こんにちは。
のりくら観光協会長の宮下了一です。

のりくら高原は長野県松本市の西側、北アルプス南端の乗鞍岳山麓に広がる高原です。中部山岳国立公園内に位置し、近隣には上高地や白骨温泉などの人気の観光地もあります。

乗鞍岳は長野県と岐阜県にまたがる3,026mの独立峰ですが、両県から山岳道路を利用して2,700mまでアプローチできるので登頂が容易な山として人気です。20年前まではマイカーの乗入れも可能でしたが、自然環境を維持するため全面規制となり現在はシャトルバスまたはタクシーへの乗換が必要です。

のりくら観光協会は、長年にわたり観光を支えてきた民宿組合と旅館組合をまとめた形で2010年に発足し、2022年一本化されました。協会の主な活動は宣伝広告やイベント企画ですが、重点をおいているのは高原内の環境整備です。任意団体で資金力もないため、マンパワーを活用するしかないといったところが正直なところではありますが、地域を存続する源は環境であり、この自然環境を次世代につなげることが使命として日々活動しています。

私は、3年前に協会長に就任しました。1985年にのりくら高原に移住し、ペンションを開業し現在に至ります。
コロナ禍の厳しい舵取りの中でしたが、沢山の力に支えられなんとか乗り越えることができました。

地域に暮らす皆さん同様、この地の未来に夢を描きながら、日々奔走しています!

地域の輪を広げようと開催された「のりくら高原みんなの日」



このプロジェクトで実現したいこと


のりくら高原の中心だった一の瀬、かつては牛が放牧され牧歌的な景観が広がっていましたが、諸々の理由により放牧がなくなり、景観は年を重ねるごとに変わり、森林化が懸念されています。

1990年代まで放牧がされ牧場景観が広がっていた「一の瀬」

ここ数年、地元住民が積極的に環境整備を行うことで景観は維持され、少しづつかつての面影に近づきつつあります。この自然環境をより多くの人に知ってもらい、ここでしかない体験を経てこの地域を好きになってもらいたい。その中心に一の瀬があり、その拠点となる施設整備を目指しています。

高原のシンボル白樺も除間伐が必要です。単にストーブの薪にするのではなく
様々な利活用を模索しています。



プロジェクト立ち上げの背景

乗鞍高原の「一の瀬」は地域住民の心の故郷とも言うべき大切な場所です。

小川が流れ、小さな池が点在し、希少な動植物が息づいています2018年から3年を費やし、地域住民が主体となって、行政、関係機関を交えて策定した地域ビジョン「のりくら高原ミライズ」の中に、もっとも乗鞍らしい場所として「一の瀬」を拠点整備することが挙げられました。

のりくら高原ミライズの表紙絵に描かれている地域の未来

その中心となる施設を座望庵とし、地元での整備が望まれる中で、整備を主体的に行う組織をどこにするのか、検討が行われました。土地と施設の所有は地元町会であり、地縁団体である大野川区にありますが、過去の経緯、経験から営利目的の事業は行わないことを確認しており、主体とはなれないとの見解を受け、のりくら観光協会が施設を借り、改修を行い、営業は協会員の中から前向きな事業者を募る事になりました。


老朽化し営業を休止している座望庵


そうはいっても、観光協会に潤沢な資金の余裕があるわけではなく、会員数の減少(廃業等)や高齢化もあって厳しい運営を強いられているのが現状。そんな中、松本市の地域振興補助金の対象事業として採択され、2/3の補助を受けることが決まり改修に着手しました。とはいえ自前で1/3の費用を負担する必要があり、大野川区、協会が出来る限りの資金を捻出することで工事はスタートしました。


改装に向けてスタートをした座望庵

乗鞍高原は2022年環境省の指定する「ゼロカーボンパーク」第一号として認定を受け、ゼロカーボンの具現化に向けて進んでいます。今回改修の座望庵も資する施設として改修が求められており、ソーラーシステム、蓄電池、薪ストーブの導入を決めています。これについても乗鞍地域が国から「脱炭素選考地域」に認定されたことで、2/3の補助を受けることができます。ただ、地元負担も膨らみ資金が追いつかない状況です。

全国に先駆けて2022年3月に登録

乗鞍を愛し、通ってくださる方々から「一の瀬に活気がなくて寂しい」「寂れていく感じがする」などの感想を聞く度に、どうしたら以前のような活気を取り戻せるのか、こんなに豊かな自然環境をもっともっと多くの方に知ってもらい、楽しんでいただきたいそんな思いで、本プロジェクトに取り組みました。

座望庵周辺は乗鞍高原を実感できる広々した景観と、心地よい一の瀬川のせせらぎに癒やされるのんびりとした空気感が魅力です。この場所を拠点とするため環境省は、公衆トイレの新設、駐車場一部をの緑地化、せせらぎ周辺の歩道のユニバーサル化を行います。また、小高い場所に建つ座望庵を取り巻く形で、高原景観を満喫できる広いデッキの新設も計画されました。

座望庵は観光協会員の中からこの場所に強い思いを持つ前向きな事業者を募ったところ、地域出身の30代の女性がUターンを決め、手を上げてくれました。一の瀬の心地よさを体現しつつ、新しい感覚で若い世代も楽しめる空間を創造すべく準備を進めています。


 運営を担う事業者から最後に

今回の改装を期に運営を担う事になりました。
デッキと一体感のあるカフェからは、乗鞍岳(3026m)と一の瀬を一望できます。
かつての牧場風景とは変わりましたが、山野草が咲き、希少な昆虫が生息し、野鳥の声が響く高原の風景を楽しめます。
このロケーションに合う地域素材と郷土食をアレンジしたカフェメニューを準備し、ワーケーションスペースや子供連れにも優しい施設を目指したいと夢を広げています!

座望庵という名前もこのリニューアルを期に、カフェ「一の日」に変えることを決めました。
一の瀬で一日をという思いを込めています。
この場所で過ごすひとときが、皆様にとって最高の一日となりますように!

のりくら高原の新たな拠点、地域の大きな期待も背負いながら、皆様にいつまでも愛されるカフェになれるよう精一杯頑張ります。

皆様のご支援、ご協力をお願いします。


現在の準備状況

現在、松本市の資金協力を得て改修が進んでいます。
カフェを担う事業者は備品、調度品の選定、メニューづくりなどに取り組んでいます!

リターンについて

1000 円〜10万円まで用意しています。

スケジュール

9月 外装工事

10月 内装工事

2024年3月  リターン発送

2024年4月  厨房等設備及び一部内装工事(営業事業者負担)

2024年5月  プレオープン


資金の使い道(予定)

ソーラー設備負担分:約150万円
工事費不足分:約150万円
手数料:約70万円


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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