はじめに・ご挨拶

 私たちは、大豆生太鼓台保存会といいます。過疎化高齢化が進む限界集落での秋祭りの太鼓台を保存し、その文化を継承し運行を続けていくために、2006年11月に発足しました。この地区にご縁のある村外に在住する人たちのご支援をいただきながら、秋祭りだけではなく、寺や神社の清掃や道路の草刈り、年中行事にも地域を活性化するために積極的に参加してきました。

吉野深山の集落

 奈良県吉野山中の小さな集落「大豆生(まめお)」は、紀の川(吉野川)水系の最上流部にある四郷川の扇状地に点在します。かつては、スギ・ヒノキを中心とした吉野林業の先進地として、多くの人が山仕事に携わっていました。
 ところが、1964年に木材の輸入が自由化され、木材価格が低迷し長期的な不況に見舞われました。その後、都会へと仕事を求め出ていく人が後を絶たず、過疎化が急激に進行していきました。
 1876(明治9)年には、59戸の家に263人住んでいましたが、2023年現在では、21戸32人(一人世帯11戸)高齢化率80%となり、早晩消滅しかねない時期にさしかかっています。

拠り所となる太鼓台が・・・

 そうした状況の中でも、拠り所となってきたのが、秋祭りです。毎年10月丹生川上神社の小川祭りに参加するため、大豆生にご縁のある人たちが、都会から大勢帰省してくれます。そして、太鼓台を片道約6km引っ張って移動し、太鼓をたたく子どもたちを乗せて、総勢100人近くで担いで境内を練り歩きます。
 しかしながら、ここ4年続けて台風とコロナ禍で小川祭りが中止となりました。今年の秋こそはと意気込みは大きいのですが、丁寧に保存してきたとはいえ、長年の激しい運行に太鼓台そのものがあちこち痛んできました。

各所で破損

  太鼓台の屋根を飾る彫り物や擬宝珠などの部品が各所で破損し、内陣を飾る水引幕も色が褪せ、刺繡の糸がほとんどほつれてきました。今までは応急処置をしてなんとか持ちこたえてきましたが、、屋根も含め本体そのものも緩んできました。
 専門業者に見積もりをしてもらったところ、およそ1000万円近くかかることが分かりました。国や村からの補助金もあるのですが、地元の負担も大きく、限界集落の大豆生には大変厳しい現実があります。

 そこで、最近大豆生に移住された方々の力もお借りしながら、太鼓台の修理と復活を目指したいと思います。たくさんの方のご協力を願っています。
 目標金額は、100万円です。約2割の手数料を差し引いた全額を太鼓台の修理に当てたいと考えています。そして、今年の10月第2日曜日の丹生川上神社の秋祭り(小川祭り)に復活した雄姿をみなさんに見ていただきたいと願っています。


  • 2023/08/28 11:23

    8月27日大豆生太鼓台保存会役員会を開催しました。太鼓台の修理は、9月25日に完成して戻ってくる予定なので、10月8日小川祭り本番にみなさんに披露できるよう、準備をしていくことを確認しました。しかし、修理代金には達していないので、クラウドファンディングが終了する8月31日までにさらに呼びかけを...

  • 2023/08/20 10:53

    屋根組の内部は「虫」の食害で衝撃的な状況でした。かなり損傷が激しく今回の修繕は是非とも実施すべきであったことが確認できました。小屋組の木材などを取り替え、現在の技術で補強修繕しています。これにより少し納期は伸びそうですが、小川祭までには大豆生太鼓台は復活できるようです。

  • 2023/08/20 10:46

    屋根の瓦板がすべて取り払われ、一つひとつ組まれている木が部品ごとに完全に分解されました。

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください