はじめに・ご挨拶

特定非営利活動法人あーちゃんの家と申します。
現在、山形県山形市で活動しております。
この法人を設立しようと思った理由は沢山ありますが、代表の木村がこんなにも猫と関わる事になった出来事は10数年前に遡ります。
ある時、一匹の生まれたばかりの子猫を保護した事から身の回りの野良猫問題に気が付きました。
赤ちゃんを連れた親猫がたくさん来るようになり、このままでは増えていく一方と思い、次々と不妊去勢手術をしては、自宅で世話をしたり元いた場所へ放してやったり。
それが始まりでこのような活動を10年以上続けて100匹以上の猫を保護してきました。
そんな中で寄せられる相談に、高齢者と猫にまつわる問題が非常に多く、TNR活動をはじめ、高齢者施設や社会福祉協議会等と連携をし病気や怪我・死亡等の急なケースの場合は勿論、自分のもしもの時には大切な猫の心配をしなくても良いように、私共と関わりを持っていただき、元気で愛猫と暮らしている今この時を安心して過ごしてもらえる様な活動を行っています。
猫は犬と比較すると、毎日の散歩の必要がなく、飼育するにあたり届け出の必要もなく、習性も比較的穏やかで高齢者にとっては一緒に生活しやすい動物だと思います。何より、ペットと暮す事は癒やしや生きがいにもなります。このような事から、猫と暮す高齢者は比較的多い傾向にあると感じます。
一人暮らしまたは夫婦二人暮らしの高齢者の、急な病気や怪我での入院や施設への入所、亡くなった事により突然飼い主を失い行き場をなくした犬や猫の相談を、社会福祉協議会等の方たちから受ける事が時々ありました。
相談いただいたものに対しては可能な限り対応して来ましたが、氷山の一角であると感じました。
別居の親族が引き取ってくれたり新しい飼い主をさがしてくれる場合もありますが、全てがそのようにならず、誰もいなくなった家にそのまま閉じ込められて餓死してしまうしかないケースや、猫だから大丈夫だろうと考えるのか、外に放されてしまうケースが沢山ある事を知りました。


このプロジェクトで実現したいこと

日々通報や依頼がある中で、可能な限り対応して行きたいと考えていますが、既存のシェルターでは環境や人間に慣れるまでの棲み分けスペース等にも限界がある事から、有志の方がシェルターとして貸してくださる物件があり、そちらを整備する事で今よりも多くの依頼に対応出来るようになります。
既存のシェルターと新しいシェルターを整備することで一度で複数等の保護でも可能な環境を作り、保護と譲渡を行いながら、1匹でも多くの猫の幸せを実現して行きたいです


プロジェクトをやろうと思った理由

自治体主催の地域猫に関するセミナーに参加した時に、藁にもすがる思いで参加したという女性と出会いました。
話を伺うと80代の母親が、野良猫達に餌やりをしている事により、地域住民の方たちとトラブルになっているとの事でした。
私共が何か力になれる事はないかと思い、詳しく話を聞かせてもらいましたが、行政に相談した結果捕獲をし餌を与えていた小屋を撤去するという結論に至ったそうです。
しかし、捕獲をしたところで80代の女性の所では保護する場所がありません。
私共でも既存のシェルターで一度に16匹を保護する事は、元からいる猫たちとの棲み分けスペースの確保等の環境が整わない事から困難だったのですが、有志の方がシェルターにと貸して下さる物件があった為、その物件とボランティアの方の協力のもと、一時的に保護をする事にしました。


また、この出来事とは別に、山形市の中心部には【霞城公園】という山形城跡を整備した都市公園があり、野良猫が多い事でも有名です。
猫が多い事から、生きていけるだろうと考えるのか捨てて行く人もあとをたちません。
これまで、ボランティアの団体・個人の方々が餌を与えたり、雨風をしのげる箱のような物を設置したりしていた様ですが、観光地でもあり景観を損なうため、衛生面に配慮する為に野良猫に関する物は撤去していく事になるという事を寄せられる相談によって知る事となり、2022年の秋頃にはボランティアの方々が設置している猫たちの為の寝床等がまとめて撤去されるという事がありました。
山形の冬はとても厳しいです。雨風雪をしのげる寝床もなく放り出したのでは死んでしまうしかない猫もたくさん出てきます。
そこで代表の木村が「この冬だけでも寝床を撤去するのを待ってもらえないか」と市にお願いに行きましたが、同時に怪我や病気をして弱っている猫を優先的に捕獲しシェルターでの保護を始めました。
今年の冬には完全に餌場や寝床等を撤去されてしまうでしょう。
餌場や寝床を失った猫達が新たな場所を求めて移動した場合、糞尿被害やゴミを荒らす問題、交通事故や動物虐待にあうかもしれません。
私共の力だけでは、公園にいる全ての猫を保護しきれるものではありませんが、可能な限り保護を必要とする猫達を保護したいと考えています。
またこの2つの事例だけではなく、高齢者が複数頭の野良猫への餌やり問題に関する相談も時々受ける事などから、一度に複数頭の保護が可能な環境を整えたいと考えたのです。

これまでの活動

Twitter、Instagramで日々の様子を発信し、ブログでは日々の活動の中からお伝えしたいことや知っていただきたいことを発信しています。
また、口コミから地元の新聞に取材をしていただいたり、ラジオに出演させていただいたりと、設立1年目からいろんな方のご縁で発信する場をいただきました。
それを見聞きしていただいた方からのご相談は、やはり高齢の飼い主に関する相談が多く見受けられました。
ある方は、身体は健康だけど目がどんどん不自由になってきて、このまま一人で生活する事が困難になっていた方が猫を捨てる事など出来ないと、保健所へ相談するも引き取ってもらう事が出来ず、自分の力では里親を探す術もなく困り果てていた所に、近所の方が私共の事を話して下さって、連絡をいただきお会いしてお話した時の安心された様子はとても印象的でした。
その後高齢住宅へ入居されたのですが、時々猫ちゃんに会いに来て下さったり餌を届けてくださったりというご縁をいただきました。
この事例をきっかけに、高齢者施設の管理者様方の会議に参加させていただき、高齢者と猫に関する現状をお話させていただき、私共の活動の周知のご協力をいただいております。
その他、とても心配な野良猫がいて会いに行っては餌をあげているが、今すぐには一緒に暮すことが出来ないという状況の相談を受け、私共でお預かりし環境が整うまでの間、仕事が休みのたびに会いに来ては餌を与えて遊んで、その後無事に一緒に幸せに暮らしている例など、辛い目にあった子が幸せに暮す様子を見れるのは何よりも励みになります。
様々な事情で一緒に暮すことが出来ない方も、頻繁に足を運んでは猫たちと触れ合ってくれています。
猫を通じて、本当に様々なご縁を頂いております。
団体設立以前から、様々な猫に関する相談を受けてきましたが、高齢者がペットとして飼育している猫も、餌やりをしている野良猫達も不妊去勢手術が行われていないケースが多く見られます。
その背景には、情報を得る手段を持っていない事が考えられると思うのです。
プロジェクトを行うきっかけとなった80代の高齢女性も、最初は1〜2匹の猫に対して可哀想という思いから餌を与えはじめたが、あれよあれよと言う間に16匹となってしまったのです。
セミナーで出会った高齢女性の娘さんも、そのセミナーで猫の繁殖力について初めて知ったようで、母親が餌を与えている野良猫達の置かれている状況を理解し愕然とした様子でした。
実際、捕獲した16匹の猫のうちメス10匹は全て妊娠している状態であり、不妊去勢手術の際に処置を行ったが、子猫が生まれていたら一気に50匹ほどになっていたと予想されます。
飼われていた猫についても「1匹で飼っているから手術は必要ない」「手術なんてかわいそうだから」等の理由で不妊去勢手術が行われていない事が多くあり、この事を通じて我々の様な団体が不妊去勢手術の必要性等を情報弱者に対してもっと発信していかなければならないと思います。


資金の使い道

有志の方が貸して下さる物件に対して
・水場の整備の為の工事 約80万
・コンクリートの床をフローリングにする工事 約55万
・窓に換気、脱走防止の為の柵、網戸の設置 約40万
既存のシェルターの拡張に対して
・換気の為の窓設置 窓に対する脱走防止の為の柵、網戸の設置 約50万
・絨毯の床をフローリングにする工事 約30万
一部をCAMPFIRE手数料に使用


リターンについて

資金的に余裕のない中日々活動を行っており、できるだけ猫たちのために使いたいと思っておりますので大きなリターンはまだ出来ませんが、精一杯させていただきたいと考えております


実施スケジュール

2023年9月 募集開始
2023年10月 募集終了
2023年11月 改修工事開始


最後に

今回のプロジェクトを行おうと思ったきっかけとなった事例はまだまだ沢山あると考えられます。
猫の繁殖力を考えると、我々のような団体がTNR活動を行ってもとても追いつかないでしょう。
今回のプロジェクトを通じて、我々が普段行っている活動を周知させていただき、野良猫が増え続けてしまうことのないよう、蛇口の元栓を一つづつ締めていくイメージで、不幸な命を減らす事と、猫が好きな人も嫌いな人も、猫にまつわる事で悩んでいる人の幸せに繋がる活動を行って行きますので、応援をお願い致します。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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