海の未来を考えるシェフチーム、Chefs for the Blueです。

こんにちは。東京・京都のシェフチーム、Chefs for the Blue(シェフス フォー ザ ブルー)と申します。英語で ”the blue” は ”海” なので、私たちは “海のための料理人” もしくは ”海のために動くシェフ“。日本の魚のすばらしさを誰よりもよく知るシェフチームとして、海の豊かさと食文化を未来につなぐことをミッションとして、2017 年に発足しました。

これまでイベントや店舗・商品プロデュースなどに取り組んできましたが、この度新たな挑戦として、未来を生きる若者と未来をともに創ってゆくためのプログラム「THE BLUE CAMP」をはじめます。

2017年5月に現在チームの代表を務めるフードジャーナリスト、佐々木が中心となり深夜の勉強会から活動をスタート。15年間(現在)ミシュラン三つ星を維持するフランス料理レストラン「カンテサンス」の岸田周三シェフを筆頭に、日本の料理界を代表する若手シェフ30人が集まりました。


日本の海は危機にある

“水産大国・日本”――

四方を海に囲まれた島国で、古の時代から長く魚食文化を育んできたわが国では、各地の郷土料理といえば魚料理がずらりと並びます。豊洲市場は世界一の魚市場として名を馳せていて、スーパーには多種類の魚が揃います。魚介の鮮度を売りものにした居酒屋は星の数ほどあり、グローバルな食市場のパワーコンテンツ、SUSHIを目指すインバウンド客は大都市圏にあふれ、逆に海外の高級レストランでも「日本直送」の魚が大人気です。


こうした世界に誇る食文化がある一方で、実は海の中の魚がどんどん減り続けていることをご存知でしょうか?

漁業・養殖業の生産量のピークは1984年で、近年はなんと当時の1/3以下に落ち込んでいます。沿岸漁業だけの生産量を取り上げても、30年前の1/2以下という数字です。

漁獲減にはさまざまな原因がありますが、政府は2020年に70年ぶりの水産改革をスタート。現在は、科学的根拠に基づき海の再生能力を超えた漁獲を制限する、新たな資源管理手法の導入に取り組んでいます。ただ残念ながら、現場への実装はまだまだ進んでいません。

このまま何も変わらず、現在のトレンドのまま海が痩せ続けたとしたら、私たちにどんな未来が待ち受けているのでしょう?

日々の食卓はどうなるのか、水産物に関わるさまざまな産業は消滅するのか、日本の食文化はどうなるのか、タンパク質の自給率は、そして海から生物多様性が失われた時にどんな大問題が起こりうるのか。。。


長いサプライチェーンを「つなぐ人材」の必要性

海は、漁業現場だけで変えることはできません。水産物は“商材”である以上、獲る人、加工する人、流通させる人、販売する人、料理する人、食べる人といった長いリレーがきちんとつながる必要があり、それぞれの間の取引が成立しなければ、起点である漁業者の生活が成り立ちません。

海のキャパシティに見合った漁獲スキーム(=資源管理)の実現のためには、リレー走者全員で理解し、支えることが重要です。しかしながら、水産物サプライチェーンの長さや複雑さゆえか、その理解がなかなか進まない、それどころか日々の海の情報なども伝わりづらいのが現状です。

この情報の分断は、課題でもありますが、解決の方向性でもあります。この分断を解消して課題解決に取り組む「人材」が生まれることで、明るい未来をつくれないかと考えました。


海の未来をつくる松下村塾「THE BLUE CAMP」

今回、Chefs for the Blueチームの中から東京2名、京都2名のシェフが中心となり、各拠点で3ヶ月間の学びと実践のプログラム「THE BLUE CAMP」を開催します。

参加対象者はさまざまな分野の高校生・大学生・専門学校生などの学生で、東京・京都各8名の計16名。

5月末にはじまるプログラムでは、海や水産業、そしてレストランの経営について学び、漁業現場やトップレストランでの実地研修を経て、“より良い海の未来をつくるレストラン”のかたちを各チームで考え、それをポップアップレストランとして1週間運営していただきます。そして、この一連のプロセスにおいて、シェフと探究型教育の専門チームが、メンターとしての伴走をしていきます。

そもそもなぜ“レストラン”なのかーー

実はレストランは、先のサプライチェーンの課題を飛び越えることができる特別な場所なのです。調達の場面では漁業者や流通事業者とやりとりし、仕入れた水産物を自分たちで加工(調理)しその場で消費者(食べ手)に提供するという、サプライチェーンの「輪が小さく完結する」場。入口(漁業者)と出口(食べ手)の両方と手をつなぎ、互いの思いや情報を伝え合うことも可能です。

プログラム全体、また特に6日間のポップアップレストラン営業を通じて水産物流通を俯瞰でき、これまで見えなかった食卓と海とのつながりが、クリアに可視化できるようになるはずです。ここで学んだメンバー達が各業界へ飛び立ちチェンジメイカーとなっていく、さながら幕末の松下村塾のような存在に、THE BLUE CAMPはなります。


5年で200人の熱いコミュニティをつくりたい。

THE BLUE CAMPの参加募集対象は高校生、専門学校生、大学生。そして、チームを編成するうえで重視するのは “海への興味”と“多様性”です。

「社会課題解決に興味がある」や「食糧安全保障問題が気になる」、さらに「日本を変えたい」というアツい方は大・大歓迎。「シェフに憧れている」「マグロ漁師になる」「水産庁長官になりたい」といった具体的な夢がある方も、「流通のバイヤーってかっこいい」「レストランの経営が面白そう」「国際機関で働きたい」という方も。年齢もバックグラウンドもさまざま、でも皆一様に海に対して熱い思いを持つ、THE BLUE CAMPでしか出会えない仲間とともに、3ヶ月をトップシェフの徹底伴走のもと走り抜いていただきます。

THE BLUE CAMPは、今年1回で終わるプロジェクトではありません。5年間で卒業生は80名、シェフや講師を入れるとのべ約200名の、海の未来をつくる熱いコミュニティができることになります。アルムナイ(卒業生)プラットフォームを作るなど、業界を横断して日本の海を支え、活かすためのサポートをしていきたいと考えています。


リターンについて

ポップアップの運営は8月中旬。今回このクラウドファンディングでは、THE BLUE CAMPの趣旨にご賛同いただける皆様に、実際にレストランに足を運びいただきたく、シートの一部をリターンとして設定しました。

よりよい海の未来をつくるために必要な水産物の調達やレストランのコンセプト、さらに価格帯、サービス、オペレーションなど、学びを糧にすべて参加者未来の当事者である学生たちが考えて組み立てていきます。未来を生きる学生たちの力と発想と、トップシェフをはじめとする伴走者の思いや技術が生み出す”作品”を、是非お楽しみください。

また、企業や教育機関、地域グループ向けに、Chefs for the Blue 代表の佐々木ひろこやシェフが出張して講義やフード提供などを行うリターンも設定しました。社内研修や地域振興などにご利用いただき、プロジェクトを応援していただくと同時に、海の未来を考える”チーム”の一員となっていただければ嬉しいです。


●ポップアップレストランのシート(お席):

東京・京都それぞれ、下記の日程&場所でランチタイムに営業を行います。各店1日20席(ただし、企画内容によっては増減あり)のプレミアムシートで、うち半数の各日10席分をリターンに設定します。お席の価格設定から学生たちが考えるため「お得」かは分かりませんが、応援のお気持ちも含めて選択いただければ幸いです。

<東京:8/11(金)〜8/16(水)>

@東京大学先端技術研究所内【コマニ】
〒153-8904 東京都目黒区駒場4丁目6番1号         

8月11日(金)1名様分   10,000円
8月12日(土)1名様分 10,000円
8月13日(日)1名様分 10,000円
8月14日(月)1名様分 10,000円
8月15日(火) 1名様分 10,000円
8月16日(水)1名様分 10,000円

<京都:8/14(月)〜19(土)>

@京都信用金庫QUESTION8F【コミュニティキッチンDAIDOKORO】                                                                             〒604-8006  京都市中京区河原町通御池下る下丸屋町390-2    

8月14日(月)1名様分   10,000円
8月15日(火)1名様分 10,000円
8月16日(水)1名様分 10,000円
8月17日(木)1名様分 10,000円
8月18日(金)1名様分 10,000円
8月19日(土)1名様分 10,000円

※1:複数人でのお食事をご希望の場合は、人数分のリターンをご購入ください。
※2:テーブル数は余裕をもってご用意しておりますが、ご希望日によってはご相席をお願いする場合もございます。
※3:ランチタイム中にスタート時間を2回設定するなど、学生が企画したレストランの営業形態により、お食事のスタート時間は後日(7月下旬)調整のうえ決定いたします。

●出張講義・講演+フィンガーフード提供 or クッキングクラス:

企業や教育機関向けに、Chefs for the Blue 代表の佐々木やシェフが出張し、講演・講義やフード提供、魚料理クラスなどを行います。

・企業等向け:

日本の海の現状と今後についての出張講演(60-90分。応相談/佐々木担当)と、Chefs for the Blueメンバーシェフによるフィンガーフードの提供(2品)を行います。フード配送の関係上、出張場所は基本的に東京23区・京都市内とさせていただきます。(5個)

30名様まで   40万円
50名様まで   50万円

・教育機関等向け:

子供もしくは親子向け出張講義(30分。佐々木担当)と、Chefs for the Blueメンバーシェフによる魚クッキングクラス(時間ほか内容相談)を行います。実習内容は参加者に合わせて組み立てます。調理環境・器具・食器・飲み物等はご用意いただくようお願いいたします。出張場所は基本的に東京23区・京都市内とさせていただきます(1個)

学校の1クラスまたは16名(親子8組)様まで 15万円


スケジュール・資金用途

5月上旬:クラウドファンディングスタート/プログラム募集開始
5月下旬:参加者決定/プログラム開始
7月中旬:クラウドファンディング終了/レストランシート時間・テーブル確定
8月中旬:ポップアップレストラン開催
9月〜翌2024年3月:リターン(講義&フード提供)

<資金用途>

リターン原価:30%(予定)
CAMPFIRE掲載/決済手数料:17%
プログラム運営資金※:53%

※THE BLUE CAMPは日本財団「海と日本PROJECT」より助成をいただき実施するものですが、助成率が80%となるため、本クラウドファンディング支援金から充当いたします。

<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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