はじめまして、行政書士の坂本琢政と申します。

私は、今年4月に一般社団法人「大阪福祉援護会」を設立し、高齢者を中心に日常生活の見守りやサポートを実施すべく、現在鋭意準備中です。

これまで行政書士として、主に民間企業の法務や行政手続きを行ってきました。それがここ数年、クライアントの方からのご紹介や電話での問い合わせなどをきっかけに、高齢者の生前対策(遺言書の作成、死後の事務委任契約)、生活保護の申請などにも携わるようになりました。

実際にご本人やご家族の方にお話をお聞きする中で、高齢の方が置かれている状況や不安、孤独などを知り、自分にも何かできることはないかと模索してきました。

そして辿り着いたのが、高齢者の「日常のちょっとした話」を聞きながら、家事の支援も行う「シニアサポート」というサービスです。

この度、大阪市内にて「シニアサポート」をスタートするに当たり、実際にご利用いただく方だけでなく、そのご家族や親類の方々にもサービスの内容を知っていただきたいと考え、クラウドファンディングに挑戦することとしました。

今はまだご両親や祖父母が元気でも、将来的にこうしたサービスが必要になるかもしれない全ての方に、ご高齢の方々の現状、そして、快適に毎日を過ごすために必要なことをお伝えしたいのです。

私が「シニアサポート」を開始するに至った経緯、サービスの意義、未来への展望をここに記しますので、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
 

現在、日本で高齢化が急ピッチで進んでいることは、みなさんご存知かと思います。

しかし、下記の図からわかるように、単に高齢者が増加しているだけでなく、「一人暮らしの高齢者」が大きく増えているのです。そして、今後もその傾向は変わらず、一人で暮らす高齢者はますます多くなると予測されています。

出典:内閣府令和3年版高齢社会白書※1 棒グラフ上の( )内は65歳以上の一人暮らしの者の男女計
※2 四捨五入のため合計は必ずしも一致しない 
※3 平成27年までは総務省「国勢調査」による人数、令和2年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)2018(平成30)年推計)」による世帯数

思えばこの数年間私のところに寄せられた相談も、一人暮らしの高齢者の「お困りごと」でした。例えば、仕事で関わりのあった方からは、こんな問い合わせを受けました。

「高齢の叔母が他県で一人暮らしをしているが、血縁者は自分しかいない。本人も今後のことを心配しているので、遺言書を作成して、何かあった場合は自分が死後の整理などをできるようにしたい」

実際に遺言書作成のためにご本人にお会いすると、日々一人で生活しているため不安が強く、孤独も感じているようでした。

また、似たような依頼で別の高齢者の話をお聞きした際には、こんなこともおっしゃっていました。

「介護保険でヘルパーさんは週に1、2回来てくれるけれど、30分程度ですぐに帰ってしまう。本当は一緒にお茶を飲んで話をしたり、外出の付き添いを頼んだりしたい。でも、それは『保険外』だからできないと言われてしまう」

一人暮らしの高齢者の方にとって、本当にささいなこと、例えば数十分程度の人との関わり、雑談だったり、買い物への同行だったり、こうしたことを、日常的に支援してくれる存在を求めているのだと痛感しました。

このようなサービスを作って提供することができれば、身寄りのいない高齢の方はもちろん、遠方に住んでいて頻繁には会いに来られない子どもや孫などのご家族も、安心して毎日を過ごすことができるのではないか、そう考えるようになりました。

こうして私は、想いに共感してくれた仲間とともに一般社団法人「大阪福祉援護会」を設立し、「シニアサポート」の実施を決心したのです。

ここでは、現在予定している「シニアサポート」の具体的なサービス内容についてご紹介します。

●お話し相手として、日々の出来事をお聞きします!

一人で暮らしている高齢者は、一言も発さないまま1日が終わってしまった、ということも多いのです。特にこの数年は、コロナの影響で外出しないことが日常化してしまい、会話する機会が大きく減少しています。

日々孤独で生きる気力が湧いてこない方、人と話すことがないまま過ごしていたら、認知症になってしまうのではないかと不安な方……。こうした方々のところに訪問し、お話しにじっくり耳を傾けながら会話のお相手になります。

シニアサポートでは、定期的にスタッフを派遣するプランも用意しています。実際の訪問は週に1回程度でも、「次に会うときにはこんな話をしよう」などと考え、毎日の生活に張り合いができる効果も期待できます!

●簡単な家事を行います!

お話相手になるだけでなく、体の負担が強い家事、例えば布団干しや電球の交換、長時間かがんで行うことが必要な掃除などもお引き受けします。

このような、普段自分ではしにくい家事が溜まっていくことにストレスを感じている高齢者は多いですが、介護保険のヘルパーの方には遠慮してしまい、頼むことができない場合も多々あるようです。

また、ヘルパーの方は、あらかじめケアマネージャーが作成した「介護計画」にない家事については、してはいけないのがルールです。やってあげたくても手を出せずに、罪悪感を抱いている現状があります。

私たちが新たなサービスとして「シニアサポート」を展開すれば、どちらのストレスも解消し、お互いすがすがしい気持ちで過ごせるのではないかと考えています。

●外出サポート、買い物代行も

お一人での通院や買い物など、外出が不安な場合には、付き添いもさせていただきます(外出時の交通手段は、電車、バス、タクシーなどの公共交通のみとなります)。

高齢者の一人での外出は、ハードルが高いですよね。

食べたいものを自分で選びたいけれど、買ったあと重い荷物が負担になるため買い物を躊躇する……という方もいらっしゃるようです。

「シニアサポート」では、同行したスタッフが荷物を運びますので、安心して思う存分買い物を楽しんでいただけます。

また、日用品の買い出しなどをスタッフが代行することも可能です。

※下記のような内容には対応していませんので、ご注意ください。

●具体的なプラン

下記が、現在想定しているプランや料金体系です。


私が大阪福祉援護会を設立し、「シニアサポート」の実現に向けて走り出したのは、自分自身の経験も大きく影響しています。

実は、昨年末に病気で母を亡くしました。

母に膵臓がんが見つかったのは秋頃でしたが、既に末期の状態で、あっという間に最期がやってきてしまいました。

母は、同じ大阪府内ではあったものの、行き来には数時間を要する距離に住んでいたため、それほど頻繁に訪ねることはなく過ごしていました。

病気が発覚する前から介護保険は適用されており、ヘルパーの方が介護してくれていたので、私の中には「専門家が来てくれているから大丈夫だろう」という気持ちがありました。

しかし、ヘルパーの方も日々忙しく、決まった内容の介護を行うので精一杯です。また、医療従事者ではないため、病気や体の変化に気づくことは難しかったようです。

治療が始まると、ケアマネージャーの方や看護師の方などが連携して、母の状況を私に細かく伝えてくれました。ですが、病気がかなり進行した状態で発覚したため、母は見る見るうちに衰弱し、本当にあっという間に亡くなってしまいました。

私がもっと普段から母の状態を気にかけ、知ろうとしていれば、体調の変化や異変に早い段階で気づけたのではないか。そして、もっと違う結果になっていたのではないか。そんな後悔が何度も胸をよぎりました。

もちろん、私にも仕事や生活がありますので、母の元へ頻繁に通うことは不可能だったと思います。でも、ヘルパーの方以外で日常的に母に関わってくれる方がいて、その方と私がきちんと連絡を取り合うことができていれば、病気の判明も早く、治療して快方に向かう可能性があったかもしれないと感じました。

この悲しい経験が、私の背中を押してくれました。私のように後悔する人をこれ以上出さないためにも、高齢者の日常生活を支援する「シニアサポート」を一日も早く実現したいと強く思っています。


《医療・介護機関との連携》

「シニアサポート」のアイデアを医療・介護従事者の方々にお話しすると、「実は私もそういうサービスが必要だと思っていた」「実現したら是非提携したい」といった前向きな声をいただきます。

関係者の方々はみな、必要性を感じているサービスなのだと実感します。

まずはサービス実現に向けた具体的な準備を進めていきますが、こうした地域の医療機関、訪問介護・看護ステーションなどとの連携も、同時進行で行っていきます。

介護が必要になったときは、連携機関とともにサポートします!

そして、体調が優れない状態が続いたり、怪我をしてしまったりした場合は必要な機関を紹介し、情報交換しながらサポートしていける体制を整えます。

《法務・行政手続きなどのサポート》

また、私が行政書士であることから、弁護士や司法書士など士業の方とのネットワークも有していますが、私の新しい挑戦に共感し、協力してくださる方がたくさんいました! 

そうした方とともに、遺言書作成や任意後見制度のご利用、相続に関する申告など、必要に応じてサポートさせていただきたいと考えています。

法的、行政手続きはお任せください!というのも、高齢者の方は、自分が病気になって正しい判断ができなくなってしまうことや、突然死亡してしまった場合の事務的な手続きなどを非常に心配されています。

元気なうちに法的な手続きをしっかり行っておくことが、これからの時間を有意義に過ごすことにつながると思いますので、必要とされる方にはできるだけ良心的な価格帯でサポートを行っていく予定です。

《生活困窮者への支援》

さらに将来的には、より生活環境が厳しい方々を支援する事業も実施していきたいと考えています。

さまざまな事情で生活保護が必要な方、現在お住まいの場所から退去を迫られている方など、ご自身の力だけで生活を安定させるのが難しい方もいらっしゃいます。

そうした方々が失意の中で孤立してしまうことのないよう、助けを求めることができる仕組みを作り、提供していきます。

これからますます増加する一人暮らしの高齢者。こうした方々が、人とのつながりのなかでいきいきと暮らしていけるようサポートすることが、私の使命だと考えています!

■資金について

目標金額:50万円

今回のクラウドファンディングでご協力いただいた資金は、CAMPFIREの手数料17%など諸費用を除き、「シニアサポート」サービスの広告費用に使わせていただきます。

「シニアサポート」は、地域密着型のサービスです。また、実際にサービスを利用する高齢の方々は、インターネットで情報を探すより、チラシを見て電話で申し込む、といった行動が中心になると考えられます。

このため、拠点地域にチラシをポスティングする手法で広報の活動をする予定です。今回ご協力いただく資金は、こうした広報の資金として活用させていただきたいと考えています。

まずは、サービスについて知っていただくことが第一歩です。そのために、ご協力をよろしくお願いいたします。

■スケジュール
スケジュールは、以下を予定しています。
・8月 クラウドファンディング終了
・9月 順次リターンの発送
・8〜9月「シニアサポート」サービスの開始予定


下記のようなリターンを用意しています。

・個人/企業スポンサー
・生前対策・相続相談
・税務申告相談
・空き家活用に関するご相談

詳しくは、リターン一覧をご覧ください。

行政書士としての私の仕事は、企業法務がほとんどでした。そのため、少し前までは、「福祉分野は自分の専門外だし、得意な方が取り組めばいい」と考え、自分自身が新たに法人まで立ち上げて挑戦するとは夢にも思いませんでした。

しかし、身近なところで高齢者の孤立を実感する機会、自分の母を失うという経験を経て、私の意識は大きく変わりました。自分には関係ないと思っていても、突然身近な問題として降りかかるのが福祉の問題なのです。

そして、私たち自身もやがては歳を重ね、高齢者として暮らす日々がやってきます。その時に、いろいろな人と関わりながら助けを借りて生きられるシステムがあれば、とても心強いと感じます。

「シニアサポート」は、現在の高齢者だけでなく、未来の高齢者である現役世代のためのシステムでもあると考えています。幅広い世代に知っていただきたいです!

ご支援・ご協力、どうぞよろしくお願いいたします。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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