まずは自己紹介

初めまして!

和歌山有田でしらす漁師としらす屋をしている福扇水産の上野山です!

漁師は祖父の代からで今では3代目です。

しらす屋は2021年にスタートしたばかりでまだまだ若輩者です。

なぜ漁師がわざわざ加工販売までするようになったのか

それには2つの理由があります。

1つ目の理由
しらすを知り尽くす漁師だからこそ、こだわりたい

私たちはしらす屋であり、しらす漁師。漁の段階から、お客様に買っていただく、お召し上がりいただくことを念頭に細心の注意を払っています。漁法から扱い方、運搬し工場で釜炊きする工程。すべてが「おいしい」に繋がります。

しらすのおいしさを最大限に引き出す 浜の鮮度と秘伝の技

「福扇さんのしらす、他とは違うんです」と言われることがあります。一体何が違うのか。しらすはしらすだろうと思われるかもしれません。しらすはおいしい。でも、その上で「よりおいしい」と言っていただく理由は、福扇水産独自のこだわりにあります。

有田の漁法はバッチ網漁とも言われる「船びき網漁業」。2隻の漁船で魚群を抱え込むように投網し、同じスピードで並行して曳くことで網にしらすをかける漁法です。しらすにとって大事なのは「鮮度」。当然ながら、船の上で水揚げしたばかりのしらすは一番おいしい状態です。ピチピチとハリが違います。ですが、漁を終えて帰港するまでそのままでは大事な鮮度がみるみる落ちてしまいます。水揚げしたばかりの鮮度と状態の良さをそのまま届けるため、漁船とは別に運搬船を走らせ、素早く港に運びこみます。市場から工場まで約3分。船が着いたらそのまま市場を通して即工場へ運び、鮮度を逃しません。

また鮮度を保つため、揚げたしらすは船上ですぐに氷で絞めます。基本的にはごみを除いて活魚槽に入れた後に氷を加えるのですが、水温の高い夏場は網を揚げる前に海に直接氷を投入することもあるほど、このタイミングが一刻を争います。いいしらすは個体差があまりなく透明さも抜群! そんな最高のしらすが揚がってきた時は思わずニヤリとしてしまいます。

味を左右する徹底的な「目利き」


しらすは雄大な自然の恵み。時には不漁の日もあります。自社の船でまかなえない分は、市場で買い付けるのですが、そこで品質を損なわないよう徹底した目利きで見極めています。

目利きのポイントは鮮度や手触り。しらすが見た目で弱っていないか、氷締めや保冷はしっかりできているか。釜揚げした時にきれいな色になるしらすは熟練の目で見ればわかります。

また、しらす網には小さなカニやエビの混入は避けられません。これらは工場で手選別して取り除いているのですが、混入が多いと手間がかかるため混じりが多いか少ないかといった点も目利きのひとつのポイントです。

どこにも負けない門外不出の塩加減


しらすのおいしさを作るのは鮮度と状態の良さ。それに加えて塩加減と塩の味があります。私たちはしらす屋を始める以前から半世紀以上しらす漁師を続けてきました。そして、獲るだけでなく獲ったものをおいしく食べようと、自分たちで釜炊きしながら独自の味を追求してきました。漁師だからこそ知る、しらすのおいしい食べ方や味。その味は今に受け継がれています。その「福扇の味」が知り合いからもおいしいと評判がよかったことから、しらすの販売を始めたという経緯があります。だからこそ、味では他には負けないという自信と誇りを持っています。

味付けのポイントはおばあちゃんの代から使うこだわりの塩。実はこの秘伝の塩に福扇の味の秘密が詰まっています。自画自賛ですが、この塩の味と加減がしらすのおいしさを最大限に引き出します。

しらすを食べるのは子供から年配の方まで幅広い年齢層。「優しい塩味」を感じる昔ながらの福扇の味が再現できるようになっています。目指しているのは「醤油かけて食べたときにちょうどいい味付け」です。

またこの塩加減と共に気をつけるのが茹で加減。短すぎると味ののりが悪くなり、長すぎるとパサつきます。理想的なプリプリで瑞々しい味わいを作るよう茹で時間は秒単位で調整。最後に大量の水分をまとったしらすから水分を飛ばすのですが、この水分量も食感に関わるため、抜けすぎないよう調整しながら仕上げます。

こうしてできたしらすは、弾力もありつつ瑞々しく、薄塩と甘みが絶妙のハーモニーを奏でます。基本的に冷凍はしないのですが、ネット注文などで冷凍発送した際も「解凍しても味がしっかりしてふわふわプリプリでおいしい」という嬉しいお声をいただいています。

季節やサイズで味も変わる?通なしらすの楽しみ方

皆さんは、どんなしらすが好きですか?小さくてふわふわの食感のものからしっかりと味と食べごたえを感じる大ぶりのサイズまで「しらす」とひとくちに言っても実はいろんなものがあるんです。獲れる季節やサイズの違いは、味と食感を大きく左右します。ここではその奥深さとおすすめの食べ方をご紹介します。

「しらす」という魚ではありません


しらすという魚があるわけでなく、実はしらすってイワシの稚魚なんです。色や模様の違いはこの魚種によるもの。カタクチイワシは最も白く、マイワシは斑点が出やすい、ウルメイワシはやや黄色いなどの特徴があります。

そして、魚種によって少しずつ違う味の特徴をもつのがしらすの魅力のひとつ。春先に多いウルメイワシは白さには欠けるものの脂のりがすごくよく、その分旨味が抜群。5月以降はウルメの姿が少なくなり、カタクチイワシとマイワシが中心になります。色が白くプリッと食感もいいのがカタクチイワシ、そしてマイワシはしっとりふんわりとした食感が特徴です。秋はカタクチイワシが中心になってきます。しらす漁は1年を通して行われますが、特に脂のりがよくおいしさが増すのが春と秋。春は細かく雪のようにふわふわのしらすが楽しめ、秋は水温が下がるためしっかりと身の締まった良質なしらすが味わえます。

ただし、それ以外にも食べている餌や水で色味は変わります。海水温が温かく禁漁期がない紀伊水道のしらすは白さも自慢の1つ。これは紀伊山地からの河川水が流れこむことで栄養豊富な環境に恵まれていることにあると言われています。ともあれ、しらすにいろんなサイズがあるのは、成長段階によって大きさが変わってくるからなんです。細かなしらすは塩ののりもよいため、釜揚げの際もサイズによって塩加減を微妙に変えています。

おいしいしらすは「くの字」


しらすはもともと水分の多い魚です。鮮度の高いものは特に水分を多く含んでいるため、茹でた際にキュッと腰が曲がって「くの字」になります。これこそが新鮮な証拠! 一見するとまっすぐの姿がきれいに見えるかもしれませんが、この「くの字」がおいしさのバロメーターなんです。ご飯の上に盛った時にも、この曲がりがあるため適度な空気を含みふわっとした食感が生まれます。選ぶならぜひくの字が多くあるしらすを選んでください。(ただし、サイズが大きくなると筋肉がしっかり育っているので鮮度が良くとも曲がっていない場合もあります)

サイズでいろいろ、おすすめの楽しみ方


では、どんな食べ方がおすすめなのかというと好みによってくるのですが、小さいものはぜひシンプルにそのまま、またはしょうゆで食べていただくか、薬味をちょっとのせるなど、可能な限りしらす単体がおすすめです。ごはんにのせてしらす丼などもOK。ぜひしらす本来の持ち味を味わっていただきたいです。

干して、煮て、広がるおいしさのバリエーションちりめんや佃煮など、加工品へのこだわり

福扇水産では釜揚げしらす、生しらす以外にちりめんと佃煮を販売しています。釜茹でした後のしらすを冷やし、専用の簾に広げて天気のいい日に天日干しで作るちりめんは、旨味がしっかりと凝縮し、噛むほどにおいしさが味わえる美味。少し硬めの食感が好きな人にはおすすめです。佃煮はしょうが、山椒、みかん、ゆずの4種類。中でもみかんは他にはあまりないオリジナルの味わいです。福扇水産のある有田市はみかんの一大生産地。後味としてふわっとみかんが香るよう、みかんの皮を風味づけに用いた、有田コラボの佃煮となりました。他の3種も含め、いずれも試行錯誤してできた4つの味ですが、みかん以外も原材料はとにかく和歌山県産にこだわっています。

いろんな味の違いをぜひ食べ比べてみてください!

先ほどしらすのサイズの話をしましたが「そんなにサイズの違いってある?」と思っている人もいるのではないでしょうか? 実際スーパーで見ると、そんなにサイズの違いを実感しづらいかもしれません。うちで扱う大きいサイズのしらすを見て、卸の業者さんが驚かれたことがありました。でも、考えてみてください。しらすは生き物。年中細かいものが獲れるわけがないんです。スーパーで同じものが買えるのは一時に大量に加工して冷凍して保存しているものだから。本当に旬にこだわれば、その時々の種類があり、サイズも違って当たり前。だからこそ、私たちはその味の違いも含めて、しっかりと旬のしらすを味わってほしいと思っています。私たちの場合はこだわっているというより「今そこでとれたものを出しているのでそうなる」という感じです。獲れるサイズが小さい時は、それしか出せません。サイズによる違いも、季節による違いも、食べてこそわかるもの。ぜひ食べ比べて、実際に味わってみてください。

2つ目の理由
次世代漁師へのバトンタッチ

なぜ我々しらす漁師がわざわざしらす屋までしたのか

それは今の漁師の現状にあります

漁業就業者は、一時的な増加はあるものの、調査を開始した1961年から2018年まで減少の一途を辿っています。実際の数値を見ると、1961年に699,200人を記録していた漁業就業者は、2019年には144,740人と、約5分の1です。

また、漁業就業者を年齢別に見ると、人手不足が深刻な現状は浮き彫りになります。下記は、同様に政府の統計をもとにした年齢階層別の漁業就業者数推移です。


漁業従事者は、全体的に50代以上の高齢層が多いと分かります。一般企業だったら定年退職しているケースも多い60代・70代が特に多い傾向です。

高齢の漁業従事者が引退する一方、新たに参入する若者が少なければ、人手不足は進行を続けます。漁業の人手不足は、今後さらに深刻な問題になる可能性が高いでしょう。

このような現状が和歌山有田でも起きています。

私がまだ小さい頃は漁師が沢山いて船が出て帰ってくれば町が賑わっていました。

船共にカモメも帰ってきて空も海も陸も賑やかでした。

しかし今では高齢化が進み、跡継ぎもいなく、人が減りどんどん活気がなくなってきました。

漁師は収入が安定せず、危険を伴う仕事です。

漁獲量は年々低下、また魚の需要も減り価格も低下または横ばいです。

漁師は燃料費、人件費など上がっているにもかかわらず収入が減る一方なので、どんどん生活が苦しくなり、跡継ぎもいない状況です。

なんとかこの状況を変えたい!昔の活気ある町、市場に戻ってほしいと思い福扇水産を立ち上げた第二の理由です。

我々は漁師であり、しらす漁の大変さ厳しさ、またしらすの本当のおいしさを知っています。

和歌山有田のしらすは、白くて綺麗なしらすです。

そんな美味しいしらすを知っているからこそ!しらすの旨味を最大限に生かした加工をし

全国の皆様に食べてもらいたい!

しらすがこんなにもおいしいと思ってもらえれば、我々漁師のこれからに繋がります。

皆様が和歌山有田のしらすはおいしいと思ってもらえれば、おいしいというブランド価値がつきます。

そうするとしらすの価値は上がり、価格も安定します。

漁師は価格が上がり価格も安定すると安心して働くことができます。

それを継続維持できれば、若い世代も漁師をやりたい!やってみたい!と思ってくれると信じています。

今我々が頑張ることであの活気ある町に少しでも戻れたらなと

次世代漁師へのバトンタッチをしたい

このプロジェクトで実現したいこと

和歌山有田のしらすを広め、漁師の活力を復活させたい。

プロジェクト立ち上げの背景

和歌山有田は昔からしらすの水揚げで知られていましたが、最近では需要の低迷や漁獲量の減少により、漁師の活力が失われつつあります。このプロジェクトは、そのような状況を改善し、地元の漁師たちに再び活気を取り戻してもらいたいという思いから立ち上げられました。

これまでの活動と準備状況

我々は、和歌山有田のしらすの魅力を広めるために、地元の飲食店やイベントでPR活動を行ってきました。また、クラウドファンディングの準備として、プロジェクトのストーリーを作成し、リターンの内容を考えてきました。現在は、プロジェクトの宣伝活動を行いながら、資金の調達に向けて準備を進めています。

応援メッセージ

きのくに信用金庫

福扇水産様は、漁師の活力を復活させたい、昔の活気ある町・市場に戻って欲しいとの思いから2021年に“しらす屋福扇”をスタートし、創業時から当金庫がサポートさせていただいております。半世紀以上に渡りしらす漁を続けてきた漁師だからこそ出来るこだわりと信念を持って、和歌山有田の“おいしいしらす”を全国に届けています。

また同事業者様は、SDGsの17のゴールのうち、8「働きがいも経済成長も」・11「住み続けられるまちづくりを」・14「海の豊かさを守ろう」に繋がる取組を進めております。高齢化が進み減少している漁師の状況を変えるため、また漁師を自分達の次の世代へ繋ぐため、“しらす屋福扇”のスタートやECサイトでの販売の強化、和歌山県優良県産品であるプレミア和歌山の取得等行っています。

きのくに信用金庫は、そんな持続可能な社会に繋がる取組を全力で応援します。

資金の使い道

このプロジェクトで集めた資金は、和歌山有田のしらすを広めるために使われます。具体的には、しらすの生産設備の改善や品質管理の向上、販路拡大のためのマーケティング活動などに使われます。しらすの美味しさを広く知ってもらうために、資金を有効活用します。


リターンについて

ご支援いただいた方々には、様々なリターンをご用意しています。例えば、しらすの詰め合わせや干物や穫れたて鮮魚など、しらすに関連した特典をお送りします。また、プロジェクトの進捗状況を定期的に報告することもお約束します。ご支援いただいた皆様に感謝の気持ちを込めて、特別なリターンをご用意いたします。

実施スケジュール

プロジェクトの実施スケジュールは以下の通りです。

2月:プロジェクトの立ち上げとクラウドファンディングの開始

3月:資金の調達としらすの生産設備の改善

4月:品質管理の強化と販路拡大のためのマーケティング活動

4月:リターンの発送とプロジェクトの完了報告


最後に

和歌山有田のしらすの魅力を広め、漁師の活力を復活させるために、皆様のご支援をお願いします。しらすは栄養価が高く、美味しい海の幸です。しかし、近年は漁獲量の減少や市場の競争激化により、漁師たちの生活が厳しくなっています。このプロジェクトを通じて、しらすの魅力を多くの人に伝え、漁師たちの活力を取り戻すことが目標です。どうか、私たちの想いに共感し、ご支援いただければ幸いです。




  • 2024/04/02 10:35

    皆様ご支援ありがとうございました!無事クラウドファンディング終えることが出来ました!和歌山箕島のしらすをこれからもどんどんPRし漁師の活力に繋がるよう努力していきます!また商品は随時発送させていただきますので、よろしくお願いいたします。皆様、本当にありがとうございました。

  • 2024/03/30 21:40

    皆様こんばんは!明日でプロジェクト最終となります!長いようで短かったです・・・少しでも和歌山箕島のしらすが広がればと思っています。またリターン品により、さらに和歌山箕島のしらすを好きになってもらい、またそこから繋がればなと思っています!ラスト1日ですが、皆様最後までご協力よろしくお願いいたします!!

  • 2024/03/18 20:30

    こんばんは!もうクラウドファンディングも終盤を迎えています。多くの支援者の方に支援いただき、なんとかここまでたどり着いています。残り僅かですが、引き続き和歌山箕島のしらすを知ってもらうため、頑張っていきます!またPRなどアドバイスなどもどんどん受け付けていますよ!!では引き続きよろしくお願いい...

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