1000人の支援者を目指します!

クラウドファンディング終了後に記者会見を予定しています。
石垣市へこの問題の重要性を伝える大事な機会です。
支援者1,000人を超えると大きなインパクトとなり、まだこの問題を知らない市民の関心を呼ぶことができます。
苦しい挑戦ですが、あと50人の支援者を目指して、どうか、ご協力のほどお願いいたします。

第一 目標の3年間の見込み活動費は皆様のパワーで到達しています。本当にすごいことです。ありがとうございます。
阻止のためにベスト尽くします。 

裁判報告、活動報告は支援者限定公開でクラファンページ内で行います。
裁判がどれだけ長引くかは分かりません。
活動資金は、今時点で必要分が保証される訳ではなく、正直、あればあるだけ安心です。
ただ、自分自身、お金の大事さは身に染みてるので無理せず… でも、返礼品は本当に素敵なものが揃っていますので、まだの方は是非一度ご覧ください。 複数回支援下さった方までいます、必ず大事に使います。

石垣島ゴルフリゾート問題を分かりやすくまとめたポスター(のこの姉妹さん:X, Instagram )クリアファイルを返礼品に追加しました!

是非手に取っていただきこの問題を一人でも多くの人に知ってもらいたいです。

また、みどりむしエレナさん(X)に「カンムリワシと環境倫理を考える」キャラクター「カンカン」をデザインいただきました。YouTubeでも紹介していますので是非ご覧ください。

はじめに

私たちは、法律をつかって自然保護をめざす人たちを応援している環境NGO 「自然の権利」基金です。(代表理事:籠橋隆明)。アマミノクロウサギなどの野生生物を原告とした「奄美 『自然の権利』訴訟」を契機に1996 年4 月に設立されました。


沖縄県 石垣島に、石垣市が推進するかたちで、ゴルフリゾート開発(石垣リゾート&コミュニティ計画、以下、本開発)が計画されています。
事業面積127.4ha,ゴルフコース及び10階建て,9階建て,5階建てなどプール付きの宿泊施設が予定され、島の貴重な自然と農業を破壊する、石垣島にかつてない規模の巨大な開発です。
事業用地は「絶滅危惧種IA類」カンムリワシの繁殖地・餌場であり、且つ、「日本最南端のラムサール条約湿地」名蔵アンパルの上流であり、島の中でも最悪といえる場所に計画されています。

この開発には大きく3つの問題点があります

 ①カンムリワシをはじめとした石垣島の希少な自然を犠牲にすること
 ②石垣市の健全な農畜産業の発展を妨げること
 ③実現・持続不可能な計画であること

石垣島の市民団体、カンムリワシの里と森を守る会(共同代表:東山盛敦子、山崎雅毅)およびアンパルの自然を守る会(共同代表:島村賢正、山崎雅毅)が中心となり、この問題の解決のために活動しています。2021年に募集を始めた開発反対の署名では、手書き・オンラインを合わせて26,000もの開発反対の声が集まっています(署名募集中:石垣島・ヤエヤマホタルの森が危ない!)。

 我々「自然の権利」基金は、2022年4月より、この問題における法的な面での活動をサポートしています。この度、本開発の阻止のために石垣市の市民が立ち上がり、「石垣島カンムリワシ『自然の権利』訴訟」として、石垣市を提訴しました(2023/9/15)。「カンムリワシの里と森を守る会」のメンバーに加え、「カンムリワシ」が原告です。また、弁護団は「日本環境法律家連盟」のメンバーで構成され、「自然の権利」基金は、連携・資金面でのサポートを担っています。

この訴訟は2部構成です。
①市有地の不当提供という事業の違法性を明らかにする
②その背景にある自然破壊を訴える

残念ながら、カンムリワシの繁殖地を直接守ることができる法律はありません。本訴訟では、事業の違法性を問い開発を阻止すると共に、何のためにこの裁判をやるのか、その象徴としてカンムリワシも原告に加わっています。(参考:2023/9/15 記者会見

このプロジェクトでは「石垣島『自然の権利』訴訟」の遂行のために、その費用の資金調達を行うことを目的としました。
私たちの予想を上回るスピードで、「石垣島カンムリワシ『自然の権利』訴訟」3年間分の活動費を獲得することができました。小さな島の日本の南端の出来事ながら、ここまで多くの人に関心をもっていただけたことに、大変感謝申し上げます。

【 NEXT GOAL】800万円

第一目標である「石垣島カンムリワシ『自然の権利』訴訟」3年間分の活動費を獲得できました。
次の目標として、私たちは800万円を目指して、「自然の権利」およびカンムリワシを取り巻く問題の解決に取り組みます。
追加の300万円は下記に分配されます。

1.「自然の権利」基金の資金 200万円

「自然の権利」基金は、1996年、奄美「自然の権利」訴訟をきっかけに集まった資金をもとに、これまで多くの「自然の権利」訴訟をサポートしてきました。訴訟立ち上げに至るまでの「石垣島カンムリワシ『自然の権利』訴訟」のサポートも、「自然の権利」基金の資金があってのものです。奄美からつながれたバトンを、石垣島カンムリワシ『自然の権利』訴訟で受け継ぎました。さらに、今回のプロジェクトから、全国で生じている自然破壊の問題の解決にバトンを繋げます。

 今現在、自然の権利基金ではラポロアイヌネイション訴訟、第3次命の森やんばる訴訟、馬毛島開発問題をサポートしています。今後、他にも理不尽な開発問題が生じる可能性があります。また、今回のプロジェクトでは3年間を見込んでの金額設定を行いましたが、「石垣島カンムリワシ『自然の権利』訴訟」の解決に、どれほどの期間を要するかは今時点で分かりません。長期戦に入った場合は、「自然の権利」基金の資金からのサポートとなります。全国の「自然の権利」訴訟に力を貸してください。

2.「カンムリワシが舞う農園づくり」の費用 100万円

原告団「カンムリワシの里と森を守る会」では、事業開発予定地に隣接する休耕地を利用し、カンムリワシの安全な餌場となる淡水湿地をつくる活動を行っています。この活動の狙いは下記です。

①カンムリワシが餌を求めて道路に出ることを防ぎ、交通事故を無くす
 カンムリワシはロードキルされた生物を餌として求め、道路で活動することが多く目撃されます。これがカンムリワシの交通事故につながる大きな要因です。道路よりも効率のいい餌場となる淡水湿地をつくることでことで、カンムリワシが道路にでることを防ぎます。

②開発予定地周辺のカンムリワシの活動、生物相の調査の重要な拠点となる
 開発予定地内では営巣2組を含む、10羽のカンムリワシの活動が報告されています。効率のいい餌場は、彼らの個体調査・活動調査を行う上で重要な拠点となります。カンムリワシなど猛禽類は繁殖力が弱く、人工保育などの保護増殖事業は難しいのが現状です。カンムリワシを守るためには、こうした安全な活動場所を増やすことが重要となります。

③多くの湿地生物の生息場となり里山の生物多様性を高める
 淡水湿地をつくることは、カンムリワシだけでなく、両生類、甲殻類、水生昆虫など多くの生物を守ることにつながります。合わせて、観光農園、観察会につなげ、市民が生物多様性を学ぶことができる場にすることが目的です。

現在、主に、休耕地に放棄された建物の撤去を行うための費用の目途が立っていません。いくつかの助成金に挑戦しましたが、現時点では不採択です。カンムリワシを守るための農園つくりに力を貸してください。

change.orgにて ゴルフリゾート開発反対のためのオンライン署名を募集中

石垣島の自然を守りたい!

この開発の3つの問題点を下記に紹介します。

①石垣島の希少な自然を破壊:国の特別天然記念物カンムリワシが絶滅の危機

国の特別天然記念物のカンムリワシ。 石垣市の市鳥で、市のマスコットキャラクターぱいーぐるのモデルでもあります。
八重山の古典民謡、鷲ぬ鳥節(ばすぃぬとぅるぃぶし)は石垣島のお祝いの席で必須です。
そのように愛されているカンムリワシですが、絶滅危惧種1A類に分類され、最も絶滅が危惧されている鳥類の一種です。
正式な報告では、わずか石垣島に110羽、西表76羽となっています(2012年3月調査、環境省西表)

前勢岳北側は、森林と農地がセットになりカンムリワシが暮らしやすい場所です。
営巣・子育てをしているカンムリワシを含めて少なくとも10羽以上がこの里と森で活動しています。
石垣島にはカンムリワシが生息できる環境が多く残っていません。
他の場所は既に他のカンムリワシのテリトリーです。
追いやられたカンムリワシは他の生息地に潜り込むことが出来ないと考えられています。
島内に200羽もいないであろう、そのうち少なくとも10羽が犠牲になるインパクトを考えて下さい。

 このままではカンムリワシは本当に絶滅してしまいます。

また、開発予定地にはカンムリワシ以外にも多くの希少生物が生息しています。
いずれも、八重山でしか出会えない生き物たちです
 ・沖縄県指定希少動植物 、絶滅の淵にあるキバラヨシノボリ(参考:島の名前がつけられたハゼの未来
 ・ヤエヤマホタルを代表とする昆虫類 (参考:石垣島・ヤエヤマホタルの森が危ない!
 ・天然記念物のキシノウエトカゲ、セマルハコガメなどの爬虫類 

開発予定地だけではなく、周辺の生態系にも脅威がおよびます。

・日本最南端のラムサール条約湿地、名蔵アンパルの生態系への悪影響
・世界的にも稀な沈水カルスト
がある名蔵湾の特殊なサンゴ礁生態系への悪影響

 

②石垣島の農畜産業の発展を妨げる

石垣島の畜産業者、周辺の営農者への脅威があります。
2022年9月に石垣島の10名の農畜産業者が、沖縄県が農振除外を承認したことに対し、異議申立を行いました。
これに対し県側は科学的根拠を一切示さずに、影響は軽微であるとし棄却されてしまいました。

③実現・持続不可能な計画

そもそもこの計画は実現・持続不可能な見込みです。理由は3点あります。

・市の公有財産である市民の森の一部を事業者に不当に提供する計画のため、現行の計画実行は不可能な見込み
・非現実的な経済効果 
(参考:開発事業の「経済効果」を巡る問題点~石垣島ゴルフリゾート計画
・石垣島の資源の規模を無視した無謀な水利用計画

石垣島の希少な自然を破壊にしてまで強行する価値がある事業計画ではありません。
このようなずさんな計画が承認されてしまう背景には、地域未来投資促進法という法律に問題点があります。(参考:2022/12/6 国会議員向け 勉強会資料)

プロジェクトの目的

このプロジェクトでは、「石垣島カンムリワシ『自然の権利』訴訟」を遂行するための費用を獲得することを目的とします。市民の森の一部を石垣市が事業者に不当に提供することを法的な問題点として明らかにするとともに、背景にある自然環境保全の重要性を全国に訴えることがねらいです。

原告の主張要約

【裁判の概要】
石垣市は『石垣市民の森』を開発区域に提供しています。
石垣市民の森は条例によって整備された行政財産ですから、特定企業に用地を提供することはできません。
また、事業者は「(仮称)石垣リゾート&コミュニティ計画」開発にあたって自社の責任で森林面積を確保しなければならないところ、石垣市が事業者のために無償で提供する行為は、市の財産の無償提供を禁じた地方自治法に違反します。
裁判ではカンムリワシにかわって予定地の自然保護を訴えるとともに、違法な財産提供行為の禁止を求めています。

【裁判所に求めている内容】
地方自治法第242条第1項の規定により、次の通り必要な措置を請求しています。

1. 石垣市長は石垣市所有の土地を事業者による本件開発の用に供してはならない。
2. 石垣市長は石垣市所有にかかる土地を事業者に対して本件開発のために賃貸してはならない。
3. 石垣市長は、およそ同市所有の土地を事業者に対して、譲渡、賃貸、地上権、使用貸借その他の土地利用権を設定するなどして本件開発の用に供してはならない。
4. 石垣市と事業者との間の「残置森林等の管理に関する協定書」は無効であることを確認する。
5. 石垣市は石垣市字石垣1365-1及び同1365-133の土地及び里道である同1365-98、同1365-80の財産管理を怠っていることを確認する。

【原告らの主張のポイント】

第1 前提
1.    本件開発区域内の石垣市所有地
石垣市の説明によると本件開発の事業面積1、274、238㎡であり、うち石垣市有地235、464㎡[貸付面積54、465㎡]が含まれています。ゴルフコース及び10階建て、9階建て、5階建てなど宿泊施設などの建設を予定しています。事業者実施の環境影響評価書によると事業予定地の土地利用状況は農地(牧場、牧草地、畜舎)44.12ha、山林(樹林地)81.28ha、道路2.03haとされています。

2.    石垣市民の森
本件開発予定地の土地の一部が「石垣市民の森の設置及び管理に関する条例」(以下「市民の森条例」という)に基づいて設置、管理されている「石垣市民の森」(以下「本件公園」という)に含まれています。本件公園は地方自治法244条1項でいう「公の施設」に該当します。
 本件公園は「市民に森との関わりを取戻す拠点」として整備され、広く石垣市民、一般公衆に開かれた「森林空間施設」として石垣市が管理運営している土地です。本件は本件公園用地を一部の土地については無償で、一部の土地については有償で本件開発用地として提供するものです。


第2 地方自治法違反
1.    地方自治法237条違反
地方自治法237条は適正な対価なくして自治体の財産を処分することを原則禁じている。本件は上記の通り無償で開発行為の用地として提供する行為であるから同条に違反します(232条の2参照)。

2.    地方自治法234条の4違反
本件開発区域内の無償貸与予定土地は条例で管理された行政財産であるため、特定の者に開発行為という私的利用のための提供することはできないため(地方自治法238条の4第1項)、同土地を開発の用に供することは違法です。

第3 市民の森条例違反
1.    市民の森条例の目的外行為
石垣市民の森条例は「市民に」「暮らしの中で木や緑とのふれあいの場を提供する」ことなどなど、石垣市民の森を幅広く市民一般に開放し、森林空間の利用を進めることを目的としています(条例1条)。無償貸与予定土地についても自然保護ゾーン、見本林ゾーン、園地ゾーンとして市民のため森林空間として整備が進められているところ、特定事業者のためのリゾート・ゴルフ場開発はこの目的と全く相容れません。

2.    市民の森条例の管理規定違反
市民の森条例は目的実現のため「地方自治法第244条の2第3項の規定により」「指定管理者」により管理業務を行わせるものとし(条例4条)、条例5条は管理業務を目的達成のための業務に限定しています。指定管理者は事業計画書の作成が義務づけられ(条例7条)、市民の森公園の施設を利用使用する者は指定管理者の許可を受けなければなりません(第10条)。さらに施設利用者は利用料金を納めなければならないとしています(第15条)。

3.    以上から、本件公園用地をリゾート・ゴルフ場用地のために用地を無償提供する行為はこの条例の目的にも反し、条例の利用手続きや利用範囲も逸脱するもので違法であると言わなければなりません。

第4 自然生態系の破壊についての違法

 本件開発区域内にはカンムリワシの営巣地であり、重要なテリトリーでもあるところ、営巣について確認していない結果、何らの配慮もされていません。他にも、ヤエヤマセマルハコガメ、サキシマキノボリトカゲ、キバラヨシノボリ、ヒョウモンドジョウ、タウナギなど絶滅のおそれがある種、およびヤエヤマヒメホタルなど市民に親しまれた希少な野生動植物種が多数生息する自然度の高い区域であり、本件事業のような大規模開発行為は貴重な生態系を破壊するものです。
 このような開発行為のために石垣市民の森の用地を提供することは条例の目的に反し違法というほかありません。
 また、カンムリワシは国の天然記念物として文化財保護法で保護され、国内希少野生動植物種として種の保存法により保護されているのであるから、カンムリワシの個体に致命的な打撃を与える本件開発行為は文化財保護法や種の保存法に違反します。
 本件事業の排水はラムサール条約登録湿地である名蔵アンパル干潟および名蔵湾に排出されるところ、その影響は調査されておらず、かような開発行為の用に石垣市の財産を供する行為もまた違法というべきです。

第5 未来投資促進法に基づく知事承認の違法

1.    未来投資促進法4条の基本計画は「農業振興地域整備計画との調和」がとれたものでなければならならず、かつ、本件土地利用調整計画も「農業振興地域整備計画との調和」がとれたものでなければなりません(同法11条4項)。しかし、石垣市が定めた基本計画、土地利用調整計画はいずれも本件事業を前提としているところ、本件事業予定地内外には優良農地が多数含まれている結果、地域農業の持続性に著しい悪影響をもたらすものであり、農業振興地域整備計画とは相容れないものです。したがって、本件承認は違法な土地利用調整計画というべきです。

2.    また、本件基本計画では地域環境との調和が必要であるところ、上記の通り、自然環境に適切な環境保全措置が講じられておらず、地域環境を破壊するもので違法というべきです。

3.    石垣島は八重山群島の中でも比較的平坦な地形を特徴とする景観を持つが、本件事業では標高52m~54mの地点に最高10階建ての建物が建つため、建物が稜線を分断し、深刻な景観破壊をもたらします。本件事業予定地から極近距離に国立天文台・石垣市教育委員会・琉球大学等によって運営される石垣天文台が存在し、天文学研究のみならず地域教育、地域観光にとって重要な役割を果たしています。したがって、ゴルフ場事業、宿泊事業による光害は天文台に深刻な影響をもたらします。これらの点でも基本計画に反し違法というべきです。

4.    本件事業では環境影響評価書によれば、上水、地下水あわせて「最大揚水量678t/日」を消費するが、その7割弱を賄う地下水に加え、上水、農業用水及び排水の地域社会に与える影響が考慮されていません。

5.    未来投資促進法に基づく本件知事承認は、当該事業の実現可能であることが前提となったものであるが、無償貸与予定土地は公園用地であって、法律上、条例上リゾート・ゴルフ場開発用地とすることはできない結果、実現不能です。

6.    以上からおよそ石垣市の土地を事業者のために提供する行為は未来投資促進法上の違法となる行為であるから許されません。


第6 管理協定の無効確認

1.本件管理協定の法的性質
 「残置森林等の管理に関する協定書」(本件管理協定)は事業者が沖縄県に対して森林法10条の2に基づく開発許可申請を行うことを前提に、その添付書類として整備されたものです。林地開発許可を得るためには沖縄県林地開発行為実施要綱によれば開発区域内に残置森林(40%以上)が必要とされているところ、石垣市が用地を提供して残置森林とする計画です。
 したがって、管理協定の法的性質は石垣市がリゾート・ゴルフ場用地を事業者に提供した上で、借主である事業者に対して借主の管理義務のあり方を拘束した契約と言えます。

2.本件管理協定の無効
 そもそも、本件公園用地を地方自治法、石垣市民の森公園条例に違反するため、民間企業のリゾート・ゴルフ場用地として提供することは許されません。加えて、市民の森公園条例では指定管理者を定め、指定管理者が条例の目的の範囲内で有料にて公園利用を認める管理方式をとっています。
 したがって、公園用地を使用貸借ないし無償の地上権など何らかの利用権を設定した上で管理方法を契約によって規制するという方式は条例に違反します。

3. 石垣市が土地境界の管理を怠っていること
 石垣市と事業者との土地との境界が確定しておらず、石垣市は石垣市字石垣1365-1及び同1365-133の土地及び里道である同1365-98、同1365-80の財産管理を怠っています。


これまでの石垣&リゾートコミュニティ計画に関する活動

・2019/02/04 :「石垣リゾート&コミュニティ計画」環境影響評価方法書 説明会(アンパルの自然を守る会)
・2019/02/20 :「石垣リゾート&コミュニティ計画」環境影響評価方法書・意見書を提出(アンパルの自然を守る会)
・2021/09/25 :署名募集を開始(参考:石垣島・ヤエヤマホタルの森が危ない!
・2022/04/12:自然の権利基金 代表理事の籠橋隆明によるアンパルの自然を守る会のサポート開始
・2022/06/01:沖縄県に対し地域経済牽引事業計画の行政不服審査を提出
・2022/09/12:10名の営農者により、沖縄県に対し、農振除外承認への異議申立を提出。
・2022/09/30: 沖縄県 副知事と面談を実施
・2022/10/22:カンムリワシの里と森を守る会 結成
・2023/03/13:「石垣島カンムリワシ『自然の権利』訴訟」弁護団結成
・2023/04/17:沖縄県知事に要請書を提出
・2023/06/29:石垣市に対し住民監査請求を提出

石垣&リゾートコミュニティ計画に関する新聞報道

・2023/09/16:原告は「カンムリワシ」 リゾート開発は「自然壊し違法」と提訴 | 朝日新聞
・2023/09/06:カンムリワシ生息地に巨大リゾート 石垣島、環境団体「時代に逆行」| 朝日新聞
・2023/08/30:絶滅危惧種のカンムリワシに危機?石垣島のゴルフリゾート開発に環境保護団体らが「待った」。今、沖縄で起こっていること|HUFF POST
・2023/06/15:絶滅危惧種カンムリワシが危機に?石垣島リゾート開発計画に環境保護団体などが懸念| サステナブル・ブランド ジャパン
・2023/05/09:鳥類の生息環境が悪化 |毎日新聞
・2023/05/01:カンムリワシ保護 強化 環境省、初の保全方針策定|八重山毎日新聞
・2023/04/25:石垣島ゴルフ場、計画見直しを 環境団体、カンムリワシ営巣確認 | 共同通信
・2023/04/25:環境調査など対応を 石垣リゾート開発計画 16団体が知事に要請 | 八重山毎日新聞
・2023/03/15:「カンムリワシ」も原告に 石垣島の大規模リゾート開発で住民らが市を提訴へ沖縄|琉球新報 
・2023/03/14:原告にカンムリワシ 「自然の権利」求め市提訴へ | 八重山毎日新聞
・2023/03/03:石垣のゴルフ場計画 知事、現地視察検討「意見踏まえた措置確認」 | 八重山毎日新聞
・2023/01/10:市民の審査申し立て棄却 ゴルフ場付リゾート計画 県、市の処分「正当」 | 八重山毎日新聞
・2022/12/15:土地交換の違法性訴え ゴルフ場付リゾート計画 原告2市、市に対し訴訟 | 八重山毎日新聞
・2022/12/14:農振除外「慎重な判断を」県議会一般質問 次呂久氏、ゴルフ場計画で|八重山毎日新聞
・2022/12/10:国会議員に問題指摘 ゴルフ場付リゾート計画 カンムリワシの里と森を守る会|八重山毎日新聞
・2022/12/08:「環境保全措置を検討」12月県議会代表質問 県、ゴルフ場付リゾートで|八重山毎日新聞
・2022/11/26:市民の森で音楽のんびり初コンサートに50人|八重山毎日新聞
・2022/11/25:県議6人が計画地視察ゴルフ場付きリゾート施設環境への影響など説明受ける|八重山毎日新聞
・2022/10/25:カンムリワシすむ生態系保全「里と森を守る会」結成|八重山毎日新聞
・2022/10/17:ゴルフ場付きリゾート開発 交換契約停止求め訴訟 市民2氏「違法な贈与契約」|八重山毎日新聞
・2022/10/01:農振除外なら「汚点」ゴルフ場付きリゾート計画 環境5団体、副知事と面談|八重山毎日新聞

応援メッセージ

石垣島カンムリワシの森「自然の権利」訴訟弁護団より

弁護団団長 籠橋隆明(名古屋E&J法律事務所)

【メッセージ】
私たちは全国430名の弁護士で構成されるJELF(日本環境法律家連盟)の弁護士です。
このたび、石垣島カンムリワシの森を守るために弁護団を結成し、保護運動のために法的専門分野での顧問活動及び訴訟を担当することになりました。
みなさま、是非私どもの活動を応援してください。

 石垣島を含む、奄美群島から沖縄諸島、八重山列島は東洋のガラパゴスとも言われ、豊富な種類の生き物たちが生息する独自の生態系をつくっています。
最近では奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島世界自然遺産が登録されました。
石垣島も世界遺産に登録されてしかるべき豊かで世界に誇れる自然があります。

 島の自然は豊かなのですが、とても弱い生態系です。
島という小さな範囲の生態系は少しの圧力で大きな破壊をもたらします。
今回のような大規模リゾート・ゴルフ場開発は自然生態系にとって大きな脅威となります。
カンムリワシはその代表ですが、猛禽類がこの開発区域で営巣し、多数がテリトリーにしているというのはこの地域の豊かさを示すと共に、カンムリワシにとって良好な生息地が減り、ここに集まってきているとも言えます。

 今回のリゾート・ゴルフ場開発は多大な経済効果をもたらすという理由で建設されようとしています。
日本ではかつてあいまいな経済効果によって自然破壊を正当化し、大きな失敗をしてきた歴史があります。
この昭和の亡霊のような開発はなんとしても止めなければなりません。
私たちは自然と人とが共に生きる世界をめざし、今回の石垣島カンムリワシの森「自然の権利」訴訟に取り組んでいきたいと思います。

【自己紹介】 
 当事務所は名古屋E&J法律事務所という名前です。E=Environment(環境)、J=Justice(正義)、環境と正義法律事務所ということになります。当事務所は公害、廃棄物、自然保護、地球温暖化と様々な環境問題を扱っています。私は弁護士なりたてのころにリゾート・ゴルフ場問題に取り組み、そんな中でアマミノクロウサギを原告とした奄美「自然の権利」訴訟に出会いました。いらい、多くの自然保護訴訟に取り組むようになり、最近では沖縄のジュゴンを守るために辺野古基地に反対する訴訟に取り組みました。現在は奄美大島の手つかずの海岸、嘉徳浜をコンクリート護岸から守る訴訟を進めています。真珠のような石垣島の自然を是非とも守りたいと思い、この問題に取り組むことにしました。応援お願いいたします。
・愛知県生まれ
・東海高校卒業
・京都大学法学部卒業
・京都弁護士会弁護士登録(昭和62年)
・愛知県弁護士会弁護士登録(平成9年)

【弁護団メンバー】

渡部 貴志(愛知県弁護士会・名古屋E&J法律事務所)☆リンク確認

西岡 治紀(愛知県弁護士会・名古屋E&J法律事務所)

西谷 祐亮(愛知県弁護士会・名古屋E&J法律事務所)

森田 浩輔(京都弁護士会・京都第一法律事務所)

関口 速人(滋賀弁護士会・滋賀第一法律事務所

塚田 雅彦(長野県弁護士会・常田法律事務所


WWF 自然保護室(野生生物グループ)小田倫子 氏より応援メッセージ

 【メッセージ】

石垣島で目下進められているゴルフ場付きリゾート計画の建設予定地は、日本最南端のラムサール条約湿地である名蔵アンパル・名蔵湾の水源地を含み、国の特別天然記念物カンムリワシや沖縄県希少種保護条例指定種の淡水魚イシガキパイヌキバラヨシノボリなど多種多様な希少野生生物の生息地となっており、日本国内で有数の国際的にも重要な自然が残る場所です。

このような立地に環境負荷の高い施設をつくる計画であるにもかかわらず、事業者による環境影響に関する調査・予測・評価は極めて杜撰と言わざるを得ず、計画推進の根拠となっている「経済効果」も自然への負荷を全く考慮せず地域への付加価値を示すものとはなっておらず、このまま計画を実施することは、生物多様性を回復傾向にする「ネイチャーポジティブ」や「持続可能な開発目標(SDGs)」を目指す時代の動きにまさに逆行しています。

八重山の宝であり、日本が世界に誇る貴重な価値である、石垣島の自然を次世代に継承したいという強い思いで現行の計画に異を唱える石垣島の皆さんと、これを支援するカンムリワシ弁護団の活動に賛同し、今回のクラウドファンディングキャンペーンを応援します。

原告団 よりメッセージ

左:2023/7 石垣市役所 住民監査請求 口頭意見陳述にて。右:2023/9 那覇地裁にて住民訴訟 訴状提出 このゴルフリゾート開発では市民が島の豊かな自然が破壊されます。愛するカンムリワシ、島の名前を関する魚、イシガキパイヌキバラヨシノボリ、アンパルの豊かな生態系、原風景が奪われます。今の石垣島を愛して訪れてくれている人を遠ざけてしまうものです。市民として、島がこうした開発を計画することを大変恥ずかしく思います。
 また、石垣市が主張する経済効果の計算には多くの疑問点があります。本当に市民のためになる開発であれば、市民を交えた協議会を設立し、説明があって然るべきです。理不尽な阻止するために全力を尽くします。この問題を知ってもらうために市民向けの観察会や講演、島外にはSNSでの発信を行っています。石垣島を愛する皆さんのお力で、是非、ひとりでも多くの周りの方にこの問題を広めていただきたいです。

資金の使い道

【 目標金額 500万円の内訳 】

・GoodMorningへの手数料:45万円(9%)
・リターンの仕入れ・送料:125万円(25%)
・裁判活動にかかる実費:130万円(裁判出頭にかかる弁護団の交通費、弁護士費用、証拠提出にかかる印刷代、郵券、貼用印紙代、)
・広報活動にかかる実費:100万円(市民集会・記者会見の会場代、交通費、資料印刷代、広告費、WEB配信に必要な機材)
・原告団の航空交通費:約100万円
   原告団石垣→沖縄県庁・那覇地方裁判所への訪問の度に約25,000円/人の負担があります。(4人×10回を想定)

※この問題の解決まで何年かかるかは分かりません。金額は見込みであり、変動する可能性がございます。
上記は承認された地域経済牽引事業計画の事業期間の期限を参考に3年間を目安に計算しています。

【 超過分の資金用途 】

目標金額の500万円を超えた分は下記2点に分配されます。

・「自然の権利」基金の運営費
自然保護問題に直面しているのは石垣島だけではありません。「自然の権利」基金として、多くのサポートを行って来ました。
カンムリワシ保全のために集まった基金を、またその他の「自然の権利」訴訟の活動費のために使用させていただきます。現在、自然の権利基金ではラポロアイヌネイション訴訟、第3次命の森やんばる訴訟、馬毛島開発問題をサポートしています。(自然の権利基金への直接の寄付はこちら

・「カンムリワシが舞う農園づくり」の費用
原告団「カンムリワシの里と森を守る会」では、耕作放棄を利用しカンムリワシの安全な餌場をつくることで、交通事故から守る活動に取り組んでいます。(カンムリワシの里と森を守る会の直接の寄付はこちら

実施スケジュール

2023年10月6日 クラウドファンディング開始
2023年12月10日 クラウドファンディング終了
2024年2月 下旬 リターン発送開始
随時、当プロジェクトページ・HP・SNSにて進捗を報告

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式です。目標金額に満たない場合、計画の実行とリターンのお届けはございません。 プロジェクトが成功しなかった場合、全て返金となります 

リターン

石垣島在住の作家さんをはじめ、この問題解決にご賛同いただいた方にご協力いただき、島の生き物・農畜産業に関連する、本当に素敵な返礼品を多数ご用意しております!

最後に

この開発は、石垣島にかつてない規模の巨大な自然破壊です。
カンムリワシ、名蔵アンパルの最大の危機が迫っています。

観光客の増加を目的にした施設です。
石垣市民だけでなく、島外の方の意見も非常に重要です。
目標金額達成だけではなく、ひとりでも多くの方に知っていただくことに大きな意味があります。
是非この問題を島内外の皆様と共有し、話題にしていただけますと幸いです。

また、「自然の権利」基金では、石垣島に限らず、多くの自然保護のための活動をサポートしています。
会員募集やグッズ購入などのかたちで支援をお願いしております。(参考:「自然の権利」基金
みなさまからの支援が自然を守るための裁判などに使われます。
ご協力、応援に心より感謝申し上げます。

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください