はじめに

初めまして、一般社団法人e-donuts代表理事の藤原彪人(ふじわらあやと)と申します。

私たちe-donutsは、「10代の『やってみたい』を育てる、叶える。」をミッションに掲げ、中高公教育における探究学習(※) を支援しています。

(※探究学習とは:生徒自らが課題を設定し、解決に向けて調査・議論をしながら進めていくプロジェクト型学習です。詳細は後述します。)

〈プロフィール〉
一般社団法人e-donuts 代表理事 藤原彪人
1999年生まれ、23歳
京都大学経済学部出身
在学時、子ども向け知育アプリなどを開発するWonderfyでインターン。
A.T.カーニー(外資系コンサル企業)に新卒入社し、複数業種の戦略策定案件などに従事。
1年ほどで同社を退職し、兼ねてより志していた公教育支援を行うべく2023年e-donutsを立ち上げ。 

なぜ公教育の支援をするのか

ー京大から外資コンサルを経て、公教育支援に命を燃やす理由ー

多くの方から、上記のような主旨の質問をいただきます。
本題に入る前に、まずはこちらの質問から答えさせてください。

一言でいうと、子どもたちが好きだから
そして、子どもたちに自分の「やってみたい」を育み、叶えてほしいからです。

 実際に藤原が授業に参加している様子。※許可を得て使用しています。

私は、京都の田舎の母子家庭で生まれ育ちました(私が小学生の時は家の月収が15万円くらいでした。)
何も「自分が不幸だった」と言いたいわけではなく、優しくて強い母のおかげでむしろ大変幸せな子ども時代を過ごしてきました。
ただ、
「読みたい本があっても買えない」
「留学にいきたくてもいけない」 
といった「ささいな絶望」は重ねざるを得ない部分があったことは否めません。
「日本の教育に対し何かしたい」という思いは、こうした経験から生まれています。

その中でも私は、お金・時間・情報が不足し学校以外の教育機会がなかった私自身のような子たちのために、公教育支援をしたいと考えるようになりました。
中でも、こちらの図にあるとおり、「公教育×非教科学習」領域(探究、STEAMなど)は、各所でその意義が唱えられている割に、まだまだ予算が不十分で必要な支援が行き届いていないのが現状です。

そこで私は、「まだまだ支援が届いていないけど、意義がある」公教育x非教科学習を支援しよう!と決意しました。

(ちなみに、子どもの頃母親には「お金持ちになってオカンに大きな家を買う」と約束していましたが、「やりたいことがあって、お金持ちは諦めるから、家買えへんくなったわ、ごめんな」と言いました(笑))

なぜ探究学習の支援をするのか

私たちがこれまで関わった学校での実際の探究プロジェクトの一例

●  特産品を用いた宇宙食(スイーツ)を開発したい
●  地域の新しい観光施設をマインクラフト上で設計したい
●  昆虫の羽を模した風車を設計したい

(多くの学校では、3-4人の班に分かれ、班ごとにテーマ設定をして活動します。上記はほんの一例で、各地の学校で本当に面白いプロジェクトがたくさん生まれています。)

私たちは、正解のない問いに溢れる現代の中高生にとって真に必要なのは、能力開発ではなく興味開発の機会だと考えています。
知りたいことがあればすぐに多くの情報にアクセスできる現代においては、「やってみたいこと」探しを学生時代に行うことが重要なのではないでしょうか。

そうした中で、自分の「やってみたい」を追及できる探究学習は、公教育の中で興味関心の種を育む重要な教育機会であると捉えています。

私たちが解決したい課題

課題1:学校内の専門性が不足し、生徒が希望するテーマのすべてを尊重できていない 

課題2:物理的なリソース不足で、生徒が描いたアイデアの実行まで踏み込めない 


各地中高の探究学習を見て回り、先生方からお話を伺う中で見えてきたのは、「学校内の知見やリソースだけでは、生徒の『やってみたい』を全部は叶えられていない」という問題でした。
これを補うためには、外部の組織や個人の協力を得る外部連携が重要になります。しかし、多くの学校はこの外部連携に苦心しています。 

外部連携に苦心している高等学校の実情

出所:ベネッセ教育総合研究所「高等学校の学習指導に関する調査2022」

私たちが実現したいこと~e-donutsの役割~

中高生の「やってみたい」を背中押しする探究支援プラットフォーム


企業や個人が直接支援するのではなく、私たちe-donutsが支援を集約させることで、
<教育現場ニーズの把握による効果的な支援体制の構築>
<探究に関わってきた経験による生徒の学びファーストの支援> 

を実現します。

私たちが行うべきは、あくまで子どもたちの主体的な探究の「背中押し」。「生徒では解決できないところは大人がやるから、まずは挑戦してみたら?」という声かけを生徒に行うことを目指します。


具体的な支援内容

①ヒトを繋げる
一例として、私たちが既に関わっている学校で、外部知見を必要としている活動を紹介します。
● 「地域観光客を増やすためのARマップを作りたい!」:AR技術に関する知見が必要
● 「地域の伝承を題材にした商品開発をしたい!」:ものづくりに関する知見が必要
● 「ウクライナに日本風ボルシチ(ウクライナ郷土料理)を作って届けたい!」:食品生産や国際支援に関する知見が必要

②モノを届ける
多くの学校では、探究の中で生徒の「やってみたい」を叶えるための設備が不足しています。
一例として、3Dプリンターは多くの探究の背中押しになりますが、日本ではまだまだ学校導入が進んでいません。
(3Dプリンターの学習的価値)
● 例)商品開発やものづくりをしたい生徒が、簡単に試作ができるようになる
● 例)これまで2次元平面(「机上」)で考えていたアイデアを、3D化することでリアリティをもって課題解決に向き合える
● 例)学校内にはない物理化学の実験装置を自作できるようになる

3Dプリンター以外にも、現場の声を聴きながら、大小問わずニーズのある設備の導入を図っていきます。

【支援パートナーについて】

外部支援をするにあたっては、各領域の企業・団体との連携を既に進めています
今後も、探究において需要の大きい領域からパートナー拡大を進めていく予定です。
協働により探究支援を進めている団体の一例
※H.M.マーケティングリサーチ社は当社へのスポンサーも実施


 資金の使い道 〜クラウドファンディングで実現したいこと〜

今回のクラウドファンディングでは、皆様からいただいた資金を基に、各学校への探究支援を行い、学習における価値を計測し効果検証を行います。
これを基に各ステークホルダーの巻き込みを加速し、支援拡大を図っていきます。

資金の使い道

【資金の使い道】 
(総額200万円の場合)※使途や分配の割合などは一部変更となる場合があります。

● メンタリングの提供(外部組織・個人への業務委託費など):60万円
● モノの提供①(3Dプリンターの購入とシェア):60万円
● モノの提供②(その他探究に必要な設備・備品の購入とシェア):30万円
● その他学校支援にかかる諸費用(設備輸送費など):32万円
● CAMPFIRE手数料(9%):18万円

また、今回皆様からいただいた資金は、すべて「学校支援にかかる直接費」へ使用したいと考えています。
e-donutsメンバーの総意として「皆さんからの応援の気持ちは出来るだけ直接現場に届けよう」という思いで、資金用途を直接支援費のみに限定することを決意しました。
今後のサステナブルな事業運営費(人件費、販促費など)については、クラウドファンディングではなく、より継続的な企業協賛などにより成立させていきます。

※メンタリングなど学校支援に係る外部団体・個人への業務委託費などは支援費に含みます。
※ご支援が目標設定金額を上回った場合は、上回った分のみ、一定割合を事業運営費(主に、探究支援を拡張するためのプラットフォームシステムの開発費)に充当する場合があります。その際は当ページに追記する形で明記します。


今後のスケジュール

2023年9月~10月:先んじて探究支援の実行(既にお付き合いのある中高が20校ほどあります。資金確保までは、メンタリングなどライトな支援を中心に行います。)
2023年10月31日:クラウドファンディング終了
2023年11月~:リターンの履行
2023年11月~:より本格的な探究支援の実行(設備の購入提供や、活動資金の助成などを含めて実施します。)
2024年4月~:次年度探究支援の実行(支援いただいた資金を今年度の探究支援に使用し余剰が出た場合は、次年度の探究支援に繰り越しさせていただきます。)

中長期のビジョン~2030年に達成したい姿~

2030年には「『やってみたい』がある子どもたちと、『それを支えたい』個人や組織が、半自律的に繋がり共創する」プラットフォームの社会実装を目指しています。

また、Web3.0的な世界観で、学校や生徒班単位でコミュニティトークンを発行するといった教育DAOの実装も視野に入れ、既に関係者とのディスカッションを行っています。

しかしながら、「千里の道も一歩から」
今回のクラファンでは、まずは当社が学校に直接向き合って、必要な支援を一つずつ届けていきます。

応援コメント

田中和代 先生
大阪府立三国丘高等学校 首席
探究学習は答えのない課題に取り組むとても有意義な活動です。しかし、インターネットの情報を並べただけの机上の空論にならないよう、実際に物を作って検証したり、取材やアンケートを通して実情を把握したりすることが大切です。e-donutsは学校が用意しづらい、探究学習を深める手段を無償で用意しようとしてくださっています。e-donutsの活動を応援しています!

森田勝也 先生
京都府立嵯峨野高等学校 教育推進部長
探究活動は生徒だけで進めていくのが理想ですが、生徒ができることには限界があります。教員ができることにも限界があります。e-donutsは、その限界を突破し、生徒がやりたいことを実現するためのプラットフォームを作ろうとされています。これがあれば様々な興味関心をもつ生徒の希望をかなえることができます。好きなことをとことん探究することは生徒のキャリア形成にも大きく影響します。ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

久田 哲史 さん
株式会社Speee 取締役ファウンダー
株式会社Datachain 代表取締役
一般財団法人Soil 代表理事

探究学習という領域とそのタイミング、藤原さん自身の起業家としての資質とこのテーマにかける想いに出会った時に、Soilとして支援すべきだとすぐに思いました。
探究学習がひとつの授業として埋没してしまうのか、または中高生の人生を変えるきっかけになるのか。
e-donutsが担う責任は大きい一方で、まだ何者でもない彼らを共に支援して、大きな違いを生み出していけたら嬉しいです。

竹田 陽介 さん
一般社団法人病院マーケティングサミットJAPAN 代表理事
医師
ワカモノの「やってみたい」を尊重し、その背中押しをする活動は、これからの未来を創っていくうえで不可欠です。
私自身もワカモノ未来共創部の活動の中で、高校生の自由な発想が地域の大人達の心を動かし、社会の現場を変えていく場面を何度も目の当たりにし、これからを担う世代のパワーをひしひしと感じています。
人の持つ可能性を信じ、一人一人にとことん向き合う藤原さんの情熱が、多くの人のハートに火をつけています。
e-donutsの活動が、次世代の個性豊かな人財を育み、社会の全員が未来づくりの当事者となれる社会づくりに向けて、大きな役割を担うことを確信しています。
今までもこれからも応援しています。色々な人をどんどん巻き込んで、未来を変えていってください。


さいごに

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます!

実際に中高生と1対1で向き合ってみると、意外と多くの子どもたちが「『やってみたい』の火種」を持っていると感じます。
ここで大人が、「日本の教育は受験教育だから」「高校卒業してからやりたいことは探せばいい」と諦めてしまうと、子どもたちの小さな火種は簡単に消え行ってしまいます

私たちe-donutsはそうした火種を少しでも大きくできるよう機会提供を進めていきます。
ぜひ、皆さんのご支援、お力添えをいただきますよう、何卒よろしくお願いいたします!


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<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
<その他捕捉>
本プロジェクトを利用して、プロジェクトオーナーと第三者(支援者を含む)との間の雇用関係を成立させることはございません。また、プロジェクトオーナー以外の第三者(支援者を含む)が当事者となる雇用関係の成立をあっせんすることもございません。このことは、本プロジェクトのリターンについても同様です。

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