ご挨拶
皆さんこんにちは!慶應義塾大学2年生の小林美月です。
今回は、岩手県釜石市の高校生有志による防災活動グループ「夢団」の想いを受け、初めてのクラウドファンディングに挑戦します!
私は、神奈川県横浜市在住で大きな地震も津波も体験したことはありません。
しかし昨年、「夢団」との出会いを転機に「正しい防災を未災地に届けたい」と強く思うようになりました。
昨年、公益財団法人よこはまユース主催のエンパワメントセミナーの運営実行委員長を務め、様々な想いを持つ被災者の方にお会いしました。
特に11月に釜石を訪問した際は、お寺のご住職や歯科医師さん、公務員の方などをはじめとした被災者の方々を訪問させていただき、「自然災害はいつか来るもの」と舐めてはいけないと思うと同時に、もっと多くの人にこの思いを共有し、防災についてもっと考えてもらわなければ、と使命感にかられました。とりわけ、今までの「復旧・復興活動」が「伝承・防災啓発活動」として若い世代に引き継がれていく姿を目の当たりにして、私たち横浜の若い世代も、この姿を参考に防災啓発活動をしっかりと受け継いでいかなければいけないと考えるようになりました。
この先、都市直下型地震や南海トラフ地震をはじめとする大震災が横浜でも起こるであろうと予想されています。この活動を未災地である横浜へつなげるため、多くの方に共感していただけると幸いです。
夢団について
夢団~未来へつなげるONE TEAM~は、2020年1月25日に太田夢さん(当時釜石高校2年)の呼びかけによって設立されました。太田夢さんは「大震災を経験した記憶がある最後の世代として、記憶や経験のない世代に、今ある日常の大切さを再認識して欲しい」と考えました。そこで、同じような思いがある方々と協力して震災の伝承を行えるようにするために、ボランティア活動を目的とした団体を立ち上げることを決意しました。そうして生まれたのが夢団です。
世代交代を行いながら、現在は4代目の代表の元で約50名の高校生がメンバーとして登録し、「動画班」「防災食班」「ゲーム班」の3つに分かれて活動しています。その他にも釜石鵜住居復興スタジアムでの伝承活動や、他県の高校生との交流事業などを行っています。
このプロジェクトで実現したいこと
夢団の高校生と一緒に地元横浜で横浜市民とりわけ同年代の仲間たちに防災および「夢団」の活動を伝えるイベントを開催したい!
このイベントを通して、夢団が全国に発信するためのお手伝いをしたい!
3月4日・5日の2日間に渡って「夢団」を横浜に招き防災を横浜に伝えるイベントを行います!4日は横浜弘明寺商店街でパネル展示や語り部活動、釜石の物産販売を行います。4日の夜は、釜石と横浜の高校生や昨年のイベントやそれ以前から釜石に関わっている人が集まって交流会を行います。そして、5日には、横浜市内外で防災活動に取り組む高校生達、および地元で防災ボランティア活動に取り組む人たちにも集まってもらって「夢団」との体験交流や今後の活動などについて話し合いを行います。この場で釜石→横浜そして次へとつながる「新たな動き」が生み出されることを目指します。
やろうと思ったきっかけ
昨年、よこはまユースの企画する事業に参加し、釜石の高校生たち(「夢団」)が大震災の復興をきっかけとして地域の大人たちとともに”地域”を守り、盛り上げようとする姿を目の当たりにしこの思いを一層強くしました。そこで学んだことは、防災とは物品の備えや避難訓練にとどまらず、「今ある日常の大切さを再認識し」地域の多くの方々とつながり続けることなのだということです。
何とかして「夢団」の発するこの「思い」を横浜にいる多くの仲間、とりわけ同年代の仲間たちに伝え、防災の輪をもっともっと広げたいと思い、昨年イベントを開催したよこはまユースの方に相談し実行委員会(☆)を立ち上げることにしました。
☆ 釜石「夢団」横浜へのトライ!応援実行委員会
【実行委員長】 小林 美月(慶應義塾大学2年生)
【副実行委員長】小市 聡(体験活動サポート開港場代表、元横浜総合高校校長)
【実行委員】 阿久津 強(よこはまユース事業企画課長)
【実行委員】 伊藤 聡(三陸ひとつなぎ自然学校代表)
【実行委員】 杉浦 裕樹(横浜コミュニティーデザインラボ代表)
【実行委員】 石田 真実(かながわ311ネットワーク理事)
これまでの活動
昨年5月から12月までは、(公財)よこはまユースが主催するイベント「エンパワメントセミナー ~ あれから10年 震災から学ぶ」に応募し、実行委員長として学びを深めてきました。準備は毎月「夢団」の高校生たちとZOOMをつないで打ち合わせを行ってきました。ただ、打ち合わせはあらかじめ決めた時間だけでは間に合わず、学校から帰ってから夜にZOOMを通したお茶会(仲を深めるための交流会)をしたことも度々でした。当初は8月になれば新型コロナも少しは下火になって相互訪問もできるのではないかと淡い期待を抱きましたが、結局高校生たちは県の外へ出ることもままなりませんでした。
しかし、イベント本番の12月を控えて「震災を全く知らない私たちが、被災地へ1回も足を運ばずしてこのテーマを語っていいのか?」という疑問に駆られ、石井光太さんに無理をお願いし急遽11月に大学生だけで釜石に3泊4日でお伺いしました。
現地では、石井さんに案内していただき、長らく避難所となりその後は身元不明のご遺骨をお預かりしたお寺のご住職、瓦礫の山から多くのご遺体を遺体安置所まで搬送された公務員の方、遺体安置所で多くの歯科所見をされた歯科医師の方、店舗が丸ごと流されてしまったが2か月で体制を立て直し配達を始めた本屋さん等々、本当にたくさんの方からお話を伺いました。
また、「夢団」の高校生とは私たち大学生しか対面はできませんでしたが、鵜住居で会い、ZOOMでの話の続きをしたり一緒にラーメンを食べたりしました。これまで復興の最前線に立ってこられた大人の方のお話はさすがに全て尊敬できるものでしたが、それとは違って特に高校生の子たちとの話は同年代として考えさせられることが多くありました。
そして、別の日には大人の語り部の方から話を伺おうと大船渡に出向きました。最初に私がカメラを回していいですかとお尋ねするといきなり「あなたたちはここへ何をしに来たのか?震災当時多くのメディア関係者が来て私たちを散々撮っていった。ところが今つながっているのはただ3人だけ。”復興・復興”と言うけど、あんたたちは震災の前の姿を知っているのか?仕事としてやっているだけなんじゃないか。」と言われてしまいました。仕事として取り組むか、人として取り組むか?その時、震災とか災害のような生命や生活に直に関わることについては、生半可な気持ちで取り組んではいけない、長く考え続けて行かなければいけないのだと知らされました。
12月の本番はZOOMを通して行われました。「夢団」が作ってくれた動画の最後は、るうちゃんが横浜に向かってラグビーボールをパスしてくれる場面で終わっています。本番が終了した後の打ち上げ反省会では、高校生一人一人がこの8か月間を振り返り、今度は画面越しではなく、絶対に直接会おうねと約束をしていました。
また、石井さんからは「君たち(夢団)を応援している人たちはたくさんいることを忘れないでください。」とのコメント。釜石高校卒業東京在住の方からは「自分の出た学校の後輩が震災のことをしっかりと伝えていこうとしている姿を見て誇らしくなった。」などのコメントをいただきました。
これらの言葉はずっと私の頭の中にあり、周りの仲間や何人かの大人の方と話していくと、みなさん震災のことははっきりと覚えており、ここ横浜にあっても釜石とつながりのある方はとても多いし、大人の方たちはみなさん私たち若い世代に期待をして下さっているのだということを知りました。
資金の使い道
〇 夢団招請費用(交通費7人分) 約28万円
〇 交流・啓発イベント経費 約5万円
〇 リターン製作費・送料 約5万円
〇 手数料 約9万円
〇 その他経費 約3万円
応援メッセージ
ノンフィクションライター 石井光太さん
「夢団」のことは、昨年12月に関わったよこはまユース主催のイベントで初めて知りました。私は震災直後に『遺体』を上梓して以来、釜石の方々とはお付き合いをさせていただいていますが、高校生を中心にしたこのような活動が生まれてきていることを嬉しく思います。若い人たちにはどんどん頑張って欲しいと思います。
女子ラグビー「アザレア・セブン」所属 平野恵里子さん
私は釜石高校を卒業し、日本体育大学在学中と卒業後に所属したチームでの10年を横浜で過ごしました。現在は静岡で生活をしており、日本代表として2017にラグビーW杯アイルランド大会に出場しました。
これまでラグビーワールドカップ2019の誘致活動や、釜石鵜住居復興スタジアムのこけら落としなどに関わってきました。こけら落としやワールドカップを釜石鵜住居復興スタジアムで実際に観戦して、震災を知らない子どもたちと当時幼いときに被災した子どもたちが歌う「ありがとうの手紙」やワールドカップを盛り上げる姿を見て、まちの復興や地域の活性化、明るい未来には子どもたちの明るい笑顔や力が必要だと思いました。
私は現在子どもと関わる仕事をしていますが、子どもの成長やパワーは人を感動させる力があると実感しています。
このプロジェクトは、まさにこれからの若い世代の活動です。コロナ禍で思うように活動できなかったのでこれに屈することなく地元を盛り上げてほしいと思います。
ぜひ皆さんのご協力が必要なので、温かいご支援を宜しくお願いいたします。
防災普及学生団体玄海共同代表 橋本玄さん
震災から12年が過ぎようとしている今日の社会では、あの日の記憶が風化し、防災意識も低下しています。
しかし、災害を予測し、その発生を止めることはできません。
夢団の皆さんは必ずや震災の記憶を生の声を通じて伝え続けてくれるでしょう。
学生が社会へ発信することでこの社会を変えることは確実に可能だと思います。
心より応援しております。共に頑張りましょう。
最後に
クラウドファンディングは今回初めての挑戦ですが、
今まで、石井光太さんや釜石の方々をはじめとする多くの方々に協力していただきました。
今後は、この活動を釜石から全国へ世界へと広げ、伝えていきたいと思っております。
その滑り出しとして、今回 横浜でのイベントを行いたいと考えておりますので、ぜひ防災の大切さを伝えるべく、みなさまのご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。
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