自己紹介

左からライターで広報担当の南未来、アートディレクターの山本真路、代表の南 慎太郎。

はじめまして。愛知県瀬戸市で、瀬戸を伝える土産店「ヒトツチ」を開く、代表の南 慎太郎です。僕たちは、2023年4月に昭和初期から続く「せと末広町商店街」にある店舗を借りて、お店をはじめました。

店内には、瀬戸市の30近くの事業者のみなさんから、合計で300種類ほどの土産品を取扱いさせていただいています。

まず、瀬戸市のご紹介をさせていただくと、立地でいうと、名古屋・栄まで電車で約30分。「ジブリパーク」まで車で15分程度。お隣のまちには、美濃焼で有名な岐阜県・多治見市があります。

瀬戸は良質な陶土が採れるため、1000年以上にもわたって、時代に合わせてやきものをつくり続けてきました。これは世界的にみても珍しいそうです。“せともの”が陶磁器の代名詞といわれるほどに、大量にものをつくってきました。

それゆえ、やきものに関して、市内だけでも差別化を図る必要があり、一人ひとりの専門性がとても高く、我が道を行く。やきものから離れても、なぜだか強烈な専門性を持ったお店が引き寄せられているように感じています。

そんな瀬戸というまちで、ヒトツチが取り扱うのは、瀬戸のみなさんがつくる“せとモノ”。それが何かというと、こう定義づけています。

Made in SETOであること。
地域性が爆発しているもの。
瀬戸の風景が浮かぶもの。
まちのひとに愛着を持ってもらえるもの。

これを基準に、セレクトしています。やきものはもちろんたくさんありますが、これ以外にも、瀬戸の森の環境を整えるために出る間伐材を使ってつくる木工作品、学校でもよく使われている粘土、昔ながらの老舗の乾物屋から仕入れる削り節、あるいは、お茶屋さんから仕入れるお茶などもあります。

MADE IN SETOのものを通して、もっと多くの瀬戸のことをもっと伝えたい! その想いが根底にあります。

わたしたちのはじまりは「ますきち -宿泊・喫茶・土産・案内-(旧・ゲストハウスますきち)」です

わたしたちの出発として、「ヒトツチ」の姉妹店には2018年にオープンした「ますきち -宿泊・喫茶・土産・案内-(旧・ゲストハウスますきち)」があります。築140年の陶工が暮らしていた古民家を改装し、瀬戸を案内する玄関口になったらいいなと、オープンしました。詳しくは、こちら(『ソトコト』)からどうぞ。

オープンしてからずっと感じてきたのは、瀬戸は観光地ではなく、唯一無二の産地だということ。僕たちはそれを大きな魅力としてとらえているのですが、一方で、はじめて瀬戸を訪れた方には、わかりづらくもある。まだまだやらなければいけないことがまだまだたくさんある、と考えています。

WEBサイトと本で、瀬戸を伝える

そこで瀬戸を知ってもらうべく、宿の案内用に地図をつくったり、『ほやほや』というローカルメディアも立ち上げ、少しずつリニューアルをしながら、瀬戸の発信を続けてきました。

それが発展して、「ヒトツチ出版」というレーベルを立ち上げ、『まちをあるく、瀬戸でつながる』という本もつくりました。

手を変え、品を変え、これまでやってきたことは、「瀬戸の魅力を知ってもらいたい!」 ということ。そして、次の段階として、僕たちがずっとあったらいいな、と考えていたのが、これぞ、という鉄板の「瀬戸土産」だったのです。

「窯垣の小径クッキー」とは?

「窯垣の小径クッキー(大箱)」2,160円、「窯垣の小径(小箱)」1,080円
さて、ここからが本題です。わたしたちが今回つくりたいもの。それが、瀬戸の風景をお土産に落とし込んだ「窯垣の小径クッキー」というお土産です。


窯垣の小径とは?

窯垣。職人たちによって、幾何学模様に積み上げられた。窯垣の小径とは、瀬戸でしかない見られない景観が「窯垣」です。かつて、大きな登り窯でうつわを焼いていたころ、より多くの製品を焼くため、台となるタナイタ、柱のツク、製品を保護するエンゴロという窯道具を使っていました。

40年ほど前まで使われていた、「瀬戸本業窯」さんの登り窯。

窯の中が再現された様子。

何度も窯のなかで焼かれるうちに老朽化し、役目を終えると、今度は家の塀や壁として、再利用されました。そんな窯道具が積み上げられた“窯垣”が400mほど続く小径が「窯垣の小径」です。

ここに実際に来ていただけるようなきっかけになれば、嬉しいなと考え、風景を模した焼き菓子をつくりたい。そんな想いで、お店がオープンする前から、静かに準備を進めてきました。

「窯垣の小径焼菓子」復刻版です!

実は、窯垣の小径をモチーフにした焼菓子は「窯垣の小径焼菓子」という名前で、販売されていました。これは2021年まで販売されていたお土産で、瀬戸市内でとても人気があったのですが、販売元や製造の方によるお仕事の事情で、製造を終了されていました。

けれども、とてもよいお土産だったという想いが強く、発起人の「YUI」の貴子さんに連絡を取り、「ヒトツチ」で作らせていただけないかと提案をさせていただきました。そうしたところ、とても喜んでくださって、関係者のみなさんに話を通してくださって、前へ進むことができたのです。

「YUI」の貴子さんと。

そして、瀬戸市で食品のお土産をつくるにあたって、一番難しかったのが、誰にお願いしたらよいのかなということ。瀬戸は家族経営の個人店が多く、規模が大きな洋菓子店が少ない傾向にあります。わたしたちは、このお土産を瀬戸のみんなが知るお土産にすることをめざし、まちのみなさんに愛されているお店で、味はもちろんのこと、製造能力の高いお相手を探していました。

どうしようかと悩んでいたところ、「ますきち」創業時からとてもよくしてくださっている「瀬戸本業窯」8代後継の水野雄介さんから、ありがたいお声かけが!

「瀬戸本業窯」では、6代・水野半次郎さんの頃から「窯垣の小径」を大切に、地元のみなさんと協力して保全活動をされてきました。今回のお土産作りでご挨拶に行くと、お知り合いだった「Patisserie EISENDO」と間をとりもとうか? とご提案くださったのです。

「Patisserie EISENDO」とは?

「Patisserie EISENDO」さんは、明治から続く和菓子店から出発した洋菓子店。現在、瀬戸店と尾張旭店の2店舗を構えています。4代目が生み出した瀬戸店限定の「品野ロール」は、市内の手土産として爆発的にヒット。最盛期には1日700本も出るほどの時期もあり、今はすっかり定着して、地元のみなさんにとても愛されています。

もともと店舗が瀬戸市内の品野という地名だったことから「品野ロール」

ケーキは華やか、どれを食べても味が確か。パティシエのみなさんの意識は高く、洋菓子のコンクールなどには積極的に出品されています。

菓子職人が腕を競う「ジャパンケーキショー」では、1400名中で金賞1名(ピエスアーティスティック飴部門)、銀賞1名(バタークリーム仕上げ部門)、銅賞2名(味と技のピエスモンテチョコレート部門、ディスプレイ部門)を受賞されています。※2022年11月開催時

瀬戸のなかでもっとも大きな規模のひとつで、お客さんとしてはもちろん訪れたことがあったのですが、みなさんキビキビと働かれていて、いきなりお願いするには、あまりにもハードルの高さを感じていました。

そんななかのありがたいお声かけで、初回は一緒に同行までしてくださったのです。そして、初めての顔合わせの時には、こうしたプロジェクトが初めての私たちが進め方に悩んでいると、ものづくりのプロとして、まずは「EISENDO」さんのほうでやりやすい形でつくってもらったらどうかな? とご提案までいただき、本当に感謝しかありません。

そして、今回のプロジェクトをご担当してくださったのは、「patisserie EISENDO 瀬戸店」店主の伊藤笑美子さん。わたしたちの提案に、お名前の通りにこにこと笑顔でこたえてくださいました。今回、他のチームとの商品開発は初めてということでしたが、ご相談させていただいたことを次々に実行いただき、仕事の早さに感動しております。

「窯垣の小径クッキー」味のご紹介

窯垣の小径クッキーは、エンゴロ、タナイタ、ツクの形をベースに、それぞれ異なる味で仕上げています。
「YUI」さんが考案されたこの考え方は、そのまま継続させていただき、味を決めていきました。私たちのリクエストは、味だけでなく、食感も楽しめたら、という点。あとは、笑美子さんにお任せさせていただき、完成したものがこちらです!



「エンゴロ」
抹茶の米粉クッキー。苦味は食べやすい程度の味わいで、ほろっと柔らかな食感です。

「タナイタ」
は製品を、カリッと硬めの生地に、細かく、細かく、刻んだオレンジピールが華やかに香ります。全卵ではなく、卵白のみを使うことで、食感が際立ちます。

「ツク」

ココナッツファイン入りのメレンゲクッキー。舌の上でとろけます。

味だけではなく食感もすべて違い、1袋でたっぷり楽しんでいただけます! 4個入りひと袋が、「小箱」には2袋、「大箱」には4袋入っています。

10月7日(土)、「窯垣の小径クッキー」は発売を予定しております。クラウドファンディングで先行予約開始とさせていただき、応援してくださった方には、お気持ち程度ですが、消費税分、ちょっとお得にして準備しております。


最後に。「ヒトツチ」大勝負に出ています

「窯垣の小径クッキー」は、僕たち「ヒトツチ」にとって、今回、初めてのコラボ商品となりました。正直にお伝えして、ここ一番の大勝負に出ております。

今回、多くのみなさんにお求めやすい価格設定にするために、箱の大と小を2,000個、中の個包装の袋を1万5000個という単位で注文しました。版代、印刷費、個包装のオリジナル袋などを含めると、それだけで100万近くかかっております。少ない数でもお願いできるのですが、とても割高になってしまうのです。

瀬戸は観光地ではないので、通りすがりの観光客のみなさんが、ぽんぽん買っていかれるようなものではないので、どれぐらいの期間で2,000個が売れるのか、とても心配はしております。けれども、需要は絶対あるし、また、瀬戸のみなさんは瀬戸愛が強い方が多いので、きっとわかりやすい瀬戸の手土産として、とても喜んでいただけるはず! と信じております。

願わくば、このお土産が大ヒットし、瀬戸のこと知っていただくきっかけになったらいいなと考えております。

まずはクラウドファンディングで先行予約を受付け、「ヒトツチ」&「ますきち」店頭、「patisserie EISENDO 瀬戸店」、「瀬戸本業窯」で10月7日(土)から販売開始を予定しております。

今後、順次販売店を増やしていき、瀬戸市内で目にできる機会を増やしたいなと考えております。窯垣の小径クッキーを瀬戸土産の定番にしたいと本気で思っております。継続できますよう、みなさま、どうぞよろしくおねがいいたします!!!


【店舗紹介】
瀬戸を伝える、土産店 ヒトツチ
〒489-0814 愛知県瀬戸市末広町2-22

patisserie EISENDO 瀬戸店
〒489-0005 愛知県瀬戸市中水野町1-532-1


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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