自己紹介

西暦1894年に創業した岩手県北上市の酒蔵『喜久盛酒造』と申します。
代表取締役社長である五代目蔵元の藤村卓也は2003年に先代(父)の急逝により、
30歳で蔵を継ぎました。
当時は安価な普通酒がメインで地元消費が中心のどこにでもある酒蔵でしたが、
新商品は全て純米酒に限定しつつ醸造アルコール添加の商品を徐々に減らしていき、
2014年より岩手県で最初の全量純米蔵になりました。
現在は岩手県産米のみで純米酒だけを造り、出来上がったお酒は割り水も炭素濾過もせず、全商品を無濾過原酒として出荷しております。これは岩手県で22社ある造り酒屋の中で弊社唯一の試みです。

そして酒米(酒造好適米)をほぼ使わず、飯米(食用米)を酒造りに多用しているのも特徴で、主に『かけはし』、『亀の尾』、『ひとめぼれ』、『陸羽132号』といった品種を使っています。(今年度からは『ササニシキ』も使用)

そんな弊社の創業地は北上市更木地区という人口1000人足らずの過疎化した田園地帯にあるのですが、2011年に東日本大震災で被災し、屋根が潰れ土壁が崩れるなどして酒蔵が半壊する被害を負った為、廃業した同業者の酒蔵を間借りする形で製造所を隣町である花巻市東十二丁目に移転してお酒造りを続けております。(洗瓶や貯蔵、出荷作業等は北上市の本社で行っています)
※詳細は下記サイトをご覧下さい。
https://kitakami-shigotonin.com/zukan/kikuzakari/


そして東日本大震災から10年後の2021年、今度は大雪と福島県沖地震の被害により本社の洗瓶室の屋根が倒壊した為、CAMPFIREで「大雪と地震で倒壊した北上市唯一の酒蔵を修復したい!」というプロジェクトを立ち上げ、支援者の皆様にお世話になりました。
目標金額に達する事は出来ませんでしたが、500万円を超えるご支援を頂き、部分的に屋根を修復する事ができました。
※その時の模様につきましては下記サイトをご覧下さい。
https://camp-fire.jp/projects/view/407362


そしてその翌年の3月、再度起こった福島県沖地震により東日本大震災でダメージを負った土蔵の倒壊範囲が広がり、また三年に渡って続いたコロナ禍で生産量を縮小せざるを得なくなるという満身創痍の中、弊社は来年で創業130年を迎えます。


このプロジェクトで実現したいこと

創業130年を迎えるその記念すべき2024年、東日本大震災で被災し稼働出来なくなっていた本社の酒蔵を修復し、創業地での酒造りを再開いたします。


プロジェクト立ち上げの背景

前述した通り、弊社は東日本大震災で被災した為、廃業した他社の酒蔵を間借りする形で製造を続け、一年でも早く創業地へ戻るべく営業して参りましたが、その後も度重なる自然災害やコロナ禍に苦しまされ、気が付いたら震災から12年が経過していました。
そして2022年3月16日に再び福島県沖地震が発生し、創業時に建てたと思われる最も古い土蔵の倒壊が進み、弊社の作業場は以前よりも危険な状態に…。

そんな中、岩手県からそれに対する補助金の公募が始まり、千載一遇の機会とばかりに再建計画をしたためて申し込んだところ無事に採択された為、「被災した土蔵の解体」「耐震倉庫の新築」「製造場の改築」の三本立てで創業地の再建をする事になりました。

しかし、補助金を頂けるとはいえ弊社の規模から見たら莫大な金額が必要となり、また工事途中で発覚した補助対象外の費用も発生するなどして、当初の計画よりも予算はオーバーしつつあります。
とはいえ、この機会を逃したら自分の代で自社単独での再建は不可能と考え、当プロジェクトで皆様のご支援をいただきたく再度クラウドファンディングに挑戦する事にしました。


現在の準備状況

2023年9月現在、耐震倉庫の建設予定地にあった旧倉庫の解体が終わり、基礎工事が始まっております。
また新たな製造所となる建物の改築にも着手しており、10月中には半壊状態の土蔵を解体する予定です。
これらは順次ご報告いたします。
解体される旧倉庫

耐震倉庫の基礎工事

新たな製造所予定地



リターンについて

・再建した酒蔵で製造するファーストロット(仕込み1号)の新酒『タクシードライバー』


・再建した酒蔵で製造する新酒(銘柄は選べません)


・新蔵での酒造り体験+お手伝いいただいた新酒


・昭和のカップ


・昭和の看板


・前掛け


・先々代の蔵元が昭和57年に製造した焼酎(1800ml 1本)+前掛け


・オリジナルTシャツ(SサイズからXXXLサイズまで)



・蔵元と一緒に黒石寺蘇民祭体験+純米酒『柴燈木登』
https://www.city.oshu.iwate.jp/site/kanko/5893.html


・mozaさんデザインのオリジナルシール(48mm×48mm)

■moza(モザ):グラフィックデザイナー
1980年代から流行りはじめた、お菓子のオマケシールの収集家であり研究家。
自らオマケ風のシールを作る『自作シール』作家であり、自作シールカルチャーを広めた第一人者。
グラフィックデザイナーとしても活躍し紙媒体を中心に様々なデザインを手掛けている。
・X(旧Twitter):@moza_sss
・Instagram:@moza_sss


※20歳未満の者による飲酒は法令で禁止されています。
20歳未満の方は酒類を含んだリターンを選択できません。


スケジュール

2023年10月  クラウドファンディング開始
2023年11月  クラウドファンディング終了
2023年12月  建物の工事終了
2024年1月  醸造機械の搬入
2024年2月  本社蔵稼働開始
2024年1月~5月  リターン発送


資金の使い道

酒蔵の修復費用を中心に会社運営の為に使わせていただきます。


最後に

最後までお読みいただきありがとうございます。
五代目蔵元である私が社長に就任してから今年で20年が経過しました。
この間、岩手県内だけでも相当な数の酒蔵が廃業の憂き目に遭い、
また事業譲渡等で世襲制を絶ってリスタートした同業者も多々ございます。
幸い弊社は藤村家で代々経営を続けており、13年前に嫁いだ妻も蔵人となって酒造りを学び、夫婦共に同じ職場で働く家業色の強い企業です。
まだ小学生の息子が六代目を継いでくれるかはわかりませんが、このまま北上市唯一の酒蔵として経営を続けていきたいと思っておりますので、ご支援のほどよろしくお願い致します。


<募集方式について>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/02/12 15:06

    花巻市の製造所で最後の搾りでした。

  • 2024/02/12 14:58

    今年度2本目の新酒は純米生原酒『死後さばきにあう』です。花巻市の製造所で造るお酒はこれを入れてあと2本になります。https://www.jizake.com/c/sake/kikuzakari/ns090005c00

  • 2024/02/06 12:02

    槽の中の酒袋を全て取り出し、袋の積み替えを行いました。本社の製造所に新しく導入した最新型の搾り機はこの作業や重い木材を積む必要がなくなり、非常に楽になります。

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