多大なるご支援ありがとうございます!我々はネクストゴールに挑戦します。

この度、当初の目標であった設定金額を無事達成することが出来ました。

クラウドファンディングをスタートして約10日という早さに、運営、アーティスト一同驚きと感動でいっぱいです。ひとえに応援していただいた皆様のお陰であり、資金という面のみならず、応援していただけているという実感が何よりの支えになっております。

約4年前に生まれたこのアイデアが、あっという間に個人を超え、回を重ねるごとに多くの作家と気持ちを共にし、各関係者と共にし、更に今年はこんなにも多くの方のご支援をいただく中で、想像を超える大きな流れとなってつくり上げていけること、改めまして、心より感謝申し上げます。



この歩みを止めないまま、我々はどこまで行けるのでしょう。

街の一端を全員でつくる、こんな時代だからこそ、街や生活を愛し、考え続けていく。

よい、と思える未来に向かって得意なものを持ち寄り、全員でつくっていけたら、美術や街づくりやその他様々な枠組みを超えてこの街の特別なものになっていけるかもしれません。


現在、展覧会全体にかかる費用の約半分を皆様のお陰で補填することが出来ました。

そして、瀬戸現代美術展2019からの悲願でもあった、アーティストへの制作費(人件費)を支払える希望が出てきました。


●現在までで達成した資金の使い道

設営材料費:約30万円  

設営人件費:約20万円

広報費:約50万円

デザイン料:約30万円

リターン制作費・送料:約15万円

CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料:約10万円


●ネクストゴール(250万円)で達成した場合の資金の使い道

作家制作費:約60万円

音楽イベント出演料:約22万円

ボランティアさん交通費:約20万円

カタログ制作費(自費出版):約75万円     


皆様、厚かましいお願いではありますが、どうかネクストゴール(250万円)達成へ向けて

さらなるお力をお貸しくださいませんでしょうか。


なにとぞ、宜しくお願いいたします。


2022年8月7日

Art Space & Cafe Barrack  近藤佳那子 



ご挨拶


撮影:濱津和貴

 

はじめまして。「Art Space & Cafe Barrack」の近藤佳那子です。


私は現在、愛知県瀬戸市にてペインターとして活動すると同時に、元電器屋を自分たちで改装し、美術と人、まちが繋がる実験の場として同じくペインターの古畑大気と共にカフェギャラリーを運営しています。

「Barrack」とは、木材、ブリキ、鉄など、あり合せの部材を集めて作るバラック小屋。そして、関東大震災後の東京でバラックのファサードに絵を描き、街や生活を少しでも美しくする為に建築学者の今和次郎が芸術家たちと行った運動体「バラック装飾社」から名付けました。

それぞれ異なった要素を持ち寄って、美しく、面白い、新しい何かを作り出せる場所になればという希望を込めました。

Barrackのギャラリースペース(画像は古畑大気・鈴木優作<Death salon>)

 普段は、地元愛知の若手作家を中心に、古畑がディレクションした展覧会を行うギャラリースペースと、瀬戸の野菜を使ったご飯やお菓子づくりを近藤佳那子が担当。「Barrackと〇〇」という形で様々な人と食のイベント、音楽ライブなども行うカフェスペースを運営しています。また、ユニットとして全国のアートイベントやプロジェクトにも参加しています。

オープン以降、 多様な目的を持った人が集まる場、さらに多ジャンルの作家達が集まり、意見や情報を交わすHUBスペースとしても活用されています。


現代アートの祭典「瀬戸現代美術展」とは?

瀬戸現代美術展2019        撮影:トロロスタジオ谷川ヒロシ/植村タカシ

 

 「瀬戸現代美術展」は、私たちが三年に一度開催している瀬戸市ゆかりのアーティストや裏方さんと一から作り上げる、街中を舞台にした現代アートの展覧会です。

私たちが瀬戸で活動するようになって何よりも驚いたことは、アーティストの多様性や豊かさ、その数の多さです。ものづくりが日常にあるこの地で生活・制作を行なっているアーティストは年々増え続け、陶芸家は勿論、ペインター、彫刻家、写真家、インスタレーション作家と、枝葉は広がり、稀有な土地の特色として表れてきました。

そしてそれは、そのままこの街の財産に繋がると考えています。

瀬戸にスペースを構えそこで生まれた交流の中で、驚きと静かな感動と共に気がついたこの事実を、新たな街の魅力として一人でも多くの方に知ってもらいたい。そのひとつの形として、歴史や風土に裏打ちされた展覧会を大勢のアーティストと共に行いたい!という思いがまず初めに芽生えました。

この想いは、活動を継続する中で膨らみ、多くの出会いのなかで変化し、あっという間に個人の枠を大きく超えていきました。そして街をより深く理解し、参加する全ての人との相互作用で作り上げる展覧会にしたい!という想いへと変化していったのでした。

瀬戸現代美術展2019        撮影:トロロスタジオ谷川ヒロシ/植村タカシ

 2019年には第1回の開催場所として、市内の元・国有の窯業試験場である旧産業技術総合研究所で、「窯業の歴史の上に立つ私たちアーティストは何が出来るのか?」をテーマに、 30組のアーティストと共に28日間の展覧会を行いました(来場者2136名)。

そして第2回となる今年は秋の本展に先立ち、統廃合によって廃校となった小学校で、アーティストが市内のこども達と共に作品を作り14日間のプレ展覧会を開催しました(来場者1615名)。

瀬戸現代美術展2022プレエキシビジョン<Elements>         撮影:城戸保

 

2019年にこの取り組みを始めた当初、私たちにとってもこれだけの規模の展覧会を一から作るという試みは初めてでした。週の半分を作品制作、もう半分でスペースを運営しながら、企画書を作って市や各所に持ち込み、プレゼンし、実現の方法を一つひとつ模索してきました。

その中で、企画に快く賛同してくれた瀬戸のアーティストをはじめ、本当に多くの方に様々な場面で力を貸してもらいました。私たちだけではとても困難だったことも、多くの方の手助けで、より良い形へと導いていただき、結果として2019、2022プレと展覧会を実現することができ、今日まで活動を続けて来られました。


建築家・黒川紀章が設計した菱野団地を舞台に、瀬戸現代美術展を開きたい!

  

私たちは、やきものを中心に「創造の街」として発展してきたこの街が古来より多くの文化の交易点であったことに着目してきました。現代アートの分野から、多様化する現在の瀬戸のものづくり、文化と産業、遊休施設利活用、造形教育といった多角的な視点でその価値を内外に発信し、さらなる魅力作りと価値を未来へ引き継いでいくことを目的として活動しています。


過去二回の開催の中で、展覧会を起点に世代を超えて交流が生まれたことや、SNSの投稿や直接聞かせていただいた感想の中で、継続と応援の声を数え切れないほどいただけたことに喜びと安堵を覚え、その反響に改めて開催意義を感じることとなりました。

 今回は、愛知県出身の建築家・黒川紀章が設計した菱野団地を舞台に、生活のすぐそばでアート、ご飯、音楽が展開する日常がちょっと非日常になるような展覧会を予定しています。第一回に引き続き、同時期開催の国際芸術祭「あいち2022」の特別連携企画としても認定されております。

 「あいち2022」の会場である有松地区(名古屋市)、一宮市、常滑市など愛知のものづくりを代表する他の地域と呼応しながら周遊できる展覧会にしていきます。

何よりも、地元に根をはり、作品が日々生まれる土地で場所の特性を活かした空間づくりを行います。


会場の菱野団地とは?

会場となる菱野団地は、瀬戸市南部の幡山地域に位置し、八幡台・原山台・萩山台・菱野台(センター地区)の4つの区域からなる県内有数の大型住宅団地です。

「良い環境・交通安全・便利な生活」の3つをコンセプトに、建築家の黒川紀章氏が設計を手がけました。

中心部には大きな広場があり、銀行や郵便局など生活に必要な施設が揃っていて、すべてのエリアから歩道橋でアクセス出来る見事な構造になっています。

遥か遠く名古屋のビル群まで見通せる山の高低差を利用して作られた菱野団地を歩いていると、簡潔かつ複雑な構造に驚きます。ついつい散歩したくなるとても魅力的な団地です。


開催することで期待する、地域の活性化
展覧会場の一部。空きテナントやビルの部屋、廃園した幼稚園などを周遊する予定。


レトロな商店街があって、安くて新鮮で賑わっている八百屋さんや、お肉にお惣菜、うなぎの焼ける良い匂いが漂う地元のスーパー、喫茶店に床屋とコンパクトながら充実している菱野団地の商店街。

期間中は、その映画の中のような雰囲気も楽しんでいただき、人の往来が活発になることが予想されます。

それと同時に空き家問題も抱える菱野団地。展覧会を開催することでその後の活用のイメージが膨らみ、ここでお店を開きたい!ここに住んでみたい!と思っていただけるよう創意工夫に努めます。

 街の風景や建物の見え方が少し変わることで一人でも多くの人が街の魅力や価値に気がつき、今あるものを肯定する。自分たちの街や生活を愛し、それらをどういう形で未来に繋げていけるのか、想像力を持って考え取り組んでいくきっかけを作りたいのです。

 

 ●開催スケジュール●

会期 

・2022年9月17日(土)〜10月23日(日) 月火休み(祝日の場合は開催)

会場 

・菱野団地各所

作家

・安藤正子/井出創太郎/植松ゆりか/城戸保/小池喬/設楽陸/文谷有佳里など約20組

入場料

・500円(国際芸術祭あいち2022のチケットをご提示で100円引き)


◉会期中開催予定の特別なイベント◉

10月2日(日)夜市・音楽ライブ  

10月9日(日)朝ごはんの会 

10月23日(日)音楽ライブ・クロージングイベント

10月2日(日)には、ベトナム料理を中心とした屋台を展開する『いたまど』筆頭のフードチーム、参加アーティストでもあり、バンド・シラオカのVo.としても活躍する小池喬を中心とした音楽のチームと共に夜市を開催。キラキラ光る夜の屋台の風景の中、音楽を楽しんでいただきます。

10月9日(日)には朝ごはんの会を団地の中心にある中央広場にて開催します。

展覧会最終日には、会場の一つである幼稚園にてクロージングライブも行われる予定です。


資金の使い道

菱野団地の魅力、いつもの街が少し非日常になる空間、楽しい時間が過ごせるような展覧会作りの為、開催費用の一部として活用させてください。

瀬戸には、アーティストの他に、美術館の展示などを設営するインストーラーと呼ばれる職業の方々も住んでいます。

彼らとともに会場作りをし、いただいた資金は展覧会場を作る為の設営費、会場のサイン作りに充てさせていただきます。現在、全体にかかる費用は300万円程度を見越しており、目標の150万円という金額はそのほとんどが設営費、広報費、特別イベント時やボランティアさんの交通費含む運営費、リターン費用やCAMPFIRE手数料として活用させていただくことになります。

そして、過去2回含め無償で参加してくれているアーティスト達や展覧会を支える裏方さんへの人件費として活用出来ることを目標にしています。(今回の参加作家は約20名を予定。)

アーティスト主導で地域で行う展覧会としてはおそらく中〜大規模の類に入るこの取り組みですが、決まった予算や補助金などは出ておらず、開催の都度、ゼロから資金を集めています。現在は主に私たちの自己負担と、助成制度への応募、ご寄付や協賛を募りながら、なんとか開催しているという状況です。

関わってくれる人々のやる気とクオリティに支えられて、少しずつ地元の企業さんにも賛同していただき協賛などを募っています。

この街の可能性を感じているからこそ長く続く継続した取り組みとして、多くの方とともに作り上げていきたいと考えます。


設営材料費:約30万円
設営人件費:約20万円
作家制作費:約60万円
音楽イベント出演料:約22万円
ボランティアさん交通費:約20万円
広報費:約50万円
デザイン料:約30万円
カタログ制作費(自費出版):約75万円 
リターン制作費・送料:約15万円
CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料:約10万円   総額約332万円


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応援メッセージ


都筑正敏(豊田市民芸館 館長)

今回「瀬戸現代美術展2022」の舞台となる「菱野団地」は、日本の高度成長期に生み出された大きな郊外型住宅団地です。人口減少や少子高齢化によって、都市が抱える課題の縮図ともいえる問題が顕在化しつつあるこの場所で、美術はどのような気づきを与えてくれるのでしょうか。「Barrack」の二人と瀬戸市ゆかりのアーティストたちによる、この果敢な挑戦をぜひ支援したいと思います。皆様もよろしくお願いいたします!



山本富章(愛知県立芸術大学名誉教授)

瀬戸市に居住して活動するアーティストの展覧会を開催したいと企画者から相談を受けた際に、身近な生活陶器を瀬戸物と呼んだように作家たちが身近な存在として受け入れられる展覧会になることを目指すよう努力しようと話した。それが「瀬戸現代美術展2019」として旧名古屋工業技術試験所瀬戸分室の建物で開催された。3年を経た作家たちが新しいサイトでどのような作品を展示するのか非常に楽しみである。皆様   からの瀬戸現代美術展への支援をお願したいと願う者の一人である。  



武藤隆(建築家・大同大学教授)

「ちょうど3年前の「あいちトリエンナーレ2019」が炎上していた頃、「瀬戸現代美術展2019」を見た。Art Space & Café Barrackの近藤さんと古畑くんによる企画で、瀬戸市の 旧名古屋工業技術試験所瀬戸分室で開催され、廃校や廃屋とはまた違う趣で、窯場などの独特な空間とそこを使う地元で力強く制作を続けている作家たちとの相性は抜群だった。そして、それを見た時にさらに10年前の2009年に「あいちトリエンナーレ2010」のプレイベントとして開催された「放課後のはらっぱ──櫃田伸也とその教え子たち」のことを思い出していた。「あいち」、ことに長久手や瀬戸においてモノをつくる営みと人々が、綿々とつながっていることを意識しないではいられない展覧会だった。 炎上した「あいちトリエンナーレ」は、国際芸術祭「あいち2022」としてなんとか、「STILL ALIVE」したが、一方「瀬戸現代美術展2022」は、その意義ある試みが、場所を変えつつ、再度たった2人の尽力によってなされようとしていて、継続させていくには心許ない限り。この先も生きながら得るべきこの企画、ぜひクラウドファンディングでも支援したいと思いますので、みなさまも是非よろしくお願いいたします!」 武藤隆(建築家・大同大学教授) 


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おわりに


展覧会場のある瀬戸市は、古くから窯業で栄えました。

しかし同時に商店街の空洞化や空き家、廃校など多くの郊外都市が抱える問題に直面していることもまた事実です。私たちが瀬戸に引っ越し、スペースを構えて活動を始めた5年前、地元の方から「昔は良かった」「瀬戸に見るところなんて無いよ」、そう言われてしまうこともありました。

でも、外からやってきた私たちには窯業の歴史と密接に関わった瀬戸の複雑な街並みや、遍歴の中で何度も造り、壊され、残されてきた今の風景が本当に価値あるものに、それでいて新しいものを受け入れてもらえるような隙間を湛えているように感じられるのでした。

アートは美術館だけで観るものではありません。生活のすぐそばにあって、少しの見せ方の工夫でその価値がひっくり返るような、日常が前より少し美しく楽しくなるようなそんな体験を多くの方にしていただけたらなと思うのです。

この街に住んで、作品を作り続ける限りは、私自身を含めそこに住む人々の生活が美しく楽しいものになってほしいし、価値あるローカルな魅力がグローバルなものになる可能性を考え続ける必要があると思っています。

有難いことに、3年前からこの取り組みを続ける中で何か力になれることはないか、と声をかけていただくことが増えました。地域の問題や土地が持つ価値をアートを通して大勢の方と共有して一緒に考えていけたらこれ以上心強いことはなく、今回初めてクラウドファンディングにもチャレンジしました。


いつもの帰り道に、広場に、何も無いと思っていた場所の中に、日々を楽しくする美しいものがあると感じてもらえるようなそんな展覧会を皆さんと作り上げられたら最高です。


よく手入れされている花壇と黒川紀章の歩道橋。まるで植物園のような素晴らしい風景。

 

<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


※感染症対策について※

ご来場されるみなさまへのお願い

・平熱と比べて高い発熱が確認された方、咳・咽頭痛などの症状がある方、体調不調と思われる方については、入館をお断りさせていただきます。
・過去2週間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国・地域への訪問歴及び当該在住者との濃厚接触がある場合は、ご来場をお控えください。

会場でのお願い

・検温にご協力ください。
・マスクの着用にご協力ください。
・アルコール消毒液での手指の消毒にご協力ください。
・展示作品、壁や展示ケースに触らないようお気をつけください。
・他の来場者と距離をとって鑑賞してください。
・マスクなしの会話はお控えください。
・連絡先をご記入ください(任意)。
新型コロナウイルス感染症の発生が確認された場合のご連絡や調査のため、保健所からの協力要請に基づき、連絡先のご記入をお願いしています。

  • 2022/11/10 20:03

    こんにちは。Barrackの近藤佳那子です。 この度は、私どもの企画に多大なるご支援を頂戴しまして誠にありがとうございました。お陰様で、9月17日に無事開幕を迎え、大きな事故もなく、10月23日を持ちまして無事に閉幕致しました! 29日間の会期の中で来場者は1715名、会場の一つであった旧真貴...

  • 2022/09/29 14:22

    ご支援いただきました全ての方々へ瀬戸現代美術展2022、企画代表のArt Space & Cafe Barrackの近藤佳那子です。より多くの方と共に作る展覧会を目指して初めて挑戦したクラウドファンディングですが、このほど無事に終了いたしました。結果的に、目標額の倍を超える307万円も...

  • 2022/08/07 18:51

    菱野団地は、3つのエリアからなるとても大きな団地です。その中の、今回会場にもなるセンター地区の外周には立派な街路樹や遊歩道があります。草木も多いため、特に夏は大規模な草刈りを行う必要があるのですが、これらの活動は有志の会である「未来の菱野団地をみんなでつくる会」の皆さんが自分たちで手分けして行...

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