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プロジェクトオーナーの手数料の負担は一切なく、支援者さまからのご協力費(12%+税)により運営しています。

自己紹介

 はじめまして。大阪の高校で英語の教員をしております、仙崎裕右と申します。小中高校・大学などで英語を教える教員を中心に結成されたNPO法人「アクロス」という団体の副代表理事を務めております。NPO法人「アクロス」は、英語教員のための研修を行う一方で、カンボジア、コンポンチャム州にあるバティ高校に対する支援を行っています。

活動実績

 私たちが初めてカンボジアを訪れたのは2008年2月。英語教育の国際学会に出席した際に知り合った現地の教員より、カンボジアの教育事情を聴くことができました。見学した授業でクラスの半数ほどの生徒が1ドルもしない教科書を買うことができず、机の上に何も置かず授業を受けている現実を知りました。学校に通うことが出来る恵まれた生徒たちでさえそのような状況であることを知りショックを受け、2011年より4年にわたり、プノンペンにあるコンポンチャム州の4つの学校にのべ6000冊の英語の教科書を届けてきました。

教科書贈呈式の様子

 さらにその中の1つ、バティ高校のニーズにこたえるべく、新たに奨学金プロジェクトを立ち上げました。カンボジアでは、成績優秀者に奨学金を与える伝統があり、そのお手伝いを始めたわけです。このプロジェクトも、これまでクラウドファンディングの力も借りながら、9年間にわたって続けています。ここ3年はコロナ禍で、日本人スタッフが現地に赴き、奨学金を直接手渡すことができませんでしたが、今年は3年ぶりに現地で直接奨学金を届けることができました。 過去の奨学金贈呈式の様子

新たな活動…学生招致プロジェクト&オンライン交流

  さらに、新プロジェクトとして、高校時代奨学金を受けていた学生の中から優秀な女子学生を日本に招待し、ホームステイや観光をしながら日本の中学・高校・大学を訪れ、学生たちと交流を持つというプロジェクトも行っています。学生にとって、人生の大きな刺激になるだけでなく、努力すれば夢がかなうということを実感し、さらに学業にいそしむきっかけになるだけでなく、日本の学生からも、自分たちの同世代の学生がここまで英語を学び、頑張っている姿を見て少なからず刺激を受けるという相乗効果も見られるようになっています。コロナの影響で、2年ほどは学生を日本に招待することができなくなってしまいましたが、ようやく昨年度(2023年1月実施)、リンとネスという2名の学生を日本に招き、日本の中高生、大学生と交流を持つことができました。また、事前交流として、日本に来ることになった学生と、日本の中高生がオンラインで自己紹介などの交流をしたり、日本でフィールドトリップをした際にサポートした大学生がカンボジアにわたり、向こうで交流したりする機会もあります。

日本の中学校でカンボジアの紹介をする

日本の学生と書道体験


カンボジア、バテイの今

  都会部ではイオンや高級自動車ディーラーのお店が立ち並ぶなど、目覚ましい経済発展を遂げています。しかし一歩裏通りに入ると数十年前と変わらないままの町の雰囲気が残っており、以前よりも貧富の差は拡大しています。教育についても、iPadを持ちながら学校に向かう子どもがいる一方で、まだまだ学校に通うのが難しかったり、その必要性が理解されていない家庭もあるようです。
 私自身も数回カンボジアを訪れました。10年前になりますが、現地の学校に行き、奨学金を受けている子どもたちに出会ったこともあります。子どもたちが出迎えてくれ、お礼の言葉を伝えてくれました。その中で、英語で未来の夢を語りに来てくれます。「英語をどんどん勉強して上手くなりたい。」、「ガイドになりたい。」、「農業関係の仕事をしたい。」、「医者になって困っている人を助けたい。」…。この制度が子どもたちの血肉になっているのがよく分かります。また、私たちの活動が受け入れられ、バテイはいいな、と周辺の地域から羨望のまなざしで見られることもあるようです。
 奨学金をもらったり、あるいは日本を訪問したりする学生の層にも変化が起こっているようで、このプロジェクトを始めたときは、比較的裕福な家庭の子どもたちに奨学金が渡っていくことが多かったのが、近年では農家の家庭や経済的に苦しい家庭でも、勉強を頑張って結果を出して、奨学金を手にする子どもたちも出てきている、とうれしい話を聞きました。努力して奨学金を得て、また選ばれて日本を訪れた学生が母校で体験談を語る中で、新たなモチベーションになってもらえればと思っています。


リターンについて

 リターンにはカンボジア産のコーヒー、および黒胡椒を用意する予定です。また、支援のみの方も含め、すべての方にプロジェクトの報告を兼ねたサンクスレターをメールにてお送りさせていただきます。奨学金の贈呈式のため、アクロスのメンバーがバティを訪問し、帰国を待って発送させていただく予定です。


招致学生とおおまかなスケジュール

 この度やってくるカンボジアの女子学生は、先日、オンラインで面接をして、Cheng Kimchhorngさん、Loch Sreypichに決定しています。

1.Kimchhorngさん

 22歳のKimchhorngさん。大学2年生です。
 会計学とファイナンスの学士号を取得し、教員と会計管理者になることを目指しています。
 きょうだいが3人いるとのこと。趣味は本を読むことと音楽を聴くことだそうです。

 今回の来日をとても楽しみにしているとメッセージをくれました。


2.Sreypichさん

 23歳のSreypichさん。英語教師を目指して文学と言語を勉強している大学3年生です。
 Kimchhorngさんと同じく、きょうだいが3人いるそうです。
 本を読むこと、歌うこと、料理が好きとのこと。

 今回の来日をで様々なことにチャレンジしてみたいと意気込みを届けてくれました。


<来日スケジュール>
  2023年 10月~12月   渡航準備(パスポート・ビザ取得など)
                事前交流(オンライン)
  2024年 1月10日    招致学生、来日
               北九州・京都・大阪・東京の学校訪問、フィールドトリップ、ホームスティなど
  2024年 1月20日    招致学生、帰国
  2024年 2月26日    奨学金贈呈式(バティ高校)・交流行事
  2024年 3月      リターン発送


資金の使い道

 皆さんには、この大きなプロジェクトのうち、来年1月に日本にやってくる学生の渡航費に関してお手伝いいただければと思います。

 ・渡航費:約26万円
 ・リターン準備費用:約4万円

最後に

 昨年日本に招いた学生のうち、リンさんは、私が10年前にバテイを訪問した際、奨学金を得た生徒の代表としてあいさつしてくれた子どもたちの1人で、当時11歳でした。家庭の事情で苦しい時期もありながらも、母親の献身のサポートやアルバイトなどをして、大学に通っています。私たちの奨学金が彼女の原動力の1つになったことは本当にうれしいことです。

 

(2014年11月撮影。左端が筆者、真ん中の一番小さな子がリン)

  実は、リンだけでなく、過去に訪日した学生のうちの何人かが、この写真に納まっています。奨学金をもらって一層勉学に励み、大学に通って社会に貢献する流れが少しずつできてきているのを感じます。
  私たちがやっていることは、小さい一歩ではありますが、続けていくことによって、子どもたちが学校に通いやすくなり、競い合うことで村全体が活性化され、さらに教育事情がよくなっていくことでしょう。子どもたちの将来、カンボジアの教育、ひいては社会の発展のために私たちはこれからも貢献していきたいと思っています。皆様からの暖かいご支援をお願いします。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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  • 2024/01/20 11:35

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