社会課題の解決をみんなで支え合う
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★★★★★西アフリカのベナン共和国で2015年から活動しているNGO Zen Espoir(ゼン エスポワール)です。
zenは「前進」espoirは「希望」で、『希望を持って前進していけるように』という思いでつけました。代表のエフン中田とも子と申します。

当団体はベナン共和国の農村部の人々が基本的な衛生環境のもと健全な日常生活を送っていけるように村の人々とともに活動を続けています。

活動を始めたきっかけ
電気も水道もない村の生活は、朝5時から水くみをし、かまどに火を起こし朝ごはんをつくります。田畑を耕し、森に大鼠や鳥を狩りにいき、木の上からヤシの実やパパイヤを採ってきてみんなで分け合い食べます。昔から続くこの生活様式は今でも変わりません。変わったことはここ10年ほどで村の中でも携帯が普及し、安価な外国製品を村の人も使うようになっていることです。
例えば石鹸。昔はヤシの油から作られた石鹸を使っていましたが、最近では化学物質で作られた石鹸が村の中でも売られ、安価で汚れも落ちると村の人は好んで使います。その石鹸を村の人は食器洗に、体洗に使います。使ったあとの汚水を家の裏に捨てに行きます。村の人は生活の中で頻回に行われる行動が自分達の健康にどのような影響を及ぼすのかまだよく知りません。
そのような現状を目の当たりにし、村の人々の健康を守るために村の中での活動を始めました。

2015年から現在までに実現したこと
2015年 村の中にトイレ2箇所建設 

      家族計画実施 2集落(約50名の女性 対象)
2017年 小学校1校に井戸設置 
2020年 2015年のトイレを改修工事(SATOという便器へ改修)
2022年 2015年度の家族計画追跡調査

         家族計画 1集落(約40名の女性対象)
      2017年度の井戸改修工事
2023年 小学校2校にトイレ建設 

                   村に井戸設置  
                   孤児院に蚊帳8個寄付

ーーー解決したい社会課題ーーー
Ⅰ.村の子ども(5歳未満児)の死亡率を下げる
サハラ以南アフリカで5歳未満児が亡くなる原因
5歳未満で亡くなる子どもの死因には出産時の合併症、新生児敗血症、肺炎、下痢、またはマラリアなどです。肺炎、下痢、マラリアは死因の約3分の1を占め、幼い子ども達には致命的な疾患となります。※1【幼い子ども達がこれらの疾患で命を落とす原因と現状】
 1. 水資源不足
水道や電気が整っていない地域に住む子どもたちの多くは、池や川・湖・整備されていない井戸などから水を汲んでいます。それらの水は多くの場合、泥や細菌、動物の糞尿などが混じった危険な水です。抵抗力の弱い子どもたちは、そのような水を飲んで下痢をおこします。さらに使える水が少ないことで手洗い、沐浴が十分できないため、清潔を保てず子どもたちは肺炎などの病気に感染しやすくなります。現在活動しているベナン共和国においては飲料水が確保できているのは農村部で58%です。※1
 

2. 衛生環境不良
多くの農村部ではトイレがないため、屋外排泄・野外排泄を行います。排泄物が処理されないままでおいておくと、乾燥し砂埃とともに菌が呼吸器から入り肺炎になります。また知らないうちに排泄物に接触した手足で飲食することで口を介して菌が体内に入り下痢になります。もう一つは排泄物がマラリア蚊を媒介させる原因となります。ベナン共和国の農村部でのトイレ普及率は8%です。※1

3. 栄養不良
亡くなる子どもの半分以上に栄養不良が関係しています。5歳未満児死亡の約半分は栄養不良に関係しているといわれ、そのため肺炎や下痢になると急激に状態が悪くなってしまいます。ベナンでの就学前の子ども(0〜4才)における栄養不良の割合は31%です。※1

※1(出典 日本ユニセフ世界子ども白書2017)

Ⅱ. 妊産婦の死亡率を下げる
ベナンでの妊産婦死亡数は2500人、同年の日本においては36人です。専門技術者(産科医師、助産師)が付きそう出産は78%です。※1
【妊産婦死亡が多い理由】
1.医療施設 医療スタッフの不足により出産に伴う適切なケアが受けられない
出産時には様々なリスクを伴います。アフリカの出産時死亡の原因は分娩に伴う大量出血です。
出血には様々な原因がありますが、妊娠中の健診で出産時の大量出血を予測できるケースも少なくありません。
しかし村の中には十分に妊婦健診をできる施設、医療者がいないのが現状です。
→村の中の保健センターを中心にポータブルエコーを使用し妊婦健診でのエコー検査をとり入れていくことを考えています

2.十分な教育を受けれないことによる若年妊娠、出産
村落部の女子学生で思春期に入ると月経期間には学校に行かないことがあります。トイレが学校にないためです。休むことで授業についていけず学校を退学し、家事手伝いをするようになれば教育を受ける機会はなく生活のため若年で結婚を決められることになります。早婚により若年妊娠をした場合、体が充分成熟していないため妊娠時の流産が増えるリスクがありますが、適切な処置治療が受けられず出血で命を落としてしまうことになります。
→女学生が安心して使えるトイレを学校の中につくります

3.感染症による早期出産、低出生体重児
妊産婦がマラリアにかかると貧血になります。貧血は胎児の発育を阻害する原因となります。
また貧血に伴い止血作用がはたらかないことで大量出血になるケースもあります。
→マラリア蚊の媒介場所である汚水の発生場所をつくらないために村の中に公共トイレをつくります


ーこのプロジェクトで実現したいことー

1.国や行政の資金だけでなく個人収益も少ない村の中では井戸やトイレを整備することは難しいのが現状です。
そのため2000年代に入り各国のNGOや資金のある個人がボランティアでトイレや井戸を建設してきました。20年が経ち最近では以前建設され経年劣化で現在使われていない、もしくは資金不足により建設半ばで材料が置き去りのトイレや井戸が多くみられます。それらの公共トイレや井戸は修繕補修をすれば使用可能です。そのような場所をできる限り改善していきたいと思っています。また必要な場所には新たなトイレ、井戸を村人とともに建設していきます。

2.妊産婦死亡率を下げるために必要なことは村の中で行われる妊婦健診の質の向上です。
現状は病院が少なく、医療者も少ない、この問題解決には膨大な資金と医療者教育の時間がかかってきます。また大きな病院での診察には時間、費用ともかかり、村の妊婦は診察に行くことが困難です。そこで妊婦健診で確定診断に用いられるエコーの活用が村落部の妊婦健診の問題解決策になると考えます。村落部での妊婦健診でエコーを適切に使うことができれば、ハイリスク妊婦(妊娠中、もしくは出産時に母児の生命を脅かす疾患がある妊婦)を見つけ出し、村の中での出産可能かどうかを早くから判断することができます。
ベナンの3次救急病院・産科で勤務していた助産師、医師に協力してもらい村落部でのエコー導入妊婦健診を試行していきます。



このプロジェクトで集まった資金で計画している内容

1. ベナンの各地で井戸を造ります。
 対象:孤児院(ロコサ市にある孤児院です)
    村(ホヨべ村)ホヨべ村は現在村人が自助組織で集めた資金で掘削を開始しています。
2. ベナンの各地でトイレを造ります。
 対象:小学校、村(ホヨべ村、バグド村)
3. 保健センターでの妊婦健診をポータブルエコーを用いて実施できるように計画していきます。
 対象:アボメカラビ市の保健センター


スケジュール

2月下旬 ホヨべ村の井戸堀り継続      

3月中旬 バグド村の中に公共のトイレ造り

3月下旬 ロコサ市にある孤児院の井戸づくり 
      アボメカラビの保健センターにて妊婦健診の実際を調査


資金の使い道

1.井戸掘削 すべての完成に約100万円かかりますが村の自助グループで資金15%を出し合いできるところまで行います。

2.バグド村に公共のトイレ建設 トイレは1箇所に2つ設置します。外壁塗装まで30万円。

3.農村部で遠隔システムによる妊婦健診実施のため妊婦健診実施調査3万円。


最後に
皆さんの支援がたくさんの村人の健康、教育環境を守る力となります。これからの子ども達が希望、夢をもって成長できるように尽力していきます。ご支援どうぞよろしくお願い致します。


  • 2024/03/31 08:51

    クラウドファンディングが終了し、一ヶ月経ちました。皆様からの支援をもとに新たな村でトイレの建設を開始しました。地盤が硬く掘るのに時間がかかりそうです。一週間ほどで掘削は終わる予定です。また報告していきます。

  • 2024/01/02 23:40

    皆様、この記事を読んでくださりありがとうございます。日本は年明けから天災、そして本日は羽田で誰も予想し得ない事故がおきました。被害に合われた方々のことを思うと大きく心が痛みます。被災地の人々にお見舞い申し上げます。このような大惨事が日本で起こる中、クラウドファンディングや活動を続けていいのか葛...

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