年明け1月1日に、100万円の目標に到達することができました。ご支援ありがとうございます!!

ご支援くださった皆さま、FacebookやX(旧Twitter)でのシェア・拡散、チラシ等でのPRにご協力いただいた皆さま、また毎日のようにクラウドファンディングサイトやFacebook・X(旧Twitter)等をチェックしてくださった方々、温かいメッセージやメール、お手紙などで激励をくださった皆さま・・・お一人おひとりに心より感謝申し上げます。
姜徳相著「関東大震災」の増刷に必要な資金を得ることができましたので、出版元の新幹社において書籍の増刷、販売活動をスタートしました。この書籍を、一人でも多くの方に読んで頂けるよう、引き続きの応援をよろしくお願いいたします。
※Facebookアカウント:次の世代へ事件を語り継ぐ会
※X(旧Twitter)アカウント:次の世代へ事件を語り継ぐ会(@ForNextGen0901)
※Mail:For.the.next.generation20230901@gmail.com


クラウドファンディングの期間は1月19日までです。私たちはネクストゴールとして、プラス50万円の目標を立てました。

ご支援いただいた資金で1,000冊の書籍を増刷しますが、実際にこれらの本を多くの方に手に取っていただき、読んでいただくためには、追加の活動が必要と考えています。
書籍の広告宣伝活動、全国の図書館や公共施設等への設置リクエスト、SNSでのアピール、メディアでの取り上げ、関東大震災関連イベントでの周知など...。この貴重な書籍を一人でも多くの人に知って頂くためのアイデアを、チーム内で話し合っています。ぜひ支援者の皆さまからも、アイデアを寄せて頂けますよう、ご協力をお願いいたします。
また、今回増刷する1,000冊の在庫が残り少なくなれば、また次の増刷も積極的に行っていきたいと考えています。
プラス50万円のご支援で、これらの活動を「次の世代へ事件を語り継ぐ会」と皆さまのアイデアで進めていきたいと思います。

2024年1月9日追記


自己紹介

私たちは、新幹社代表の高二三さんと一緒に、過去100年余りの間に日本と朝鮮半島の間で起きた歴史について、定期的に学習会を開いて学んでいる仲間です。関東大震災から100年の節目の年にあたって、姜徳相先生が書かれた「関東大震災」をテキストに使用して、震災後に起きた朝鮮人虐殺事件について学びを深める予定です。


解決したい社会課題

関東大震災後の朝鮮人虐殺事件を次の世代に語り継ぎ、未来の社会において同じ過ちを繰り返さないための糧としたい。このために、姜徳相著「関東大震災」(新幹社刊)を多くの人に読んでもらいたいと、私たちは考えています。


この課題に向き合う背景

関東大震災後の混乱の中で、「朝鮮人が暴動を起こしている」、「井戸に毒を入れた」、「火を放っている」といった流言蜚語が飛び交い、多くの場所で朝鮮人虐殺事件が起きてしまいました。このことは、多くの日本人に歴史上の事実として知られています。一方、大震災から100年が経過し、日本の中で「公式な記録が見当たらない」、「多様な歴史認識がある」といった言い方によって、この出来事を「なかったことにしよう」という力が強まってきています。


このプロジェクトで実現したいこと

姜徳相著「関東大震災」は、公式記録が多く残されていないこの事件に関して、歴史研究者による実証的な調査・分析に基づいて検証・記述された書籍であり、事件が起きるに至った当時の社会的背景や、政府・官憲やメディアの果たした役割、事件の概略、未来に向けた課題などを、歴史的・学術的に理解することができる書籍です。私たちは出版元の新幹社と連携しながら、クラウドファンディングによって以下を実現したいと考えています。

1.姜徳相著「関東大震災」の増刷
2.ファンディング支援者へ増刷した書籍や関連文献をリターンとして贈呈。支援者は周囲の方へこれらの書籍を紹介し、読者を広げて頂く。
3.ファンディング支援者により、居住地の図書館等へ同書籍の設置を薦めて頂く。(リターンで得た書籍の寄贈も含めて)


リターンについて

①支援に対するお礼メール
②姜徳相著「関東大震災」
③記念品(書籍に関連するノベルティおよび関連文献など)


スケジュール

2023年9月22日 「次の世代へ事件を語り継ぐ会」の立ち上げ
2023年11月1日 クラウドファンディング掲載開始2024年1月1日 当初目標(100万円)達成!
2024年1月9日 ネクストゴール設定
2024年1月19日 クラウドファンディング終了
2024年1月20日以降 リターン発送開始


資金の使い道

<目標額>当初目標100万円+ネクストゴール50万円

<資金の使い道>
 ・書籍の増刷関連費用:約70万円
 ・リターン準備・発送費用:約20万円
 ・サイト利用料(9%):9万円

<ネクストゴール資金の使い道>
 ・書籍の広告宣伝(新聞・雑誌・ネットへの広告掲載)による周知活動
 ・さらなる増刷に向けた準備


姜徳相著「関東大震災」の紹介記事

引用元:東京新聞2020年9月26日(許諾済み)


応援者からのメッセージ

(本プロジェクトの応援者の方々からのメッセージをご紹介します。今後、新たなメッセージを追加でお届けする予定です。)


愼蒼宇さん(法政大学 社会学部教授)

在日朝鮮人1世の歴史研究者である姜徳相氏は、1950年代から1960年代にかけて、戦後日本における朝鮮史研究のはじまりを担った第一世代であるとともに、「在日史学のパイオニア」の一人である。姜徳相氏の歴史学において最も代表的なものが関東大震災時の朝鮮人虐殺に関する研究である。姜徳相氏は資料を整理し、研究を始めた当初から、流言の発生の源に、日本の官憲による朝鮮民族運動への敵視と過酷な軍事暴力(三・一運動や間島虐殺など)を通じて発芽した「不逞鮮人」像があることを指摘し、中国人や社会主義者への虐殺とは異なる、朝鮮人虐殺固有の特質(日本官民一体の「民族的犯罪」)を浮き彫りにした。その記念碑的名著がこの『関東大震災』(1975年発刊)である。私が朝鮮史研究を始めたきっかけの一つも本書との出会いであった。
現在にも続く日本における朝鮮人差別の歴史的背景を考えるうえでも、日本の朝鮮植民地支配と関東大震災時の朝鮮人虐殺の歴史を避けて通ることはできない。今後も世代を超えて読まれ続けてほしい。


石丸次郎さん(アジアプレス大阪事務所代表、ジャーナリスト)新幹社の良書を守るという志に強く共感いたします!


原佑介さん(金沢大学 人間社会研究域准教授) 姜徳相先生の記念碑的名著『関東大震災』を読んで私がもっとも胸をうたれたのは、最後のページで腹からしぼり出したかのように吐露された次の言葉だった。「著者の父、姜永元は思えばなんと暗い星のみえない谷間の世代であったことか、ものを言わんとして悲しみと怒りで言葉にならない、ただ涙だけが最大の表現能力を発揮したとよく語ってくれた」。
 半世紀を優に超える姜徳相先生の研究活動は、「暗い星のみえない」時代を生きた在日朝鮮人たちの「言葉にならない」思いにつねに支えられていた。先生の代表作である本書は、親たちがついにみることのできなかった「星」を死に物狂いで探し求めた一人の人間の魂の記録である。この本は、帝国日本によって虐げられ、殺された人びとの「悲しみと怒り」を受け継ぎ、かれらの「涙」を涙でもって受けとって書かれた。
 私たちは、関東大震災時の朝鮮人虐殺という歴史的事実を知るためだけに本書を読むのではない。虐殺された人びとの、そして姜徳相先生の「悲しみと怒り」が、今何を意味するのか。そのことを考えるためにこそ、本書を読まなければならないのである。


山本すみ子さん
(関東大震災時、朝鮮人虐殺の事実を知り追悼する神奈川県実行委員会・代表)

朝鮮人虐殺100年に『関東大震災』の著者姜徳相先生は、政府の「記録がない」という態度に、100年にわたる無責任さを爆発させたであろう。「記録がない」というのは、ウソであり、虚偽であり、「記録はたくさんある」し見つけようとしないし、見つけても分からないのである。
姜徳相先生と何回もフィールドワークをした私たちは先生から学んだものはたくさんある。その一つに、「虐殺の事実を知るだけではダメだ、どうしてこの虐殺が起こったのかを学ばねば」がある。朝鮮への支配は「従うか、それとも死か」であったと言われる。日清戦争時の甲午農民戦争、義兵闘争、3・1闘争、間島闘争。やられても、やられても立ち上がった朝鮮人の凄まじい闘いに日本の政府、軍部は、天皇を仰いで、皆殺しで迫った。関東大震災時には朝鮮半島ではなく唯一「内地」と言われる日本の地の上で起こした朝鮮人虐殺である。
「記録がない」という政府は、これもあれも読みたくない、見たくない、その責任を取りたくないので「記録がない」に徹しているのだ。
「記録はない」ではなく、まず姜徳相著『関東大震災』この本を読みなさいと、私は言いたい。


「関東大震災」出版元 新幹社からのコメント

本書籍の歴史的価値について

戒厳令下、軍のコントロール下で、朝鮮人大虐殺は起きた

「流言飛語を信じた普通の人たちが朝鮮人を虐殺した」巷間ここまではよく伝えられる。しかし、その噂とは自然発生的に出たものなのか。果たして噂の発生元はどこなのか。本書は冷徹な歴史家の目でそれを解き明かした。その頭目は、戦後日本を形作った政治家、マスメディア、実業家の中心人物たちである。驚くべきことに、現在もよく知られるあの人もこの人もここにいる!
そして歴史の事実は、来るべき日中戦争、太平洋戦争につながっていく。家に帰れば一市民である皇軍が大陸でふるった残虐さ、命令をした官憲、軍幹部の関係性など、その後の雛形がすでに発現している。関東大震災の朝鮮人虐殺は戒厳令下で起きている。本書は、この事件が人災にとどまらず、人災を越えた国家的犯罪であることをはっきりと、あぶり出す。ゆえに1975 年出版(中公新書)から現在に至っても重要な研究書として残すべき価値がある。そして、絶版がつづいたこの本の復刻は、存命だった頭目の一人に忖度が働いたことで簡単にはいかなかった。彼らの目論見通りいちどは消されたが、その事実においてこの本自体が関東大震災の歴史の連続性の一部となった。〈この書が被害者の立場で誇大に告発したものと取られる恐れがある。しかし、我々の父母は半世紀前に真実としてこの不条理を体験したのであり、決して嘘の話でないことを強調しておきたい。また他人が打擲を受けたり、生命を奪われる苦労、屈辱を理解する最上の方法は自分がその立場に身をおいてみることだ。〉(本書より)
関東大震災から100 年の節目に、改めて問いたい。あったことが無かったことにされる今日、著者の遺した本質を理解いただけるよう願っている。


本企画とリターン品について(新幹社より)

生前の姜徳相氏は病に冒された晩年の2〜3年をかけて、生涯をかけたライフワークを完成させようと身を削っていました。一冊は、歴史家としての自分の立つべき根本『時務の研究者 姜徳相』(2021年4月刊)、もう一冊が『神奈川県 関東大震災 朝鮮人虐殺関係資料』(姜徳相/山本すみ子共著 2023年9月刊)です。
本書『関東大震災』(中公新書)は1975年に出版されました。長らく絶版になった後、その後に続けた地道な調査をまとめて、伏された歴史である神奈川県の新資料を加えた新版『関東大震災』を出版しようと構想されていました。それは叶わず、それぞれ復刊と新資料として別な本になりました。
姜徳相氏は2021年に旅立ちましたが、期せずして今回のクラウドファンディング内で、構想された本来の形としてご提示できることに、大きな意味があると思っています。『関東大震災』と『神奈川県 関東大震災朝鮮人虐殺関係資料』、この2冊を合わせて、半世紀にまたがる生涯の仕事は本来の姿を現します。一人の歴史家が、キャリアの初め、70年代の若き日に自己が現在に生きる意味を込め「時務の研究者」たらんとして食らい付いたテーマの集大成です。もちろん、関東大震災後の虐殺関連はこれからも新資料が発見され、後に続く"時務の研究者"がこれからも問い直し続けなければいけません。今回、リターン品を含めた本企画で、先人の遺志を継ぎ歴史家の生涯の一端を表現できました。
いち出版社の増刷企画ではありますが、歴史家・姜徳相の仕事そのものへの尊敬とご支援を賜れれば幸いです。お力をお貸しください。

<参考>リターン品の書籍に関する詳しいご紹介

(1) 三一書房「神奈川県 関東大震災 朝鮮人虐殺関係資料」
(三一書房の書籍紹介サイトより引用 https://31shobo.com/2023/07/23004/)
「関東大震災時の虐殺は偶然起こったのではない。朝鮮民族解放闘争の国際化を背景とする侵略と抵抗が生み出した民族対決。戒厳令は朝鮮人に対する「皆殺し宣言」。1923年だけを見るのではなく、それ以前、朝鮮支配に至る韓日の宣戦布告なき韓日戦争、甲午農民戦争、義兵戦争こういった連続の中で培われた日本の朝鮮敵視思想。それが震災時の虐殺につながったのだ」(姜徳相)「朝鮮人虐殺の資料はもう出尽くした」、あるいは「朝鮮人虐殺の調査は必ず行われていたはず、資料はまだどこかにあるにちがいない」ともいわれてきたその資料が今回新たに見つかった。それも徹底的に虐殺の事実が隠蔽されてきた横浜、神奈川の資料である。この資料を発見したのは、朝鮮人虐殺研究の第一人者、姜徳相先生である。「関東大震災時の朝鮮人虐殺を究明する横浜の会」が横浜での虐殺証言をまとめた資料その他と併せ、関東大震災時朝鮮人虐殺から百年の時を経て、ここに刊行する。

(2)三一書房「時務の研究者 姜徳相」 (三一書房の書籍紹介サイトより引用 https://31shobo.com/2021/02/21000/)
「日本の曲がり角には必ず朝鮮がある」
日本の植民地支配、解放後の南北分断、戦後日本の差別排外主義のなかを生きてきた在日朝鮮人にしか培えない 批判精神と歴史意識がここにある。関東大震災時の朝鮮人虐殺をはじめとする「在日史学」 のパイオニア、姜徳相氏初のライフヒストリーだ。愼蒼宇(法政大学教授)

在日の歴史研究者としての「時の務め」とは何か。強制連行研究の第一人者、朴慶植は姜徳相に語った。「朝鮮人が日本に住んでいるのは自分で好きで来たわけじゃない。それを明らかにするということだ。日本の政策によって来た人間だ。これは日本の国家責任だ。それを問うのが時務の歴史だ。それを訴えることが歴史家のやることだ」 植民地時代には皇国少年であり、のちに関東大震災時朝鮮人虐殺を世に問うた姜徳相が歩んだ半生。歴史研究者として自立していく過程で出会った恩師や友人たちを回想するとともに、当事者である日本人が手付かずにしてきた植民地時代の研究を丹念に掘り起こし問題を提起し続けた、在日の歴史研究者たちを語る。


最後に

関東大震災という未曽有の災害の直後に起きた辛い現実から目を背けることなく、歴史から教訓を学び、未来の世代へ正しく伝えていくことが、震災後100年の今を生きる私たちに課せられた責任だと考えています。私たちと一緒に、次の世代へ平和のバトンを渡していきましょう。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/02/14 12:16

    ご支援いただいている皆さま本日2月14日の神奈川新聞朝刊の一面に、姜徳相著「関東大震災」(新幹社刊)の広告を出しました。この広告は、皆さまからご支援いただいた支援金の一部を使わせていただいております。次の世代へ事件を語り継ぐ会

  • 2024/02/09 06:28

    支援者の皆さま本日2月9日、朝日新聞朝刊の一面に新幹社刊 姜徳相著「関東大震災」の広告を出しました。広告料は、皆さまから頂いた支援金を使わせて頂いております。皆さんの支援を受けて、正しい歴史を次世代へ、そして未来へ語り継ぐために、この良書を1人でも多くの方に読んで頂くための活動を、私たちは続け...

  • 2024/02/06 12:47

    支援者の皆さま本日、毎日新聞と東京新聞の朝刊一面に、皆さまからのご支援によって増刷された新幹社刊行、姜徳相著「関東大震災」の広告を載せました。本広告の掲載料も、皆さまからご支援頂いた資金を活用しております。皆さまも、本日の毎日新聞、東京新聞をご覧になる機会がありましたら、ぜひご確認ください。朝...

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