鎌倉駅から海に向かって左側、少し進んだところにある材木座海岸。その海岸から内陸に1本入った場所に佇む小さなケーキ屋さんがAaHbit(アービット)です。汐のかおりが吹き抜ける長閑な住宅街で美味しいケーキを7年間に渡りお客様へ届けてきました。

このプロジェクトで実現したいこと

これまで小麦粉不使用・白砂糖不使用・低GIで美味しいケーキを販売してきたAaHbitですが、更に広い食事制限の方々へ向けた新たな商品の開発と、新商品についてお客様と交流が出来るカフェへと店舗の改装に取り組んでいます。来年2月オープンを目指しているカフェは、ワークショップなども開催出来る場にする予定ですが、普段は食事制限ある方や子連れの方、ご年配の方がゆっくり過ごせるカフェとして営業する予定です。

AaHbit(アービット)ってどんなお店?

こんにちは!AaHbit(アービット)の高垣のりこと申します。アービットは、2016年11月創業の白砂糖と小麦粉不使用の体に優しい小さなケーキ屋さんとして7年間に渡りお客様へ美味しいお菓子を届けてきました。

アービットの店舗のお客様は7割が地元のリピーターです。ちょっと自慢ぽくなってしまいますが、Google Mapでは沢山の☆5つを頂き、12月13日時点の平均評価は5点満点で4.8点、Instagramでも5000人近いフォロワーの方に応援いただいており、皆様の温かさに日々励まされています。

しかし、私がアービット創業者の齋藤直子さんと出会った頃は、還暦を越えた直子さんがアービットをいつまで続けるのか、日々悩んでいる頃でした。

当時、子供が生まれたばかりで授乳中だった私は「こんなに美味しくて、身体に優しく、授乳中でも安心して食べられるお菓子が無くなってしまうのは困る!もし、本当になくなってしまうならば私が続けたい!」と、思い、直子さんにその思いを伝えました。

その後、半年ほど一緒に事業を運営させて頂き、2022年の5月に新しく(株)AaHbitを設立。新たな出発を致しました。

創業当初のアービットは、パティシエが1名しか入れない小さな工房でケーキを製造していました。その為、大口の受注がはいるとパティシエが深夜や早朝までひとりで残業をして、何とか販売量を確保していました。この労働環境を改善しつつ量産出来る体制の構築を急ぎ、2023年2月に鎌倉市内に新しい工房を新設し、現在はパティシエ2名と、その他多くのスタッフ(殆どが、元お客様の方です!)に支えられながら、美味しくて身体に優しいケーキを製造販売しております。


商品・お店が作られた背景、実績

アービットは、創業オーナーだった直子さんと、パティシエのSさんが、直子さんの旦那様の仕事を通じて偶然出会ったことから始まりました。きっかけは、機能性の高い天然甘味料のアップルハニー(原材料はリンゴ果汁のみ)が発売されたことでした。スポーツ業界で補給関係の仕事をしている旦那様が「運動中に胃腸が弱ってきても消化しやすい天然素材を使用している。しっかりカロリーは摂取できるけれど血糖値が急上昇しない。そして、美味しい。」そんなエネルギー食の開発をSさんに依頼し、打ち合わせ場所を自宅に選んだのです。その場でSさんと直子さんが出会いました。「スポーツマンだけでなく普通の人も美味しい白砂糖不使用のお菓子屋さんがあればいいのに」と思っていた直子さんが、Sさんを誘ったことがアービットの始まりです。Sさん自身もスポーツをしていて、ご自身の体調管理を行う中で小麦粉を食べない生活を試していた為、白砂糖不使用だけではなく、小麦粉も使わないスイーツを中心に製造を開始、アービットの「白砂糖・小麦粉不使用」というコンセプトが固まりました。

そこから7年間、愚直に白砂糖小麦粉不使用のおいしいお菓子を作り続け、少しずつファンを増やし、アービットは2023年11月1日に8周年を迎えました。現在では、材木座本店や自社ECサイトのみでなく、銀座伊東屋さまの12階レストランと1階カフェ、スーパーマーケットのSUZUKIYAさま 6店舗、鎌倉駅CIAL内の鎌倉旬粋さま、恵比寿ガーデンプレイス内のNeutral Worksさま等、様々な方々に商品をお取り扱い頂いております。

高垣の自己紹介

私、高垣のりこは、新卒で三井物産に入社したのち、2017年からLondon Business SchoolへMBA留学、帰国後はベンチャーキャピタルに3年ほど所属したのち、地元鎌倉で第1子の出産直後にアービットに出会いました。現在は、2歳になった我が子と、アービット事業を育てるワーキングマザーです。

元々、両親が生物の研究者で大学の先生だった為、食と健康については小さい頃から食卓で講義を受けながら育ちました。食べる事が大好きだったので、興味深く親の話をきいていました。自然な流れで、大学では生物を専攻し、卒業研究では人間の味覚や嗅覚の受容体について研究しました。

しかし、大学時代の様々な活動を通して「研究ではなく、ひととの関わりの中で何かを共に作ってゆきたい」という想いに気づき、卒業後は総合商社の三井物産に入社、3年目から念願の食品流通の仕事に携わらせてもらいました。

憧れだった世界を飛び回る仕事はとっても楽しかったのですが、余りに仕事に夢中になってしまい、入社して10年経った頃には、自分の昔からの夢や価値観を見失ってしまいました。そこで、2年間会社を休職をして、イギリスに自分探しの留学をする事にしました。

留学先ではLIFE SHIFTの著者であるリンダ・グラットン教授から「人生100年戦略」を直接学び、自分の人生100年を豊かに生きていく為に、どう作戦を立てて実行していくのかを教えてもらいました。そして、その教えに基づいて、自分の生き方を整理した結果、三井物産を退職し今に至ります。アービットの事業承継は、第1子を育児中の私にとって、一番サステナブルで、現実的な選択肢でした。詳しい経緯は、こちらの記事にまとめて頂いたので、ご興味ある方は是非ご一読ください。

このプロジェクトで実現したいこと

私はアービットを通して「食事制限のある方々が、制限を忘れて美味しいスイーツを食べられる世界」を実現し、笑顔を増やすのが夢です。
「食べたいものを、食べたい時に、好きなだけ食べられる」
これは、実はとても贅沢なことです。
病気・健康状態等、色々な理由がありますが、好きなものが好きな時に食べられないのは、想像以上にしんどいのです。
だから、世界中の食事制限がある方に、食事制限から解き放たれて笑顔になるような製品を届けたいと思っています。

弊社が考える食事制限

具体的な「食事制限が必要とされる人」としては、以下の様な方々を想定しています。
1. 小麦などのグルテンを含む食品を摂取すると症状が悪化する「セリアック病」
2. 糖質の摂取制限や血糖値管理が必要な「糖尿病」
3. 塩分の摂取制限が推奨される「高血圧」
4. 乳製品、卵、ナッツ、小麦、魚、甲殻類など特定の食品に対する「アレルギー」
5. タンパク質、塩分、リン、カリウムなどの摂取制限が必要になる「腎臓病」

これらが代表的な事例となっておりますが、これらに加えて、宗教や個人の信念、また近年では脂質フリー・糖質フリーの健康管理やダイエット目的などによる食事制限を行っている人も多数います。どのような理由であれ、食事制限を気にせずに「美味しいスイーツ」を食べられる機会を提供して行きたいと考えています。

第1歩としての糖尿病対応スイーツ

様々な食事制限がある中で、アービットが「グルテンフリー・白砂糖不使用」の次に取り組みたいと思っているのは、糖尿病患者の方や、糖質カットのダイエットを行う方が食べられる美味しいスイーツの製造販売です。

これは、原体験として、私の母が糖尿病を患ったことが影響しています。食べることが大好きだった母は、やせの大食いで、とにかくモリモリと何でもおいしく食べていましたが、糖尿病にかかったことにより、食べる量や種類が限られてしまいました。現在は、血糖値を測るセンサーを常時腕に付けて、何かを食べると自分の血糖値を測定して身体に負担の少ない食生活を心がけています。

母がアービットのお菓子で実験したところ、母の血糖値を上げない商品がいくつかありました。特にチョコレートチーズケーキは血糖値が全く上がりませんでした。嬉しそうにチョコレートチーズケーキを食べる母を見て、もっと自由にお菓子を食べさせてあげたいな。という想いを強くしたのです。
(※母の場合はチョコレートチーズケーキが血糖値をあげませんでしたが、体質によって反応は異なりますので、糖尿病の方は主治医の方とご相談のうえ、ご自身の身体に合った食生活をお願いいたします)

母の罹患をきっかけに調べてみたところ、糖尿病に悩む患者数が世界中で増加している事を知りました。厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、日本の糖尿病患者はおおよそ1,000万人以上と推定されていますが、糖尿病と診断されていない糖尿病予備軍も含めると実際には2,000万人以上とも言われています。高齢化が進む日本では、より患者が増加するとされ、母のような悩みを抱える人が多数いると想定できます。こういう方に、「人工甘味料」を使わず、天然の原料から作られた、身体にやさしくて美味しいスイーツを届けたい。そう思って、現在、取り組みを進めているところです。

なぜ店舗を改装するのか

現在、アービットの材木座店は、コロナ禍で座席を撤去してしまった為、ショーケースが入口付近に置いてある販売と在庫のスペースになっています。今後、私たちが開発を進めて行こうとしている食事制限がある方向けのスイーツは、従来販売してきたケーキよりも消費者個人からのヒアリング(グループインタビュー等)が重要になって来ると考えています。その為、様々な食事制限がある方が気軽に集い、新商品の試食会や顧客ヒアリングを行える空間に改装したいと考えています。

来年2月オープンを目指しているカフェは、ワークショップなども開催出来る場にする予定ですが、ワークショップを行っていない時間帯でも、子連れの方、ご年配の方が、ゆっくりとくつろげるカフェとして営業したいです。

クラファンに取り組む理由

事業を正式に承継してから1年半が経ち、新体制での経営再建が進んでいます。しかしながら、2月に鎌倉市内に竣工した新たな工房の立ち上げに予定以上の時間がかかってしまい、既存商品の製造を軌道に乗せるまでに想定以上の支出が発生してしまいました。その為、お店の改装資金や新商品の開発資金を思うように準備できていません。
既に工房新設で大きな借り入れを行い、現在返済中である為、これ以上の借り入れは出来れば見合わせたい状況です。
また、円安や物価高の直撃を受け、建設資材だけでなく、日々製造を行っているアービット商品の原材料価格も高騰しており、商品の販売価格の値上げを出来るだけ抑えつつ営業しておりますが、こちらも利益を圧迫する要因となっています。
このままですと「食事制限のある方々が、制限を忘れて美味しいスイーツを食べられる世界」の実現までにすごく長い時間をかける事になってしまいそうなので、今回のクラウドファンディングで、みなさまのお力をお借りしたいです。

また、この機会を通して、今までアービットを知らなかった方にアービットが届いたら嬉しいな。と思っています。経済的なご支援はもちろん、SNSなどを通してみなさまのお知り合いにAaHbitをご紹介頂けると大変嬉しいです。

スケジュール

食事制限を気にしなくてよい世界の実現へ向けて、2024年は会社の基盤構築、2025-2027年は糖尿病患者向けスイーツ販売での日本一獲得、2028年以降は食事制限のない世界の実現へ向けたグローバル展開を予定しております。

リターンについて

13種類の異なるリターンをご用意させて頂きました。アービットで人気のケーキ詰め合わせから、5種のケーキ食べ比べセット、マンスリーケーキ定期便など、お気に入りのセットをお選びください。また、高垣が不定期で開催していて、160名が受講待ちしている「人生100年戦略ワークショップ」の受講や、最近お問い合わせが増えてきた「事業承継のサポート」もリターンに加えさせて頂きました。ご興味のある方はぜひご検討くださいませ。

※リターンについてお伝えしておきたい事
・リターンでお送りするケーキは糖質制限の新商品ではなく、既存のアービット商品になります。
・ケーキの送付は着払いでの送付となります。ご了承ください。

みなさまのご支援でできること

みなさまのご支援はお店のカフェへの改装費用と、新商品の開発、アービットのプロモーション・ブランディングなどに利用させていただきます。

・店舗改装費用(旧工房の現状復帰費用を含む)
・新商品開発(研究開発費/原材料費/安全性検査費など)
・商品のプロモーション・ブランディング
・CAMPFIREへの手数料

クラウドファンディングではまず、200万円のご支援を目指してみなさまにお力添えいただきたいと考えています。もし、目標を早く達成できれば、400万円、600万円と、高い目標をさらに掲げてご支援を仰ぎたいです。

資金が集まれば集まるほど、糖質制限のある方に向けた新商品の開発を早めて進めることができます。みなさんと一緒に、食事制限がある方の世界が変わる瞬間に立ち会いたいです。ぜひ、アービットを応援する仲間のひとりになってください。

最後に

アービットで接客をしていて「今まで食べたケーキで一番美味しい!」「小麦粉控えている知人にプレゼントしたい!」など、沢山のありがたい言葉を頂きました。
ポップアップの出店先や、材木座の本店へ、遠方からうちのケーキを目指してきてくださる方も増えてきました。
弊社のケーキを好きと言ってくださる方だけではなく、世界中にいる「好きなものを我慢しないといけない方々」に、アービットの商品が少しでも笑顔を届けられたらうれしいです。
世界は広いですが、美味しい物を食べたいという気持ちは万国共通です。
是非、世界中で笑顔を増やす挑戦に皆様の力をお貸しください!!

チーム紹介

パティシエのSさん&Hさん
アービットの製造現場を支えてくれるシェフパティシエのSさんと、スーシェフのHさんです。
Sさんの深い知識は、天然素材を使い、食品添加物を極力使わない機能性食品の開発・製造という、とても難しいアービットの挑戦に活きています。糖尿病の方向けの商品開発にも、Sさんの知識は必要不可欠です。
ものすごいスピードで毎日美味しいケーキを作り続けるスーシェフのHさんはとってもクリエイティブ。毎週の製造会議は、新作で溢れかえるので、製造会議の日は朝ごはんを抜いて挑む高垣です。

Mayu

新卒で化粧品メーカーに入社し、百貨店での接客販売や店舗マネジメント、人材育成を経験してきたMayu。有名百貨店の大きな店舗で店長や副店長を歴任しており、販売や接客に関わる知識が豊富です。一度お会いしたお客様の顔は忘れないという特技があります。
大好きな鎌倉でウェルネスに関わる仕事がしたいと、採用を閉じているタイミングにもかかわらず、アービットに突撃で面接しに来てくれました。現在は前職での経験を活かして、主にポップアップ出店の企画と実行、販売スタッフの教育や、マンスリーケーキのマーケティングなどを担当してくれています。
様々に条件が異なるポップアップでも、アービットブランドに統一感があるのは、彼女のおかげです!

Reika

新卒で人材系IT起業に入社し、7年間一般企業に勤めていた過去を持つデザイナーのReika。そのセンスの良さに知人や家族からデザインに関わる依頼がやまず、ついに最近デザイナーとして独立しました。現在は、アービットのインスタ投稿の監修や、ポップアップ出店先での店舗デザインを担ってくれています。新店舗のデザインにも活躍してくれるはずです!
プライベートでは、素敵な男性との出会いを待っているとかいないとか(詳しく聞きたい方は個別にお問い合わせください笑)

AaHbitチーム

個別におひとりずつ取り上げられないのが残念なのですが、アービットの業務は沢山のメンバーに支えられて成り立っています。
ECで受けたご注文の発送、卸売先への納品、工房でのケーキカットや包装、在庫の管理、材木座店の販売、出店先での販売等、沢山の方々がそれぞれの持ち場を支えてくれています。みなさま、ありがとうございます。

Family

そしてなんといっても、私の挑戦を快く応援してくれる家族に感謝です。

「アービもひとつちょーだい!」と、ママの頑張りを一番近くで応援してくれる娘にはいつも励まされています。看板娘として店舗に立つ日を夢見ているようで、家ではケーキ屋さんごっこをしながら接客の訓練に余念がありません。
事業再生の仕事をしている夫とは、普段あまりアービットの話はしませんが、経営者の大先輩として困ったときにはアドバイスをもらっています(というか、怒られています)。
また、実家と義実家の手厚いサポートにも感謝です。特に、実母と義母。二人ともバリバリと仕事をしながら子育てをしてきたワーママ達なので、私の挑戦を理解して応援してくれ、繁忙期には娘と楽しく過ごしてくれる、強い強い味方です。
家族の理解なくては私の挑戦は成り立ちません。本当に有難うございます。

AaHbit(アービット)材木座 店舗情報

住所:  神奈川県鎌倉市材木座3-9-26(Google Maps
営業日時:毎週木・金・土・日・月
     10:00〜18:00 (木曜 12:00〜17:00)
電話:  0467-53-9739
アクセス:・横須賀線鎌倉駅より徒歩15分
     ・鎌倉駅東口 京浜急行バス「鎌12」「鎌40」系統で約5分「臨海学園」停留所下車 徒歩2分


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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