社長・河内勇二と申します。

地域住人の皆さまから多大なるご理解をいただく中、かほく市の現本社前にある5,000坪の敷地において、48年前に父親が鶏舎を立ち上げ、そこから当地で商いをさせてもらってきました(現在、鶏舎は取り壊されています)。

弊社は北陸で唯一、鶏の処理場を持つ会社です。北陸各地の農家で大きく育ったニワトリを生きたまま集め、食肉解体し、小売店や飲食店へ卸しています。

いわば鶏の命を頂く現場で25年間私は働いてきました。

食肉解体では鶏を逆さにぶら下げ、頸(けい)動脈を軽く切って5分ほど血抜きします。

血を流しながら鶏は、断末魔の悲鳴を上げます。その現場を見守りながら命を頂く立場を続ける中で、複雑な思いを抱えるようになりました。

 鶏は、人間と同じく2本の脚を持ち、2枚の胸肉を持って、手羽も2本持っています。
もちろん臓器もあり、その中には肝臓(レバー)もあります。
食肉解体された鶏の部位の中で大量に流通するもも肉や胸肉、手羽先は小売店などにたくさん買い上げてもらえます。

逆に売れない・好かれない部位、例えば肝臓(レバー)や手羽チップのような部位は売れ残るため、買い手が見つからず処理場で捨てられます。


作業所内の様子。※適切な消毒と着替えを済ませた上でカメラマンが作業所に立ち入り撮影しています。


焼き鳥屋さんなどの飲食店さまからは飲食店からは臓器(レバー)のニーズがそれなりにあります。


しかし新型コロナウイルス感染症の影響で世の中全体が厳しい状況に追い込まれると、飲食店からのニーズも消えました。

冷凍保存する道はもちろん残されています。しかし肝臓は血の固まりです。解凍の際には品質がかなり落ちます。

どのようにしても結局は救えないため命を頂いた鶏の一部を捨てるしかありませんでした。


飛ぶように売れるレバーペーストを見て「うそだろ?」と思いました

もちろんレバーの問題には業界全体で取り組んできました。唐揚げにしたり甘露煮にしたり串刺しにしたまま売ったりといった工夫です。

しかし劇的に状況は変わりません。業界全体で年間5億羽くらいの鶏が食肉解体され、レバーについてはほぼ捨てられている状況だと推察します。

その中で、以前からレバーに関して注目していた活動がありました。ある関連業者が東京・銀座のシェフの協力でインターネット販売していたレバーペーストです。

白レバーを使ったレバーペーストの弊社試作品。


レバーペーストとは、牛・豚・鶏などの肝臓を加熱してすりつぶした食品です。
フランスパンに塗ったり、オードブルのカナッペ(※)に使ったりして食べます。
※一口大に切った食パンやスライスしたフランスパン、クラッカーなどに食材をのせた軽食。


そのレバーペーストは1kg=8,000円の価格で販売してもすぐに売れてしまう状況でした。

生レバーでも1kg当たり300~350円くらいの値段しか一般的には付きません。冷凍したレバーは1kg当たり50円程度まで下がります。

1kg=8,000円の価格で飛ぶように売れるレバーペーストを見て「うそだろ?」と正直思っていました。


弊社で整備予定の私設公園にある小道(整備前の様子)。

しかし自社プロジェクトの一環で、もともと鶏舎の建っていた5,000坪の空き地をピクニック広場につくり変え、その一角に直売所を建てて、地域の暮らしに貢献しようと思った時、「レバーペーストをメイン商材の1つとして直売所でご案内できればいいのではないか?」と思い付きました。


食通から絶大な支持を集めるレバーペーストをつくるためには、100羽の中から1羽くらいの割合でしか採れない白レバーを使います。


通常の茶色いレバー(肝臓)と違ってクリーミーで粘り気のある食感、レバーの風味と塩味を白レバーのペーストでは舌の上にしっかりと感じられます。


数種類のフレーバーを用意する予定で、ニンニクの風味やうまみを感じる砂肝のようなタイプもあれば、より味と風味を濃くしてレバー感を感じられるタイプもあります。


現状ではまだ試作段階ですが、ホワイトペッパーやハーブのニュアンスを加えるなど、よりおいしさの完成度を高めていく予定です。

 もちろん多くのレバーのうち少量の割合でしか採れない希少な白レバーのペーストがどれだけ売れたところで、大多数から採れる普通の茶色いレバーの全ては救えません。
その不甲斐ない現実はすぐに変えられないと分かっています。

しかし白レバーを使ったレバーペーストを消費者の皆さまに直接知ってもらえる機会を直売所でつくれば、鶏レバーに対する世の中の印象や評価が少しずつ変わっていく可能性もあるはずです。

レバーの位置。体の一番下にある。


ちょっとずつであっても、白レバーのペーストを入り口に、レバーに対する関心を深めてもらえる・価値を高められる、その可能性を信じて商品化に乗り出しました。


白レバーのペーストづくりには賛同の声が多く寄せられています

商品化にあたって課題が2つありました。

まず、自社だけでは希少な白レバーを十分に確保できません。
そこで全国の仕入れ先にお願いし、白レバーの確保について相談させてもらいました。


賛同してくれる声が現状で多く寄せられています。

レバーの扱いは業界全体の解決すべき課題なので、白レバーの確保については確かな手ごたえが得られています。


一方で、商品化には以下の2つ設備導入とデザイン構築が新たに必要となります。


1. スチームコンベクションオーブン(白レバーを加熱加工する機械)
2. 充てん機(ペーストをびん詰する機械)
3. 商品デザイン


加熱加工がもともと得意ではない自社として、1のスチームコンベクションは先行投資で購入しました。

皆さまに今回ご支援いただきたい部分は2と3の購入費用です。充てん機の価格は200万円台です。
商品への関心を高めてもらう入り口として、パッケージデザインにも力を入れたいと考えています。
そのために、デザイン料についても一部ご支援いただければと思います。



新鮮な鶏肉が手に入る直売所を身近に用意できれば地域への恩返しにもなる


そもそも今回ご支援をお願いする白レバーを使ったペーストづくりは、自社で進める〈KITO〉プロジェクトの一環で着想を得ました。


KITOプロジェクトとは、もともと父親が48年前に鶏舎を建てた5,000坪の跡地に芝生を敷き(現在、鶏舎は全て取り壊されています)、私設公園として開放するとともに、小さな直売所を建てて新鮮な鶏肉を消費者へ直接届ける取り組みです。


 

私設公園として開放する予定の5000坪の敷地。鶏舎はすでに取り壊されているが、広場の中央にサイロの名残が見える。奥には内灘が広がる。


なぜ鶏肉を加工・販売する弊社がそのようなプロジェクトに乗り出すのかと言えば、地域への恩返しであり、日々頂いている鶏の命への感謝を示すためです。


そもそも鶏舎運営はフンの臭いがあるため、地域住人の方々の多大なる理解の上で成立していました。
その鼻をつんざくような臭いが、小学生から高校生くらいまでの間、共働きの両親の手伝いで日曜日に鶏舎へ訪れるたび、生意気にも私自身、嫌いで嫌いでたまらなかったのです。


今でこそ鶏舎は存在しません(臭いの問題・衛生問題も過去の話です)が、地域の方々に対しては当時のご理解に今でも恩を感じています。

遅ればせながらその恩返しのために、徒歩圏内に暮らす方々の憩いの場として、近隣で子育てする方々の遊びの場として、芝生の広場を開放したいと思います。


園庭・公園が不足しているとの声も周辺の保育所から耳にしています。KITOプロジェクトで誕生する芝生広場で子どもたちにも自由に遊んでもらえればと思っています。

 

芝生を敷きピクニック広場をつくる。かつてこの地に鶏舎が存在した。


同時に、おいしい鶏が身近に手に入る直売所を敷地内につくり、地域の方々や食文化の発展に寄与できればと考えています。


通常の流通網を通すと、どうしても処理された鶏肉が店頭に並ぶまでに5~6日掛かってしまいます。


牛肉などと違って鶏肉は鮮度が全てです。食肉解体から日数が経過したブランド国産地鶏よりも、ブロイラー育ちの新鮮な鶏肉の方が、正直に言えばおいしいくらいです。


北陸で唯一の存在として食肉加工を弊社は手掛けています。加工後は直売所ですぐに販売できることで、消費者の皆さまへ新鮮な鶏肉を提供することが出来るようになります。


 

作業所内の様子。※適切な消毒と着替えを済ませた上でカメラマンが作業所に立ち入り撮影しています。


「豊かな食文化」とは、正しい知識を得た消費者の皆さまが、状況によって最適な食を選択できる環境を言うのだと考えています。


「新鮮な鶏肉はおいしい」、昔の人であれば当たり前に知っていたこの事実を地域の方々に思い出していただくきっかけに直売所がなればと思いますし、いつでも新鮮な鶏肉を手に入れられる場所を身近に用意できれば、地元への恩返しにもなると信じています。


俺の会社は何をやっているんだっけ?


同時に、鶏の命に対する感謝の思いもKITOプロジェクトの根底にはあります。

両親共働きで支えてきた家業の会社に入って間もないころの私は、自分に与えられた環境を偉そうに「当たり前」だと勘違いしていました。

入社後すぐに常務になって当たり前、働く社員が居て当たり前、北陸で唯一の処理工場を持っていて当たり前、鶏の命を奪って当たり前と考えていました。


それこそ工場で逆さづりにされて頸(けい)動脈を切られる鶏の断末魔の叫びすら何とも思わなかったのです。

しかし家業を36歳で継がせてもらった後、会社が急にうまく行かなくなりました。

営業から伝票打ちまでなんでもできるスーパーマンだと自分を勘違いしていた私は、自分の背中を見せれば社員は付いてくる、経営理念なんてつくらなくても業績は上がるとうぬぼれていました。

しかし社員はうまく回らず、もっと良くなるはずなのに経営は下降線を見せ始めます。


迷いが生じ、自信を失い、わらにもすがる思いで各社の経営者が集まる異業種団体に参加したところ、諸先輩方から私の未熟さを徹底的に教えていただきました。


「俺の会社は何をやっているんだっけ?」と初めて立ち止まって考えた時、自分の仕事は鶏の命を頂いている、その大前提の事実にやっと気付けたのです。


繰り返しますが、北陸で鶏を食肉解体している企業は弊社だけです。だから偉いとか競争力があるとかいった話ではなく、鶏から頂く命の重みを私たちだけが知っています。

われわれ人間は他の命に生かされている、だからこそ「ありがとう」を経営理念に掲げ、この「ありがとう」の思いを「食育」の形でお客さまへ直接お伝えする場をつくりたいと思いました。


 事務所の窓から見えるピクニック広場の予定地

とはいえ、あまり重く考えないでくださいね。

「KITO(木と)」のプロジェクト名は、5,000坪の敷地に生えている1本のシンボルツリーに由来します。


プロジェクトの裏側ではあれこれ思いを込めていますが、皆さまにはもっと気軽に食と遊びを楽しんでもらえればと考えています。

シンボルツリーの周りには私設公園として芝生のピクニックスペースが広がり、ハンモックやベンチがあって、ドッグランもあり、鶏も走り回る予定です。

ピクニックを木陰で楽しんだり、ペットとくつろいだり、木の周りで子どもとかけっこしたり、ベンチの上で草木のにおいを感じたり、自由にお使いください。

木と鶏と草花と太陽の光と潮風に囲まれながら、私たちを取り巻くさまざまな命の存在を自然な形で感じてもらえればと思います。


 

敷地内のシンボルツリー。この近くに直売所を建設する予定。テイクアウトして私設公園に持ち出せる軽食やドリンクも各種販売する。


とはいえ、一民間企業が勝手に始めたプロジェクトでありながら誠に恐縮な物言いなのですが、当初の予定を大幅に上回る費用が現段階で発生しています。


補助金や自前の予算では全てをまかないきれない額にコストが膨れてきています。


もちろん私設公園や直売所づくりは最後まで自社の独力で乗り切るつもりです。

しかしその中の一部、プロジェクトの思いが詰まったレバーペーストづくりの設備費用の確保にどうかお力添えいただけないでしょうか。


各種のプロジェクトが完成し、レバーペーストの販売がスタートした際には、厳しい社会状況が続く中でご支援いただいた皆さまに対しても「ありがとう」と直接お伝えさせていただければと考えています。


新型コロナウイルス感染症についても敷地内ではしっかりと対策しますので、私設公園や直売所へぜひお越しください。
くつろぎや癒やしの空間の中で、何かを感じ取って帰っていただければ幸いです。


最後になりますが、大量に捨てられる鶏レバーの価値観を変える第一歩のチャレンジ、レバーペーストづくりに対するご支援を、改めましてよろしくお願いします。

株式会社河内物産代表取締役社長・河内勇二


ご支援金の使途(予定)
1:充てん機(ペーストをびん詰する機械):200万円
2:商品パッケージ制作、および各種デザイン料:100万円


レバーペーストの商品情報(予定)※写真はイメージです。

レバーペーストの試作品。パッケージ・瓶などは実際と異なります。※写真はイメージです。

【商品概要:レバーペースト】
商品名:KITO ロイヤルレバーパテ

◎【プレーン】
原材料:鶏肉、牛乳、オリーブオイル、ブランデー、生クリーム、バター、にんにく、塩、コショウ、ローリエ
内容量:120g
保存方法:4℃以下で保存
添加物:なし
アレルゲン:鶏肉・乳
消費期限:DAY+7

◎【レーズン】

原材料:鶏肉、牛乳、オリーブオイル、ブランデー、生クリーム、レーズン、バター、にんにく、塩、コショウ、ローリエ
内容量:120g
保存方法:4℃以下で保存
添加物:なし
アレルゲン:鶏肉・乳
消費期限:DAY+7


◎【オニオン】

原材料:鶏肉、牛乳、オリーブオイル、ブランデー、生クリーム、玉ねぎ、バター、にんにく、塩、コショウ、ローリエ
内容量:120g
保存方法:4℃以下で保存
添加物:なし
アレルゲン:鶏肉・乳
消費期限:DAY+7


【商品特徴】

新鮮な鶏の白レバーを使用したレバーペースト。白レバーは加熱しても口当たりがよく、バターとの相性が良いです。希少性が高い白レバーですが、通常のレバーとは見た目が違う事から敬遠されがちで、市場に出回る事はほとんどないですが、弊社ではほぼ毎日新鮮な鶏肉を仕入れている事から、産地から特別に白レバーを届けてもらっています。原材料の拘りから産まれたレバーペーストには余計な味付けをせず、自然なレバーの風味と舌触りが癖になる商品です。



【リターン商品:熟成鳥の一羽セット】※写真はイメージです。

商品名:KITO 氷室熟成鶏~金澤仕込み~
原材料:鶏肉
内容量:1羽セット(もも肉2枚/むね肉2枚/ささみ2本)
     半羽セット(もも肉1枚/むね肉1枚/ささみ1本)

保存方法:4℃以下で保存
添加物:なし
アレルゲン:鶏肉
消費期限:DAY+5

【商品特徴】

新鮮な鶏の中抜きを氷温熟成させた商品です。鶏肉を骨付きのまま氷温(0℃~2℃)で熟成させることにより、肉の繊維がゆっくりと整えられ、うまみ成分が抜けにくく、加熱しても肉の繊維が縮み難く、しっとりとした仕上がりになるのが特徴です。また弊社では、長年培った解体技術で鶏1羽を丁寧に各部位に捌きますので、各部位の皮と身のバランスが良く、鶏のうまみを最大限に引き出した商品となっています。


【リターン商品:トートバッグ/キャップ/キーホルダー】



<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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