▼ご挨拶

皆さん、こんにちは。一般社団法人WITH ALS代表の武藤 将胤(むとう まさたね)です。

僕たちWITH ALSは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の課題解決を起点に、全ての人が自分らしく挑戦出来るBORDERLESS(ボーダーレス)な社会を創造することをミッションに、エンターテイメント、テクノロジー、ヒューマンケア(介護)の3領域で活動しています。

今回は6/21世界ALS DAYと6/18MOVE FES.2023に合わせて、ALSの仲間をはじめ誰もが表現者になれる世界を目指し、視線で演奏出来る新しいDJツールの開発費用のご支援をいただきたく、このクラウドファンディングに挑戦致します。


ALSの課題解決を起点に、ボーダレスな未来をつくる。WITH ALSのこれまでの挑戦。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)は、体を動かす運動神経が老化し、徐々に身体が動かなくなっていく進行性の難病です。原因不明であり、現在も有効な治療法は確立されていません。理論物理学者スティーブン・ホーキング博士や、漫画「宇宙兄弟」の登場人物せりかやシャロンなどを通して、その名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。 

僕は約9年半前にALSを発症し、2014年にALSの確定診断を受けました。奇しくも、アメリカで始まったALSの啓発キャンペーン「アイス・バケツ・チャレンジ」がソーシャルメディアなどを通して社会現象化し、ALSの認知が世界中で高まっていた頃でした。ALSの症状の進行は速く、移動や着替え、会話など、それまで当たり前にできると思っていたことが、運動機能の衰えによって徐々にできなくなっていきました。

大好きな曲をDJでかけたいのに、手に力が入らない。もともと、音楽などのエンターテイメントが大好きだった僕にとって、それはとても残酷な現実でした。これから先どれだけ自分らしさが奪われていくのだろうかと思い悩み、生きるか死ぬかを葛藤したこともありました。それでも、自分自身がALSになった今だからこそ、生み出せるものがきっとあるはずだ。

自分らしいエンターテイメントやクリエイティブの力で、ALS患者やハンディキャップを抱える方の未来を明るく変えていきたい。そう考えて2015年にWITH ALSを立ち上げました。


https://withals.com/

WITH ALSの活動は、ALSの課題解決を起点に、全ての人が自分らしく挑戦し続けられるBORDERLESS(ボーダーレス)な社会をつくることをビジョンとして掲げています。
ここでは僕らのこれまでの代表的な活動の一つを簡単に紹介させてください。

■EYE VDJ MASA

 https://withals.com/post/?id=485

2016年から視線入力装置を活用し、DJとVJを眼の動きだけで同時にプレイするシステムを開発。EYE VDJ MASAというアーティストネームで、国内外の音楽フェスなどでライブを披露しています。


2016年9月のMOVE FES.2016にて、世界初の目でDJ・VJパフォーマンスを実現することが出来ました。

しかし、DJとしてはなかなか目でのコントロールが上手くいかずに、曲を選択するだけで約30分も時間がかかってしまったりして、楽屋で悔し涙を流したのを今でも鮮明に覚えています。

▲2016年9月MOVE FES.2016@WOMBにて、世界初の目でDJ・VJパフォーマンス。

そこから毎年システムの改良をコツコツと繰り返して、パフォーマンスの表現の幅を広げていき、様々なアーティストとのコラボレーションライブが出来るようにまでなりました。

▲2019年1月J-WAVE INNOVATION WORLD LIVE PLUSにて、ロックバンドandropとライブパフォーマンス。

また2021年からは視線入力で作詞、作曲にも挑戦をするようになり、EYE VDJ MASAのアーティスト名で、デジタルリリースも開始しました。

▲2021年1月『EVERYONE,CHALLENGER. feat.androp』
https://linkco.re/F635ZdSs

▲2022年4月『FLY feat.androp』。
https://ssm.lnk.to/FLY_EVMfa

▲2022年10月B.LEAGUEさいたまブロンコステーマソング『INANAKI』。
https://ssm.lnk.to/INANAKI

▲2022年11月『NEW ONE』。
https://ssm.lnk.to/NEWONE

6/18(日)のMOVE FES.2023 Supported by AIRUでは、EYE VDJ MASAとして初の全曲オリジナルでライブに挑みたいと思いますので、応援どうぞよろしくお願い致します。

そして、2022年には広告マン時代からの憧れのステージだった、フランスの国際的な広告の祭典カンヌライオンズにて、フランスで活躍するALSアーティストのPONEと世界初の目でセッションするライブパフォーマンスにも成功することが出来ました。

Dentsu Lab Tokyo、invisi、BASSDRUMと共同開発した演奏ツールでパフォーマンスを行い、3分を超えるスタンディングオベーションで世界から沢山の称賛を頂きました。

同じように障がいを抱えた仲間達からも、「希望をもらった!いつか自分も目で演奏したい!」という嬉しい声が多数寄せられました。

▲フランスで開催されたCANNES LIONS2022でのセッションライブ。


■今回のプロジェクトについて

今回は2022年にカンヌライオンズをはじめトルコやハンガリーなどの海外イベントで演奏に成功することが出来たツールをさらに進化させ、誰もが表現者になれるBORDERLESSな世界を目指して、目で演奏出来る新しいDJツールの開発を目指します。

▲CANNES LIONS2022での目でのライブ演奏シーン。

今回もCANNES LIONSのステージを共に成功させた、Dentsu Lab Tokyo、invisi、BASSDRUMのチームと共に開発に取り組みます。

これまでのEYE VDJ MASAのこれまでのノウハウを活かして、目で同時にDJ・VJをコントロール出来るツールを開発し、音楽と映像の表現で、視覚的にも音楽を楽しんでいただけるツールを目指して参ります。

比較的誰もが視線で操作しやすい、視線入力装置tobiiを使ったDJ・VJツールを開発致します。

目で演奏出来る新しいDJツールのお披露目は、6/18(日)に六本木EX THEATERで開催する、ALS啓発音楽フェス「MOVE FES.2023 Supported by AIRU」にて行います。


また、開発した目で演奏出来る新しいDJツールは希望者に対して公開もして参ります。


但し、本ツールとは別に、視線入力装置tobii、視線入力ソフトOriHime eye、DJソフトAblton live、VJソフトResolume、および操作PCなどは、ユーザー様側でご用意していただく必要がございますので、その点は予めご了承ください。


■支援金の使い道

今回のクラウドファンディングでは「200万円」を目標金額として、皆さまにご支援いただきたいと思っております。

・目で演奏出来るDJツール開発費

・クラウドファンディング手数料

※目標金額が上回る金額が集まった場合、WITH ALSの活動費として大切に使わせていただきます。


最後に

「すべての人に、表現の自由を。」

このスローガンを掲げて、2016年からEYE VDJ MASAとしての挑戦を続けています。

僕自身が一人の表現者として、一つ一つの限界を乗り越えていくことで、少しでも同じように様々な障がいを抱える仲間達が未来の表現者になれるように、今回の目で演奏出来るDJツールを開発し、お届けしたいと思います。

誰もが表現者になれるBORDERLESSな世界を目指して、

どうか僕らの挑戦を応援どうぞよろしくお願い致します。

NO LIMIT, YOUR LIFE.

武藤 将胤 / MASATANE MUTO


プロフィール

武藤 将胤(Masatane Muto)
一般社団法人WITH ALS 代表理事
COMMUNICATION CREATOR
EYE VDJ
BORDERLESS FASHION BRAND『01 BORDERLESS WEAR』DESIGNER/PRODUCER 
株式会社オリィ研究所 当事者顧問

36歳、ALS患者。ALSの課題解決を起点に、クリエイティブの力でBORDERLESSな社会を創造することをミッションに活動している。全ての人が自分らしく挑戦出来るBORDERLESSな社会を目指して、エンターテイメント、テクノロジー、介護の3つの領域で、課題解決に取り組んでいる。

クリエイターとして、2020東京パラリンピック開会式や2022年CANNES LIONSなど国際的イベントにも多数出演。また、EYE VDJ MASAのアーティスト名で、様々なアーティストとコラボレーション作品を制作。

一般社団法人WITH ALSとは、自身のALS闘病体験を通じて、世界中にALSを周知し、認知・理解を拡大させることで、治療方法や支援制度を向上させることを目的とする。また、ALS患者やその家族、非患者のQOL(Quality of Life)の向上に貢献する、コンテンツ開発・支援活動を様々な方法で実施する団体。http://withals.com/

※ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは体を動かす運動ニューロン(神経系)が変性し、徐々に衰えてしまう疾患です。運動を司る神経の変性によって筋肉への命令が伝わらなくなり、筋力の低下を引き起こすが、意識や五感、知能の働きは正常のまま。しかし、発症してからの平均余命は3〜5年と言われ、世界で約35万人、日本には約1万人の患者がいます。ALSの進行によって、手足の麻痺による運動障害、コミュニケーション障害、嚥下障害などの症状が起こり、最終的には呼吸障害を起こすため、延命のための人工呼吸器の装着が必要となります。極めて進行が速く、現在、治癒のための有効な治療法は確立されていません。

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