目次

1 はじめまして
2 美術大卒なのに、絵を描くのが大嫌いだった理由
3 絵を描くことに許可を出せた「感情のドローイング」
4 初個展「OPEN THE BOX」と即興ライブペインティング
5   アート対話をしたことからNY展示の切符を手にすることに
6 みんなでNYと日本をつなぐアートを制作したい!
7 アーティストとして目指す姿
8 応援メッセージ
9 リターンについて
10 スケジュールと資金の使い道


アーティストの栂瀬 雅月(とがせ かづき)です。

現在は、東京・神奈川・山梨を拠点にしながら、感情を描くワークショップやオンラインセッションで、ビジョンを視覚化する抽象画を描いたり、フリーランスとして制作のお仕事をしています。

が、ほんの数年前まで、全くそんなことは思っていませんでした。

私は高校生までアーティストになりたく、イギリスに単身留学しましたが、大学では「アーティストなんて食えないよ」という社会の空気を感じました。

将来の生活を考えて選択したデザインの仕事はとてもやりがいがありました。企業の課題解決に表現を通して貢献する意義ある仕事ですが、社会人生活や子育てに没頭する中で、自分の中から湧き出てくる感情を感じられなくなりました。高校生以来、自分の表現から遠ざかっていきました。


朝早くから深夜まで働いたり、子育てで自分のことがわからなくなる時期を経て、45歳になった今、失敗しても、カッコ悪くても、改めて自分の人生を生きる!と決めた時に、今回のNY公募のお話を知り、展示する機会を得ました。

2024年2月にNYのマックスギャラリーにて開催される「STEPPING INTO A WORLD II」で絵を展示します。

私がNYで展示する理由は、NYと日本の人をつなぐアート作品を共創するためです。NYで出会った人と共にアート制作をし、帰国後に日本でワークショップを開催することで、この旅をオンラインで感じていただくみなさんと、共に作品制作をする新しい試みにチャレンジします。なぜなら、私はアートを通して個人や企業の背中を押したいからです。


自分の内側から溢れる「やりたい!」との再会は、当時幼かった子どもと3時間離れて過ごすといったチャレンジから積み重ねていきました。美大卒なのに絵が描けないコンプレックスのある私が「絵を描いてもいい」と思えるきっかけになったのはアートでした。

私にとってアートとは「当たり前にヒビを入れる(問いを立てる)」
子どもがいるから(仕事でもないのに)ひとりで海外には行けない、という思い込み。
NYで展示なんて、名のあるアーティストがすることだよね、という思い込み。
「行きたい!」だけで、お金もないのに海外いけるわけないよね、という思い込み。

そんな自分の中にある「当たり前」を破壊、までは行かなくても「本当にそうなの?」と問いを立てることが、私にとっての「ヒビを入れる」行為です。

NYで展示する権利を得ても、子どもがいるのにひとりで海外に行けないという思いこみがあったので、行くつもりがありませんでした。ただ、私が自分の「ヒビを入れる」ことによって、自分のヒビに気づく人がいるかもしれない。

そんな思いから、このNYへの挑戦がはじまりました。

話が変わりますが、私には小学生の子どもがいます。

彼らに「将来やりたいことは?」と聞いたときに、子どもたちを全力で応援できる大人になりたい。そのためには、まず、大人が全力で挑戦する姿を見せることが一番だと思っています。

また、大人にとって、これまでのコロナ禍の物理的制約や閉塞感などで身動きが取れなかったり、「学生の時はやりたかったけれども、もう遅すぎるよね」と諦めている方が、『自分の人生を生きる』一歩を踏み出すきっかけになってほしい!と思い、クラウドファンディングを立ち上げました。応援していただけたらとても嬉しいです!

アートを通して“何歳でも自分の人生を生きる人”の背中を押せますように。




私の長年のコンプレックスは、美術大卒なのに絵が描けないことでした。

本当に恥ずかしいのですが、デッサンや基礎をほとんどせずに仕事での説明の際につたないラフを描くぐらい。人前で絵を描くことが本当に嫌でした。

小さい頃は絵が好きで好きで、毎日絵を描いては誰かにプレゼントしていましたが、高校・大学でイギリスに留学し、アートを専攻したことで、絵を描くことは受験の手段になり、人前で絵を描くことが大好きだったのに苦手になりました。

高校生までは「アーティストになる!」と思っていたけれど、周囲には才能あふれる人が大勢いて、いつの間にか「自分にはあそこまでの才能はないから生きていくためには技術が必要」と思い込むようになっていました。



イギリス留学後も絵を描くことにコンプレックスを抱えたまま、自分としての表現からは遠ざかる日々が続いていました。

特に子育て期は、家の中以外でのコミュニケーションが極端に減ったストレスが溜まり「このままではダメだ!自分に矢印を向けなければ!」と、内省を始めました。

そんな中、知り合いのアーティストが立ち上げた「創造的に生きる」というプログラムで「うまい絵を描く」ではなく、ただ「感じたまま表現する」という体験をしました。そこではじめて、人の目を気にせずに、ただ自分の感じたままを出していく「感情のドローイング」を描き、自分の感情も解放され、これまで抑えていた感情を出してもいいんだ!と自分に許可が出せました

感じたままを1枚30秒程度で描く「感情のドローイング」が数百枚になった頃、絵は描けないけれど、これを張り合わせたらどうなるんだろう?という好奇心のもと、感情のドローイングを切り貼りして感情のコラージュが出来上がりました。

感情のコラージュ「Collage of Feelings」




私のこれまで抑えていた感情の箱を開いて出すにはとても勇気が必要でした。

そこで、20以上関わっていた仕事やプロジェクト、コミュニティをすべて辞めて2ヶ月間ただ自分と向き合う時間を持ちました。

何もない自分。稼がない自分。表現さえしていない自分。自分の中の恐怖と闘いながら、ようやく制作の手が動いた時、「個展をしたい!」と思えたのです。

展示会未経験の中、たくさんの方に助けていただき個展「OPEN THE BOX」を開催し、1週間で150名以上の方にご来場いただきました。

常に数人の来場者がブースに居る状況で、新たなご縁やプロジェクトがそこから生まれたり、絵を見ながら対話することで、鑑賞者の当たり前にヒビが入っていくのを目の当たりにした私は、作品と観客の間に生まれる感動に大きな意味があると思った瞬間でした。

個展での絵の購入者様からのコメント

=====================

カヅキさんとはSNSで繋がりはあって、以前から気になる存在でしたが、実際にお会いするのも間近で絵を見るのも原宿での個展が初めてでした。個展スペースは、その空間自体が彼女の心の部屋のよう。作品を通して心の交流がもてるような感覚でした。

この絵を選んだのは、直感的に「すごく好き!」だと感じたから。

でも、振り返ってみるとこの一枚に、私たち皆が心の中に持っているどす黒い感情や微かな孤独、何かが好きというトキメキや情熱が混在している様が描かれているからだと気づきました。ともすれば暗くなりそうなテーマなのに、寧ろ軽やかさが伝わってくる。そこにカヅキさんのセンスと才能を感じます。
=====================

この個展を皮切りに、新しい表現の一つとして、即興音楽とのコラボレーションで絵を描く挑戦も始めました。

1時間、電子ピアノとウッドベースの即興演奏の中、その音を感じながら絵を描く時間。ご参加いただいた方には、その空間にいるだけで一体感を感じ、ご自身の感情も引き出されたと言っていただきました。

自分の感情を表現するだけでなく、その場や参加者のエネルギーも表現できるんだと気づき始めたイベントになりました。



個展から1年後。

仕事も復活し、目まぐるしく拠点が変わる生活に追われて、アートに没頭する時間が取れずにいたころ、起業家の奥田浩美さんが制作されたアート作品と私の作品を対話させる機会をいただきました。そこで、閃きや今後への展望、未来が見えはじめたのです。


それから1か月後、奥田さんにご縁のある方たちと、これからの未来について語る合宿にアーティストとして参加することになり、奥田さんと共催でアートワークショップを開催。出会った放送作家の方に今回のNY展公募のお話をお伺いし、「STEPPING INTO A WORLD II」という公募展にはじめて応募することにしました。


プロの評論家を前に批評されることへの恐れが強く、誰にも言わずに応募しました。

応募の結果、NYでのグループ展に参加する権利を得て、
とても嬉しかったのですが、展示費用は25万円!

絶賛円安の中、物価の高いNYに行くことは現実的とは思えず、最初は「NYに行く」という選択肢さえ頭に浮かびませんでした。


しかし、受賞のことを喜んでくれる身近な人達や、アーティスト仲間、家族、離れて暮らす子供が私がNYで挑戦することを後押ししてくれました。

不惑の40代でもまだ挑戦できるという姿を見せることで「何歳になっても自分の人生を生きるのに遅いことはない」ということをみんなで体感するには、どうすればいいだろう?と考えました。






私が出した答えは「旅自体をひとつのアート作品にすること」でした。

個展「OPEN THE BOX」の来場者の方達と感情のドローイングを切り貼りし、期間中にみんなで作品を作ったことを思い出しました。気づけば2時間ぐらい没頭する方もいてみんなで「表現する」ということの楽しさを知りました。NYでも「みんなで共創」にチャレンジしてみたい!

NY滞在中に、現地のアーティストやギャラリストに会いに行き、会った人に「感情のドローイング」を描いていただいたり、起こったこと、行った場所で沸き上がった感情を描いていきます。

また、帰国後には「感情のワークショップ」をオンラインで開催し、今回のNYへの挑戦を見ることで、みなさまが感じた感情をドローイングにしていきます。

NYで制作した感情のドローイングと、日本のみんなのドローイングを合わせてコラージュ作品を共創することによって「Collage of Feelings in NY & Japan 2024 Spring」を誕生させます。

制作したアート作品は、私が今拠点としている山梨のセレクトショップWillow Yamanashiにて4月24-30日まで展示させていただきます。

展示自体は、2月15日から1週間、NYのSOHOにあるGallery Max New Yorkで開催される「Stepping Into A World II」にコラージュ作品「Collage of Feelings」を展示します。

オープニングレセプションではライブパフォーマンスとして「感情のドローイング」を描き、その場でコラージュ作品を即興で制作します。

この時に生まれたアート作品は、リターンの「NYでつくる感情のコラージュ」として、3月30日に都内で開催するNY報告会&トークライブにて展示予定です。

展示までの過程や道中。滞在先でのアート制作。現地の人との交流などを含めて、みなさんと共有しながら、作品を作っていきたいと思います。ぜひ、各種SNSで一緒に体験してください!

Facebook | Instagram | note | Voicy



これまで携わってきた広報や制作のお仕事では、コミュニケーションのプロとして言語と戦略を使ってきました。反面、「伝わりやすさ」を追求することによって、心の微細な動きが省かれて、本当の意味で伝わらないのではないかと感じてきた部分もあります。

だからこそアーティスト活動では、「伝わらない葛藤」も含んだ、人の複雑な感情を色や動きで感受する自分の特性を活かして、世界の様々な場所でそこでしか感じられない感情を組み合わせたコラージュで表現したいと思っています。

その先の未来として、海外に長期滞在してアートを制作するアーティストレジデンスに滞在し、ローカルの方たちと共創してアート作品を制作・展示していきたいという夢があります。

また、日本全国全都道府県にアーティストインレジデンスをつくり、海外のアーティストを誘致。日本のローカルの人々が世界のアートに触れる機会を作っていきたいと思っています。

その場でしか感じられない感情を作品にして、感じた場所で展示をする。
感じさせてくれた人や場所に表現で還す。

そんな循環をつくる最初の場所としてNYを選びました




今回のNYへの挑戦を応援したくださっているみなさんから
メッセージをいただきました!

※五十音順、敬称略













12月    パスポート取得/航空券購入/展示費用入金
1月   制作/宿泊先予約
1月19日 クラウドファンディング開始
2月13日 渡米2月14日 グループ展示搬入
2月15日 グループ展示スタート/オープニングレセプション
2月17日 キュレーター佐藤さんpresentsギャラリー巡りと夕食会
2月21日 グループ展示終了/搬出
2月28日 帰国
2月29日 クラウドファンディング終了
3月30日 NY報告会&トークイベント開催
4月24日ー30日 山梨県甲府市セレクトショップ『Willow Yamanashi』にてNYで制作した作品を展示


資金の使い道

今回皆さまからいただいた資金は、NYへ旅する際の「交通宿泊費」や「制作費」「展示費用」の一部に充てさせていただきます。

〇 NYグループ展示費用 25万円
〇 制作費用 35万円
〇 航空券作品持込費用 38万円
〇 現地滞在費 40万円
〇 手数料(17%+税):約37万円
計 175万円


ここまで読んでくださってありがとうございました。
本当にたくさんの方に支えていただきながら、このプロジェクトを進められていることに感謝です。

私にとってNYは忘れられない場所です。

学生時代に、知り合いの友達の家に泊めてもらった約1か月。
ただひたすら街中を歩いては写真を撮り、多様な人種の集まりに圧倒されながらも、何者でもない自分の自由を感じました。

それから20年近く経ち、昨今では新型コロナウイルス感染症のパンデミックを契機とした生き方の多様化も相まって、予測できない時代がきて、今、子どもたちに何を伝えたらよいのか?自問する日々が続きました。

もし、あの頃の自分に声をかけてあげられるとしたら
「人と比べずに自分の人生を思いっきり生きたらいいよ。助けを求めれば、助けてくれる人はたくさんいるし、何歳になっても挑戦することはできるから」ということです。

過去の自分に、今回のNYへの挑戦を見せてあげられたら、もっと軽やかに自分のやりたい道を信じられたかもしれません。

NYに行きたい!との決意表明から応援してくださったみなさま。
相談させていただいたみなさま。本当にありがとうございます。

更に、活動を広げ海外で循環をつくる新しい挑戦。
ぜひ、みなさまのお力をお借りできますと幸いです。

NYへの旅を通じて挑戦する楽しさを、たくさんの方にお届けしていきます。



これまでの経歴

15歳からイギリスに単身アート留学8年。Edinburgh College of Artを卒業し、グラフィックデザイナー、外資PR、 ブランディング、マーケティング、 フリーランスアートディレクター、コーチと多様なキャリアを経て2022年に初個展「OPEN THE BOX」をラフォーレ原宿にて開催。アーティストKAZUKI として活動をスタート。

「本質を照らす -illuminate the essence-」をテーマに色も形も一瞬たりとも同じ姿を とどめることのない複雑で多様な感情を描き、 本質的な闇と光が放つ美しき世界を追求しつづけている。


展示歴

2022年9月 個展 Open the Box (ラフォーレ原宿)

2022年10月 グループ展 to be(see the sun葉山)

2022年11月 OYAKO展 (いとと色いろ町田)

2022年12月 週末農家収穫祭 (スパイス HUB 六番町店)

2023年10月 ONxCHI meets Art(SOUNDSOUND BAR HOWL)


STEPPING INTO A WORLD IIについて

「Stepping Into A World II」展は、エミー賞放送作家の安達元一と在ニューヨークで日本文化の紹介で知られるキュレーターの佐藤恭子が手を組んだ展覧会シリーズの第5弾で、公募して審査を通過したアーティストの作品を展示します。

開催日時:2024年2月15日(木)ー2月21日(水)
[2月15−17日12-6pm | 21日12-4pm |2月18,19 日休館]
オープニング・レセプション 2024年2月15日(木)6-8pm
場所:ギャラリー・マックス・ニューヨーク
Gallery Max New York | 552 Broadway, New York、NY 10012 


企画メンバーについて

今回の企画を一緒に進めてくださったのは、心強いチームのみなさんです。
各分野のプロで心強いメンバーが集まってくれました。

※順不同


株式会社Shabel 代表取締役
藤澤 恵太  (さしみ)


一般社団法人PLAYFUL 代表理事
ヒミツキチ森学園【小学校】 校長
小林 千峰


SEA INC代表 | コミュニケーションデザイナー
荒谷 健道


未来チーム研究所株式会社
組織開発コンサルタント/プロコーチ
森田 諒 



オンラインプロモーション&ドレス制作担当
Yuka Kobayashi


旅するおむすび屋さん
管本 香菜



感染症などによる影響が生じた場合について

今回グループ展の延期や、やむを得ず渡航が困難になり出展が出来ない状況が生じた場合でもリターンはお届けさせて頂きます。その際リターン内容が一部、変更となる場合がございます。 その場合、ご支援頂いた皆様に対し、随時ご報告させて頂きます。

<All-in方式の場合>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


■ 特定商取引法に関する記載  

●販売事業者名: 栂瀬雅月
● 事業者の住所/所在地:請求があり次第提供致しますので、必要な方はメッセージ機能にてご連絡ください。
● 事業者の電話番号:請求があり次第提供致しますので、必要な方はメッセージ機能にてご連絡ください 
●送料:送料込み(離島価格など例外がある場合には記載)  
●対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり。  
●ソフトウェアに係る取引である場合のソフトウェアの動作環境:該当なし
●その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください