はじめに
初めまして。岸本貴久と申します。社会保険労務士であり、登録支援機関(外国人就労支援)も経営しています。まさに外国人労働問題の最前線におります。
技能実習は転職の自由がないため「現代の奴隷制度」と呼ばれました。それに代わって「特定技能」という就労資格ができました。
簡単に説明すると、いままでは、日本は外国人単純労働者の受け入れは行っていませんでした。「技能実習」(技能を学んでその技術を母国で活かしてもらうという立て付け)での受け入れのみであり、研修という建前から、同じ企業に拘束されることになります。技能実習制度に対する多くの批判があり、また日本の人材不足業種(介護、建設、飲食、工場など)からの要望があり、外国人労働者を、日本人と同様の労働条件で雇用し、登録支援機関による母国語で支援を必須として、転職も認められる就労資格「特定技能」が誕生しました。今後「特定技能」外国人の増加が見込まれています。
ですので、「特定技能」就労資格の場合、形式的には転職の自由が認められています。ただし、片言の日本語しか話せない外国人が自分で、外国人向け求人を探せるわけもなく、実際には転職の自由がない状態といえます。
NPO団体を立ち上げ、外国人や日本人就職困難者に特化したインターネットハローワークを、行政、民間とは別に作ることで、就職困難者の転職の自由を確保し、それによってマイノリティとされる方々の人権の向上に資したいと思っています。
解決したい社会課題
まさにSDGs目標8、すべての人々に働きがいのある人間らしい仕事に就いてもらいたいと思います。在日外国人、障害者、高齢者や母子家庭の母などの就職困難者は様々な問題をかかえています。
いろいろな施策が必要ですが特に重要なのは雇用・労働と考えます。
技能実習生は研修という名のもとに低賃金長時間労働を強いられています。特定技能外国人に関しても、支援する登録支援機関が求人を多く抱えていない限り、就職した会社になじめなければ、母国送還の可能性が大きく存在します。
障害者は、いままで家に閉じ込められ、働く際も、障害者雇用枠の数合わせとされるケースが多くみられます。
母子父子家庭は、低賃金パートの掛け持ちで、子供の貧困率を上昇させています。
また、逆にみれば、超高齢社会の社会保障問題への解決も目指しています。
厚生労働省政策統括官付世帯統計室「国民生活基礎調査」(2017年)
上記の表はひとり親家庭の「約2世帯に1世帯」が相対的貧困であることを示しています。
日本における外国人数の推移
「令和3年末現在における在留外国人数について」出入国在留管理庁(2022年3月29日) 在留外国人数の推移(総数)
日本の生産年齢人口の推移
生産年齢人口の推移(日本)
(出典)総務省「国勢調査」、「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年4月)」
外国人に選ばれる国にならなければ、日本の社会保障は成り立ちません。
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まだ、今年のことです。登録支援機関(外国人就労支援)の一員として在日ベトナム人の就職を手伝いました。
「外食業特定技能1号技能測定試験」と「日本語能力試験」に受かり、日本のレストランとの雇用契約が決まった後、一緒に東京入国管理局に赴き、「特定技能」への就労資格の切り替えが決まった瞬間、文字通り飛び上がって喜んだ姿は今でも忘れられません。ただ、彼の場合、セクシャルマイノリティということもあり、レストラン雇用主との間に様々なすれ違いが生じ、最終的にはレストランにいられなくなりました。この際の、転職の支援も登録支援機関の仕事です。ただし、コロナ禍でなかなか営業が進まず、私の所属する登録支援機関には、当時数件しか飲食業の求人がありませんでした。外食業での雇用契約が成立しなければ、「特定技能」就労資格は成り立たず、結果、彼は母国に帰らざるを得ませんでした。
他にも、ビザが間もなく切れてしまう、○月○日までに、新しい求人を探さなければならない、他の支援機関のつながりのつながりで何とか間に合った💦、なんてことが毎日です。片言の日本語で「ありがとございまた」などFacebookでいただくとむちゃくちゃ嬉しいんですけれども・・・
障害者に関していえば、障害特性さえ押さえてそれが業務に支障がなければ全く問題ございません。私の会社にも応募される方がいますが、障害特性の部分ではなく、とても自信がなく弱弱しいのです。10代、20代のころから、「障害者枠」など気にせずに自由に伸び伸びと就職先を選んでくれていたら、と切なくなります😥。
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「特定技能」就労資格は、「技能実習制度」の反省をもとに、転職を自由としましたが、それは形式的なものであり、実質的な自由を保障されたわけではありません。
外国人のみならず、障害者、高齢者、シングルマザーなど、行政のハローワークより、一歩前に出て手を差し伸べる(伴走支援する)ハローワークが必要だと思うに至りました。「転職の自由がある」=「生活の保障がある」からこそものが言える、すなわち人権が保障されると考えます。
更にNPO法人SDGsHelloWorkでは、就職困難者を支援するNPO法人や慈善団体にも寄付が回る設計を考えています。
SDGsの名に恥じす、人も金も循環し、継続し、包摂することを望んでいます。
このプロジェクトで実現したいこと
現在、求職者と求人企業がお互いに検索してマッチングできるインターネット検索システムを開発中です。私費で2,000,000円を投じましたが、必要な機能を完備し、多くの方々に利用してもらうためにはあと3,000,000円が必要となります。
単にマッチングシステムを開発したとしても、そこに大勢の求職者と求人企業が参加してくれないことには企画倒れになってしまいます。いまは、自身でNPO団体、障害者福祉施設、高齢者センターなどに声がけしていますが、クラウドファンディングには多くの方々に注目してもらうことも目的としています。求職者が増えれば、求人企業が増え、求人企業が増えれば求職者が増えます。その正のスパイラルを作り上げるために、実際にお会いすることだけでなく、SNSなどで広くアピールしています。
また、NPO団体、障害者福祉施設、高齢者センターのご協力を得るために、マッチングが成立した際の求人企業から寄付金は、要支援者を保護、育成してきた団体に流れる仕組みを考えています。
プロジェクトを通して実現したい変化
▶誰でも、働きがいのある人間らしい仕事に就けるようにし、それによって社会的に隅に追いやられている方々の人権の回復を行いたいと思っています。
▶結局、日々の生活が不安だと、政治に関心を持つことすらかないません。正当なことを主張することもできません。いままで、発言権の少なかった方々の主張が世に出ることで、いまよりも優しい社会が実現されると思っています。
▶また、日本にも寄付文化を根付かせたいと思っています。善意の行いが報われる社会が求められます。
▶人材不足企業のニーズも充足し、超高齢社会に突入した日本の生産人口問題、社会保障の維持についてもアプローチしていきたいです。
応援メッセージ
カルソノさん(在日インドネシア人)
先日はありがとうございました。先生のおかげで、日本にのこることできました。介護のしごとたいへんですが頑張っています。介護福祉士とって日本に残りたいです。ビザ間に合ってよかったです。ありがとうございました。もっと日本で働きやすくすること賛成です。応援します。
西出雄一さん(司法書士、恥ずかしがりやとのことで、顔写真の代わりに司法書士マークです)
いつも岸本さんの社労士の活動を応援しています。近くで働いているのよくわかるのですがとても精力的です。今回もすごいことをはじめたなあと思っていますが、岸本さんとその仲間であればやり遂げると思います。社労士事務所内でも、従業員に優しい会社づくりをして、健康経営優良法人認定であったり、安全衛生優良企業認定であったりと国の認定を得ています。マイノリティの方に優しい仕組み、絶対できると思いますので、10000%応援します!!!
資金の使い道
インターネットジョブマッチングシステム開発費:約200万円
人件費:約50万円
広報費:約20万円
手数料:約30万円
大切に使わせていただきます。
実施スケジュール
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-In方式で実施します。
リターン
解決すべき課題や、「SDGs」の概念から考えたところ、物品によるリターンよりも、1人でも多くの方々がこのプロジェクトに関与していただくことが最大のお返しになるかと思いました。
日本発の、第3のハローワークの試みが成長する姿にわくわく感😊😁😆を感じてもらえればと思います。いろんな立場の方々に参加していただき👴👩🦳👶👳♂️👳♀️、今後の展開を一緒に考えていければ幸甚でございます👸🧓👵🧔👨🍳👩🎓🤴。
最後に
この企画は私の企画ではありません。皆さんの企画です。皆さんの仲間、皆さんの子供世代がどのような社会に生きたいか、そのための一つの取り組みです。ここまで読んでくださった皆様がた一人一人の善意が新しい日本のチャレンジにつながります。
私は絶対に最後までやり遂げます。80億人に到達する世界人口の中で、まだまだ貧困にあえぐ地域が多く存在します。NPO法人SDGsHelloWorkは成長とともにより貧しい国にリーチができます。皆さん、一緒にこの困難に立ち向かいませんか。
チーム/団体/自己紹介・活動実績など
NPO法人SDGsHelloWorkは、2022年11月にNPO法人登記したばかり、これからの団体です。
ただし、私、社会保険労務士をはじめ、行政書士、ベトナム語が話せる者、インドネシア語が話せる者、ウェブマーケターなど、10数名がチームを組んで取り組んでいます。課題が大きくやりがいを感じる仕事であるため一人一人の熱意も半端ないです。同じ思いの皆さんのご参加、大歓迎でございます!!
最新の活動報告
もっと見るシステムメイン画面の公開です
2023/01/23 13:00NPO法人SDGsHelloWork岸本です。皆様、たくさんのご支援ありがとうございます。お陰様で約60%まで到達しました。これから8日間とにかく支援の輪を広げるため頑張っていきます。すでにご支援いただいた方も更なるご支援、ご拡散をお願いいたします。インターネットジョブマッチングシステムも大分出来上がってきています。メイン画面を公開いたします。ただし、インドネシア(海外)で開発しているため、まだ伝えきれていない部分があり最終調整が重要です。誰もが使いやすいものを構築することで、多くの求人企業、求職者を招き入れていかなければなりません。クラファンを通じて、多くの支援団体ともつながりが持てました。求職者伴走支援で提携できればと存じます。引き続きご支援よろしくお願いいたします!!一大ムーブメントを作りましょう! もっと見る
NPO法人SDGsHelloWorkの取り組みは、人権派日弁連の主張の実践です。
2023/01/19 20:04みなさん こんにちは。NPO法人SDGsHelloWork、代表理事の岸本です。クラウドファンディング期間もあと12日となりました。皆様の温かいご支援で50%は超えましたがまだまだこれからです。私たちの取り組みが決して誤った方向でないことを根拠づける資料を紹介いたします。2022年4月15日付けの日弁連による「技能実習制度の廃止と特定技能制度の改革に関する意見書」です。下記URLをご覧くださいませ。https://www.nichibenren.or.jp/document/opinion/year/2022/220415.html日弁連は、技能実習制度の廃止とともに、特定技能制度を①定住化の促進②家族帯同の容認③転職の実効性の確保④ブローカーの排除、これらの条件を満たす制度に改革することを求めています。また、日本語教育を含む職業訓練や職業紹介制度の充実、医療、社会保障、生活習慣等に関する情報の外国人労働者への提供を求めています。人権を最大限求める日弁連の主張は、まさにNPO法人SDGsHelloWorkの実践に直結していると私は考えています。2023年1月23日に「技能実習制度の廃止とあるべき外国人労働者受入れ制度」というシンポジウムを開催するようです。いま最もホットな話題を、NPO法人SDGsHelloWorkは実践の場で進めています。どうぞあと12日間、更なるご寄付、ご拡散をよろしくお願いいたします。日本の今後を私たちで作り上げていきましょう!どうぞよろしくお願いいたします!! もっと見る
素晴らしいです。感動しました 島浜田商事 管理人